岡本洋介

日本の元プロ野球選手

岡本 洋介(おかもと ようすけ、1985年9月27日 - )は、和歌山県西牟婁郡すさみ町出身の元プロ野球選手投手)。右投右打。

岡本 洋介
西武時代(2010年)
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 和歌山県西牟婁郡すさみ町
生年月日 (1985-09-27) 1985年9月27日(38歳)
身長
体重
177 cm
80 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手
プロ入り 2009年 ドラフト6位
初出場 2010年4月20日
最終出場 2019年8月7日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

叔父は元プロ野球選手(投手)・政治家岡本光

経歴 編集

プロ入り前 編集

和歌山県立南部高等学校時代は、エースとして活躍。2年秋に近畿大会で準決勝、3年夏の和歌山大会で準決勝まで進出したが、春夏とも阪神甲子園球場の全国大会に出場できなかった。在学中の同級生に山本哲哉がいる。

高校卒業後、国士舘大学へ進学。東都大学野球の2部リーグで、通算20勝14敗の成績を残した。2年秋は2部最優秀投手。

大学卒業後はヤマハへ入社し、1年目から主戦級の投手として活躍。第79回からの2年連続都市対抗野球大会出場に貢献した。特に、2009年第80回大会では、チームの準々決勝進出に大きく貢献している。

2009年のNPBドラフト会議で、埼玉西武ライオンズから6巡目で指名[1]。2度にわたる入団交渉で態度を保留した[2]が、3度目の交渉の結果、契約金3,000万円、年俸1,000万円(金額は推定)という条件で契約に合意した[3][4]。背番号は30

西武時代 編集

2010年は4月20日の福岡ソフトバンクホークス戦で公式戦初登板[5]。同年は10試合に登板したが防御率8.38に終わり、二軍では17試合に登板したが防御率は5.49に終わった[6]

2011年は一軍登板は無かったが、二軍で38試合に登板した[7]

2012年は8月26日の対オリックス・バファローズ戦で公式戦初先発するも、3回5失点で降板。同年のシーズンはこの1試合のみの登板に終わる。二軍では29試合に登板して防御率は4.89だった[8]

2013年は5月22日の対広島東洋カープ戦で4回を投げ無失点でプロ初ホールドを、同年7月4日の対オリックス戦では2番手で2回を投げ無失点で公式戦初勝利をそれぞれ挙げた[9]。シーズン終盤では6試合で先発し1勝2敗。同年10月13日の千葉ロッテマリーンズとのクライマックスシリーズファーストステージの第2戦(西武ドーム)でプレーオフ初登板初先発し、6安打1四球無失点[1]でシーズン公式戦を通じてプロ初完封勝利を挙げた。なお、プロ初完封勝利をプレーオフ初登板の試合で挙げたのは史上初である[10]

2014年は4月から6月は先発・リリーフ両方で投げ、7月からシーズン終了までは先発のみの登板だった。

2015年は自己最多の42試合に登板。主に中継ぎとしての登板であり、68回1/3を投げて防御率4.35の成績を残した。

2016年は開幕一軍入りを果たすも、4試合の登板(いずれも救援)で防御率19.29と振るわず二軍落ちし、そのままシーズンを終えた。

2017年は一軍登板が6月の交流戦と出遅れたものの、初先発同月7日の読売ジャイアンツ戦では5回無失点でシーズン初勝利を記録。その後も3連勝したが先発ローテーションの6番目のポジションだった関係で登板間隔が空くとリリーフに回り、7月のロッテ戦ではプロ初セーブを記録。8月の半ばまで9試合に登板して6勝1セーブ負け無しだったが、8月23日の対ソフトバンク戦で4回9失点でシーズン初黒星を喫すると状況は一変、背信の投球が目立ち5試合投げて0勝3敗と連敗のままシーズンを終える形となったが、シーズン勝利数は自己最多を更新した。

