小林 宏明(こばやし ひろあき、1946年9月28日 - )は、日本の翻訳家エッセイスト東京都三鷹市生まれ[1]。本名・宏昭。

来歴 編集

毎日放送TBS系)の連続ラジオドラマ『ゴールデン・ボーイ長嶋物語』の主役一般公募に合格し、子役として、立教大学から読売巨人軍に入ったばかりの長嶋茂雄役を約2年演じた[1]

明治大学文学部英米文学科卒業[2]。大学で出会った教授から文学雑誌の翻訳を依頼された後、翻訳エージェンシーを紹介され、そこで片岡義男と知り合う[1]

仕事の傍ら、ヒッピー文化やロック・シーンなどのアメリカ大衆文化を追いかけ、『ローリング・ストーン』日本版の翻訳などを手がける[1]相原真理子東江一紀八代登志江の勧めによる銃に関する著作もある[1]

ポピュラー音楽関係書、推理小説やサスペンスなどの英米娯楽小説、エッセイ、犯罪ノンフィクション、映画原作などを数多く翻訳した。

著書 編集

  • 『小林宏明のgun講座 ミステリーが語る銃の世界』(エクスナレッジ)2002
  • 『小林宏明のgun講座 2』(エクスナレッジ)2006
  • 『図説銃器用語事典』(早川書房) 2008
  • 『銃』(学研パブリッシング、歴群「図解」マスター) 2010
  • 『「カラー図解」銃のギモン100 映画・ドラマのgunアクションシーンがわかる!』(学研パブリッシング) 2011

