奄美空港
日本の鹿児島県にある空港
奄美空港(あまみくうこう、英: Amami Airport)は、鹿児島県奄美市(奄美大島)にある地方管理空港。 2,000 mの滑走路と平行誘導路がある。
奄美空港 Amami Airport | |||||||||
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IATA: ASJ - ICAO: RJKA | |||||||||
概要 | |||||||||
国・地域 |
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所在地 | 鹿児島県奄美市笠利町 | ||||||||
種類 | 商業 | ||||||||
運営者 | 鹿児島県 | ||||||||
運用時間 | 8:00 - 19:30 | ||||||||
開港 | 1964年6月 | ||||||||
敷地面積 | 110 ha | ||||||||
標高 | 4.2 m (13 ft) | ||||||||
座標 | 北緯28度25分51秒 東経129度42分45秒 / 北緯28.43083度 東経129.71250度座標: 北緯28度25分51秒 東経129度42分45秒 / 北緯28.43083度 東経129.71250度 | ||||||||
公式サイト | 奄美空港 | ||||||||
地図 | |||||||||
空港の位置 | |||||||||
滑走路 | |||||||||
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統計 (2016年度) | |||||||||
旅客数 | 703,886人 | ||||||||
貨物取扱量 | 1,002 t | ||||||||
発着回数 | 7,332 回 | ||||||||
リスト | |||||||||
空港の一覧 |

1977年に撮影された旧奄美空港付近の空中写真。当時の滑走路延長は1,240メートル。現空港は右(東側)の海岸沿いを埋め立て作られた。
国土交通省 国土画像情報(カラー空中写真)を基に作成。1977年撮影の2枚を合成作成。
国土交通省 国土画像情報(カラー空中写真)を基に作成。1977年撮影の2枚を合成作成。
概要編集
奄美大島北東部の、奄美群島国定公園(2017年に奄美群島国立公園に指定[3])内の沿岸海域を埋め立てて造成された[4]。
1964年の供用開始時は現在の南方約2kmの陸上に位置していたが、滑走路延長の用地確保が進まず、現在位置に新空港を建設し、1988年から供用されている[4]。
年間利用客数は合計773,150人(2017年度速報値)[2]。
歴史編集
- 1964年6月 - 旧奄美空港が1,240 m滑走路にて供用開始[1]。
- 1988年7月10日 - 現空港が2,000 m滑走路にて供用開始[4]、ジェット機の運用を開始。旧空港廃止。
- 2001年 - エアーニッポンが運航から撤退。
- 2010年9月1日 - スカイマークが鹿児島線を就航。2010年10月30日 運航休止。
- 2011年3月27日 - スカイマークが鹿児島線の運航を再開。2011年10月29日 運航休止。
- 2014年7月1日 - バニラ・エアが、東京/成田線を就航開始[5][6][7]。
- 2016年9月 - LCC就航や「奄美・琉球」の世界自然遺産登録に対応したターミナルビルの増改築工事中(2018年6月落成予定)[8]。
- 2017年3月26日 - バニラ・エアが大阪/関西線に就航(1998年11月まで日本エアシステムが同路線を運航)[9]。
- 2018年8月1日 - スカイマークが鹿児島線の運航を再開[10]。
就航路線編集
航空会社 | 就航地 |
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日本航空 (JAL)[注釈 1] | 東京/羽田、大阪/伊丹、福岡、鹿児島 |
日本エアコミューター (JAC) | 鹿児島、喜界島、徳之島、沖永良部島(徳之島経由)、与論島 |
琉球エアーコミューター (RAC) | 那覇[注釈 2] |
Peach Aviation (APJ) | 東京/成田、大阪/関西(2019年12月26日就航予定) |
スカイマーク (SKY) | 鹿児島 |
アクセス編集
運行本数・所要時間・料金等の詳細は、該当項目や公式サイトにて最新情報を確認されたい。
奄美市名瀬経由で住用村経由瀬戸内町古仁屋まで連絡バスがあり、さらに瀬戸内町古仁屋行きは途中で宇検村方面への接続バスあり。[12]
2016年7月30日から空港=旧名瀬市街地間連絡バスは従来の便毎に出発から30分毎の出発へ変更、詳細は要確認。
施設編集
その他編集
- 旧空港は、1983年7月1日から閉港直前の1988年6月14日まで、日本エアコミューターの本社が置かれていた。移転後の旧空港跡地は長らくその利用方法が検討されていたが、2001年に、奄美の自然や文化などを紹介する施設の奄美パークが完成した。
- 喜界空港との距離が約26km(16マイル)であり、間には海しかないため、視界の良いときは奄美空港ターミナルビルからは奄美空港発喜界空港行きの航空機を、離陸から着陸直前まで肉眼で観察できる。
- 海上を埋め立てて造成された半海上空港のため、周辺海域における生態系変化などの自然保護に関する問題もあると言われている。[誰によって?]
