大館樹海ドーム
大館樹海ドーム(おおだてじゅかいドーム)は、秋田県大館市にあるドーム球場。施設は秋田県と大館市が所有し、一般財団法人大館市文教振興事業団が、県および市の委託を受けて運営管理を行っている。施設命名権(ネーミングライツ)契約により、2017年4月1日から愛称を「ニプロハチ公ドーム」としている(後述)。
ニプロハチ公ドーム 樹海ドーム | |
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施設データ | |
正式名称 | 大館樹海ドーム |
所在地 | 秋田県大館市上代野字稲荷台1-1 |
座標 | 北緯40度17分32.7秒 東経140度35分12.3秒 / 北緯40.292417度 東経140.586750度座標: 北緯40度17分32.7秒 東経140度35分12.3秒 / 北緯40.292417度 東経140.586750度 |
開場 | 1997年 |
所有者 |
秋田県(ドームほか) ニプロ 大館工場(パークセンター、語らいの森ほか) |
管理・運用者 | ニプロ 大館工場 |
グラウンド | 内外野:人工芝 |
照明 | あり |
建設者 | 竹中工務店、伊東豊雄建築設計事務所 |
使用チーム • 開催試合 | |
フリーマーケット・きりたんぽまつり・県北地区施設利用者球技大会など | |
収容人員 | |
5,040人(アリーナ使用時:15,000人) | |
グラウンドデータ | |
フェンス |
グラウンド面積:12,915.36m2 両翼:90 m 中堅:120 m |
概要
編集1997年(平成9年)に秋田県の総合プロジェクトの一環で建設された[1]。工期は1995年(平成7年)7月から1997年(平成9年)6月で、設計施工は伊東豊雄建築設計事務所と竹中工務店が担当した[2]。
米代川流域の60年生以上の秋田杉約25,000本を使用しており、秋田県大館市で集成材に加工されたが、建築初期の材料は秋田県内での集成材加工施設の立ち上げが間に合わず長野県内で加工された[1][2]。
大館樹海ドームは長径の差し渡しが178メートルで世界最長とされる[3]。高さや面積で東大寺大仏殿を上回り、国内最大の木造建築であるとされることもある[4]。下部構造は鉄筋コンクリートである[5]。
硬式野球、軟式野球、ソフトボールのほか、サッカー、テニスなど各種スポーツをはじめ、コンサートなどイベントの開催にも対応可能である。
硬式野球としてこれまで日米大学野球選手権やイースタン・リーグ戦などが開催されたことがある。かつてはプロ野球マスターズリーグ・札幌アンビシャスのホームゲームが毎年12月中旬に1試合開催された。
コンサートを行ったおもな歌手・タレントに、B'z[1]、TRF[1]、KinKi Kids[1]、SMAP[1]、モーニング娘。などがいる。また、EXILEや三代目J Soul Brothersが全国ドームコンサートのリハーサルに使用したこともある[1]。
ネーミングライツ
編集2017年4月1日から市内に工場を持つ医療機器メーカーのニプロと命名権契約を締結し、大館生まれの忠犬ハチ公の名も交えた「ニプロハチ公ドーム」の名称となる[7]。当初の使用期限は2020年3月31日までの3年間とされていたが[7]、後に更新されて2023年3月31日まで3年間延長され(計6年間)[8]、さらに再度更新されて2026年3月31日まで3年間延長された(計9年間)[9]。
歴史
編集- 1991年(平成3年)11月 - 周辺の大館市、北秋田郡比内町・田代町(すべて現・大館市)が大館広域圏屋根付多目的グラウンド建設誘致促進期成同盟会を設立。
- 1993年(平成5年)
- 1995年(平成7年)7月 - 工事開始。
- 1996年(平成8年)11月 - 上棟式、挙行する。
- 1997年(平成9年)
- 2008年(平成20年)4月1日 - 大館市教育委員会総務課から財団法人大館市文教振興事業団事務局所管を事業団に移管する。
- 2009年(平成21年)1月 - 秋田県が大館市へ大館樹海ドームの譲渡を打診。
- 2017年(平成29年)4月1日 - 「ニプロハチ公ドーム」の名称となる。
- 2021年(令和3年)6月12日 - コロナワクチンの大規模接種会場となる。
- 2022年(令和4年)12月12日 - 秋田県の「未来に伝えたい秋田のインフラ50選」に大館樹海ドーム(建築物)が選出される[10]。
各賞受賞歴
編集施設概要
編集- 所在地:秋田県大館市上代野字稲荷台1-1
- 管理・運営:一般財団法人大館市文教振興事業団
- 敷地面積:130,940平方メートル
- アリーナ面積:12,915.36平方メートル
- 高さ:52メートル[2](有効:46.2メートル)
- 屋根:スギ大断面集成材アーチトラス構造[2](樹齢60年以上、直径20センチメートル以上の秋田杉を約25,000本使用)
- 下部構造:鉄筋コンクリート
- 延床面積:24,672平方メートル
- 外形寸法:卵型178メートル×157メートル
- 収容人員:15,000人(アリーナ)
- 駐車場:最大1,060台
スポーツ施設
編集収容人員:5,040人。
- 野球
- 両翼:90m
- 中堅:120m
- 内外野:人工芝
- スコアボード:LED式フリーボード
- サッカー
- 64×100メートルまたは64×90メートル1面
- スコアボードにサッカー用タイマーあり
- フットサル
- コート6面
- 陸上競技
- 周回300メートルまたは200メートルトラック
交通
編集脚注
編集- ^ a b c d e f g “名称「大館樹海ドーム」”. 東北森林管理局. 2023年8月2日閲覧。
- ^ a b c d 藤原 敬. “日本三大木造ドームのウッドマイルズ評価”. 一般社団法人ウッドマイルズフォーラム. 2023年8月2日閲覧。
- ^ “大館樹海ドーム”. 秋田県総合教育センター. 2023年8月2日閲覧。
- ^ “日本一大きな木造建築は?”. 私の森.jp. 2022年11月7日閲覧。
- ^ 大館樹海ドーム施設概要2019年3月11日閲覧
- ^ http://soccer.phew.homeip.net/camp/?year=2014&month=2
- ^ a b “ネーミングライツ・パートナーが決定しました!”. 大館市. 2022年3月1日閲覧。
- ^ “大館樹海ドーム及び大館市樹海体育館のネーミングライツ・パートナーとの契約を継続しました!”. 大館市. 2023年7月19日閲覧。
- ^ “大館樹海ドーム及び大館市樹海体育館のネーミングライツ・パートナーとの契約を継続しました!”. 大館市. 2023年7月19日閲覧。
- ^ 本多恒顕「知恵と工夫「未来に伝えたい」県、インフラ50選を発表 小中学校に冊子配布へ」『秋田魁新報』2022年12月13日、3面。