小泉今日治(こいずみ きょうじ)は元スクウェア・エニックス、現グレッゾ所属のゲームデザイナー。愛称はキョン[1][2]。スクウェア・エニックス在籍時に中期以降の『サガシリーズ』のバトルデザインを作り上げている。

来歴・人物 編集

元々はコンピュータゲームに興味が無かったが、『ウィザードリィ』や『ブラックオニキス』といった海外のコンピュータRPGに触れたことが興味をもつきっかけとなった[3]。そして『ファイナルファンタジーII』に感銘を受け[3]、1991年にスクウェアに入社。

1993年発売の『ロマンシング サ・ガ2』でバトルデザインを担当し、同シリーズのバトルを手がける。連携や陣形を筆頭に『サガシリーズ』独自のバトルバランスを組み上げていった。また、敵モンスターのデザインを戦闘に反映させることでも知られる。たとえば、盾を持たせると盾による防御を行い、大きくデザインするとHPを高くするなどである[4][5]。そのため、小泉が敵を強くしすぎないよう、デザイナーはモンスターデザインにも気を遣うという[4]

また、自身が楽しめるような作品を作ることをモットーとしており[3]、事実、自身でもゲームプレイのバトルを楽しめるように複雑な内部パラメータを使用したバトルシステムを構築しているとのこと[1]。そして、同じシステムを次に使いまわすことを避け、作品ごとになるべく新しいシステムを盛り込むようにしている[6]

主なコンセプトは「ゲームらしいゲームを作る」というもので、『ロマンシング サ・ガ3』の頃から「プレイヤーがゲームをプレイしながら作れるようなエディタ」を作りたいとの構想を持っている[6]。また、ゲームの面白さの本質はハードの性能の影響と比べて小さいという考えを持つ[6]

母親は『ロマンシング サガ -ミンストレルソング-』の最終ボス(通常版)を楽に倒せるほどの腕前であり、これを見て海外版では少し最終ボスを強くしたという[7]。最終ボスに関しては「勝率は6割程度」のバランスにしたいとのこと[8][7]

また、『アンリミテッド:サガ』のシナリオ(ルビィ編)も基本的な部分を手がけており、他の全シナリオの要素が絡む点などは『サガフロンティア裏解体真書』に掲載されている小説のストーリーに強く影響されている[9]

代表作 編集

脚注 編集

  1. ^ a b 『サガフロンティア裏解体真書』p334
  2. ^ 『ロマンシング サガ -ミンストレルソング- アルティマニア』p568
  3. ^ a b c 『サガフロンティア2 アルティマニア』p368
  4. ^ a b 『ロマンシング サガ -ミンストレルソング- アルティマニア』p569
  5. ^ 『アンリミテッド:サガ解体真書』p534
  6. ^ a b c 『サガフロンティア2 アルティマニア』p369
  7. ^ a b 『ロマンシング サガ -ミンストレルソング- アルティマニア』p571
  8. ^ 『アンリミテッド:サガ解体真書』p533
  9. ^ 『アンリミテッド:サガ解体真書』p535

関連項目 編集

外部リンク 編集