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『モスラ』(1961年)の小美人

小美人(しょうびじん)は、日本の空想小説『発光妖精とモスラ』及びそれを原作とした特撮映画『モスラ』(1961年、東宝)にて登場する架空の妖精。その後の平成「モスラ」、「ゴジラ」シリーズなどにも登場している。

目次

登場作品編集

映画の公開順に挙げる。

  1. モスラ』(1961年)
  2. モスラ対ゴジラ』(1964年)
  3. 三大怪獣 地球最大の決戦』(1964年)
  4. ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘』(1967年)
  5. ゴジラvsモスラ』(1992年)
  6. ゴジラvsスペースゴジラ』(1994年)
  7. モスラ』(1996年)
  8. モスラ2 海底の大決戦』(1997年)
  9. モスラ3 キングギドラ来襲』(1998年)
  10. ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS』(2003年)[1]
  11. ゴジラ FINAL WARS』(2004年)

その他パチンコ『CRゴジラ3・4』にも登場している。

原作小説「発光妖精とモスラ」編集

インファント島の創世神話によると男神アジマと女神アジゴの間にモスラが生まれ、その卵に自らを四つに分けて捧げたアジゴから4人の「アイレナ」が生まれた。アイレナの背丈は人間の半分もないと伝えられ、光り輝くため、タイトルの「発光妖精」の由来となった。

大筋は映画化された『モスラ』と同じだが、ラストでモスラの複眼に乗ってアンドロメダ星雲の彼方の反世界へ旅立つ。この小説のアイレナの発光やモスラの国会議事堂での羽化、モスラの宇宙への旅立ちといった描写は『ゴジラvsモスラ』の参考にされている。

初代および「ゴジラ」シリーズ編集

『モスラ』および昭和ゴジラシリーズ編集

インファント島に、人間が誕生する以前の時代から住んでいる身長約30センチメートルの双子の妖精。巨大な蛾「モスラ」を守護神としてあがめ、巫女として仕えている。「小美人」は新聞記者の福田善一郎が「若い女はみんな美人だから」名づけたもの。人間には電子音楽のように聞こえる言葉を母語として話す。「モスラの歌」などはインファント島原住民の言葉である。

テレパシー日本語を習得するほか、モスラ、ゴジララドンなど怪獣や人間の意思がわかりモスラを呼び寄せることができる。このテレパシーは遮断装置でさえぎることができる。最初はネルソンに拉致されて見世物にされるが、ある程度は馴染んだようでありその後もテレビ番組に出演したり国会で答弁したりする。予知については、高度ではないものの片鱗はあるようだ(『地球最大の決戦』では予言者の的中した予言を「何となく分かる」と言っている)。

  • 1サイズの人形が作られ、合成の際などの目安に使われた。
  • 演じたザ・ピーナッツは俳優ではなく歌手だが、監督の本多猪四郎は「大変素直で演出しやすかった」と述懐している。
  • 当初、小美人は巨人にする案もあったという[2]
  • ザ・ピーナッツが歌い、後々の作品にも歌い継がれている「モスラの歌」は、本多らが日本語で作詞し、当時、海商に所属していた大槻秀樹に依頼してインドネシア語に訳したもの。大意はモスラの加護を乞い、平和を祈る内容である。

平成ゴジラシリーズ編集

1992年の『ゴジラvsモスラ』では地球の先住民族という設定で「コスモス」という名がつけられ、身長も18センチメートルに変更された。モスラが力を出す際に共感して体が金色に輝くこともある。また、モスラの元へ戻る際には空中に浮遊する。コスモス一族衰退の歴史やバトラのことを人類に教え、『ゴジラvsスペースゴジラ』ではスペースゴジラの襲来を警告する。

ミレニアムゴジラシリーズ編集

2003年の『ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS』および2004年の『ゴジラ FINAL WARS』に登場するのは初代モスラに仕えた小美人の系統である。『東京SOS』ではそれぞれに「ヒオ」(演:大塚ちひろ)と「マナ」(演:長澤まさみ)という名前がある。

