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大島 (宮城県気仙沼市)

宮城県気仙沼市にある島

大島(おおしま)は、日本東北地方三陸海岸に位置する、面積8.50平方キロメートルの行政上は宮城県気仙沼市に属する有人島の一つ。この島は通常「大島」と呼ばれるが、全国各地にある他の「大島」と区別するために「気仙沼大島」(けせんぬま おおしま)と呼ばれることもある[2]

大島(気仙沼大島)
Kesennuma Oshima Island Aerial photograph.2013.jpg
気仙沼大島の空中写真
2013年10月18日撮影の25枚を合成作成。
国土交通省 国土画像情報(カラー空中写真)を基に作成。
所在地 日本の旗 日本宮城県
所在海域 太平洋
座標 北緯38度51分42秒
東経141度37分44秒
座標: 北緯38度51分42秒 東経141度37分44秒
面積 8.50[1] km²
海岸線長 22 km
最高標高 235 m
大島 (宮城県気仙沼市)の位置(宮城県内)
大島 (宮城県気仙沼市)
大島 (宮城県気仙沼市)の位置(日本内)
大島 (宮城県気仙沼市)
     
Project.svgプロジェクト 地形
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唐桑半島の西岸から見た気仙沼大島(2009年11月5日)
十八鳴浜(2013年5月6日)
東日本大震災におけるトモダチ作戦で大島に着陸したアメリカ海軍航空隊員から救援物資を受け取る子供たち(緑のふれあい広場、2011年3月21日)
東日本大震災で設置された仮設シャワールーム(2011年3月26日)
津波によって破壊された気仙沼市営亀山リフトの乗り場(浦の浜港、2011年4月1日)
冠水し、瓦礫が散乱した通り(浦の浜港、2011年4月1日)
東北地方太平洋沖地震により道路に沿って走った亀裂(大初平、2011年4月2日)
気仙沼大島大橋(大島側から撮影)

2012年(平成24年)時点で約1000世帯3000人が暮らし、東北地方最大の有人島である。

目次

概要編集

気仙沼市街地の対岸正面に位置する。三陸海岸に特徴的なリアス式海岸の一つ、気仙沼湾の入口にある。本土とは大島瀬戸によって隔てられ、最も狭い場所で230メートルしか離れていない。気仙沼湾の入口に大島があることで湾内は常に穏やかであり、気仙沼漁港は天然の良港となっているため、「気仙沼の防波堤」とも呼ばれている。ただし、2011年(平成23年)3月中旬に起きた東日本大震災の際は津波の規模が大きく、島自体と気仙沼市街も甚大な被害を受けた[3]。大震災の時、津波で船舶が流されて大島は孤立したが、その時にはアメリカ海軍航空隊による空輸と[注釈 1]揚陸艦エセックスから揚陸艇で上陸したアメリカ海兵隊第31海兵隊遠征隊による支援活動があった[4]

島の最高点は島の北部、本土対岸にある亀山(標高235m)である。亀山の頂上には希少な「緑の」(御衣黄)が自生し、鳴き砂海岸である十八鳴浜(くぐなりはま)など、自然が豊かな島である。作家水上不二によって「大島よ永遠にみどりの真珠であれ」とたたえられた。

島の周囲には大前見島、小前見島、黒崎島といった無人島や岩礁がいくつかある。

地域編集

交通編集

道路編集

島内に宮城県道208号大島線が通っている。

東日本大震災で島が一時孤立した経験から、気仙沼市鹿折と大島の間の大島瀬戸で「気仙沼大島大橋」(別名:鶴亀大橋)の架橋工事が進められ[5]、アクセス路となる対岸の宮城県道218号大島浪板線拡幅と合わせて、2019年(平成31年)4月7日に開通した[6][7]。県道大島浪板線自体も震災で壊滅的被害を受け、遅れが懸念されていたが、アプローチ道路を大震災の津波の高さよりも高いものにして、整備し直すこととなり、2012年(平成24年)1月27日に事業着手式が行われている[8]。架橋はあらかじめ組み上げた橋梁本体をクレーン船で運んで架ける方式が選択され[9]フェリー運航の合間を縫って行う難しい工事になったが、日本最大級の巨大クレーン船「富士」(深田サルベージ建設)によって無事完工された[9]NHKの人気ドキュメンタリー番組プロフェッショナル 仕事の流儀』では「file:322 巨大クレーン船 ~男たちは、“希望”をかける~」と銘打って、工事に携わった技術者達にフォーカスを当てた内容が開通の月(2017年4月24日)に全国放送された[9]。なお、クレーン船「富士」は大震災の時にも気仙沼港に駆けつけて復旧作業に従事している[9]

交通機関編集

以下の交通機関の内容については、東日本大震災以前の情報も含まれるため、現在の状況とは異なる場合があることに注意。

定期船編集

大島汽船により、気仙沼観光船桟橋(エースポート) - 浦の浜港間に旅客船フェリーが運航されていたが、気仙沼大島大橋の開通に伴い、2019年4月7日をもって運行を終了・廃止された。

臨時船編集

1970年以降、12人乗り「ひまわり」が大島汽船が運航しない夜間の急患などを運んできた。東日本大震災では、船を外海に移動させることで津波により陸地に叩きつけられることを防ぐ沖出しで損壊を免れ、震災2日後から約8カ月間、島民らを無償で運んだ。架橋後は廃止される予定だが、船体の保存が検討されている[10]