- チャーター便として中日本エアラインサービスや日本トランスオーシャン航空[15]、フジドリームエアラインズ[16]の運航実績あり[いつ?]。
- 琉球エアーコミューターが就航する空港で沖縄県外にある空港は当空港と与論空港だけであり、また当空港は琉球エアーコミューターが就航する空港では最北端の空港でもある。
- スカイマークが、2010年9月1日 - 10月30日と2011年3月27日 - 10月29日の間、鹿児島空港と1往復を運航していた。季節運航扱いのため、8年近く運行されなかったが、2018年8月1日より、鹿児島空港-中部国際空港線開設と同時に同線で使用する飛行機の運用に伴い奄美空港-鹿児島空港線に1日2往復で再参入した。同社は乗継割引を導入したため鹿児島空港との間に路線が開設されている東京国際空港(羽田空港)、中部国際空港、神戸空港の3路線については、奄美空港を発着する乗継指定便への搭乗前提で航空券を購入することにより、本空港と鹿児島空港間は3,000円で搭乗できる。中部国際空港線の運航に遅れが生じた場合にも鹿児島空港線に影響が及ぶため、欠航が生じる場合がある。なお、奄美豪雨が発生した2010年10月20日から撤退の10月30日までの期間限定で値下げ運賃をすべての搭乗者に適用した[17]。
- 2010年9月1日より就航したスカイマークは、空港内に常設カウンターは設置せず、特設カウンターを設置し、チケットの変更・取消・払戻並びに発券は行わないシステムだったが、2011年3月27日からの再就航時は、スカイマークの特設カウンターの営業時間内であれば、変更・取消・払戻ならびに発券が可能となった。また、パッセンジャーボーディングブリッジ (PBB)を使用せず、乗客はタラップによる乗り降りを行い、機体はトーイングカーを使用せず、自走での折り返しによる運用を行っていたが、2018年の再就航以降はトーイングカーとタラップ車を配備し、他空港と同じ運用するようになった[18]。2019年8月14日には台風10号接近に伴い奄美空港到着が19:48と遅延して、折返し鹿児島空港運用時間外及び台風接近による荒天のため、当日運用を奄美空港で打ち切り奄美/鹿児島/中部の区間は欠航、翌日の中部/鹿児島/奄美の区間も欠航させて奄美始発で夜間駐機運用した。
- 2014年から就航しているバニラエアも、LCCのためPBBは使用しておらず、乗客はステップ車による乗降を行っていたが、2017年(平成29年)6月5日には、バニラエア運航の奄美/関西線にて、身体障害者が這ってタラップを登って搭乗する事件が起き、障害者差別解消法の面から問題になり、国土交通省も対応することとなった。搭乗トラブル以降バニラエアは、アシストストレッチャー(座った状態で運べる担架)を導入し、その後、ステップ昇降機も導入し、2019年PBB増設以降は便によってPBB運用対応している。
- 奄美空港は航空管制官の配置がなく、航空管制運航情報官のみを配置する「レディオ空港」である。大阪航空局によると、2019年4月現在、奄美空港のリモート空港化工事を予定している[19]。リモート空港化によって航空管制運航情報官の配置がなくなるため[20]、鹿児島空港の飛行援助センターが奄美空港の管制機能を継承すると思われる。
公官庁使用編集
- 本土と沖縄の中間に位置する地理的要因と周辺空港で整った施設などから、飛行中継地として公官庁回転翼機やオスプレイなど在日米軍機の飛来数も多く[21][22]、2017年6月20日には空港運用時間終了後、在日米海兵隊普天間基地所属MV-22が奄美地方周辺海域を飛行中、警告灯点灯により運用管理者の県に事前通知無しで緊急着陸(米軍側は事故予防着陸と説明)したため、滑走路灯火未点灯状況にもかかわらず自機着陸灯のみで着陸した。2018年4月25日にも同所属MV-22が、同年6月4日には在日米空軍嘉手納基地所属CV-22の方が緊急着陸していて、同日以降MC-130輸送機が複数回人員及び部品を輸送していて何らかの部品交換を施しているものと思われ[23]、駐機中に台風6号が発生したため15日に空港に隣接した日本エアコミューターの格納庫内に収納された[24]。
