子猫物語

日本の映画作品

子猫物語』(こねこものがたり The Adventures of Chatran 別題:The Adventures of Milo and Otis)は、1986年公開の日本映画(実写)。畑正憲が監督・脚本を手掛けた子猫の冒険映画。日本版とは異なる再編集されたものが日本国外でも放映された。

子猫物語
監督 畑正憲
市川崑(協力監督)
脚本 畑正憲
製作 日枝久
角谷優
製作総指揮 鹿内春雄
出演者 チャトラン(子猫)(多数)
プー助(犬:パグ
動物多数
小泉今日子(詩の朗読)
露木茂(ナレーション)
音楽 坂本龍一
主題歌 「子猫物語」/吉永敬子
撮影 藤井秀男
富田真司
編集 長田千鶴子
製作会社 フジテレビジョン
配給 東宝
公開 日本の旗 1986年7月12日
上映時間 95分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
興行収入 98.0億円[1]
配給収入 54億円[2]
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ストーリー 編集

牛小屋の中で生まれた7匹の子猫。そのうちの一匹、茶虎の牡猫チャトランは、パグ犬のプー助と親友になる。春のある日、プー助とかくれんぼをしていたチャトランは川岸にあった木箱に入り、そのまま流されてしまう。あとを追ってきたプー助は木箱に襲い掛かるクマ[3]と格闘する。滝つぼに落ちながらも懸命に耐えるチャトラン。こうしてチャトランとプー助の冒険が始まった。

無事に陸に上がった空腹のチャトランは、キツネが獲物を土に埋めているのを見つけ、こっそり失敬する。プー助はキツネにチャトランの行方を尋ねるが、遊びに夢中になってしまう。の背中に乗せてもらったチャトランは、たどりついた線路であやうく汽車にはねられそうになる。夜の森では迷子の子豚に出会い、母豚と兄弟たちのもとに送り届け、乳をもらう。

なおも旅を続けるチャトランは、川でしっぽをたらして魚を釣るが、アライグマ[4]に横取りされる。ようやくプー助と落ち合ったチャトランは牛の牧場に侵入。プー助は生まれたばかりの子牛に群がるカラスを追いかけ、どこかにいってしまう。

チャトランは夜の森でフクロウから獲物の魚をわけてもらう。海辺でカモメの巣に近づいたチャトランはカモメたちに追われ、崖から海に転落。浜にあがったチャトランは番小屋の中で休む。そこへクマ[5]が入ってきて、チャトランを襲う。チャトランは箪笥の上から物を落として熊を追い払う。に追われて木に登ったチャトランは、深い穴に落ちてしまう。そこへやってきたプー助はロープを穴に落とし、チャトランを引き上げる。

秋になり、プー助と家路に着くチャトランは、白い雌猫と出会う。プー助は、雌猫とよりそうチャトランを見て姿を消す。冬、雌猫はチャトランの子を産む。春、父親になったチャトランは子猫たちを連れて外に出る。プー助も父親となり、子犬たちを連れている。大地には命があふれていた。

データ 編集

1986年7月12日公開。

  • 配給:東宝
  • 配給収入:約54億円(1986年邦画第1位)
  • 観客動員数:約750万人
  • 公開当時は文部省推薦だった。
  • アメリカ興行収入:約1329万ドル(2023年にゴジラ-1.0が更新するまで邦画実写歴代1位だった[6]

スタッフ 編集

キャスト 編集

  • チャトラン(子猫)
  • プー助(犬:パグ
  • ブラッキー(黒熊)
  • キキ(キタキツネ
  • 春太(小鹿)
  • ありゃりゃこりゃりゃ(アライグマ
  • トン太(ブタ)
  • シロ子(白猫)

他、動物多数

ゲーム 編集

1986年9月19日ポニーキャニオンより発売。

対応機種はファミリーコンピュータ ディスクシステム

受賞歴 編集

脚注 編集

出典 編集

  1. ^ 歴代ランキング - CINEMAランキング通信” (2016年3月28日). 2016年5月7日閲覧。
  2. ^ 1986年配給収入10億円以上番組 - 日本映画製作者連盟
  3. ^ ロケ地の北海道には生息しないツキノワグマである。
  4. ^ 日本には生息しない外来種である。
  5. ^ 2度目のクマの襲撃はヒグマ
  6. ^ [ゴジラ、邦画の全米興収歴代1位に 実写で34年ぶり―「子猫物語」抜く https://www.jiji.com/jc/article?k=2023120701256&g=soc]時事通信2023年12月7日
  7. ^ 本来は、当時同じフジテレビ系にて放映されていたアニメ『ハイスクール!奇面組』のエンディングテーマである。ちなみに同アニメについても劇場版が制作され、本作と同時期に公開された。

関連項目 編集

外部リンク 編集