尾形 守(おがた まもる、Mamoru Billy Ogata[1], 1953年3月8日 - )は、日本牧師宣教学者神学校教師[2]。山梨県上野原市八ツ沢にあるフロンティア・ミニストリーズの代表兼伝道者[4]ならびに東京都武蔵野市境南町にある希望の教会[3]牧師である[5]

おがた まもる[1]
尾形 守
生誕 (1953-03-08) 1953年3月8日(67歳)[2]
山梨県[2]
洗礼 1974年に尾山令仁から受洗[要出典]
出身校 フラー神学大学院[2]
職業 牧師宣教学者神学校教師[2]
活動期間 1985年[要出典] -
影響を受けたもの ピーター・ワグナーチャールズ・クラフト[要出典]
宗教 キリスト教プロテスタント[3]
配偶者 洋子(2014年死別)[要出典]

経歴編集

1953年3月8日に山梨県に生まれた[2]。生家の尾形家はキリスト教徒ではなかったが、山梨の山中にいた隠れキリシタンの家族と交際があった[要出典]

学生時代編集

早稲田大学商学部に入学後合気道に励み初段になるが、心が満たされることはなかったという[要出典]。その合気道の先輩が自殺し、尾形は衝撃を受けた[6]。そのころ早稲田大学を会場にして行われたジャネット・リンキリスト教伝道集会に参加した[要出典]。ジャネット・リンは1972年に開催された札幌オリンピックの女子フィギュアスケートの銅メダリストで、当時日本でも広く知られていた。この伝道集会の参加をきっかけにして、大学3年生の時にイエスを信じるようになり[6]、1974年4月10日に回心し、6月23日に聖書キリスト教会の創立者である牧師の尾山令仁から洗礼を受けた[要出典]。回心を前後して、脳卒中だった母が癒され、祈りによって父のぎっくり腰も癒され、教会に来た脳腫瘍患者に対して祈ってやると「神様の超自然的力でいやされ」、その主治医に「学会で発表する」と言われたという[6]

1975年3月に[要出典]早稲田大学商学部を卒業した[2]。その後、尾山令仁から福音派聖書信仰によるキリスト教教義の教育を受け、尾山が校長を務める東京神学校に入学した[要出典]。入学後は、路上生活者に対する伝道で知られる森本春子の教会でキリスト教教義の教育を受けた[要出典]。1977年10月2日に後に妻となる洋子が他の教会から聖書キリスト教会に転入会して来た[要出典]。尾形は1980年3月に[要出典]東京神学校を卒業し[2]、4月7日に洋子と結婚した[要出典]

伴侶を得た尾形は、その年1980年の夏に留学のために妻洋子と共に渡米し、ミネソタ州にあるベテル神学校[要出典]入学し、卒業した[2]。その後カリフォルニア州にあるフラー神学大学院で、教会成長論と霊の戦いについてはピーター・ワグナーに、インナーヒーリングについてはチャールズ・クラフトに、力の伝道についてはジョン・ウインバーに、それぞれ師事して指導を受けた[要出典]。尾形の名前のマモルが英語話者には発音しにくいため、教授のピーター・ワグナーから呼びやすい名前を求められ、尾形は著名な伝道者ビリー・グラハムにちなんでミドル・ネームをビリーとし、アメリカ留学中はビリーと呼ばれていた[要出典]

博士論文執筆の調査のために日本に帰国した尾形は、これを機に東京都武蔵野市吉祥寺を拠点に聖書信仰によるキリスト教プロテスタントの開拓伝道を1985年4月13日に開始した[要出典]。当初、聖書キリスト教会ワールドクリスチャンセンターと称していた伝道拠点を後に吉祥寺クリスチャンセンターに改称した。

1985年に[要出典]フラー神学大学院博士後期課程を修了し、宣教学博士の学位を取得した[2]。こうして尾形はフラー神学大学院を中心とする聖霊の第三の波を日本のキリスト教界に紹介することになった[要出典]

牧師としての活動編集

留学を終えた尾形は1986年に[7]尾山令仁によって按手礼を受け牧師になり、茨城キリスト教大学の宗教主任に就任した[2]。その後、日本教会成長研究所調査員[要出典]、共立基督教研究所宣教学研究員[2]として神学研究に従事し、茨城キリスト教大学のチャプレンと聖書キリスト教会の牧師を務めた[要出典]。また、茨城キリスト教大学専任講師[5]、東京神学校助教授として教鞭をとった[2]

