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大西 祝(おおにし はじめ、元治元年9月7日1864年10月7日) - 明治33年(1900年11月2日)は、日本の哲学者操山と号す[1](郷里岡山の操山(みさおやま)にちなむ)。「日本哲学の父」「日本のカント」との評価も受ける。

大西 祝
(おおにし はじめ)
人物情報
別名 操山(号)
生誕 木全(きまた)
(1864-10-07) 1864年10月7日
備前国岡山西田町(現・岡山県岡山市
死没 (1900-11-02) 1900年11月2日(36歳没)
出身校 帝国大学文科大学哲学科
学問
時代 明治時代
研究分野 哲学
主な指導学生 金子筑水中桐確太郎島村抱月綱島梁川朝河貫一
学位 文学博士
主要な作品 『良心起源論』、『論理学』、『西洋哲学史』、『倫理学』
影響を
受けた人物
山崎為徳
学会 丁酉懇話会(ていゆうこんわかい)(後の丁酉倫理会
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生涯編集

備前国岡山西田町(現・岡山県岡山市)で岡山藩士・木全(きまた)正脩の三男として生まれ、後に母方の実家・大西家の養子となる[2]。1877年(明治10年)9月、同志社英学校普通科に入学。翌年新島襄より受洗。在学中は山崎為徳の薫陶を受け、彼の思想形成に大きな影響を与えた。15歳で、叔父大西定道の家をつぐ。1881年(明治14年)山崎が夭逝した時、大西は呆然自失に陥ったといわれる。1884年(明治17年)、同志社英学校神学科を卒業。明治18年1月、東京大学予備門第一第二両学年の試験を一時に通過してただちに第三学年に編入学し、9月、大学に進む。1889年(明治22年)帝国大学文科大学哲学科を首席卒業(同級に大瀬甚太郎渡辺董之助)、大学院に入り倫理問題を研究する。1891年(明治24年)大学院を辞し、東京専門学校(現早稲田大学)に聘せられて、これに明治31年2月まで奉職する帝国大学の教員にならなかったのはキリスト教を捨てるように迫られたからだと言われている)[要出典]。明治30年11月には高等師範学校倫理科講師を嘱託される。

東京専門学校(現・早稲田大学)での彼の活躍は目覚ましく坪内逍遥と共に早稲田文科の礎を築き、東京専門学校で彼が育てた弟子(金子筑水中桐確太郎島村抱月綱島梁川)たちは後年早稲田大学文学部に欠くことのできないスタッフとなった。また、彼の弟子の一人、朝河貫一が1895年(明治28年)、ダートマス大学へ留学するときには、渡航費用を援助した。1898年(明治31年)2月、哲学研究のためドイツ、イェーナおよびライプチヒに留学(それに伴い東京専門学校を退職)するも、健康を害して翌年9月、帰国。京都帝国大学文科大学設立準備に取り掛かるため(京都帝国大学文科大学初代学長に内定していた)入洛したが、病状は悪化し36歳で急死した。未完に終わったものの彼の研究は後世にも大きな影響を与え、西田幾多郎の『善の研究』は大西の『倫理学』と綱島の『病間録』の課題を引き継いだものだとされている。明治33年3月、京都に移り、7月、文学博士号、10月、郷里の岡山に移り、同地で没した。

参考文献編集

全集(全7巻)が日本図書センターで再刊(初版は警醒社書店 1904年(明治37年))。『大西祝選集岩波文庫全3巻が、2013年から2014年にかけ刊行。

編者の小坂国継明治哲学の研究』(岩波書店、2013年)が刊行された。明治期の西洋哲学導入にあたって重要な役目を果たした大西と西周の二人を軸にした研究書である。

  • 大西祝『新装版 大西祝全集 全7巻』日本図書センター、2001年10月。ISBN 978-4-8205-5991-7
  • 『明治文學全集』79 明治藝術・文學論集、土方定一、筑摩書房、1975年2月28日。ISBN 978-4-480-10379-6
    • 大西祝篇:「批評論」・「滑稽の本性」・「悲哀の快感」・「詩歌論」・「審美的感官を論ず」を収録。。
  • 『明治文學全集』80 明治哲学思想集、瀬沼茂樹、筑摩書房、1974年6月14日。ISBN 978-4-480-10380-2
    • 大西祝篇:「倫理攷究ノ方法并目的」・「良心トハ何ゾヤ」・「忠孝と道徳の基本」・「理性の権威」・「哲学史とは何ぞや」を収録。。
  • 大西祝『大西祝選集』1 哲学篇、小坂国継、岩波書店〈岩波文庫 38-113-1〉、2013年11月。ISBN 978-4-00-381131-3
  • 大西祝『大西祝選集』2 評論篇、小坂国継、岩波書店〈岩波文庫 38-113-2〉、2014年2月。ISBN 978-4-00-381132-0
  • 大西祝『大西祝選集』3 倫理学篇、小坂国継、岩波書店〈岩波文庫 38-113-3〉、2014年5月。ISBN 978-4-00-381133-7
  • 小坂国継『明治哲学の研究 西周と大西祝』岩波書店、2013年12月。ISBN 978-4-00-024953-9

伝記編集

脚注編集

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  1. ^ 筑摩書房の『明治文学全集』では、〈大西操山〉で著作一部が収録されている
  2. ^ 朝日日本歴史人物事典

関連項目編集

外部リンク編集