大津美子
大津 美子(おおつ よしこ、1938年1月12日[1] - )は、日本の歌手。
大津 美子 | |
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生誕 | 1938年1月12日(85歳) |
出身地 |
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学歴 | 桜ケ丘高等学校 |
活動期間 | 1955年 - |
レーベル | キングレコード |
公式サイト | ここに幸あり |
人物 編集
1953年、キングレコード専属作曲家だった渡久地政信に弟子入り。この頃は、毎週土曜日に夜行電車に乗り上京し、翌日の昼のレッスンを受け帰郷するという生活を続けていた[4]。|
1955年7月、キングレコードから「千鳥のブルース」でデビュー。デビュー2ヵ月後の9月に発売した「東京アンナ」が大ヒット。「東京アンナ」がヒットしている最中、恩師渡久地政信がビクターに移籍した。これにより落胆する大津にキング文芸部長だった町尻量光は、同社作曲家だった飯田三郎を紹介し、以後、飯田が大津を指導することになる[5]。
1956年、師である飯田が作曲し高橋掬太郎が作詞した同名映画の主題歌「ここに幸あり」が空前の大ヒットとなる[2]。|とりわけハワイ、ブラジルなどの多くの日系人の間で当時から今日に至るまで愛唱されており、大津も公演に出向いた[6]。
NHK紅白歌合戦に7回出場している(詳細はNHK紅白歌合戦出場歴の節を参照)[2]。
1969年、実業家と結婚[7]。1980年、脳動脈破裂(くも膜下出血)により倒れるが、奇跡のカムバックを遂げた[8]。
1995年から1997年まで社団法人日本歌手協会副会長に選出[2]。1997年、文化庁長官賞受賞[2]。1999年9月、豊橋ふるさと大使[2]。
2005年、歌手生活50周年を迎え、記念のBOXセット「大津美子大全集」(CD6枚組)を発売。「ここに幸あり」「東京は恋人」などの往年のヒット曲をオーケストラとの共演で新録音している。
2014年7月、2015年の歌手デビュー60周年目に際して、地元愛知県で収録されたNHKBS日本のうたにスペシャル・ステージ枠で出演。(共演は後輩の市川由紀乃、竹島宏)自身のヒット曲「東京アンナ」「東京は恋人」「銀座の蝶」「いのちの限り」などをメドレーで披露した他、思い出のヒット曲として「白い桟橋」「ここに幸あり」を熱唱した。
現在でも、そのダイナミックなアルトの歌声は健在で、新曲発売や公演、テレビ出演など精力的に活動を続けている。
エピソード 編集
ヒット曲・代表曲 編集
- 東京アンナ (1955)
- ここに幸あり (1956)
- 青い月夜の並木路 (1956)
- 流れのジプシー娘 (1956)
- 作詞:矢野亮/作曲:飯田三郎/編曲:飯田三郎
- いのちの限り (1957)
- 作詞:矢野亮/作曲:江口浩司/編曲:江口浩司
- 東京は恋人 (1957)
- 作詞:横井弘/作曲:飯田三郎/編曲:飯田三郎
- 純愛の砂 (1957)
- 作詞:矢野亮/作曲:飯田三郎/編曲:飯田三郎
- 銀座の蝶 (1958)
- 作詞:横井弘/作曲:桜田誠一/編曲:桜田誠一
- 白い桟橋 (1958)
- 作詞:内村直也/作曲:飯田三郎/編曲:飯田三郎
- 東京ドライブ (1958)
- 作詞:横井弘/作曲:佐伯としを/編曲:佐伯としを
- 空へ帰る人 (1959)
- 作詞:横井弘/作曲:飯田三郎/編曲:飯田三郎
- 忘れないで (1960)
NHK紅白歌合戦出場歴 編集
年度/放送回 | 曲目 | 対戦相手 | ||
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1956年(昭和31年)/第7回 | 東京アンナ | 曾根史郎 | ||