1990年代には「新・新宗教ブーム」の精神的背景としての心の癒しブームがあったが、それに対して尾形はキリスト教の霊的・聖書的癒しを実際の宗教活動に適用していった[要出典]。その際の神学的根拠はアメリカ留学中に直接指導を受けた教授チャールズ・クラフトの教えに依った[要出典]。チャールズ・クラフトはアメリカ合衆国におけるインナーヒーリングの第一人者とされている[要出典]。尾形の定義によれば、インナーヒーリングとは「信仰による祈り」である[8]

希望の教会編集

1992年に聖書キリスト教会から独立を承認され、1993年に希望の教会を創立し、吉祥寺クリスチャンセンターを希望の教会の拠点とした[要出典]。1993年には茨城キリスト教大学の宗教主任を辞職し、尾形の生地で実家のある山梨県上野原町でも開拓伝道を開始した[要出典]。上野原の拠点は、上野原希望キリスト教会とも[3]フロンティア・ミニストリーズとも称する[4]

1997年には尾山令仁と[9]共に、20世紀前半における日本による朝鮮半島統治に関する朝鮮民主主義人民共和国への謝罪運動を行った[要出典]

開拓伝道当初、教会成長論と霊的戦いの神学に依って日本のカルトおよび異端を調査し、カルトおよび異端にとらわれた人々を解放することや、カルトおよび異端と正統的な教会の見分け方の普及や、教会自体がカルトや異端に陥らないようにするための啓発活動をし、書籍を著した[要出典]。これはフラー神学大学院で師事したピーター・ワグナーの講義に多くを負っているという[要出典]。この啓発活動の一環である著書『異端見分けハンドブック』はキリスト教における異端を扱った本で、尾山令仁が編集長を務める羊群社の雑誌『羊群』に尾形が連載したものを元に[要出典]、1998年9月に愛知県新城市富沢にあるプレイズ出版から出版した。

2000年ごろからは毎年沖縄県で行われている「癒しセミナー」の講師・奉仕者として活動し、アメリカ合衆国オレゴン州での教会や神学校の招きによる礼拝説教やセミナーの講師としても活動した[要出典]。2003年からは毎月第3月曜日の午後7時から約1時間、東京都新宿区にある著名なファッションビル新宿アルタの前で路傍伝道を行った[要出典]。この路傍伝道の模様は日本のキリスト教徒向けの新聞に取り上げられた[要出典]。また、新宿シャローム教会では午後10時30分から翌朝4時30分までの徹夜祈祷会を主宰して続けた[要出典]。この徹夜祈祷会は2010年8月からは新宿シャローム教会の都合でほとんどの月が半徹夜祈祷会となった[要出典]

2007年8月1日に希望の教会の武蔵野市の拠点である吉祥寺クリスチャンセンターを武蔵野市境南町に移転し、東京希望キリスト教会に改称した[要出典]。その年2007年10月24日に東京希望キリスト教会内で希望聖書学院を学院長として開校した[10]。2014年6月1日に妻の洋子が長年の闘病の末、死去した[要出典]

希望の教会では青年会を置き、アロー・ジョンソンがアドバイザーになっている[11]。アロー・ジョンソンは、ルーベン・トーレーの曾孫に当たる[11]。ルーベン・トーレーは、アメリカ合衆国の大衆伝道者ドワイト・ムーディーが創立したムーディー聖書学院の2代目学長である[11]

略年譜編集

著書編集

『協会成長と聖霊の力』編集

尾形は1987年に暁書房から『協会成長と聖霊の力』を出版した。全78頁。この本は国立国会図書館には所蔵されていないが[12]、尾形が助教授を務めた茨城キリスト教大学図書館には尾形守本人の寄贈書が所蔵されている[13]

『日韓教会成長比較』編集

尾形の博士論文は日本と韓国の教会の歴史を比較した A comparative study of church growth in Korea and Japan : with special application to Japan であるが、尾形はこの論文に加筆し、自身で日本語に訳して『日韓教会成長比較:文化とキリスト教史』として1997年6月にホープ出版から出版した。本文370頁。ISBN 4938858037。発売はいのちのことば社卸部。出版したホープ出版は山梨県上野原にある出版社である[14]。序文は当時、国際基督教大学の教授で国際基督教大学教会の牧師ならびに宗務部長を務めていた古屋安雄が書いた[要出典]。この『日韓教会成長比較 : 文化とキリスト教史』は国際基督教大学図書館で所蔵している[14]ほか国立国会図書館や富山県立図書館などで所蔵している[15]

『ニューエイジムーブメントの危険』編集

『ニューエイジムーブメントの危険』は、ニューエイジの歴史とその内容について解説し、その問題点と危険性を福音主義聖書信仰の立場から指摘する。愛知県新城市富沢にあるプレイズ出版から1996年に出版された。全382頁。ISBN 4938764148。宣教師訓練センター所長の奥山実の推薦文がついている。