翻訳 編集

  • ボブ・ディラン』(アンソニー・スカデュト、二見書房) 1973
  • 『夜明け』(ジョーン・バエズ立風書房) 1973
  • ミック・ジャガー』(アンソニー・スカデュト、晶文社) 1975
  • 『オー,ゴッド』(エイヴリー・コーマン、サンリオ) 1978
  • 『父よ…』(ロッド・マキューン、片岡義男訳詩、パシフィカ) 1978
  • 『ロック・366 日々のエピソードが語るロック・カルチュア史』(パース・マーチバンク&マイルズ編、サンリオ) 1978
  • 『ロック・スター』(シャロン・ローレンス、パシフィカ) 1978
  • 『Q&A』(エドウィン・トレス、早川書房) 1979、のち文庫 
  • 『ボクサー ザッツ・エンタテインメント』(ピート・ハミル、パシフィカ) 1979、のち河出文庫 
  • 『エンジェルズ・シティ』(ジョン・グレゴリー・ダン、早川書房) 1980
  • クレイマー・クレイマー』(エイヴリー・コーマン、サンリオ)1980
  • 『トラブルメイカー』(ジョゼフ・ハンセン、早川書房、世界ミステリシリーズ) 1980 
  • 『ブルースの本』(サミュエル・チャーターズ、晶文社) 1980
  • 『明日に別れの接吻を』(ホレス・マッコイ、ハヤカワ・ミステリ文庫) 1981
  • 『あるチョッパーの死 イージーライダーズ傑作選』(イージーライダーズ誌編、真崎義博共訳、二見書房、サラ・ブックス) 1981
  • 『エルヴィス、21歳 私はひとりの若者を撮った』(アルフレッド・ワートハイマー、草思社) 1981
  • 『黒い性愛』(バート・ロング、富士見ロマン文庫) 1981
  • ジョン・レノン語録 生と死の追憶』(マイルズ編、新興楽譜出版社) 1981
  • 『ラスコの死角』(リチャード・N・パタースン、早川書房) 1981、のち文庫 
  • 『聖者に救いあれ』(ドナルド・E・ウェストレーク、角川文庫) 1982
  • 『戦争ですよ』(マーティン・バーク、晶文社) 1982
  • 『ビートルズ・アパート ビートルズ解散からジョン・レノンの死まで』(ボブ・ウォッフィンデン、新興楽譜出版社) 1982
  • 『明日なき暴走 ブルース・スプリングスティーン・ストーリー』(デイヴ・マーシュ、CBS・ソニー出版) 1983、のちソニーマガジンズ文庫 
  • 『コカイン・マウンテン 刑事ウェイジャーの事件簿2』(レックス・バーンズ、角川書店) 1983
  • 『ジョンとヨーコ 愛の詩』(ローリング・ストーン編、集英社) 1983
  • 『Yesterday ビートルズ写真集』(ロバート・フリーマン、早川書房) 1984
  • 『アウトサイド・マン』(リチャード・N・パタースン、ハヤカワ・ミステリ文庫) 1984
  • 『ビートルズ ラヴ・ユー・メイク』(ピーター・ブラウン,スティーヴン・ゲインズ、早川書房) 1984
  • マーク・トウェイン殺人事件』(ローレンス・ヤップ、晶文社、ヤング・アダルトY・A図書館) 1984 
  • ロマンシング・ストーン 秘宝の谷』(ジョーン・ワイルダー、角川文庫) 1984
  • ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ 夢と野望に燃えるアメリカ時代を描く超巨篇』(ハリー・グレイ,リー・ヘイズ、二見書房、サラ・ブックス) 1984 
  • 『キサナドゥ』(ハロルド・ロビンス光文社) 1985
  • 『LA捜査線』(ジェラルド・ペティヴィッチ、ハヤカワ・ミステリ文庫) 1986
  • 『人間ジョン・レノン』(マイルズ編、シンコー・ミュージック) 1986
  • Yの悲劇』(再話、エラリー・クイーンポプラ社文庫) 1986 
  • 『キス・ミー・ワンス』(トマス・マクスウェル、二見文庫) 1987、のち改題『口づけをもう一度』(ハヤカワ文庫)
  • 『警視シュワーツ ハンプトン・ビーチ殺人事件』(アーヴィング・ワインマン、光文社文庫) 1988
  • 『警視シュワーツ 名画殺人事件』(ワインマン、光文社文庫) 1988
  • 『灼熱の黄金郷』(ジョナサン・ライダー、角川文庫) 1988
  • ビーチ・ボーイズ リアル・ストーリー』(スティーヴン・ゲインズ、菅野彰子共訳、早川書房) 1988
  • プレシディオの男たち』(マイク・コーガン、二見文庫) 1988
  • 『放浪のリトル・ドッグ』(ジョゼフ・ハンセン、早川書房、デイヴ・ブランドステッター・シリーズ) 1988
  • 『少年殺人事件』(ローレンス・ヤップ、晶文社) 1989
  • 『熱砂に聖都を探せ』(ダニエル・イースターマン、二見文庫) 1989
  • 『神に見放された土地』(ジョエル・ブリンクリー、二見文庫) 1990