阪神時代 編集

2018年オープン戦期間中の3月14日に、榎田大樹との交換トレードで阪神タイガースへ移籍することが発表された[11]。背番号は13。4月22日の対読売ジャイアンツ(巨人)戦8回表に、5番手投手としてセントラル・リーグ公式戦初登板を果たした[12]。7月26日の対広島東洋カープ戦では、先発の藤浪晋太郎が1回表に1死を取っただけで降板したことから急遽登板すると、5回表が終了するまで1失点と好投。3回裏に巡ってきた打席では、一軍公式戦での初安打を記録した[13]。シーズン21試合目の登板であった9月1日の対横浜DeNAベイスターズ戦(いずれも甲子園)では、1点ビハインドの5回表に救援登板で1イニングを無失点に抑えると、その直後にチームが逆転。試合にも勝利したため、移籍後の一軍公式戦初勝利を挙げた[14]。一軍公式戦全体では、ロングリリーフを中心に34試合へ登板。先発での登板は1試合、通算防御率は3.83、勝ち星は上記の1勝だけにとどまったが、7月下旬からの後半戦では28試合に登板した。

2019年には、一軍公式戦への登板がわずか3試合で、10月2日に球団から戦力外通告を受けたこと[15]を機に現役を引退。

現役引退後 編集

2020年1月1日付で、阪神球団本部のプロスカウトに就任[16]

選手としての特徴・人物 編集

最速148km/hのストレートを軸に、シュートシンカースライダーカーブなどの多彩な変化球をテンポ良く投げ込むのが特徴[17]。内角へのシュートを勝負球に用いていた[18]

プロ入り後は、西武・阪神時代を通じて、先発も中継ぎもこなしていた[19]、西武時代の2015年9月30日のオリックス戦(京セラドーム大阪)では、翌10月1日の同カードでの先発が予告されていたにもかかわらず、5点リードで迎えた5回裏無死1・2塁の局面から救援で登板。最初に対戦した宮﨑祐樹の適時打で1点を失いながらも、次に対戦した伊藤光から併殺を取ってマウンドを降りた[20]。なお、翌日の試合には予告通り先発したが、自責点1ながら3回裏の途中で交代した末に黒星を喫している。また、一軍公式戦で766日振りの先発勝利を挙げた2017年6月7日の巨人戦は、巨人が球団新記録の12連敗を喫した試合でもあった。

詳細情報 編集

年度別投手成績 編集





















































W
H
I
P
2010 西武 10 0 0 0 0 0 0 0 0 ---- 48 9.2 15 1 5 0 0 6 3 0 10 9 8.38 2.08
2012 1 1 0 0 0 0 1 0 0 .000 18 3.0 7 0 1 0 1 1 3 0 5 5 15.00 2.67
2013 32 6 1 0 0 4 4 0 6 .500 333 77.1 83 5 24 0 5 55 3 0 35 33 3.84 1.45
2014 22 16 0 0 0 2 6 0 0 .250 371 84.1 96 8 32 0 2 53 5 0 47 38 4.06 1.52
2015 42 4 0 0 0 1 2 0 6 .333 284 68.1 62 12 20 1 6 43 1 2 34 33 4.35 1.20
2016 4 0 0 0 0 0 0 0 0 ---- 27 4.2 10 0 4 0 0 1 1 0 10 10 19.29 3.00
2017 14 12 0 0 0 6 3 1 0 .667 286 64.0 65 15 23 0 7 35 1 0 42 38 5.34 1.38
2018 阪神 34 1 0 0 0 1 0 0 2 1.000 192 44.2 46 3 11 2 5 30 0 0 19 19 3.83 1.28
2019 3 0 0 0 0 0 0 0 0 ---- 26 5.1 6 2 3 0 1 4 0 0 5 5 8.44 1.69
NPB:9年 162 40 1 0 0 14 16 1 14 .467 1585 361.1 390 46 123 3 27 228 17 2 207 190 4.73 1.42

