聖ウルスラ学院英智小学校・中学校・高等学校

宮城県仙台市にある小中高一貫校

聖ウルスラ学院英智小学校・中学校・高等学校(せいうるすらがくいんえいちしょうがっこう・ちゅうがっこう・こうとうがっこう)は、宮城県仙台市若林区一本杉町にある小中一貫教育及び中高一貫教育[5] を併せて提供する私立小学校中学校高等学校。通称は「ウルスラ」。

聖ウルスラ学院英智小・中学校
聖ウルスラ学院英智高等学校
地図北緯38度14分36.4秒 東経140度54分11.1秒 / 北緯38.243444度 東経140.903083度 / 38.243444; 140.903083座標: 北緯38度14分36.4秒 東経140度54分11.1秒 / 北緯38.243444度 東経140.903083度 / 38.243444; 140.903083
過去の名称 聖ウルスラ学院小学校
聖ウルスラ学院中学校
聖ウルスラ学院高等学校
国公私立の別 私立学校
設置者 学校法人聖ウルスラ学院
理念 キリスト教的人間観に基づく人格の形成[1]
設立年月日 1959年昭和34年)[2]
創立者 スザンナ・マルテン[3]
共学・別学 男女共学
中高一貫教育 併設型
小中高一貫教育 併設型(施設分離型)[4]
課程 全日制課程
単位制・学年制 学年制
設置学科 普通科
学科内専門コース 特別志学コースType1
特別志学コースType2
尚志コース
学期 2学期制
学校コード

C104391030015 ウィキデータを編集(中学校)
D104391030022 ウィキデータを編集(高等学校)

B104391030017 ウィキデータを編集(小学校)
高校コード 04512J
所在地 984-0828
宮城県仙台市若林区一本杉町1番2号
外部リンク 聖ウルスラ学院英智小・中学校
聖ウルスラ学院英智高等学校
ウィキポータル 教育
ウィキプロジェクト 学校
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聖ウルスラ学院英智小学校・中学校・高等学校の位置(宮城県内)
聖ウルスラ学院英智小学校・中学校・高等学校

キリスト教カトリック)系の「施設分離型小中一貫校」兼「併設型中高一貫校」である。

系列校に聖ウルスラ学院英智幼稚園があり、姉妹校として八戸聖ウルスラ学院中学校・高等学校青森県八戸市に所在する。なお、宮崎県延岡市の学校法人聖心ウルスラ学園とは直接の関係はない。

概要 編集

聖ウルスラ学院英智小・中学校は、2005年に校名変更し、中学校を共学化して小中一貫教育を行う学校として新たなスタートを切った。学校内部では児童・生徒の発達を考慮し、6・3制ではなく、4・3・2制の教育段階を採用している。ただし中学校第1学年段階で新規募集を行う。2009年度からは、中高一貫教育も併せて提供している。

聖ウルスラ学院英智高等学校では、勉強に専念し国立大学への現役合格を目指す特別志学コースType1、勉強と部活の両立を図りながら大学への現役合格を目指す特別志学コースType2、様々な分野を学びながら各生徒の目的を達成することを目指す尚志コースがある。尚志コースは当初は女子のみのコースであったが、2013年度からは、部活動で全国大会出場を目指し、奨学生として各中学校から推薦された場合のみ、男子も受験・入学が可能となった。

若林区役所の東隣に位置する一本杉キャンパス内には、東北地方最大の円墳法領塚古墳[6]」(北緯38度14分39.4秒 東経140度54分13.1秒 / 北緯38.244278度 東経140.903639度 / 38.244278; 140.903639 (法領塚古墳))がある[7] ほか、かつて伊達伯爵家邸宅[注 1] が建っていた[8]鍾景閣を参照)。

沿革 編集

本校は、ケルン守護聖女である聖ウルスラを守護者として、1535年に、イタリアのアンジェラ・メリチAngela Merici1474年?-1540年聖女、1807年列聖)が創設した聖ウルスラ修道会en:Order of Ursulines、Ordo Sancti Ursulae )を濫觴として発足している。少女の育成と教育に力を入れた修道会は、ヨーロッパ全域に女子教育機関を設立し、1639年には、現在のカナダケベック州に、北アメリカで最初の女子教育学校を設立している。

日本にはカナダより、1936年10月15日に、メール・セント・マチルドを初めとする三名の聖ウルスラ会の修道女が訪れ、1940年仙台市木ノ下に聖ウルスラの修道院を設立した。翌1941年には、同会最初の教育設備である「あずま幼稚園」を創設した。

終戦後の1948年より「聖ウルスラ学院家庭学校」等、複数の教育機関を設立し、1951年には、「学校法人聖ウルスラ学院」として法人認可を受けた。この後、中学校高等学校の設立と運営も行い、2005年には、新しいコンセプトのもと小中一貫校としてのプロジェクトを進め、校名を変更して「聖ウルスラ学院英智小学校・中学校」及び「聖ウルスラ学院英智高等学校」となった。従来女子校であったが、新しい学校名のもと男女共学校となった(参照サイト)。

年表 編集

  • 1936年昭和11年)- カナダより聖ウルスラ会修道女メール・セント・マチルド等3名訪日。
  • 1950年(昭和25年)4月1日 - 聖ウルスラ学院小学校を木ノ下に開校。
  • 1951年(昭和26年)3月11日 - 学校法人聖ウルスラ学院が認可。
  • 1956年(昭和31年)4月1日 - 聖ウルスラ学院中学校を一本杉に開校。
  • 1959年(昭和34年)- 聖ウルスラ学院高等学校として創立。
  • 2005年平成17年)4月1日 - 「聖ウルスラ学院英智小・中学校」及び「聖ウルスラ学院英智高等学校」に校名変更、中学校・高等学校男女共学化、小・中の制服・校章を統一、土曜登校実施、4・3・2制を行うため小学校・中学校を小中一貫校化。
  • 2009年(平成21年) - 聖ウルスラ学院英智中学校及び聖ウルスラ学院英智高等学校との間で中高一貫教育を実施。
  • 2012年(平成24年) - 一本杉キャンパス3号館校舎が完成、木ノ下キャンパスから小学校を移転。