  • 48時間 パート2』(デボラ・チール、二見文庫) 1990
  • 『チャイナ・ゲーム』(ロナルド・ハーディ、新潮文庫) 1990
  • 『でぶはストライプを着ない』(ディック・ダナム、光文社文庫) 1990
  • 『エリックが消えた 幼児レイプ殺人鬼の履歴書』(テリー・ゲイニー、徳間書店) 1991
  • 『君を探してミッドナイト』(リチャード・ナッサー、ハヤカワ・ミステリ文庫) 1991
  • 『暗殺』(マックス・バード、二見文庫) 1992
  • 『ジャーナリストと殺人者』(ジャネット・マルカム、白水社) 1992
  • 『ブライト・シャーク』(ロバート・バラード,トニー・チウ、二見文庫) 1992
  • 『平原に狼を見たか』(ダン・オブライエン、新潮文庫) 1992
  • ユニバーサル・ソルジャー』(ロバート・タイン、二見書房) 1992
  • クリフハンガー』(ジェフ・ロヴィン、二見文庫) 1993 
  • 『ジェニーのなかの400人』(ジュディス・スペンサー、早川書房) 1993、のち文庫 
  • 『ヴァージルの幽霊 警視シュワーツ』(アーヴィング・ワインマン、光文社文庫) 1993
  • フォーエヴァー・ヤング』(ロバート・タイン、二見書房) 1993
  • 『マンハッタン・ダークサイド』(スティーヴン・ソロミタ、新潮文庫) 1994
  • 『ルームメイツ』(マックス・アプル、ソニー・マガジンズ) 1994
  • 『証拠は語る FBI犯罪科学捜査官のファイルより』(デイヴィッド・フィッシャー、ソニー・マガジンズ) 1995
  • 『診断名サイコパス 身近にひそむ異常人格者たち』(ロバート・D・ヘア、早川書房) 1995、のち文庫 
  • 『ニュー・ミステリ ジャンルを越えた世界の作家42人』(ジェローム・チャーリン編、共訳、早川書房) 1995
  • 『息子ジェフリー・ダーマーとの日々』(ライオネル・ダーマー、早川書房) 1995
  • 『訣別の街』(ケン・リッパー、二見文庫) 1996
  • デビル』(クリストファー・ニューマン、ケヴィン・ジャール原作、ソニー・マガジンズ) 1997
  • 『ディファレント・ウォー』(クレイグ・トーマス小学館文庫) 1998
  • 『暴露』(R・J・ピネイロ、二見文庫) 1998
  • 『秘匿特権』(エヴァン・ハンター、講談社文庫) 1998
  • 『FBI殺人教室』(ラッセル・ヴォーパゲル,ジョセフ・ハリントン、アスペクト) 1999
  • 『イタリア人のまっかなホント』(マーティン・ソリー、マクミランランゲージハウス) 1999
  • 『日本人のまっかなホント』(ジョナサン・ライス,嘉治佐保子,浜矩子、マクミランランゲージハウス) 1999
  • 『アニマル・ファクトリー』(エドワード・バンカー、ソニー・マガジンズ) 2000
  • 『グレートセックス』(アン・フーパー、無名舎) 2000
  • 『オブラー博士の危険な患者 サイコパスに狙われた精神科医の手記』(マーティン・オブラー,トマス・クラヴィン、早川書房) 2001
  • 『ヘルズ・エンジェル サニー・バージャーとヘルズ・エンジェルズ・モーターサイクル・クラブの時代』(ラルフ・"サニー"・バージャー,キース&ケント・ツィンママン、無名舎) 2001
  • 『死を啼く鳥』(モー・ヘイダー、ハルキ文庫) 2002
  • 『証拠は語る FBI犯罪科学研究所のすべて』(デイヴィッド・フィッシャー、ソニー・マガジンズ) 2002、のちヴィレッジブックス
  • 『諜報指揮官ヘミングウェイ』(ダン・シモンズ、扶桑社ミステリー) 2002
  • 『きみの帰る場所』(アントワン・フィッシャー、ソニー・マガジンズ) 2003、のちヴィレッジブックス
  • 『樹海脱出』(マーカス・スティーヴンズ、二見文庫) 2003
  • 『悪鬼の檻』(モー・ヘイダー、ハルキ文庫) 2003
  • 『ディープサウス・ブルース』(エース・アトキンス、小学館文庫) 2004
  • 『悪魔の赤毛』(デイヴィッド・コーベット、新潮文庫) 2005
  • 『潜入捜査官 全米一凶悪なバイカーになりきった830日間』(ウィリアム・クウィーン、ヴィレッジブックス) 2007
  • 『レイディ・イン・ザ・レイク』(レイモンド・チャンドラー、共訳、ハヤカワ・ミステリ文庫、チャンドラー短篇全集3) 2007 
  • 『銃の基礎知識 銃の見方から歴史、構造、弾道学まで』(全米ライフル協会監修、学習研究社) 2008
  • AK-47 世界を変えた銃』(ラリー・カハナー、学習研究社) 2009
  • 『ヒーローの作り方 ミステリ作家21人が明かす人気キャラクター誕生秘話』(オットー・ペンズラー編、共訳、早川書房) 2010

