宇留 千絵うる ちえ)は、漫画『3年奇面組』、『ハイスクール!奇面組』、『フラッシュ!奇面組』のキャラクター。アニメでの声優松井菜桜子

人物編集

プロフィール編集

昭和41年(『フラッシュ』では異なる)生まれ。身長は160cm、体重は45kg。血液型はO型。3サイズは 80-58-85[1](アニメ[2]では78-58-85。いずれも推定)。苦手科目は物理[3]

性格・特徴編集

初登場は『3年奇面組』「HOW MANY へんな顔!?の巻」。初登場時は一応中学校2年10組の生徒[4]。一年後に奇面組が落第したため、後にクラスメイトとなる。河川唯の親友。何かと唯と一緒に奇面組と絡み、厳しい突っ込みを入れる事が多い。 実家は花屋「フラワーショップうる」。

当初の性格は比較的おとなしめで奇面組にも敬語を使っていたが、物語が進むにつれ、やや大人しくなった唯とは対照的に勝気・短気な性格になって行き、奇面組や作者の新沢基栄に対して言葉で突っ込みを入れるだけでなく、容赦なくどつき回すようになった。必殺技は「早変わり5人蹴り(他にも突き、投げなどバリエーション多数[5])」「ふきだしアタック」など。同時に女らしさに憧れる性格ゆえ、奇面組・作者・唯以外の相手には基本的に暴力は振るわない。また、相手が自分より強いと見ると途端に弱気になる。また、「タレ目」「貧乳」「寸胴」「ガニマタ」などと揶揄されることも多い。アニメでは大から「意外と浴衣姿が似合う」と言われている。

中学時代は緩やかなウェーブのかかったセミロングの髪型だったが、高校に進学してからはポニーテールに変更。テール部分の形から「タコ頭」とからかわれる(彼女の心象を表すようにポニーテールにタコの顔が描かれることがある)。髪色は水色だが、アニメでは緑色になっている。

転校生だった唯を初めはぶりっ子と嫌うが、すぐに打ち解けた[6]。高校では唯とともにバレーボール部に入部する。唯と同様スポーツ万能であるが、地道な努力や練習をしないため、実戦ではあまり頼りにならない。また、食べ過ぎによる体調不良で大会にもあまり参加できず、唯に代表を譲る場面も多い。

冷越豪とは途中から「喧嘩するほど仲が良い」関係となり、互いに不器用ながら意識するようになる。作中においても2人の不器用な恋愛模様が所々に出てきており、アニメ版では(事故ではあるが)豪に皆の前で唇を奪われている。その時は悲鳴をあげてビンタをかましたものの「ファーストキス」そのものについては文句はなかったようで、人知れず微笑を浮かべていた。

料理の腕は壊滅的であり、その出来栄えを見た別の女生徒も「とても唯さんと同じ材料使ったとは思えない」と呆れている。それでも本人は「久々の自信作」と自覚症状はない。

一応高校卒業後は、美ヶ丘服飾専門学校に通う。卒業後はファッションデザイナーになり、豪と結婚あるいは同棲し、「酒の冷越」から通勤している。

キャラクター人気投票では、1回目は女性キャラクター3位[7]、2回目は総合で12位にランク入りしている[8]

家族編集

宇留冴(うる さえ)
声 - 向殿あさみ吉田理保子
昭和19年生まれ 身長:160cm 体重:45kg
千絵の母。娘と同じくタレ目でそそっかしい。ヘアースタイルはパーマ。
宇留才蔵(うる さいぞう)
声 - 曽我部和恭
千絵の父。妻や娘と対照的にツリ目。原作では登場が少ないものの、アニメでは大人びようと無理に背伸びする千絵を諭す良き父親として描かれた。
ビューティー
声 - 山本百合子
宇留家の飼い犬(雌)。種類はスピッツ。強い犬(ひと)が好き。ラッシーの奇行には呆れているが、想いを汲んでいるところもある。
宇留聖也(うる せいや)
千絵の兄。顔立ちは父親似。唯に興味があるらしいが、素行不良。
初登場以降はまったく登場しないキャラクター。作者の新沢は雑誌の質問コーナーにおいて「千絵の兄はどこへ行ったのか?」という問に対し「最初に浮かんだアイデアのまま出してみたが、それほど動いてくれるキャラにもならず、性格上いないほうがいいと思った。また、(千絵に)兄がいると豪と千絵の仲も更にややこしくなってしまう。そのため兄はいなくなったということで、『3年』の登場人物の1人として考えてほしい」とコメントしている[9]

親類編集

阿久野鉄人(あくの てつひと)
千絵の叔父。どちらの親の類縁か詳細は不明だが、冴が「鉄人兄さん」、鉄人は「才蔵くん」「冴」と呼び合っている。鉄人28号そのものといった風貌であり、両腕を振り上げ吼えるのが癖。おおらかな性格であり、感覚が鈍い。冬休みに息子を宇留家に預ける。引き取りに来た際、一応町で行われた「寒中ガマン大会」に参加するが体そのものが凍ってしまい零に敗れる[10]
阿久野正太郎(あくの しょうたろう)
鉄人の息子。千絵曰く「わたしににていい子」であるが、根は非常に陰険な性格であり。気に入らないものがあるとその対象に八つ当たりする癖がある。動物園においては奇面組の前でその本性を剥き出しにし、彼らを振り回した。

