学習センター (高等学校通信教育)

学習センター(がくしゅうセンター)とは、日本の高等学校通信教育、特に私立の通信制高校において、在校生の学習の利便性を補完するために設置された、物理的な教室を置く施設をいう。ターミナル駅近くの通学立地のよい場所に設置され、キャンパスなど学習センター以外の名称を用いる通信制高校もある(後述)。
通信制高校が学習指導要領に基づいて実施する面接指導(一般にスクーリングと呼ばれる)の会場と別個に別法人(学校法人・塾)が設置運営する場合はサポート校と呼ばれる学習施設であることが多い。一方で、通信制高校が直営で学習センターを設置していたり、立地箇所の都道府県知事から高等専修学校の認可を得ている学習センターもある。

概要編集

通信制高等学校は主に、添削指導面接指導定期試験の三つの要素によりカリキュラムが構成されている。そのうち、添削指導を主に実施するために設置されている。面接指導定期試験は原則として本校[1]で実施しなければならない。

志願者が通信制高校への入学転学編入学を検討する際に、どの通信制高校を選択するかは、学習センターの立地と授業スケジュールによって決まることが多い。広域通信制高校は毎年のように増設されているので志願者は最新の情報を入手する必要がある。まず、学習センターの有無を確認し、有ればその場所、そして週の登校日数や設置科目について自分に合った学校を選ぶことになる。

学習センターの主な種類編集

面接指導施設(めんせつしどうしせつ)

高校教育の本部となる学校(以下、「本校」とする)が定めた基準で「本校に近い水準の教育」が書類上保証された施設である。よって、常勤の教員免許状保有者が必要であり、面接指導(スクーリング)や定期試験の実施の全てを面接指導施設で実施することができる。但し、この項で示している基準は本校が策定するため本当に「本校に近い水準の教育」なされているかは各事業者で異なる。但し、ここに記述する常勤の教員免許状保有者は、必ず実施校と個別の契約を結び、みなし本校教員として扱っていることになる。(この項は、本校と面接指導施設の法人が異なることを前提にした記述である。運営主体が本校と同一である場合も、面接指導施設の分類に入る。)

連携教育施設(れんけいきょういくしせつ)

本校が定めた基準で「一定の教育水準」が書類上保証された施設である。面接指導施設との違いは常勤の教員免許状保有者が不要であり、添削指導及び面接指導の際に指導を行えば法律上の問題は解決されたことになる。但し、連携教育施設としての添削指導は必ず本校教員の検査が必要である。面接指導施設は、教員免許状保有者が本校教員とみなす契約を結ぶことで、その行為に充てることができる。 また、それ故に連携教育施設内での活動を面接指導の時間(スクーリング)に充てることができず、必要な時間の本校への登校が修了認定の第一前提となる。同時に原則として定期試験などは本校で受ける義務が生ずる。(各校ごとに例外あり。)(この項は本校が学校法人であることを前提にした記述である。もし運営主体が株式会社などの学校法人以外の学校である場合は、すべての学習センターがこの中に入る。

面接指導の特例編集

  1. 本来は、本校においての面接指導が必須であるが、文部科学省の特例に従うと本校の定めた基準で、メディア教材や連携教育施設周辺での活動を面接指導の時間に算入することが可能である。すべての面接指導を、メディア教材や連携教育施設周辺での活動で面接指導時間を算入することは認められず、最低でも2割は本校または面接指導施設での面接指導を受ける必要がある。
  2. 定期試験は、本来は本校もしくは面接指導施設で受ける必要があるが、特例により連携教育施設を含めた学習センターで実施することができる。

学習センターなどで指摘される問題編集

1.本校が定める以外に基準がないため、劣悪な教育施設での授業が行われるなどの指摘がある。

2.必ずしもすべての教育活動の指導者すべてが教員免許状保有者である必要がないため、不適切な教育活動が行われるなどの実態がネット掲示板などに上がる。

3.本校自体が、生徒指導の殆どを学習相談センターなどに一任するなど、本校としての生徒指導が他の種別の高等学校に比べ極端に少ないことから本校が生徒の情報を正確に把握していないという実態が報告される。

面接指導施設として認可されている学習センター一覧編集

所轄庁の審査のもと、面接指導施設としての認可を得た「学習センター」と名乗る施設について、以下に列挙する(令和元年5月1日現在)[2]

学校名 所轄庁 施設名称
クラーク記念国際高等学校 北海道 東京学習センター、横浜学習センター、芦屋学習センター、福岡学習センター、鹿児島学習センター
星槎国際高等学校 北海道 芦別学習センター、札幌北学習センター、北広島学習センター、帯広学習センター、仙台学習センター、郡山学習センター、川口学習センター、立川学習センター、八王子学習センター、横浜鴨居学習センター、厚木学習センター、湘南学習センター、小田原学習センター、甲府学習センター、富山学習センター、福井学習センター、浜松学習センター、静岡学習センター、名古屋学習センター、大阪学習センター、広島学習センター、高松学習センター、丸亀学習センター、福岡東学習センター、福岡中央学習センター、沖縄学習センター、那覇学習センター
仙台育英学園高等学校 宮城県 宮城野学習センター
大智学園高等学校 福島県川内村 新宿学習センター
鹿島学園高等学校 茨城県 放送大学 埼玉学習センター
国際学院高等学校 埼玉県 大宮学習センター
北豊島高等学校 東京都 北豊島高等学校通信教育学習センター
日本航空高等学校 山梨県 北海道学習センター
駿台甲府高等学校 山梨県 お茶ノ水学習センター、大宮学習センター、湘南学習センター、松本学習センター、松本中央学習センター、富士学習センター、福岡中央学習センター、福岡学習センター
自然学園高等学校 山梨県 神奈川学習センター、甲府学習センター
高野山高等学校 和歌山県 東京学習センター、大阪学習センター
精華学園高等学校 山口県 宇部学習センター、大阪学習センター、宇部学習センター、大分学習センター、福岡中央学習センター、和歌山第二学習センター、北千住学習センター、掛川学習センター、町田学習センター、小石川学習センター、清水学習センター、上尾学習センター、徳島学習センター、東京ボイス学習センター、新潟第三学習センター、古賀学習センター、大阪東学習センター、神戸長田学習センター、那須学習センター
今治精華高等学校 愛媛県 松山学習センター、西条学習センター、西条学習センター、宇和島学習センター
勇志国際高等学校 熊本県 熊本学習センター、千葉学習センター、福岡学習センター
くまもと清陵高等学校 熊本県 東近畿高等学院(滋賀学習センター)
神村学園高等部通信制課程 鹿児島県 京都学習センター、福岡学習センター、山梨学習センター
ヒューマンキャンパス高等学校 沖縄県 札幌大通学習センター、仙台学習センター、新潟学習センター、大宮学習センター、東京学習センター、横浜学習センター、名古屋学習センター、大阪学習センター、神戸学習センター、高松学習センター、高知学習センター、広島学習センター、福岡学習センター、鹿児島学習センター

関連項目編集

脚注編集

  1. ^ 公立高校通信制課程にある協力校は本校同様に面接指導と定期試験を実施することが多い。
  2. ^ 広域通信制高等学校の展開するサテライト施設の一覧(令和元年5月1日時点) (Excel:330KB) Excel”. 文部科学省. 2021年5月30日閲覧。

外部リンク編集