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大宮駅 (西武)

日本の埼玉県大宮市に存在した川越電気鉄道(後に西武鉄道大宮線)の電停

大宮駅(おおみやえき)は、埼玉県さいたま市大宮区錦町(当時は大宮市大宮)に存在した川越電気鉄道(その後、西武鉄道大宮線)の電停

大宮駅
おおみや
Ōmiya
工場前 (0.3km)
所在地 埼玉県大宮市大宮
(現・さいたま市大宮区錦町)
所属事業者 西武鉄道
所属路線 大宮線
キロ程 12.8km(川越久保町駅起点)
駅構造 地上駅
ホーム 1面1線
開業年月日 1906年明治39年)4月16日
廃止年月日 1941年昭和16年)2月25日
備考 西側に側線あり
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目次

概要編集

工場前電停から直進、省線大宮駅(現在のJR大宮駅)にぶつかるところから省線駅の構内に入って南に曲がり、そのまま構内西端を駅沿いに下って終点となっていた。

この南下部分と電停の敷地部分の線路は、いわゆる駅前乗り入れではなく低い築堤上に敷かれた専用軌道となっていた。このため当電停も路面電車の電停というより、省線の駅に乗り入れている私鉄の駅のような雰囲気であった。また当電停の敷地は鉄道省からの借地、つまり省線大宮駅の構内でもあり、電停名が「大宮」であって「大宮駅前」でないのもこのためと考えられる。

川越久保町電停同様、当線のターミナルであった。駅構内の線路は途中で2つに分かれていたが、ホームが設置されていたのは東側の1線のみで、西側は側線として使用されていたとみられている。ホームの有効長は極めて長く取られていたようで、営業当時の写真を見ると駅舎の南側に長くホームが延びているのが確認出来る。ループ線構造や車庫は存在しなかった。

駅舎は木造平屋で、開業直後には川越方に小さな食堂を併設していた。電停自体が省線と跨線橋を通じて乗換が直接可能となっていたため、有人駅として駅員が相当数配置されていた。

なお、電停より先にも省線駅の構内へ向けて線路が延びていた。大宮駅開業50周年記念の写真帳に添附された構内配線略図によれば、この線路は貨物側線で、省線側の貨物側線と向き合う形で延ばされ、ちょうど互いに行き違う部分に貨物ホームが設置されている。軌間が異なり、貨車の直通が出来ないことからの措置であったとみられる。

西口駅舎との関係編集

当電停は大宮駅の西口に存在した。ただし西口は今でこそ大きな駅ビルが建っているが、省線(当時は日本鉄道)が通った頃にはまだ一面の田園地帯であり、需要がないために駅の入口すら設けられていなかった。

その状況は当電停が開設された1906年頃もほとんど変わらなかった。このため会社側では、駅舎の改札部分に直接跨線橋をつなぐ形にして省線の出札口と改札口を設け、当線から、もしくは当線への乗換客のみを扱うようにしていた。つまり当電停を介して西口に改札はあったものの、外部から省線に乗車する乗客を受け入れる形にはなっていなかったのである。

しかし大正時代になると市街地の拡大が西口に及び、この一帯が住宅地化して住民が急増したため、西口開設が切に望まれるようになった。このため鉄道省では1926年大正15年)2月14日[1]に西口を開設した。この西口の駅舎は当電停の駅舎の南に設けられ、西口の駅舎から出た道と当電停の駅舎から出た道とが途中で合流し、同一の跨線橋で省線駅に入ることが出来るように整備された。その詳細には不明の点が多いが、いずれにせよ西武側も省線側もこの開設に当たって一定以上の駅舎の新築や増築、改築を行ったことは確かである。

なお西口駅舎から当電停に入ることも可能であったようで、駅舎には「西武電車」との看板が掲げられていた。また「川越行バス発着所」とも併記され、川越方面への乗合自動車が発着するようになっていた。

歴史編集

隣の駅編集

西武鉄道
大宮線
工場前駅 - 大宮駅

廃線後の状況編集

当電停のあった位置はちょうど西口駅ビルや新幹線ホームのあった周辺であり、それらの構造物や入口、通路や道路にかき消されて何も残っていない。 ただし、駅直前の大宮駅西口DOMショッピングセンターJACK大宮の間をJR大宮駅方向に少し進んだ先に大きく曲がるカーブがあり、桜木町交差点方面から進んできた車両が、JR大宮駅に並行する形で存在していた当駅に到着するルートを窺い知ることができる。

注釈編集

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  1. ^ a b 国鉄大宮駅が発行した『大宮駅100年史』では1927年3月15日とされている。しかし1926年2月7日付の『東京日日新聞』の埼玉版において、「大宮驛西口開通祝賀會」との見出しで「大宮駅西口駅舎がこのたび完成し、来たる14日より供用を開始するので祝賀会を行う」旨が報じられている。一方『大宮駅100年史』のいう1927年3月頃に一切そのような報道がないことから、この1927年説には大いに疑問が残る。

参考文献編集

  • 大宮市史編さん委員会編『大宮市史 第4巻 近代編』(大宮市刊、1982年)
  • 武田市之助編『大宮駅開業五十周年記念写真帖』(武田市之助刊、1935年)
  • 日本国有鉄道大宮駅編『大宮駅100年史』(日本国有鉄道大宮駅刊、1985年)
  • 大宮市編『大宮市市制60周年記念 写真集 大宮と鉄道』(大宮市刊、2000年)
  • さいたま市立博物館編『第31回特別展 鉄道の街さいたま-鉄道博物館がやってきた!-図録』(さいたま市立博物館刊、2007年)
  • 東京日日新聞社編『東京日日新聞』(東京日日新聞社刊)
  • 建設省編『埼玉県・西武鉄道』(建設省公文書)
  • 鉄道省編『西武鉄道(元川越電気、武蔵水電)』(鉄道省文書)
  • 鉄道省編『西武鉄道(元武蔵鉄道)2』(鉄道省文書)
  • 鉄道省編『西武鉄道別全』(鉄道省文書)
  • 鉄道省編『西武鉄道3』(鉄道省文書)
  • 鉄道省編『西武鉄道』(鉄道省文書)

関連項目編集