宇宙からのメッセージ・銀河大戦

宇宙からのメッセージ 銀河大戦』(うちゅうからのメッセージ ぎんがたいせん)は、1978年(昭和53年)7月8日から1979年(昭和54年)1月27日まで、テレビ朝日で毎週土曜19:30 - 20:00(JST[注釈 1]に全27話が放送された、東映制作の特撮テレビドラマ

宇宙からのメッセージ 銀河大戦
ジャンル 特撮ファンタジーアクション
放送時間 土曜 19:30 - 20:00(30分)
放送期間 1978年7月8日 - 1979年1月27日(27回)
放送国 日本の旗 日本
制作局 テレビ朝日東映
監督 山田稔
依田智臣
若林幹
原作 石森章太郎
脚本 伊上勝
長瀬未代子
安斎あゆ子
江連卓
プロデューサー 落合兼武(テレビ朝日)
七條敬三、伊藤彰将、篠塚正秀(東映)
出演者 真田広之
織田あきら
西田良
秋谷陽子
堀田真三
白井滋郎
藤山律子
田渕岩夫(声)
汐路章(声) 他
ナレーター 小池朝雄
オープニング 「勇者よ銀河を渡れ」
歌:ささきいさお、コロムビア男声合唱団
エンディング 「愛は星空の彼方に」
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目次

概要編集

同年4月に公開の映画『宇宙からのメッセージ』(以降、「映画版」)の映像や造形物の流用を前提に、忍者物・東洋的イメージの要素を盛り込んで企画・制作された[1][2]。当初は前年に放送された『ジャッカー電撃隊』の後番組として放送される予定だったが、同番組の打ち切りに伴い繋ぎ番組として『透明ドリちゃん』を放送した上でスタートした。

本作品の舞台は『宇宙からのメッセージ』の100年後として設定されており[注釈 2]、ガバナス帝国に侵略された第15太陽系の惑星(地球ではない)を舞台としたレジスタンス活劇が描かれた。また『南総里見八犬伝』をモチーフとしていた映画版に対し、本作品では忍者ものの要素を取り入れている[5][1][6]

東映京都テレビプロダクションが実制作を手がけ、伊上勝脚本シリーズ構成を重視していたことから、『仮面の忍者 赤影』や『隠密剣士』を彷彿させる、連続活劇ドラマが本作品の特徴でもあった[5][1][2]。また、太秦撮影所による制作ということから福本清三西田良など時代劇の俳優も出演していたが、同撮影所の本格的な特撮ヒーロー作品は、現時点では本作品が最後となっている。本作品での時代劇を意識した剣劇とJACによるアクションの組み合わせは、その後の東映特撮ヒーローのアクションに影響を与えているとされる[6]

東映まんがまつり(1978年7月22日公開)用に、21分の劇場版も作成された。テレビシリーズに先行してまぼろしと流れ星が登場する[2]

評価編集

第1話こそ10.9%の視聴率を記録するが、第2話では5.2%に急落。以降の平均視聴率も6%台に低迷した。同時期の『スパイダーマン』は1話につき500万円の予算だったが、本作品は1話につき1000万円の予算(半年間の放映契約で予算総額は約3億円)[7]を投入した超大作で、破格の予算を投じた作品ゆえに平均6%台の低視聴率が大問題になり、『仮面ライダー』以来の土曜日19時台後半の放送枠を失う結果になった[8]

フランスでは『San Ku Kaï 』というタイトルで放送されて大人気となり[6]、全話を収録したDVD-BOXが日本よりも先に発売された。フランス版でのリアベ号の名称でもある“San Ku Kai”という題名にこれといった意味はなく、ただ単にフランス人にとって東洋的なニュアンスを持つフレーズを並べたものだという。

ストーリー編集

第15太陽系の惑星アナリスは恒星間国家太陽系連邦(首都星:地球)統治下の植民星だったが、かつて太陽系連邦(当時の国号は「地球連邦」)とも星間戦争を交えた敵対国家ガバナス帝国に電撃的に侵攻される。アナリス出身の若者で、ゲン一族の一人でもあるハヤトは父に呼び戻され、リュウ[9]と猿人バルーが所有・操縦する宇宙船で帰郷を果たすが、一足先にイーガー副長率いるガバナス帝国上陸部隊の一隊によって惨殺されていた家族の惨状を目の当たりにする。