「4-3-5」制に基づく小中高一貫教育 編集

4・3・2制に基づく小中一貫教育 編集

2004年まで、聖ウルスラ学院小学校は仙台市内の他の私立小学校と同じ初等普通教育を行っており、中学校へは必ずしもエスカレーター式で進学できるとは限らず、中学校も市内の他の私立中学校と同じく、系列高等学校との併設型中高一貫教育を行う女子校であった。2005年からはこれを抜本的に改革し、小中一貫教育校として新たに4・3・2制を採用した。

Firstステージ(小1-小4) 編集

最初の4年間は、一般的に小学校での課程を私立ならではの独自のカリキュラムで行う。1年生より英語がある。

Secondステージ(小5-中1) 編集

6・3制では丁度小学校の総仕上げと中学校への進学により急激に学習方式が変わるが、4・3・2制ではそれを円滑に行うため次のようなシステムになっている。

  • 本来は中学校から始まる教科担任制をSecondステージの5年生から始める。
  • 小中一貫教育のため、中学の新規募集で正式な中学校入学で入ったとしても、事実上は7年生に編入するのと同じようになる。
  • 3年間で中学2年レベルの過程まで到達することを目標にする。

Thirdステージ(中2-中3) 編集

9年間の総仕上げ及び高校への進学準備、高校1年の土台を作るために先取り学習を行う。2005年から2009年3月31日までの間は中高一貫の教育方針ではなくなったため、他の高校への進学も可能になった[注 2]

  • 授業は7時限まで
  • 高等学校及び大学への土台を作るためのシステム
  • 各種検定試験への挑戦

「1-5」制に基づく中高一貫教育 編集

2009年度から、聖ウルスラ学院英智中学校・高等学校において、中高一貫教育を再開した。聖ウルスラ学院英智小・中学校のThirdステージ(中学校の第2学年及び第3学年)及び高等学校の特別志学コースとの間で、併設型中高一貫教育を行っている。中学校第1学年での入門的基礎的共通学習の上に、中学校第2学年から高等学校の第3学年までを1つのスパンに捉えている(特別志学コースType1コースクラス及び特別志学コースType2コースクラスを設置)。

週6日制 編集

現在の学習指導要領では公立学校では土曜日に授業を行うことは特区を除いて認められていない。しかし、本校では2005年度より土曜日にも普通授業を行うことで授業を無駄なく進ませることができるシステムに変更した。

キャンパス案内 編集

木ノ下キャンパス 編集

木ノ下キャンパス内には以下の施設がある。2011年度までは、小学校の全学年が当地に通っていた。

  • 小・中学校グラウンド
  • テニスコート
  • 聖ウルスラ学院英智幼稚園
  • 聖ウルスラ学院英智音楽教室
  • 聖ウルスラ修道会木ノ下修道院

一本杉キャンパス 編集

一本杉キャンパス内には以下の施設がある。小学1年生から高等学校3年生までの全学年が通う。学校法人聖ウルスラ学院本部、および、聖ウルスラ修道会管区本部もある。

  • 1号館:聖ウルスラ学院英智高等学校
  • 2号館
  • 3号館:聖ウルスラ学院英智中学校・小学校
  • 体育館
  • 講堂
  • 聖堂
  • 同窓会館
  • 聖ウルスラ修道会一本杉修道院
  • 法領塚古墳東北最大の円墳[6][7]

周辺 編集

著名な出身者 編集

バドミントン関係

芸能関係

文芸関係

政治家

脚注 編集

注釈 編集

  1. ^ 仙台藩主・伊達家が、明治維新版籍奉還により居城である仙台城を明治政府に明け渡して、替わりに仙台藩家臣・佐々氏の邸宅地を買収して居宅としたもの。
  2. ^ 高校への進学-聖ウルスラ学院英智の中高一貫教育 によれば、聖ウルスラ学院英智高等学校への進学については詳細に記載されている一方、宮城県立高等学校や仙台市立高等学校への進学については全く触れられていない。

出典 編集

  1. ^ 校長よりご挨拶(聖ウルスラ学院英智高等学校)
  2. ^ 校名の由来・沿革(聖ウルスラ学院英智高等学校)
  3. ^ エピソード・・・3(聖ウルスラ修道会)
  4. ^ 教育特区の一貫教育(学校法人聖ウルスラ学院)
  5. ^ 「中高一貫教育」の概要について(資料5)-宮城県 のp.4による。
  6. ^ a b 法領塚古墳(仙台市)
  7. ^ a b 仙台・法領塚古墳 東北最大の円墳と判明 有力者支配か河北新報 2010年11月2日)
  8. ^ 鍾景閣の歴史(旧伊達邸 鍾景閣)
  9. ^ a b c 由緒臨済宗妙心寺派少林山保春院)
  10. ^ a b c 中世から続いた領主の屋敷(仙台市)
  11. ^ 有限会社イーピー 風の時編集部 『仙台地図さんぽ』(ISBN 978-4-9903231-7-2)34頁および50頁
  12. ^ 養種園遺跡(仙台市)
  13. ^ 若林城とは(仙台市)

関連項目 編集

外部リンク 編集