- 2019年3月には陸上自衛隊奄美駐屯地新編に伴い陸(LR-2など[25])海(MCH-101など[26])空(C-1、C-2など[27])各自衛隊の飛来機が増え、3月30、31日には31日の駐屯地開設記念行事展示飛行のため航空自衛隊ブルーインパルスが民間空港では珍しいナイトステイ遠征し[28]、2機が夜間駐機している[29]。
脚注編集
注釈編集
- ^ ジェイエアによる運航便あり
- ^ 同区間はJALマイレージバンクのマイル積算対象外となっていたが、2012年7月18日搭乗分よりマイル積算の対象となり、同区間は195マイルとなる[11]。
出典編集
- ^ a b “奄美空港”. 管内空港の現況と出先機関. 国土交通省大阪航空局. 2015年9月24日閲覧。
- ^ a b “管内空港の利用状況概況集計表(平成29年度速報値)” (PDF) (プレスリリース), 国土交通省大阪航空局
- ^ “奄美国立公園が誕生”. 南日本新聞: p. 1. (2017年3月8日)
- ^ a b c 『空港をゆく』イカロス出版〈イカロスMOOK〉、2013年12月。ISBN 978-4863207912。
- ^ バニラエア、東京/成田〜奄美線に2014年7月1日就航を発表! Traicy 2014年4月4日付
- ^ バニラ・エア、7月1日より成田/奄美線 新規就航へ FlyTeam 2014年4月4日付
- ^ 奄美-成田線就航=欠航も1カ月ぶり解消-バニラ・エア[リンク切れ] 時事通信社 2014年7月1日付
- ^ 奄美空港ターミナルビル 増改築工事
- ^ バニラエア、関西-奄美大島就航 19年ぶり再開Aviation Wire 2017年3月26日付
- ^ スカイマーク、8月に鹿児島発着の名古屋、奄美大島線を開設へFlyTeam 2018年4月25日付
- ^ 琉球エアーコミューター(RAC)ご利用時におけるJMBサービスでの取り扱い変更について 日本航空(2012年6月20日時点のアーカイブ)
- ^ 本島全域路線情報-しまバス公式サイト
- ^ 7月オープンへ改修工事順調
- ^ 奄美空港案内図
- ^ 今世紀最大の天体ショーを奄美で見よう !! 「奄美大島へ皆既日食を見に行こう !!」6月5日(金)発売!
- ^ 奄美空港 FDA飛来機画像
- ^ “奄美大島の豪雨災害に伴う支援について” (プレスリリース), スカイマーク, (2010年10月22日) 2013年12月10日閲覧。
- ^ FlyTeam 鹿児島 - 奄美の搭乗レビュー スカイマーク
- ^ “平成31年度発注の見通しの公表について(平成31年4月現在)”. 国土交通省大阪航空局. 2019年9月16日閲覧。
- ^ 奄美空港海上保安庁飛来機画像
- ^ 奄美空港在日海兵隊飛来機画像
- ^ 米軍輸送機、緊急飛来 オスプレイの部品搬送か 奄美空港
- ^ 奄美緊急着陸のオスプレイ 空港内格納庫に移動
- ^ 奄美空港飛来写真 陸自
- ^ 奄美空港飛来写真 海自
- ^ 奄美空港飛来写真 空自
- ^ ブルーインパルス、奄美駐屯地開設行事で展示飛行 3月31日
- ^ 奄美空港飛来写真 川崎T-4
外部リンク編集
- 奄美空港
- MBCテレビ(南日本放送)奄美空港ライブカメラ