愛する家族の敵討ちのため、リュウ達の加勢も得てアナリス上空空域のガバナス軍を追うが、自衛程度の武装しか持たないリュウ所有民間宇宙船の攻撃能力では所詮、多勢に無勢であり、奮戦するも窮地に陥る。ハヤトは自らの私闘に巻き添えを負わせたくないリュウ、バルー両名を、当人らの承諾も得ずに脱出カプセル射出で船外へ強制退船後、ガバナス軍の返り討ちに遭いリュウの船は大破。ハヤトは帆船型宇宙船プレアスターに乗った謎の美女ソフィアに救出され、約100年前にガバナスの脅威から宇宙を救った伝説の宇宙船リアベ号と、2機の宇宙戦闘機を彼女から託される。

ハヤトは、父から同じく格闘術を学んでいた「流れ星」のリュウや、猿人バルーらの協力も得て、宇宙忍者「まぼろし」を名乗ることで、ガバナス帝国との再度の全面戦争勃発を恐れる太陽系連邦から見捨てられた第15太陽系の民を救うべくレジスタンス活動に身を投じる。

キャスト編集

主演は映画版に引き続き真田広之が務めた[2]。まぼろし・流れ星は、基本的にはJACが演じているが、アップシーンでは真田・織田がそれぞれ演じている[2]

スタッフ編集

オープニング 表記編集

プロデューサー
落合兼武(テレビ朝日
七條敬三 / 伊藤彰将 / 篠塚正秀(東映
原作
石森章太郎テレビマガジン / てれびくん / テレビランド 連載)
脚本
伊上勝 / 長瀬未代子 / 安斎あゆ子 / 江連卓
音楽
菊池俊輔
森岡賢一郎(渡辺音楽出版株式会社)
主題歌
勇者よ銀河を渡れ
作詞 : 石森章太郎 / 作曲 : 菊池俊輔 / 唄 : ささきいさお , コロムビア男声合唱団
愛は星空の彼方に
作・編曲 : 森岡賢一郎(渡辺音楽出版株式会社)

エンディング 表記編集

撮影
塩見作治(第1-4話) / 坂根省三(第5-6・9-10・13-14・17-18・21-22・25-27話) / 原田裕平(第7-8・11-12話) / 小林武治(第15-16話) / 北坂清(第19-20・23-24話)
照明
若木得二(第1-4・9-10話) / 狩野敬一(第5-6・13-14・17-20話) / 大谷康郎(第7-8・11-12話) / 渡辺喜和(第15-16話) / 加藤平作(第21-22・25-27話) / 六車勍(第23-24話)
録音
坂本浩一(第1-6・13-27話) / 加藤正行(第7-12話)
美術
高橋章(コスモプロ)
編集
荒木健夫
記録
黒川京子(第1-4・7-8・11-12・15-16・21-22・25-27話) / 西川雄子(第5-6話) / 石田芳子(第9-10話) / 三留洋子(第13-14・17-20・23-24話)
装置
吉岡茂一
装飾
白石義明(第1-8話) / 田畑照政(第9-10・13-14・17-20・23-24話) / 山本重治(第11-12・15-16・21-22・25-27話)
助監督
河村満和(第1-4・13-14話) / 鈴木秀雄(第5-6・17-18・21-22・25-27話) / 矢田清巳(第7-8・11-12話) / 高倉祐二(第9-10話) / 曽根勇(第15-16話) / 斉藤一重(第19-20話) / 五大院将貴(第23-24話)
美粧・結髪
東和美粧
衣裳
黒木宗幸
演技事務
森村英次(第1-4話) / 葛原隆康(第5-6話) / 山下義明(第7-12話) / 藤原勝(第13-18話) / 下川護(第19-27話)
視覚効果
中野稔
特殊映像プログラミング
コモドール・ジャパン
擬斗
菅原俊夫(東映剣会、第1-10・15-18話) / 三好郁夫(東映剣会、第11-14・25-27話) / 土井淳之祐(東映剣会、第19-22話) / 山岡淳二JAC、第23-24話)
進行
山本吉応(第1-6話) / 杉浦満州男(第7-12話) / 俵坂孝宏(第13-14話) / 真沢洋士(第15-16話) / 管田浩(第17-20・23-27話)/ 宇治本進(第21-22話)
協力
奈良ドリームランド(第19話)
現像
東洋現像所
(株)特撮研究所
操演 : 鈴木昶
撮影 : 高梨曻
美術 : 大沢哲三
照明 : 日出明義
製作 : 中村義幸
特撮監督
矢島信男
監督
山田稔 / 依田智臣 / 若林幹
制作
テレビ朝日
東映

