メインメニューを開く

富雄丸山古墳(とみおまるやまこふん)は、奈良県奈良市丸山にある古墳。形状は円墳。史跡指定はされていない。出土品は国の重要文化財に指定されている。

富雄丸山古墳
Tomio Maruyama Kofun, zenkei.jpg
墳丘全景
所在地 奈良県奈良市丸山1丁目
位置 北緯34度39分59.35秒
東経135度45分7.68秒
座標: 北緯34度39分59.35秒 東経135度45分7.68秒
形状 円墳
規模 直径109m
埋葬施設 粘土槨(内部に割竹形木棺
出土品 副葬品多数・埴輪
築造時期 4世紀後半
史跡 なし
有形文化財 出土品(国の重要文化財
特記事項 円墳としては全国第1位の規模
地図
富雄丸山 古墳の位置(奈良市内)
富雄丸山 古墳
富雄丸山
古墳
富雄丸山 古墳の位置(奈良県内)
富雄丸山 古墳
富雄丸山
古墳
富雄丸山 古墳の位置(日本内)
富雄丸山 古墳
富雄丸山
古墳
テンプレートを表示

円墳としては全国で最大規模の古墳で、4世紀後半(古墳時代前期後半)頃の築造と推定される。

概要編集

 
墳丘北東部
(2018年11月時点)
 
墳丘の葺石・円筒埴輪列
(2019年1月調査時)

奈良盆地北部、奈良市街地から西方の富雄川右岸に築造された大型円墳である[1]明治期に盗掘を受けたのち、1972年昭和47年)の団地造成の際に発掘調査が実施されたほか[1]2017年度(平成29年度)から奈良市教育委員会により史跡整備に向けた調査が実施されている。

墳形は円形で、直径109メートルを測り、円墳としては全国で最大規模になる[2][注 1][注 2]。墳丘は3段築成。墳丘表面では葺石埴輪片が検出されているほか[1]、墳丘北東側には造出を有する[3]。主体部の埋葬施設は粘土槨で、内部には割竹形木棺(推定長6.9メートル弱)が据えられたと見られる[1]。出土品には、伝出土品として石製品・鍬形石・合子・管玉・銅製品など(京都国立博物館所蔵)や、同じく伝出土品として三角縁神獣鏡3面(天理大学附属天理参考館所蔵)が知られるほか、発掘調査出土品として武器類・鉄製品類・巴形銅器・形象埴輪がある[1]。なお、発掘調査出土品のうち鍬形石片は、京都国立博物館所蔵の鍬形石と一致することが認められている[1]。築造時期は古墳時代前期後半の4世紀後半頃と推定される[3]

京都国立博物館所蔵の伝出土品は1957年(昭和32年)に国の重要文化財に指定されている[4]。なお、北東側には小古墳の丸山2号墳・丸山3号墳の築造も認められており、丸山古墳と合わせて現状保存されている[3]

来歴編集

  • 明治期、盗掘により副葬品多数の出土。
  • 1957年昭和32年)2月19日、伝出土品が国の重要文化財に指定[4]
  • 1972年(昭和47年)、墳丘測量調査および墳頂部埋葬施設の発掘調査(奈良県立橿原考古学研究所[3]
  • 1982年(昭和57年)、墳丘一部の追加調査[3]
  • 2017年度(平成29年度)、航空3次元測量調査(奈良市教育委員会文化財課埋蔵文化財調査センター)[3]
  • 2018年度(平成30年度)、発掘調査(奈良市教育委員会文化財課埋蔵文化財調査センター)[2]

文化財編集

重要文化財(国指定)編集

  • 大和富雄丸山古墳出土品 一括(考古資料) - 明細は以下。京都国立博物館保管。1957年(昭和32年)2月19日指定[4]
    • 斧頭形石製品 9箇
    • 刀子形石製品 6箇
    • 鑿形石製品 1箇
    • 鑓鉋形石製品 1箇
    • 鍬形石 2箇
    • 琴柱形石製品 12箇
    • 碧玉合子 2合
    • 碧玉管玉 17箇
    • 有鉤釧形銅製品 1箇
    • 銅板 2枚

その他編集

なお、弥勒寺(奈良市中町)の伝世品である三角縁吾作銘二神二獣鏡(奈良市指定有形文化財)を富雄丸山古墳出土品とする説があったが、上記出土品とは明らかに時期が異なるため、現在では否定の向きが強い[5]

脚注編集

[ヘルプ]

注釈編集

  1. ^ 従来の測量調査では、2段築成で直径86メートル・高さ10メートルとされた (富雄丸山古墳(平凡社) 1981)。
  2. ^ 従来に全国最大規模とされた円墳は丸墓山古墳埼玉県行田市)で、直径105メートルを測る。

出典編集

  1. ^ a b c d e f 富雄丸山古墳(平凡社) 1981.
  2. ^ a b 富雄丸山古墳範囲確認発掘調査事業に係る発掘調査の成果発表について (PDF) (2019年1月16日報道発表資料、リンクは奈良市ホームページ)。
  3. ^ a b c d e f 富雄丸山古墳の墳丘測量調査成果について ~国内最大の円墳の可能性~ (PDF) (2017年11月15日報道発表資料、リンクは奈良市ホームページ)。
  4. ^ a b c 大和富雄丸山古墳出土品 - 国指定文化財等データベース(文化庁
  5. ^ 弥勒寺蔵 三角縁吾作銘二神二獣鏡 (PDF) (奈良市ホームページ)。

参考文献編集

(記事執筆に使用した文献)

  • 史跡説明板(奈良市教育委員会文化財課設置)
  • 「富雄丸山古墳」『日本歴史地名大系 30 奈良県の地名』平凡社、1981年。ISBN 4582490301
  • 大塚初重「丸山古墳 > 富雄丸山古墳」『日本古墳大辞典東京堂出版、1989年。ISBN 4490102607

関連文献編集

(記事執筆に使用していない関連文献)

  • 『富雄丸山古墳 -奈良市大和田町富雄丸山古墳群発掘調査報告-(奈良県文化財調査報告書 第19集)』奈良県教育委員会、1973年。
  • 『富雄丸山古墳・西宮山古墳出土遺物 -京都国立博物館蔵-』京都国立博物館、1982年。

外部リンク編集