番外編の千絵編集

読切『3年奇面組番外編 ひまわり・ちゅーりっぷ』では体育館の入場券売場の受付嬢として登場。素通りするひまわり・ちゅーりっぷに声をかける受付嬢(唯)に対し、本物のレスラーと勘違いしてしまい、2人を中に入れる。

『からだのひみつ』掲載の学習漫画『モテる・モテないのひみつ』では、豪と共にカップルとして登場[11]

千絵ちゃん仮面編集

「ハイスクール!」単行本版に収録されている4コマ漫画。その名の通り正義のヒロインに扮してはいるが、相手にとっては迷惑な結果しか招かない[12]。自宅で、ルームランナーを使ってトレーニングする場面があるが、母親から「千絵ったら、またルームランナーでダイエットしてたの!?」と勘違いされた。豪くんマンと似たもの同士とも言える [13]。初登場は単行本版の4コマ漫画以前に「怪傑豪くんマン」の読み切り作品であり、「千絵ちゃん仮面」の名前はまだ判明しておらず、掲載時には仮面豪くんマンとは町の変わり者同士とナレーションで称される(単行本ではナレーションや豪と千絵のモノローグは除去されて無言のシーンになっていた)が、お互い豪と千絵であることは気付いていない。

テーマソング編集

ちょっと言わせて
歌:松井菜桜子 作詞:伊藤アキラ 作曲・編曲::佐藤健

補足編集

新沢によれば適当に女らしく唯の頼もしい相棒としてデザイン。名前は家族の名前がつけやすいから「うるちぇー」にこじつけた[14]。また、連載中期から『テーマを与えればキャラが勝手に動いてくれる』という発言をしており、『ああしなさい、こうしなさい』とうるさいのは千絵だったという[15]

アニメで千絵を演じた松井は「わたしにとってターニングボイントになった役」と評している。また演技に関してはスタッフに「唯ちゃんと声が似ちゃうからもっと違う感じにしてくれ」と指示され、思い切って「ドラえもんみたいな声にした」という[16][17]

脚注編集

[脚注の使い方]
  1. ^ 新沢基栄「臨海学校への道の巻」『ハイスクール!奇面組 第5巻』集英社〈ジャンプ・コミックス〉、1984年2月15日、ISBN 4-08-851351-7、162頁。
  2. ^ 第33話「全員出席せよ・水着も光る夏の臨海学校」前半パート。
  3. ^ 新沢基栄「図書室はてんやわんや!の巻」『ハイスクール!奇面組 第8巻』集英社〈ジャンプ・コミックス〉、1984年12月15日、ISBN 4-08-851354-1、184頁。
  4. ^ アニメ版では一応中の3年10組で、すでに奇面組のクラスメイトという設定
  5. ^ 「3年」では秘技「お帰りなさいスペース・シャトル」で破られたり、アニメでは豪が諸事情で不在だったため、不発に終わったこともある。
  6. ^ アニメ第1話では明確にそれが描かれており、初めは男子にちやほやされる唯を「気に入らない」と評していたが、唯が男子に苛立ち大声で自己紹介したことで「骨があって気に入った」と一変させた。
  7. ^ 新沢基栄「変態会議の巻」『3年奇面組 第5巻』集英社〈ジャンプコミックス〉、1982年10月15日、ISBN 4-08-851345-2、19頁。
  8. ^ 新沢基栄「きみのお気に入りキャラは何位かな!?」『ハイスクール!奇面組 第16巻』集英社〈ジャンプ・コミックス〉、1987年2月15日、ISBN 4-08-851366-5、123頁。
  9. ^ Popeye増刊「重箱のスミつつき組!? 奇面組探偵局」『帰ってきた ハイスクール!奇面組』マガジンハウス、2000年12月1日、雑誌27136-12/01、174頁。
  10. ^ 零も風邪を引いて声も出ないのに豪達が賞金目当てで無理に出場させ、通訳と称して同行した豪が棄権もさせなかったため優勝後に入院、賞金は治療費に消えた。
  11. ^ 西村俊之編「モテる・モテないのひみつ」『大人のひみつシリーズ からだのひみつ』学研プラス、2013年6月4日、ISBN 978-4-05-405685-5、115頁。
  12. ^ 道を歩いていたところ、会社が倒産して行き倒れていた男性に食事を作ってあげたが、食中毒にさせた。
  13. ^ 偶然、道でバッタリと会い、お互いに「不審者かもしれない!」「知らん顔して、通り過ぎよう」と目を合わせない場面がある。
  14. ^ 新沢基栄「ウラ話コーナー 各集団のおいたち№3 唯&千絵」『3年奇面組 第2巻』集英社〈ジャンプ・コミックス〉、1984年12月15日、ISBN 978-4-08-851342-3、52頁。
  15. ^ 新沢基栄「あとがき 新沢基栄」『3年奇面組 第6巻』集英社〈ジャンプコミックス〉、1983年1月15日、ISBN 4-08-851346-0、223頁。
  16. ^ 月刊ニュータイプ・編「松井菜桜子」『キャラクターボイスコレクション 女性編1』 角川書店、1994年12月25日、ISBN 4-04-852522-0、150頁。
  17. ^ Popeye増刊「アニメ声優対談!」『帰ってきた ハイスクール!奇面組』119頁。