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女王蜂 (1978年の映画)

1978年の映画

概要編集

松竹の二枚目スター佐田啓二の遺児である中井貴恵をヒロイン役の大型新人として大々的にプッシュし、これに過去3作の犯人役スターを勢揃いさせた上、仲代達矢を加え、市川・石坂の金田一シリーズ随一の豪華キャストを売りにした。カネボウとのタイアップも成功して、前作『獄門島』を上回るヒットを記録した。原作の舞台「月琴島」は「月琴の里」として伊豆山中に設定変更され、大道寺銀造(原作では欣造)、智子父娘らの居住地である京都を第二の舞台とした。

また、市川のアイディアにより、かつて金田一シリーズに出演した大女優の3人、『犬神家の一族』の高峰三枝子、『悪魔の手毬唄』の岸惠子、『獄門島』の司葉子を共演させることとなり、話題となった。高峰と司はテレビドラマや舞台の出演スケジュールで多忙だった上に、岸はフランスにおり国際電話を使って出演交渉したという。その時点でまだ脚本が出来ておらず、どんな役を演じるのか全くわからなかったにもかかわらず、3人は出演を即答で快諾した。これは、ベテラン女優としては異例のことであり、3人の市川に対する信頼を示す出来事であった。なお、3人はそれまでに映画のみならずテレビや舞台でも顔を合わせたことがなく、初共演となった。

その他、佐々木剛石田信之高野浩之と、1970年代前半の特撮ヒーロー番組主演者が脇で顔を揃えている。

日程が非常にタイトだったため、ロケの相当部分を松林宗恵(クレジットは協力監督)ひきいるB班が分担した。クレジットされていないが、そちらのカメラは木村大作が担当している。

キャスト編集

スタッフ編集

主題歌編集

「智子のテーマ 愛の女王蜂」
作詞:松本隆 / 作曲:三木たかし / 編曲:田辺信一 / 唄:塚田三喜夫

逸話編集

  • 中井貴恵は撮影当時、まだ早稲田大学文学部に通う大学2年生であった。彼女の持っていた化粧かばんの中身は、本作の撮影用の台本と、英語フランス語の教科書のみであったという。
  • 撮影の合間に勉強をする中井を見て、共演者である岸惠子がフランス語を、英語の方は中学校の英語教師の経験を持つ加藤武が教えた。また、芝居は市川崑が、絵は石坂浩二が、メイクアップはカネボウ専属のヴォーグ・イボンヌがアドバイスしたという。
  • 本作はカネボウのタイアップ映画としての一面も持っている。カネボウは映画公開と合わせて、新製品の口紅を発売した。そして、カネボウのCMに中井貴恵が起用され、「口紅にミステリー」「女王蜂のくちびる」といったキャッチコピーで広く大衆に認知された。また、劇中でも加藤武演じる等々力警部が同じ台詞を口にしている。なお、当時有楽町にあった日本劇場では、映画公開前に映画タイトルと同じ大きさのキャッチコピーの看板が飾られていた。

脚注編集

  1. ^ 「1978年邦画四社<封切配収ベスト5>」『キネマ旬報1979年昭和54年)2月下旬号、キネマ旬報社、1979年、 124頁。

外部リンク編集