少佐と少女』(しょうさとしょうじょ、The Major and the Minor)は、1942年アメリカ合衆国コメディ映画ビリー・ワイルダーのアメリカでの初監督作品で、出演はジンジャー・ロジャースレイ・ミランドなど。エドワード・チャイルズ・カーペンター英語版の1923年の戯曲『Connie Goes Home』を原作としている。日本では劇場未公開。

少佐と少女
The Major and the Minor
監督 ビリー・ワイルダー
脚本 チャールズ・ブラケット英語版
ビリー・ワイルダー
原作 エドワード・チャイルズ・カーペンター英語版
Connie Goes Home
ファニー・キルボーン
Sunny Goes Home』(「サタデー・イブニング・ポスト」1921年掲載)
製作 アーサー・ホーンブロウ・Jr英語版
出演者 ジンジャー・ロジャース
レイ・ミランド
音楽 ロバート・エメット・ドーラン英語版
撮影 レオ・トーヴァー
編集 ドーン・ハリソン英語版
製作会社 パラマウント映画
配給 パラマウント映画
公開 アメリカ合衆国の旗 1942年9月16日
上映時間 100分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $928,000[1]
興行収入 $2,500,000[2]
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ストーリー 編集

スーザンはニューヨークで頭皮マッサージ師として生活をしていたのだが客からセクハラを受けて都会生活に失望し、仕事を辞めて故郷へ帰ることにする。しかし、わずかな貯金を使って帰りの列車の切符を買おうとするも料金が値上がりしていた。そこで彼女は12歳の少女・スースーに変装し[注 1]、料金を半額で済まそうとする。しかし、列車に乗り込んだまではよかったものの、あえなく車掌に正体を見破られてしまう。スーザンはとっさに列車の個室に逃げ込むのだが、そこで一人の陸軍少佐と出会う。少佐はスーザンが少女であると信じて匿うが、途中で少佐の婚約者パメラに見つかる。

可哀想な身の上の少女だと信じたパメラはスーザンを自宅に泊めるが、パメラの妹ルーシーはスーザンが大人であることを見破り、秘密を共有することでルーシーとスーザンは仲良くなる。周囲の男子学生の注目を集めるスーザンを見て少佐もスーザンが気になりはじめ、スーザンも少佐に心ときめかす。ルーシーから、少佐は戦地に行きたがっているが、パメラの反対で士官学校に留まっていることを知ったスーザンは、パメラになりすまして上官に電話をし、従軍を希望していることを伝える[注 2]

スーザンは自宅に戻り、母と暮らしはじめる。ある日、少佐から、従軍の途中に妹からのプレゼントを届けたいから立ち寄っていいか、という電話を受け、スーザンは母親に化けてそれを受け取るが、少佐がパメラと別れたことを知り、本当の自分に戻って少佐のもとに駆け付ける。大人であることを知った少佐はスーザンと口付けを交わす。

キャスト 編集

脚注 編集

注釈 編集

  1. ^ スーザン役のジンジャー・ロジャースは撮影当時31歳である。
  2. ^ 撮影当時は第二次世界大戦中であり、当作は移民であるワイルダーのアメリカ初作品であることから、政府の政策を支持していることを態度表明している(NHKカルチャーラジオ『芸術とその魅力』「娯楽映画の巨匠 ビリー・ワイルダーの魅力」瀬川裕司、2014,10,8放送)

出典 編集

  1. ^ The Major and the Minor (1942)” (英語). IMDb. 2021年2月16日閲覧。
  2. ^ "101 Pix Gross in Millions". Variety (英語). Vol. 149, no. 4. 6 January 1943. p. 58. 2021年2月16日閲覧

外部リンク 編集