小林 憲幸(こばやし のりゆき、1985年2月9日 - )は、埼玉県鳩ヶ谷市(現:川口市)出身の元プロ野球選手投手)。右投右打。NPBでは育成選手であった。

小林 憲幸
愛媛時代
(2012年9月14日 高知市野球場にて)
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 埼玉県鳩ヶ谷市(現:川口市
生年月日 (1985-02-09) 1985年2月9日(39歳)
身長
体重
180 cm
80 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手
プロ入り NPB / 2007年 育成選手ドラフト3巡目
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

経歴 編集

埼玉県立川口高校から城西国際大学へ進学。進学後は、クラブチーム全浦和野球団に所属した。

2005年に大学を休学。同年に発足した四国アイランドリーグ徳島インディゴソックスに入団すると、入団1年目からストッパーとして活躍した。入団2年目には最多セーブポイントのタイトルを獲得。なお、大学は入団後に中退している。

2007年の育成ドラフト会議で、NPB千葉ロッテマリーンズから3巡目で指名。育成選手として入団した。徳島からNPBの加盟球団へ入団した選手は、この時の小林が初めてであった。

ロッテ時代の2008年には、イースタン・リーグ公式戦22試合に登板。1勝1敗、防御率5.32という成績を残した。2009年には、同リーグ公式戦12試合の登板で防御率4.05を記録したが、勝敗は付かなかった。結局、支配下選手登録を果たせないまま、2009年のシーズン終了後に球団から戦力外通告を受けた。

ロッテからの退団直後には、12球団合同トライアウトへ参加。NPB他球団への移籍には至らなかったが、四国・九州アイランドリーグのトライアウトを経て、2010年長崎セインツで3年振りに同リーグへの復帰を果たした。同年限りで長崎球団が解散したことから、救済ドラフトで愛媛マンダリンパイレーツの指名を受けたことを機に、愛媛へ移籍。愛媛では監督の星野おさむの意向で先発投手に転向[1]2012年のシーズンは後期優勝したチームで主戦投手となり、アイランドリーグでは6年ぶりのタイトルとなる最優秀防御率と最多奪三振の2冠を獲得した。2013年も2年連続となる最優秀防御率を獲得している。2014年8月30日の対徳島戦で勝利投手となり、アイランドリーグでは野原慎二郎(元高知ファイティングドッグス)と並ぶ通算50勝を達成した[2][3]。9月6日の対香川オリーブガイナーズ戦でシーズン13勝目を挙げて通算51勝目となり、リーグ通算勝利数記録を更新した[4]

初年度から続けてリーグに所属していた最後の選手である梶田宙(高知)が2014年シーズンで引退したため、2015年には、リーグの初年度にプレー経験のある唯一の選手になった。この年は、リーグが6月に実施した北米遠征選抜チームのメンバーに選出[5]。リーグ戦では、9勝4敗という成績で[6]最多勝利のタイトルを獲得[7]したため、リーグが制定している投手部門の4タイトルをすべて手にした[8]。しかし、シーズン終了後に、任意引退選手扱いで退団した[9]

現役引退後 編集

2015年12月28日に、アシスタントスタッフ(打撃投手)としてNPBのオリックス・バファローズと契約したことが、球団から発表[10][11]。ロッテからの退団以来、6年振りにNPB復帰。オリックスとの契約発表に際して愛媛球団ウェブサイトに公表したコメントでは、「野球人としても、一人の人間としても成長させて頂いた」とアイランドリーグへの感謝を述べ、2015年の独立リーグ日本一(グランドチャンピオンシップ優勝)を「最高に嬉しかった」思い出と記している[11]

2017年シーズン限りでオリックスを退団した[12]

2018年には軟式野球のクラブチーム・東京バンバータに入団し、一時的に現役に復帰していた[13]。同年9月よりアンダーアーマーベースボールハウス川崎久地に勤務している[14]

選手としての特徴 編集

最速149km/hのストレートとフォークが武器。

詳細情報 編集

年度別投手成績 編集

  • 一軍公式戦出場なし

独立リーグでの投手成績 編集












































2005 徳島 3.12 38 3 0 11 0 0 0 49.0 214 34 2 48 28 4 18 17
2006 4.28 42 2 2 11 0 0 0 48.1 212 46 1 43 18 4 27 23
2007 4.76 32 2 3 1 0 0 0 51.0 242 44 1 46 48 2 30 27
2010 長崎 3.60 35 1 3 6 2 0 0 80.0 354 72 4 69 48 1 38 32
2011 愛媛 2.56 31 4 5 6 1 1 0 88.0 385 75 1 88 59 0 33 25
2012 1.91 29 14 10 0 10 4 1 203.0 813 152 11 163 64 6 58 43
2013 1.59 26 12 7 0 4 1 0 158.1 628 114 3 107 48 7 38 28 7 0
2014 2.68 25 13 6 0 6 1 0 177.2 738 160 8 130 53 17 64 53 5 0
2015 1.79 17 9 4 0 3 2 0 115.2 460 83 6 84 36 4 31 23 4 0
通算:9年 2.51 275 60 40 35 26 9 1 970.0 4046 780 37 77 402 45 337 271
  • 各年度の太字はリーグ最高
  • 通算記録の赤太字は歴代最高

背番号 編集

  • 29 (2005年 - 2007年)
  • 123 (2008年 - 2009年)
  • 69 (2010年 - 2015年)
  • 103 (2016年 - 2017年)

脚注 編集

  1. ^ 野球西国巡り第154回 - Sports Communications、2012年7月17日
  2. ^ 週刊ベースボール』2014年9月15日号、p.91
  3. ^ MP 首位奪還 徳島に1-0 小林 通算50勝 - 愛媛新聞2014年8月31日
  4. ^ MP 初回猛攻3連勝 - 愛媛新聞2014年9月7日
  5. ^ 北米遠征選抜チーム「四国アイランドリーグplus ALLSTARS」メンバー発表! - 四国アイランドリーグplusニュースリリース(2015年5月29日)
  6. ^ 投手成績(10傑) - 四国アイランドリーグplus(2015年9月18日閲覧)
  7. ^ 四国アイランドリーグplus2015個人タイトル確定 - 四国アイランドリーグplusニュースリリース(2015年9月18日)
  8. ^ リーグでは初。それまでの最多は3部門で、小林のほかに松尾晃雅(最多勝・最多奪三振・最優秀防御率)がいた。
  9. ^ 愛媛MP退団選手のお知らせ - 四国アイランドリーグplusニュースリリース(2015年12月16日)
  10. ^ オリックス打撃投手に古川秀一、小林憲幸日刊スポーツ(2015年12月28日)
  11. ^ a b 小林憲幸投手がオリックス・バファローズとアシスタントスタッフ契約!【チームからのお知らせ】”. 愛媛マンダリンパイレーツ (2015年12月29日). 2016年1月9日閲覧。
  12. ^ “【オリックス】15年ドラ8の角屋龍太氏が打撃投手に”. スポーツ報知. (2017年10月30日). https://web.archive.org/web/20171101110250/http://www.hochi.co.jp/baseball/npb/20171029-OHT1T50141.html 2018年6月3日閲覧。 
  13. ^ 69小林”. tokyoverdy bambaataa. 2020年9月3日閲覧。
  14. ^ 【自己紹介】 皆様、初めまして。 小林 憲幸(のりゆき)と申します。”. Under Armour Baseball House 川崎久地 Facebook (2018年9月4日). 2020年9月3日閲覧。

関連項目 編集

外部リンク 編集