ノンクレジット編集

制作協力

東映京都テレビプロダクション


主題歌編集

  • オープニングテーマ:『勇者よ 銀河を渡れ』
  • エンディングテーマ:『愛は星空の彼方に』
    • 作曲・編曲:森岡賢一郎/朗読:小池朝雄
    • 本来は映画版のテーマ曲で、特撮番組としては珍しく歌詞が無い、スクリプト読み上げのみのエンディングである。

当時発売されていたシングル版にはこの両曲が収録されていたが、劇中で使用されているエンディングテーマはメロディこそ同じではあるものの全く別のアレンジがされている別のバージョンである。

放送日程編集

放送日 視聴率 放送回 サブタイトル 脚本 監督
1978年07月08日 10.9 1 怪奇! 暗黒大戦艦 伊上勝 山田稔
7月15日 5.2 2 恐怖!忍者兵団
7月22日 6.7 3 地球の美しき使者
7月29日 4.6 4 正義の味方 流れ星
[注釈 4]8月12日 6.9 5 呪われた学校 依田智臣
8月19日 7.3 6 怪皇帝の正体?
[注釈 5]9月09日 7.1 7 星空に輝く友情 山田稔
9月16日 9.5 8 無残!猿人狩り
9月23日 6.4 9 ガバナス悪魔の城 依田智臣
9月30日 8.2 10 惑星地球を消せ
10月07日 7.3 11 地底王国の王女 山田稔
10月14日 5.4 12 決戦! 謎の忍者塔
10月21日 6.0 13 神マニヨルの奇跡 長瀬未代子 依田智臣
10月28日 7.5 14 恐るべし! 有翼忍士 伊上勝
11月04日 4.9 15 飛べ! 愛を抱いて 安斎あゆ子 山田稔
11月11日 4.2 16 からくり館の少女 伊上勝
11月18日 4.3 17 黄金の吸血姫 江連卓 若林幹
11月25日 6.0 18 大脱走! 少年忍士団 伊上勝
12月02日 4.7 19 起て! 荒野の勇者 江連卓 依田智臣
12月09日 7.7 20 黄金船の伝説 伊上勝
12月16日 6.5 21 異次元の怪物(モンスター) 山田稔
12月23日 5.5 22 大魔神ロクセイア
12月30日 5.2 23 大爆破! 皇帝宮殿 依田智臣
1979年01月06日 5.3 24 大彗星ザタン出現
1月13日 7.0 25 惑星ベルダの最期 山田稔
1月20日 5.5 26 エメラリーダの謎
1月27日 5.4 27 さらば! 銀河の勇者

関連商品編集

メインスポンサーのポピーから、主人公側のメカを中心とした商品展開がなされている。主役メカのリアベ号はポピニカプラデラが発売された。ポピニカはDXとスタンダードの2種あり、DXポピニカとプラデラでは色こそ作中に登場したプロップとは大きく異なるブルー系のカラーリングになっていたものの、2機の宇宙戦闘機との合体・分離ギミックが忠実に再現された。スタンダード版ポピニカのリアベ号も存在するが箱の作品ロゴを見る限り『銀河大戦』ではなく、映画版のアイテムとして発売されたものがそのまま継続販売されたと思われる。またポピニカブランドのフックトイ『ポピニカダッシュ』でもリアベ号が発売されていた。これはプルバックゼンマイでアイテム本体を走行させられるギミックを持っており、分離時のアーム展開ギミックは省略されているものの2機の宇宙戦闘機は本体への収納状態のままスプリングによって発射できる様になっていた。リアベ号の玩具のパッケージは、その殆どが商品そのものを見せる透明パッケージ仕様になっていたが、スタンダード版ポピニカだけは撮影用プロップの写真を利用した全面紙箱になっている。

リアベ号と合体する2機の宇宙戦闘機・ギャラクシーランナー(リュウ号)とコメットファイヤー(ハヤト号/バルー号)もポピニカで発売された。これらのアイテムのパッケージには撮影に使用されたプロップの写真が使われていたが、実際に作中に登場する機体ではなく映画版における「改造前」の機体のものだった。その他ロボット・トントが超合金で、謎の美女ソフィアの宇宙帆船プレアスターがポピニカで発売された。また主人公「まぼろし」や「流れ星」のソフビ人形も発売されていた事が確認されている。他にはバンダイのカプセル自販機用にダイキャスト製のリアベ号とギャラクシーランナー、コメットファイヤーが発売されていた。価格は1回100円。廉価トイのため各部の稼動ギミックなどはなかったが、本体裏面にはコロ車輪がついていて平らな場所で手で転がして走らせる事ができた。余談だが、近年バンダイがカプセル自販機で展開した「カプセルポピニカ」(かつてのポピニカをパッケージを含めたミニチュア・レプリカとして再現した商品)で、ギャラクシーランナーとコメットファイヤーもラインナップされていた。