路線バス編集

ミヤコーバスにより、路線バスが運行されている。

1953年(昭和28年)に、仙北鉄道が夏季のみの季節運行として開業した。1962年(昭和37年)に社名変更で宮城バス、1970年(昭和45年)に企業統合で宮城交通1998年(平成10年)に地域分社化で宮交気仙沼バスとなり、2007年(平成19年)に企業再編でミヤコーバスとなる。浦の浜に気仙沼営業所大島車庫がある。
開業当初は浦の浜 - 浅根の運行だったが、後に島内を一周する路線を形成していた。2005年に路線存廃の動きがあり、気仙沼市が補助金を交付して路線が存続することとなったが、亀山入口 - 外浜を乗合タクシーに移管(震災後に路線廃止)、外浜 - 新王平、竜舞崎入口 - 竜舞崎を廃止している。
気仙沼大島大橋の開通に伴い、2019年4月8日より大島線が気仙沼市内まで延伸した。
大島線
※主要停留所を掲載。太字は島内の停留所。
新王平 - 竜舞崎入口 - 大島学校前 - 大島出張所前 - 亀山入口 - 浦の浜 - 鶴ヶ浦・鶴亀大橋 - 鹿折唐桑駅前 - 市役所前 - 気仙沼駅前 - 不動の沢 - 田谷本郷 - 市立病院
平日8往復(新王平 - 田谷本郷5本、新王平 - 市立病院3本)、土曜休日7往復(新王平 - 田谷本郷4本、新王平 - 市立病院3本)

タクシー編集

  • 大島五十番タクシー

名所編集

島の多くの区域が三陸復興国立公園に指定されている。

  • 亀山
標高235m。360度のパノラマ眺望と椿の花など自然を楽しめる。震災前は、浦の浜港付近から市営リフトがあった。
亀山の中腹にあり、創建1000年以上の歴史を誇る[11]
  • 誓亀山 光明寺
真言宗智山派の寺院で、本尊は不動明王平安時代前期の仁和年間創建と伝わる[12]
  • 十八鳴浜(くぐなりはま)
日本で最初に学術的に認定された鳴き砂の浜。日本の渚百選。国の天然記念物。環境保全のため周辺はあまり整備されておらず、遊歩道を20分ほど歩いた先にある。喧騒から離れた静かな海岸である。
  • 小田の浜海水浴場
大島中央部の太平洋側にある海水浴場。沖には小前見島が浮かぶ。シーズン中は大変賑わう。快水浴場百選のベスト3、海の部特選。
  • 海中公園
豊かなマリンブルーの海を楽しむことが出来る。(震災前は、グラスボートが出ていた。)
  • 龍舞崎
大島南端に位置する岬。漁船員に気仙沼の入口を知らせる、白亜の龍舞灯台が設置されている。
現存する地蔵。この名称で呼ばれるようになった時期は不明だが、祀られた時期については江戸時代中期の1770年代とする記録がある[13]
当島に伝わる民話で『まんが日本昔ばなし』でも1977年に放送された「みちびき地蔵」という津波を扱った同名の昔話がある[13]
また別内容で「昔、大地震の際、逃げ惑う人々に指示を出した人がおり、その人の後を付いていって助かった人々が、お礼をしようと思って探したが結局見つからず『あの人はお地蔵様だったんだ』と言われた」という地蔵が出てくる昔話もある[13]

特産編集

現在、休耕田の有効利用を図るため、「大島地区フルーツアイランド構想」事業を行っている。
  • 椿油
島内には椿の群生地があり、昔から椿油の生産が行われてきた。

脚注編集

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注釈編集

出典編集

  1. ^ 国土地理院 平成27年全国都道府県市区町村別面積調 付3 島面積(平成27年10月1日版) (PDF) 2016年6月3日閲覧。
  2. ^ 気仙沼大島はこんな島気仙沼大島観光協会(2018年3月16日閲覧)
  3. ^ <回顧3.11証言>伝説の「島三分断」寸前『河北新報』2017年2月15日(2018年3月11日閲覧)
  4. ^ “沖縄の米海兵隊、孤立の島に救援物資 揚陸艇を活用”. 朝日新聞. (2011年3月27日). オリジナルの2011年3月27日時点によるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20110327220048/http://www.asahi.com/national/update/0327/TKY201103270197.html 2012年1月29日閲覧。 
  5. ^ 大島架橋事業宮城県ホームページ(2018年3月11日閲覧)
  6. ^ 気仙沼大島大橋の開通について”. 宮城県 (2019年1月4日). 2019年1月5日閲覧。
  7. ^ 一般県道 大島浪板線 大島架橋事業宮城県資料(2018年3月11日閲覧)
  8. ^ “気仙沼大島架橋「県土復興の象徴に」県が事業着手”. 河北新報. (2012年1月28日). http://www.kahoku.co.jp/news/2012/01/20120128t11020.htm 2012年1月29日閲覧。 
  9. ^ a b c d NHK『プロフェッショナル 仕事の流儀』「file:322 巨大クレーン船 ~男たちは、“希望”をかける~」、2017年4月24日放送。
  10. ^ 被災住民の命つないだ旅客船「ひまわり」運航終了へ…保存への機運高まる『河北新報』2017年11月7日(2018年3月11日閲覧)
  11. ^ 大島神社気仙沼大島観光協会(2018年3月11日閲覧)
  12. ^ 誓亀山 光明寺気仙沼大島観光協会(2018年3月11日閲覧)
  13. ^ a b c “津波の恐怖伝える気仙沼の昔話 「みちびき地蔵」がネットで話題”. J-CASTニュース. (2011年4月27日). http://www.j-cast.com/2011/04/27094429.html?p=all 2012年1月29日閲覧。 

関連項目編集

外部リンク編集