1957年(昭和32年)/第8回 | 東京は恋人 | フランク永井 | ||
1958年(昭和33年)/第9回 | 銀座の蝶 | 若山彰 | ||
1959年(昭和34年)/第10回 | 空へ帰る人 | 神戸一郎 | ||
1960年(昭和35年)/第11回 | 東京ドライブ | |||
1962年(昭和37年)/第13回 | 忘れないで | 三浦洸一 | ||
1990年(平成2年)/第41回 | ここに幸あり | 堀内孝雄 | ||
主な他のシングル 編集
- 形見の詩集(昭和30年、デビューから2作目)
- 雨にびっしょり夜の街(昭和32年)
- 大阪の夜(昭和34年)
- ハミングお嬢さん(昭和35年)
- サンパウロ・チャチャ(昭和35年)
- 恋の糸満娘(昭和36年)
- ひとり行く旅なれば(昭和37年)
- 紫川の白い花(昭和38年)
- 東京のクレオパトラ(昭和38年)
- 東京ローレライ(昭和38年)
- 女の風雪(昭和38年)
- かりそめの恋(昭和39年、三条町子のヒット曲のカヴァー)
- 海つばめ(昭和39年、ビクター移籍第一弾、第一回吹込曲)
- 土佐のカルメン(昭和40年、ビクター)
- 美しき愛のかけら(昭和48年)
- 若き日の詩(1977年、KING、GK-100)
- 横須賀マリア(1978年、KING、GK-203)
- 横須賀マリア - 作詞:たかたかし、作曲:馬飼野康二
- 雨ようたって愛の詩 - 作詞:たかたかし、作曲:馬飼野康二
- 夜霧のハンブルク(1979年、KING、GK-359)
- 愁恋歌(1991年、KING、KIDX-35)
- この生命のある限り(1995年、KING、KIDX-230)
- この生命のある限り - 作詞:荒木とよひさ、作曲:市川昭介
- 雲よ何処に - 作詞:荒木とよひさ、作曲:市川昭介
- 愛の詩を花の詩を(2000年、KING、KIDX-546) ※歌手生活45周年記念盤
- 愛の詩を花の詩を - 作詞:荒木とよひさ、作曲:三木たかし
- オムレツの舞踏曲 - 作詞:荒木とよひさ、作曲:三木たかし
- 夜空に光るあの星よ(2015年、KING、KICM-30687) ※歌手生活60周年記念盤
主なテレビ番組出演 編集
歌番組 編集
- 花の星座(NHK総合)
- 歌の広場(NHK総合)
- 思い出のメロディー(NHK総合)
- BS日本のうた(NHK-BS2)
- NHK歌謡コンサート(2012年5月22日、NHK総合)
- 木曜8時のコンサート〜名曲!にっぽんの歌〜(テレビ東京)
- 第45回年忘れにっぽんの歌(テレビ東京、2012年12月31日)
他、数々の歌番組に出演
ドラマ 編集
- 魔女はホットなお年頃 19話(MBS)
- 特別機動捜査隊 第314話(NET)
その他の出演 編集
脚注 編集
- ^ “東京で大津さんの傘寿を祝う会”. 東愛知新聞. 2022年8月20日閲覧。
- ^ a b c d e f “ふるさと大使/大津美子”. www.city.toyohashi.lg.jp. 豊橋市. 2022年8月20日閲覧。
- ^ 株式会社BS日本 (2021年11月18日). “第431回 大津美子|歌謡プレミアム|BS日テレ”. BS日テレ. 2022年8月20日閲覧。
- ^ 『ここに幸あり』株式会社リヨン社、1988年12月5日、46ー48頁。
- ^ 『ここに幸あり』株式会社リヨン社、1988年12月5日、61-67頁。
- ^ 『ここに幸あり』株式会社リヨン社、1988年12月5日、82-95頁。
- ^ 『ここに幸あり』株式会社リヨン社、1988年12月5日、128-132頁。
- ^ “私の記念碑:歌手 大津美子「ここに幸あり」 傘寿迎え、詞かみしめ”. 毎日新聞. 2022年8月20日閲覧。
- ^ 『紅白歌合戦アルバム NHK20回放送のあゆみ』(デイリースポーツ社、1970年)
- ^ 司会は女優の倍賞千恵子