当時バンダイ本社とは別会社となっていたバンダイ模型ではリアベ号、ギャラクシーランナーとコメットファイヤーを各500円で発売。リアベ号は後に『1/160 リアベ・スペシャル』としてパッケージを変更(商品名表記をカタカナの『リアベスペシャル』から英語の『LIABE Special』にした他、パッケージアートをイラストから作例写真を使ったものに変えている)の上、価格を100円上げた600円で販売している。ギャラクシーランナーとコメットファイヤーはゼンマイ走行のギミックを搭載したノンスケールモデル。

ショウワノートからは、文具類が発売された。

コミカライズ編集

新谷かおる作画のコミカライズ版が、講談社テレビマガジン』1978年8月号から12月号まで連載されていた。また徳間書店テレビランドでは、石森プロ所属のシュガー佐藤の執筆によるコミカライズ版が放送開始から終了に合わせて連載された。

新谷かおる版は、以下のコミックスに収録されている。

  • 「シルバー・サイト―新谷かおる傑作集2」 1983年12月 こだま出版 ECコミックス

映像ソフト化編集

ネット配信編集

脚注編集

注釈編集

  1. ^ 近畿広域圏朝日放送)ではテレビドラマ『部長刑事』をこの時間に放送していた都合上、毎週土曜18:00 - 18:30にて先行放送。
  2. ^ 『全怪獣怪人 下巻』では「数百年後」[3]、CD『特撮英雄伝』解説書や雑誌『宇宙船』では「500年後」と記載している[4][2]
  3. ^ 毎回の予告編のみ小池ではない声優がナレーションを担当している。
  4. ^ 8月5日はセントラル・リーグ公式戦(大洋 × 巨人中継(19:00 - 20:54)のため放送休止。
  5. ^ 8月26日と9月2日は'78女子バレーボール世界選手権(19:30 - 20:54、前者は予選リーグ、後者は準決勝)の録画中継のため放送休止。

出典編集

  1. ^ a b c 宇宙船SPECIAL ’70年代特撮ヒーロー全集』 監修 金田益実、朝日ソノラマ1998年5月30日、194頁。ISBN 4-257-03533-1
  2. ^ a b c d e f 宇宙船156 2017, pp. 76-79, 「宇宙船Archives 宇宙からのメッセージ・銀河大戦」
  3. ^ 全怪獣怪人』下巻、勁文社1990年11月30日、344頁。C0676。ISBN 4-7669-1209-8
  4. ^ 『特撮英雄伝』解説書、54頁。
  5. ^ a b 『超人画報 国産架空ヒーロー40年の歩み』 竹書房/イオン編、竹書房1995年11月30日、149頁。C0076。ISBN 4-88475-874-9
  6. ^ a b c 『昭和石ノ森ヒーロー列伝』 徳間書店〈HYPER MOOK〉、2013年10月15日、pp.70 - 73。ISBN 978-4-19-730131-7
  7. ^ 日刊スポーツ 1978年7月2日14面
  8. ^ スパイダーマン 東映TVシリーズDVD-BOX付録冊子「スパイダーマン大検証」吉川進インタビュー
  9. ^ 実は、ハヤトの父の弟子の一人。

参考資料編集

  • スパイダーマン 東映TVシリーズDVD-BOX DSTD02367
    • 付録冊子 「スパイダーマン大検証」(吉川進インタビュー)
    • 発売:東映ビデオ株式会社
  • 宇宙船』vol.156(SPRING 2017.春)、ホビージャパン2017年4月1日ISBN 978-4-7986-1434-2
テレビ朝日 土曜19:30 - 20:00
前番組 番組名 次番組
透明ドリちゃん
(1978年1月7日 - 7月1日)
宇宙からのメッセージ・
銀河大戦
(1978年7月8日 - 1979年1月27日)
※本番組まで石森章太郎原作の特撮番組
俺はあばれはっちゃく
(1979年2月3日 - 1980年3月8日)
※同番組よりあばれはっちゃくシリーズ)