年度別守備成績 編集



投手(P)












2010 西武 10 0 3 0 0 1.000
2012 1 0 2 0 0 1.000
2013 32 7 18 0 2 1.000
2014 22 5 22 3 0 .900
2015 42 1 13 0 0 1.000
2016 4 0 3 0 0 1.000
2017 14 8 6 0 1 1.000
2018 阪神 34 2 8 0 0 1.000
2019 3 0 2 0 0 1.000
通算 161 23 77 3 3 .971

記録 編集

投手記録
打撃記録

背番号 編集

  • 30 (2010年 - 2018年途中)
  • 13 (2018年途中 - 2019年)

登場曲 編集

脚注 編集

  1. ^ 2009年 ドラフト会議開催! 埼玉西武ライオンズ オフィシャルサイト
  2. ^ 西武ドラ6 2度の交渉も条件が… スポニチ Sponichi Annex 2009年11月21日掲載
  3. ^ #30 岡本洋介 - Yousuke Okamoto ライブドアニュース 2013年11月14日掲載
  4. ^ 2009年ドラフト指名6選手 入団会見! 埼玉西武ライオンズ オフィシャルサイト
  5. ^ 阪神岡本が戦力外、今後未定「まだ何も」昨年加入も”. 日刊スポーツ (2019年10月2日). 2020年11月27日閲覧。
  6. ^ 一般社団法人日本野球機構. “2010年度 埼玉西武ライオンズ 個人投手成績(イースタン・リーグ)”. npb.jp. 2020年5月19日閲覧。
  7. ^ 一般社団法人日本野球機構. “2011年度 埼玉西武ライオンズ 個人投手成績(イースタン・リーグ)”. npb.jp. 2020年5月19日閲覧。
  8. ^ 一般社団法人日本野球機構. “2012年度 埼玉西武ライオンズ 個人投手成績(イースタン・リーグ)”. npb.jp. 2020年5月19日閲覧。
  9. ^ 西武 岡本洋 プロ初勝利 叔父は元巨人、西武投手 スポニチ Sponichi Annex 2013年7月5日掲載
  10. ^ 西武・岡本洋 “史上初”の完封 PS初登板初先発で大仕事 スポニチ Sponichi Annex 2013年10月14日掲載
  11. ^ “西武・岡本と阪神・榎田 交換トレード成立 両球団から発表”. スポニチアネックス . (2018年3月14日). https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2018/03/14/kiji/20180314s00001173134000c.html 2017年3月14日閲覧。 
  12. ^ 阪神 トレード移籍の岡本が初登板 先頭ゲレーロにいきなり被弾で2回1失点 デイリースポーツ 2018年4月22日
  13. ^ 阪神岡本プロ9年目で初安打、中前にはじき返す 日刊スポーツ 2018年7月26日
  14. ^ 阪神岡本、登板21試合目でうれしい移籍後初勝利 日刊スポーツ 2018年9月1日
  15. ^ 阪神岡本が戦力外、今後未定「まだ何も」昨年加入も 日刊スポーツ 2019年10月2日
  16. ^ 阪神、人事異動発表 岩本氏が事業本部振興部として復帰 サンケイスポーツ 2019年12月24日
  17. ^ 岡本洋介選手入団会見 球団ニュース 阪神タイガース公式サイト 2018年3月17日
  18. ^ 阪神入りの岡本、宝刀シュートでセ界エグる!背番号「13」サンケイスポーツ 2018年3月18日
  19. ^ 榎田が西武へ 岡本洋介投手との1対1の交換トレード デイリースポーツ 2018年3月14日
  20. ^ ファンもびっくり! 翌日の予告先発の西武・岡本洋がリリーフ登板サンケイスポーツ 2015年9月30日掲載
  21. ^ 2016パシフィック・リーグ ブルーブックP163参照

関連項目 編集

外部リンク 編集