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小豆色(あずきいろ)とはアズキの実の色、つまり紫味を帯びた赤褐色のこと。栗色に近いがやや紫がかる。ラセットブラウンとも。フランスの色名、マルーン(栗)に近い色合い。暗赤色とも表される[1]。英名はアンティック・ローズ。

小豆色
あずきいろ
 
16進表記 #98514B
RGB (152, 81, 75)
CMYK (29, 66, 59, 10)
HSV (5°, 51%, 60%)
マンセル値 -
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小豆色JIS慣用色名
  マンセル値 8R 4.5/4.5
アズキの実

関西の嗜好色編集

一般に大阪京都に代表される関西地方の嗜好は赤色系に寄り、東京に代表される関東地方は青色系や無彩色によるといわれる。

その理由は、関西の文化はおもに商人が担い、関東では武士の好みが反映された結果だという説、緯度が高くなるにつれて緑系統の色、低くなるにつれて赤系統の色が好まれるという光線の波長の変化に基づく説などがあるが、正確なところは不明である。実際には衣服の色別売上などを見ても、両者の嗜好に大きな違いが見られない。しかし、京都に政権の中心があった時代には赤やの色の名が数多く登場し、江戸文化が隆盛期を迎えてからは灰色系や青緑系の色の種類が増えているのは事実である。

旧形客車や旧形国電など、かつては日本の大半の鉄道車両が、小豆色に近い色(ぶどう色2号)で塗装されていた。現在でも関西では、大手私鉄である阪急電鉄や、近鉄普通車などで伝統的に小豆色の車体が守られており、これは「品がよく高級感がある」と認知されている。しかし関東では「野暮ったく古くさい」ととらえられる傾向にあり、高度成長期に急速に姿を消してしまった。それでもお召し列車など、一部では小豆色の塗装が守られている。ただし、近年ではステンレス車両が普及したことにより、全国的に鉄道車両の塗装そのものが簡略化傾向にあるため、単純に嗜好の問題ではなくなってきている。

羊羹色編集

羊羹色
ようかんいろ
 
16進表記 #383c3c
RGB (56, 60, 60)
CMYK (78, 71, 69, 38)
HSV (180°, 7%, 24%)
マンセル値 5BG 3/1 , 2.5BG 3/1 , 7.5BG 3/1
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羊羹色(ようかんいろ)は小豆を裏ごしして寒天で固めて作る菓子羊羹の色に似た渋い茶褐色。

ただし、本来は羊羹そのものの色を指したのではなく、本来ならば黒い色であるべきものが、雨風に晒されて日に焼けて、羊羹のような色に変わり果てたという例えで用いられたものとされる。羊羹色と同一とする説のある「百塩茶」(後述)との色合いの違いは、色落ちして結果的に羊羹の色のように見えた色と染色して意図的に羊羹の色のようにした色との違いだとする見解もある[2]

例えば、僧侶の着る墨染めの僧衣や浪人の黒紋付が日焼けするなどして赤っぽく変色した色合いを羊羹色とたとえる。特に旅を長く続けている流浪の僧侶か、貧しい浪人などの衣服を連想させる色合い。

もっとも、今日知られるような小豆と寒天で作る練羊羹の原型が生まれたのは桃山時代天正17年に鶴屋が作ったと伝わる)とされているため、戦国時代以前には「羊羹色」の概念はなかったと考えられる。実際に文学作品を見ても18世紀宝暦明和期に初めて「羊羹色」という表現が登場する[2]

羊羹色の黒紋付をぞろりと着流し、眉を細く作りなして呂色鞘の大小を落とし差し。という格好は血筋はよいが落ちぶれている若い洒落者の浪人のいでたちで、歌舞伎の冷酷な二枚目悪役「色悪」を連想させる着こなし。江戸中期の終わりごろに若い浪人に流行した。

百塩茶編集

百塩茶
ももしおちゃ
 
16進表記 #542D24
RGB (84, 45, 36)
CMYK (44, 74, 75, 57)
HSV (11°, 57%, 33%)
マンセル値 2.9YR 1.8/3.7
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百塩茶(ももしおちゃ)は何回も染重ねた濃い赤紫褐色のこと。百入茶とも表記する[3]。現在のチョコレート色に近い色とされている[3]

「百」は回数の多いこと、「入(しお)」もしくは「塩」は浸染を意味しており、染液に浸すことに由来する色名である[3]文化8年(1811年)に編纂された『染物重宝記』には茶色の仲間として「こげちゃ」「くりかは茶」と共に「ももしほ茶」が挙げられ、また茶に紛らわしき名として「ようかん色というのは、ももしほ茶の事也」と記されている[3]

羊羹色と同じとする説もあるが、前述のように、百塩茶は深い褐色にわざわざ染めることにより市場できちんとした値打ちのある染色品につけられた色名である。そのため、百塩茶と羊羹色は近似色ではあるが正反対の意味合いをなす[2]


近似色編集

脚注編集

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  1. ^ 小豆色(あずきいろ)の意味”. goo国語辞書. 2019年12月1日閲覧。
  2. ^ a b c 福田邦夫『奇妙な色名事典』(青娥書房、1993年)P220-223.「羊羹色」
  3. ^ a b c d 鈴木さとみ「百入茶」『日本史色彩事典』(吉川弘文館、2012年)P150-151.「羊羹色」

参考文献編集

関連項目編集