小林 登志子(こばやし としこ、1949年[1][2] - )は、日本の古代オリエント歴史学者。専門はシュメール[2]立正大学講師やNHK学園講師を歴任した。

人物・経歴 編集

千葉県生まれ[2]中央大学文学部史学科西洋史専攻を卒業し、同大学院修士課程西洋史専攻を修了[1][2][3]

大学時代には古代ギリシアに憧れて太田秀通[4]の講義に出席するが、その講義を通じてシュメールに興味を持ちはじめ[5]、卒業論文ではギルガメシュをテーマにする[6]シュメール語尾崎亨(五味亨)より手ほどきを受ける[5]。1982年に第4回日本オリエント学会奨励賞を受賞[1][2][7]

1986年より立正大学文学部に講師として奉職する[1]。1988年よりNHK学園「古代オリエント史」講座講師を務め[8][1]、NHKラジオ第2「カルチャーラジオ[9]NHK文化センターのカルチャー講座[10]でも講師を務める[11]

古代オリエント史学者の山田重郎は小林を「(シュメール学に関して)学識と語り部の能力を兼備」と評している[12]

著書 編集

  • 『シュメル 人類最古の文明』中央公論新社〈中公新書〉、2005年。ISBN 978-4121018182 
  • 『五〇〇〇年前の日常 シュメル人たちの物語』新潮社新潮選書〉、2007年。ISBN 978-4106035746 
  • 楔形文字がむすぶ古代オリエント都市の旅』NHK出版〈シリーズ NHKカルチャーラジオ・歴史再発見〉、2009年。ISBN 978-4149107066 放送テキスト
  • 『文明の誕生-メソポタミア、ローマ、そして日本へ』中公新書、2015年。ISBN 978-4121023230 
  • 『古代オリエントの神々-文明の興亡と宗教の起源』 中公新書、2019年
  • 『古代メソポタミア全史-シュメル、バビロニアからサーサーン朝ペルシアまで』 中公新書、2020年
  • 『古代オリエント全史-エジプト、メソポタミアからペルシアまで4000年の興亡』 中公新書、2022年

共著 編集

脚注・出典 編集

参考文献 編集

  • 山田重郎「書評 小林登志子 『シュメル-人類最古の文明-』」『史學雜誌』第115巻第10号、2006年、1787-1788頁、NAID 110004837807 

関連項目 編集