『異端見分けハンドブック』編集

1998年9月にプレイズ出版から出版された『異端見分けハンドブック』は、キリスト教における異端を扱った本で、尾山令仁が編集長を務める羊群社の雑誌『羊群』に尾形が連載したものが元になっている[要出典]。全208頁。ISBN 978-4938764340。書籍カバーの裏表紙に「真理のみことば伝道協会主事」のウィリアム・ウッド[16]による「推薦のことば」が協会代表の肩書で掲載されている[17]。「推薦のことば」においてウィリアム・ウッドは本書の内容には言及しないものの「尾形師のご著書が大いに役立つと私は確信しています」[17]と述べている。尾形はこの書の「はじめに」で、日本においてはエホバの証人の伝道者および伝道者または会員になるための訓練を受けている研究生の合計が1997年時点で約38万人で、プロテスタント諸教派の教会の礼拝出席者の総計約27万人を上回っている現状を指摘し[18]、「異端の人々をサタン悪霊や間違った教えから救い出さなければならない」[18]として『新約聖書』所収の「エフェソの信徒への手紙」第4章15節を引用して「愛をもって真理を語り」[19]「続けるのである」[18]と信念を表明している。この『異端見分けハンドブック』は国立国会図書館や他の主要図書館には所蔵されていない[20][21]

尾形は『異端見分けハンドブック』において以下の文献を参考文献としてあげている。

エホバの証人について[22]
  • 井出定次『異端とは何か』いのちのことば社、1982年。
  • ウィリアム・ウッド『「エホバの証人」への伝道ハンドブック』いのちのことば社、1987年。
  • ウィリアム・ウッド『「エホバの証人」の教えと聖書の教え』いのちのことば社、1988年。
  • ウィリアム・ウッド『エホバの証人の反三位一体論に答える』いのちのことば社、1990年。
  • ウィルバー・リングル『エホバの証人への実際的アプローチ』いのちのことば社、1989年。
  • 尾山令仁『聖書の教理』羊群社、1985年。
  • 千代崎秀雄『「エホバの証人」はキリスト教か」いのちのことば社、1986年。
  • 森山論『エホバの証人のまちがい』ニューライフ出版社、1987年。
  • 森山論『エホバの証人はキリスト教ではない』ニューライフ出版社、1988年。
  • ルイス・ベルコフ『キリスト教教理史』日本基督教団出版局、1989年。
  • R.ラドウィグソン『終末に関する聖書の預言』聖書図書刊行会、1981年。
  • Robert M. Bowman, Why You Should Believe In the Trinity, Baker book House, 1989.
  • Walter Martin, The Kingdom of the Cults, Bethany House Publishers, 1985.
モルモン教について[23]
  • ウィリアム・ウッド『モルモン教とキリスト教』いのちのことば社、1986年。
  • 尾山令仁『聖書の教理』羊群社、1985年。
  • 森山論『キリスト教の異端』ニューライフ出版社、1976年。
  • 森山論『モルモン教のまちがい』ニューライフ出版社、1987年。
  • 共立基督教研究所編『宣教ハンドブック』東京キリスト教学園共立基督教研究所、1991年。
  • Walter Martin, The Kingdom of the Cults, Bethany House Publishers, 1985.
統一教会について[24]
  • 浅見定雄『統一教会=原理運動』日本基督教団出版局、1987年。
  • 荒井荒雄『日本の狂気ー勝共連合と原理運動』菊屋書房、1985年。
  • 川崎経子『統一教会の素顔』教文館、1990年。
  • 森山論『統一教会からまことのメシアへー原理講論のまちがいをただす』ニューライフ出版社、1986年。
愛の家族について[25]
  • 生駒孝彰『現代アメリカの新興宗教』(『世界の宗教と教典』)自由国民社、1993年。
  • Bob Larson, Larson's New Book of Cults, Tyndale House Publishers, 1989.
  • Walter Martin, The Kingdom of the Cults, Bethany House Publishers, 1985.
クリスチャン・サイエンスについて[26]
  • 辻川宏『異端ポケットシリーズ4』オリーブ社、1984年。
  • Josh McDowell & Don Stewart, Handbook of Today's Religions, Campus Crusade for Christ, 1982.
  • Walter Martin, The Kingdom of the Cults, Bethany House Publishers, 1985.
ベレアについて[27]
  • 『真理』第19号, 真理のみことば伝道協会発行
  • フォン・セーホー『ベレア悪魔論批判』国際神学研究所発行、1987年。
  • 松平堤摩太『ベレアの異端性について』カルバリ教会発行、1996年。
新エルサレム教会について[28]
  • ルイス・ベルコフ『キリスト教教理史』日本基督教団出版局、1989年。
原始福音について[29]
  • 辻川宏『異端ポケットシリーズ4』オリーブ社、1984年。
  • 森山論『原始福音ー神の幕屋とはー』ニューライフ出版社、1965年。
  • 共立基督教研究所編『宣教ハンドブック』東京キリスト教学園共立基督教研究所、1991年。
セブンスデー・アドベンチスト教会について[30]
  • 辻川宏『異端ポケットシリーズ4』オリーブ社、1984年。
  • 山本杉広『異端ポケットシリーズ6』オリーブ社、1987年。
  • 共立基督教研究所編『宣教ハンドブック』東京キリスト教学園共立基督教研究所、1991年。
  • Walter Martin, The Kingdom of the Cults, Bethany House Publishers, 1985.
ボストン・キリストの教会について[31]
  • スティーブン・ハッサン『マインドコントロールの恐怖』恒友出版、1993年。
  • キップ・マッキーン『聖書回復と革命 エルサレムからローマへ:ボストンからモスクワへ』
  • 竹田有志『絶対的献身運動について』大和聖書教会役員会資料
  • Alan W.Gomes, Unmasking the Cults, Zondervan Publishing House, 1995.
  • Ashby L. Camp, A Critical Examination of the Boston Movement's Doctrine of Authority & Submission, University Church of Christ.
  • T. Pierce Brown, The Root and the Fruit of the Total Commitment Movement.

