小島武仁

日本の経済学者

小島 武仁(こじま ふひと、1979年 - )は日本の経済学者東京大学教授。専門はマーケットデザインゲーム理論政治経済学。2013年にはスローンリサーチフェローにも選出された[1]

小島 武仁
ゲーム理論
生誕 1979年(41 - 42歳)
国籍 日本の旗 日本
研究機関 東京大学
研究分野 ゲーム理論
母校 東京大学
ハーバード大学
学位 Ph.D.
博士課程
指導教員
アルヴィン・ロス
影響を
受けた人物
松井彰彦
受賞 大内兵衛賞(2003年)[1]
日本学術振興会賞(2018年)
日本学士院学術奨励賞(2019年)
中原賞(2021年)
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来歴編集

1979年東京都生まれ[1]筑波大学附属駒場高校卒業後、東京大学理科一類に進学した。入学当初は数学者を志していたが、周囲の数学者志望の東大生に圧倒されて挫折した[2]。この際、1年間留年している[2][注 1]。途方に暮れていた時期に友人から借りた経済学の教科書がきっかけとなり、経済学部への進学を決めたという[2]。東京大学時代は松井彰彦ゼミに所属していた[2][注 2]。2003年東京大学経済学部卒業、最優秀卒業論文に与えられる大内兵衛賞を受賞し、卒業生総代となった[1]。東京大学卒業後はハーバード大学経済学部に留学し、2008年には同大よりPh.D.(博士号)を取得した[1]。その後、イェール大学コウルズ財団研究員を経て[3]、2009年からスタンフォード大学助教 (: Assistant Professor)、2013年7月より准教授(: Associate Professor)となる[1]。留学のために渡米して以降は、国際的な査読論文誌American Economic ReviewEconometricaen:Journal of Economic Theoryen:Games and Economic Behaviorなどに続々と論文を公刊し、2012年に驚異的な速さでスタンフォード大学にてテニュアを獲得した[1]。2013年には、スローンリサーチフェローにも選出される[1]。妻はスタンフォード大学講師の政治学者で、娘が一人いる[4]。日本経済学会の2021年度中原賞を受賞。

2021年2月現在、「経済五大誌」と呼ばれるトップジャーナル(AER, Econometrica, JPE, QJE, REStud)に9編の論文(コメント論文を入れれば12本)が採録されている。この記録は日本人の経済学者の中ではトップレベルとされる[5]

年譜編集

主な論文編集

  • Risk-Dominance and Perfect Foresight Dynamics in N-Player Games (2006), Journal of Economic Theory 128, pp. 255-273
  • Stability and Instability of the Unbeatable Strategy in Dynamic Processes (2006), International Journal of Economic Theory 2, pp. 41-54. (2006 IJET Lionel W. McKenzie Prize)
  • p-Dominance and Perfect Foresight Dynamics (2008), with Satoru Takahashi, Journal of Economic Behavior and Organization 68, pp. 689-701
  • Incentives and Stability in Large Two-Sided Matching Markets (2009), with Parag A. Pathak, American Economic Review 99, pp. 608-27
  • Incentives in the Probabilistic Serial Mechanism (2010), with Mihai Manea, Journal of Economic Theory 145, pp. 106-123
  • Asymptotic Equivalence of Probabilistic Serial and Random Priority Mechanisms (2010), with Yeon‐Koo Che, Econometrica 78 (5), pp. 1625-1672. doi:10.3982/ECTA8354
  • Designing Random Allocation Mechanisms: Theory and Applications (2013), with Eric Budish, Yeon-Koo Che, and Paul Milgrom, American Economic Review 103, pp. 585-623.
  • Matching with Couples: Stability and Incentives in Large Markets (2013), with Parag A. Pathak and Alvin E. Roth, Quarterly Journal of Economics 128 (4), pp. 1585-1632. doi:10.1093/qje/qjt019
  • Efficient Matching Under Distributional Constraints: Theory and Applications (2015), with Yuichiro Kamada, American Economic Review 105 (1), pp. 67-99. doi:10.1257/aer.20101552
  • Recent Developments in Matching with Constraints (2017), with Yuichiro Kamada, American Economic Review 107 (5), pp. 200-204. doi: 10.1257/aer.p20171047
  • Designing Matching Mechanisms under General Distributional Constraints (2017), with Masahiro Goto, Ryoji Kurata, Akihisa Tamura, Makoto Yokoo, American Economic Journal: Microeconomics 9 (2), pp. 226-262. doi: 10.1257/mic.20160124
  • Stable Matching in Large Economies (2019), with Yeon‐Koo Che and Jinwoo Kim, Econometrica 87 (1), pp. 65-110. doi:10.3982/ECTA13547
  • Job Matching under Constraints (2020), with Ning Sun and Ning Neil Yu, American Economic Review 110 (9), pp. 2935-47. doi:10.1257/aer.20190780

関連項目編集

注釈編集

[脚注の使い方]
  1. ^ 駒場高校の同期である安田洋祐大内兵衛賞受賞年度が異なるのはこのため。
  2. ^ 松井は小島が経済学を志すきっかけとなった教科書(前述)の著者の一人であった。

出典編集

[脚注の使い方]
  1. ^ a b c d e f g h 「求む、ガリ勉!」アメリカの大学のやり方(筆者経歴部分より) - 東洋経済オンライン (2013年5月29日)
  2. ^ a b c d e f 若者を集めたくば「中二の心」をとらえよ!:数学界の有名人たちがカッコよかったので、僕は初め数学者志望だった。(東洋経済ONLINEの連載「スタンフォードの研究室から」)
  3. ^ a b c d e CURRICULUM VITAE (PDF)” (英語). 2020年6月閲覧。
  4. ^ ニュースレターかけはしvol.28 (PDF)”. 2016年4月閲覧。
  5. ^ 国内の経済学者 - Economists Japan”. sites.google.com. 2020年8月19日閲覧。

外部リンク編集