2001年の『ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃』ではモスラの設定自体が従来のものと大きく異なる(鹿児島県の池田湖に眠るヤマトの護国聖獣「最珠羅」として登場)ため小美人は登場しないが、モスラが飛翔する姿を見送る姉妹(前田愛前田亜季)の姿が小美人を連想させる。

平成「モスラ」三部作シリーズ編集

基本設定は初代および「ゴジラ」シリーズとほとんど同じであるが、こちらは双子ではなく明確な年齢差のある姉妹である。恐竜が滅んだ頃には既に繁栄していた「エリアス」という種族の姉妹で身長約12センチメートル。それぞれ「モル」、「ロラ」という名前がある。姉モルは人間にして18歳、妹ロラは人間にして16歳。フェアリーモスラに乗って移動する。従来の小美人たちが、2人の台詞がユニゾンで衣装が揃いであったりと没個性的であったのに対し、このエリアス姉妹は非常に個性的で、感情を露わにしたり2人が意思を違えたりと言ったかなり人間的な演出もされており、衣装も差別化されている。2人の性格としてはモルは冷静沈着で大人びているが、ロラは心優しく快活で感情が表に出やすく、人間(特に子供)ともフランクに会話する。念動力や小型の光線を用いることもできる。また、作中ではエリアスの一族が遺した数々のアイテムが重要な役割を果たしており、デスギドラを封印していた「エリアスの盾」や奇跡の力を授けるという「エリアストライアングル」の愛・知恵・勇気のメダル、それらをはめ込む宝剣等の多彩な小道具が存在する。

ー方、ガルガルに乗っている「ベルベラ」はモルやロラの姉にあたる[3]のだが、人類を地球の細胞とさげすみ、忌み嫌っている。そのため、地球の守護者故の苦悩の末にモル、ロラ姉妹と敵対するに至る(しかし、モルとロラはたったー人しかいない姉だと『モスラ』の終盤で発言する)。一見シニカルな性格をしているが、姉妹としての感情や内に秘めた優しさを持っており、時にモル・ロラ、そして人間を救うこともある。このことから、モルとロラのことは完全に嫌っているわけではないようだ。また、『モスラ』、『モスラ2』では敵側の怪獣であるデスギドラやダガーラを利用していたのに対し、『モスラ3』ではキングギドラが地球自体を滅亡させるつもりでいたため、「平成モスラ三部作」で唯ー、モルとロラに力を貸し、終盤には自らロラとともに戦ったりもする。このことから、彼女も2人の妹と同じくらいに地球を守る意思が強いことがうかがえる。彼女たちの関係は、ちょうど『ゴジラvsモスラ』におけるバトラモスラの関係に近い。

作品中では他に『モスラ3』において中生代の祖先と思われる3つの発光体(エリアスの精霊)が3頭の原始モスラを伴って出現している。

演じた女優編集

出典・参考文献編集

  • 『モスラ 超全集小学館〈てれびくんデラックス愛蔵版〉、1996年12月20日、18頁。ISBN 4-09-101456-9
  • 『モスラ2 海底の大決戦 超全集小学館〈てれびくんデラックス愛蔵版〉、1998年1月10日、16頁。ISBN 4-09-101456-9
  • 『モスラ3 キングギドラ来襲 超全集小学館〈てれびくんデラックス愛蔵版〉、1999年1月10日、16 - 17頁。ISBN 4-09-101461-5

脚注編集

  1. ^ 劇中で『モスラ』(1961年公開)の小美人の映像が使われている。
  2. ^ 筑摩書房版『発光妖精とモスラ』 ISBN 4-480-80329-7 所載「あとがき」より
  3. ^ 劇場販売小冊子の紹介項目文には、人間にして21歳(彼女達は数十年で1歳年をとる種族のため人間と比べて長寿である)と記されている。
  4. ^ 二人は『ゴジラvsメカゴジラ』では、違う役柄で出演している。
  5. ^ 前作『東京SOS』とは別人の設定。

関連項目編集