著書一覧編集

論文一覧編集

  • A comparative study of church growth in Korea and Japan : with special application to Japan, 1984.[1]
  • Small groups and lay leadership training for church growth in Japan, 1986.[32]

脚注編集

  1. ^ a b c A comparative study of church growth in Korea and Japan : with special application to Japan WorldCat, 2020年6月2日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r 教職者紹介 希望の教会青年会。2020年6月2日閲覧。
  3. ^ a b c 希望の教会 HOPE CHURCH 希望の教会。2020年6月1日閲覧。
  4. ^ a b c フロンティア・ミニストリーズ事務局 クリスチャン情報ブック Web. 2020年5月31日閲覧。
  5. ^ a b 『インナーヒーリング』 Amazon.com. 2020年6月1日閲覧。
  6. ^ a b c 尾形守牧師の証し 希望の教会青年会。2020年6月2日閲覧。
  7. ^ 『キリスト教年鑑』キリスト教新聞社
  8. ^ 尾形守牧師が「いやしセミナー」「内的癒し」がテーマ クリスチャントゥデイ(2005年4月22日)。2020年6月2日閲覧。
  9. ^ 参考:アジアの人々への謝罪運動 尾山令仁公式ブログ(2007年11月14日)。
  10. ^ a b 奥山氏「神に勝てる者は誰もいない」希望聖書学院オープン講座 クリスチャントゥデイ(2007年11月16日)2020年6月1日閲覧。
  11. ^ a b c アロー・ジョンソン 希望の教会青年会。2020年6月4日閲覧。
  12. ^ 協会成長と聖霊の力 (教会成長と聖霊の力) 国立国会図書館サーチ。2020年6月2日閲覧。
  13. ^ a b 協会成長と聖霊の力 茨城キリスト教大学。2020年6月2日閲覧。
  14. ^ a b 尾形守 国際基督教大学図書館。2020年6月2日閲覧。
  15. ^ 日韓教会成長比較 国立国会図書館サーチ。2020年6月2日閲覧。
  16. ^ 問い合わせ 真理のみことば伝道協会。2020年5月31日閲覧。
  17. ^ a b ウィリアム・ウッド「推薦のことば」(尾形守『異端見分けハンドブック』カバー裏表紙)。
  18. ^ a b c 尾形守『異端見分けハンドブック』11頁。
  19. ^ エフェソの信徒への手紙」第4章15節(『異端見分けハンドブック』11頁)。
  20. ^ 異端見分けハンドブック 国立国会図書館サーチ。2020年6月2日閲覧。
  21. ^ 異端見分けハンドブック WorldCat. 2020年6月2日閲覧。
  22. ^ 『異端見分けハンドブック』53-54頁。
  23. ^ 『異端見分けハンドブック』73頁。
  24. ^ 『異端見分けハンドブック』111-112頁。
  25. ^ 『異端見分けハンドブック』120頁。
  26. ^ 『異端見分けハンドブック』125頁。
  27. ^ 『異端見分けハンドブック』148頁。
  28. ^ 『異端見分けハンドブック』153頁。
  29. ^ 『異端見分けハンドブック』167頁。
  30. ^ 『異端見分けハンドブック』172頁。
  31. ^ 『異端見分けハンドブック』181-182頁。
  32. ^ Small groups and lay leadership training for church growth in Japan WorldCat. 2020年6月2日閲覧。

外部リンク編集