大宮八幡宮 (杉並区)
大宮八幡宮(おおみや はちまんぐう)は、日本の南関東、東京都杉並区大宮に所在する神社である。明治時代以降は大宮八幡神社と呼ばれていたが、1981年(昭和56年)に「大宮八幡宮」に改められた。
大宮八幡宮 | |
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所在地 | >東京都杉並区大宮2-3-1 |
位置 | 北緯35度40分56.55秒 東経139度38分22.79秒座標: 北緯35度40分56.55秒 東経139度38分22.79秒 |
主祭神 | 八幡大神(応神天皇) 仲哀天皇 神功皇后 |
社格等 | 別表神社・府社 |
創建 | 康平6年(1063年) |
例祭 | 9月15日 |
地図 |
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目次
概要編集
源頼義により建立された。武蔵国の三大宮の一つで「多摩の大宮」とも呼ばれ、境内は約15,000坪と都内でも3番目の広さを持つ。子育て・安産に特に御利益があるとされ、遠方からも多数の参拝客が訪れる。東京のほぼ中央に位置するため「東京のへそ」という異名も持つ。善福寺川に接し、かつて湧出していた御神水は「多摩乃大宮水」と称される。現在は自然には湧出していないため、ポンプで汲み上げている。
祭神編集
歴史編集
現在大宮八幡宮がある一帯は大宮遺跡とされ、東京都内で初めて方形周溝墓が発掘された地としても知られる。ここから、この神社の鎮座以前からこの一帯が聖なる地とされてきたと推測される[1]。
前九年の役のとき、この乱を鎮めよとの勅命をうけた鎮守府将軍・源頼義は、奥州に向かう途中、武蔵国にて空に八条の白雲が棚引いているのを見たとされる[1]。これを源氏の白旗が翻ったかのように見た頼義は「これは八幡大神の御守護のしるしである」と喜びこれを吉兆とし、乱を鎮めた暁には必ずこの地に神社を構えることを誓って、武運を祈り出陣したという[2]。頼義は、乱を平定した後の康平6年(1063年)に、八条の白雲を見た地に石清水八幡宮の分霊を祀り、神社を創建したとされる[3]。
貞治元年12月17日(1363年1月10日)の記録によると地元の阿佐ヶ谷氏は熊野権現の檀那であり、大宮八幡宮の住僧は先達だったと推定される[4]。
天正19年(1591年)に徳川家康から社領30石を寄進された。また、結城秀康の夫人である清涼院により、社殿が造営された。江戸時代の敷地は境内を除いて60,000坪におよび、境内末社7社の他、2町離れた堀之内に別当寺の大宮寺があった。
明治維新後、35,000坪が押収された。
祭礼・行事編集
- 毎月1日 - 朔旦祭
- 毎月15日 - 月次祭
- 1月1日 - 歳旦祭
- 1月3日 - 元始祭
- 1月15日 - 古神札焼納祭(どんど焼き)
- 2月3日 - 節分祭
- 2月11日 - 紀元祭
- 4月上旬 - 桜まつり
- 4月29日 - 昭和祭
- 5月3日-5日 - わかば祭り(春の大祭)
- 5月5日 - 当日祭(尚武祭)
- 7月7日 - 技芸上達祈願祭
- 8月15日 - 戦歿者慰霊祭
- 9月第3月曜日(敬老の日)の前の土・日曜日 - 大宮八幡祭り(秋の大祭)
- 10月17日 - 神嘗祭
- 11月3日 - 明治祭
- 11月15日 - 七五三祝祭
- 11月23日 - 新嘗祭
- 12月第2土曜日 - 杉並花笠祭
- 12月23日 - 天長祭
- 12月31日 - 大祓・除夜祭
境内編集
現在の大宮八幡宮境内の総面積は、約1万5000坪と、東京23区内にある神社の中で、明治神宮(約21万1750坪)、靖国神社(約2万8000坪)に次いで、3番目に大きい。
弓道場「振武殿」や2つの茶室(「神泉亭」「通仙庵」)のほか、源義家(頼義の子)が後三年の役からの帰途に植えたという巨松[5]や、徳川家光が植えたという山つつじ(「山照らし」)がある。