ジェローム・チャーリン 編集

  • 『ショットガンを持つ男』(ジェローム・チャーリン、番町書房、イフ・ノベルズ) 1977 
  • 『狙われた警視』(ジェローム・チャーリン、番町書房、イフ・ノベルズ) 1977 
  • 『はぐれ刑事』(ジェローム・チャーリン、番町書房、イフ・ノベルズ) 1977 
  • 『パラダイス・マンと女たち』(ジェローム・チャーリン、早川書房、ミステリアス・プレス文庫) 1990

ジョゼフ・ウォンボー 編集

  • 『デルタ・スター刑事』(ジョゼフ・ウォンボー、早川書房) 1985
  • 『ハリー・ブライトの秘密』(ジョゼフ・ウォンボー、早川書房) 1987
  • 『メキシコ国境の影』(ジョゼフ・ウォンボー、早川書房) 1987
  • 『闇にいる悪魔 高校教師殺人事件』(ジョゼフ・ウォンボー、早川書房) 1989
  • 『ゴールデン・オレンジ』(ジョゼフ・ウォンボー、早川書房) 1996
  • 『ハリウッド警察25時』(ジョゼフ・ウォンボー、早川書房、ハヤカワ・ミステリ) 2007 
  • 『ハリウッド警察特務隊』(ジョゼフ・ウォンボー、早川書房) 2009

ジェイムズ・エルロイ 編集

  • 『血まみれの月』(ジェイムズ・エルロイ、サンケイ文庫) 1986 
  • 『ホプキンズの夜』(ジェイムズ・エルロイ、サンケイ文庫) 1987
  • 『自殺の丘』(ジェイムズ・エルロイ、 扶桑社ミステリー) 1990
  • L.A.コンフィデンシャル』(ジェイムズ・エルロイ、文芸春秋) 1995、のち文庫 
  • 『キラー・オン・ザ・ロード』(ジェイムズ・エルロイ、扶桑社ミステリー) 1998

ジェームズ・パターソン 編集

  • 『多重人格殺人者』(ジェイムズ・パタースン新潮文庫) 1994
  • 『キス・ザ・ガールズ』(ジェイムズ・パタースン、新潮文庫) 1997
  • 『殺人カップル』(ジェイムズ・パタースン、新潮文庫) 1998
  • 『かくれんぼ』(ジェイムズ・パタースン、新潮文庫) 2000
  • 『闇に薔薇』(ジェイムズ・パタースン、講談社文庫) 2005
  • 『血と薔薇』(ジェイムズ・パタースン、講談社文庫) 2007

サム・リーヴズ 編集

  • 『長く冷たい秋』(サム・リーヴズ、ハヤカワ・ミステリ文庫) 1993
  • 『雨のやまない夜』(サム・リーヴズ、ハヤカワ・ミステリ文庫) 1994
  • 『春までの深い闇』(サム・リーヴズ、ハヤカワ・ミステリ文庫) 1995
  • 『過ぎゆく夏の別れ』(サム・リーヴズ、ハヤカワ・ミステリ文庫)1996

リー・チャイルド 編集

  • 『キリング・フロアー』(リー・チャイルド、講談社文庫) 2000、のち新装版 2012
  • 『反撃』(リー・チャイルド、講談社文庫) 2003
  • 『警鐘』(リー・チャイルド、講談社文庫) 2006
  • 『前夜』(リー・チャイルド、講談社文庫) 2009

脚注 編集

  1. ^ a b c d e 出版翻訳データベース:小林宏明さんの巻”. www.cavapoco.com. 2021年11月29日閲覧。
  2. ^ 小林 宏明 | ハヤカワ・オンライン”. www.hayakawa-online.co.jp. 2021年11月29日閲覧。

参考 編集

外部リンク 編集