天門(てんもん)とは、北西(西北。=いぬい:の間。)の方位のことである。

概要 編集

陰陽道では、怨霊魑魅魍魎などの災いが出入りする方角であるとして、忌むべき方角としている。この天門を鎮めると、家運が永久に栄え、子孫が繁昌するとされる。他の方位神とは異なり、天門は常に乾の方角にある。

家相・方位 編集

天門が建築に与える影響として以下の点が挙げられる。

また、北西の位置に社寺を建立してその鎮めとし、都市や地域の入口となる街道を迂回させて北西(西北)からの通路を塞ぐなど、中近世の都市計画に影響を与えた。

方除け寺社 編集

各地で天門の方除け守護と家運永久子孫繁昌を願い寺社が建立された。

  • 京都(平安京内裏) - 大将軍八神社(平安京造営の際、大内裏の北西角「天門」に王城鎮護の目的で建てられた、陰陽道の方位神「大将軍」を祀ったお堂を発端とする。)

北野天満宮北野に祀られていた地主神・火雷天神と菅原道真の怨霊が結び付けられた。)

脚注 編集

関連項目 編集