岸和田少年愚連隊

日本のメディアミックス作品

岸和田少年愚連隊』(きしわだしょうねんぐれんたい)は、中場利一の自伝的小説シリーズ、または同小説シリーズを原作とした映画オリジナルビデオシリーズ。舞台化もされている。

小説 編集

シリーズ作品 編集

  • 岸和田少年愚連隊 本の雑誌社, 1994.11
  • 岸和田少年愚連隊 血煙り純情篇 本の雑誌社, 1995.12
  • 岸和田少年愚連隊 望郷篇 本の雑誌社, 1998.4
  • 岸和田少年愚連隊 外伝 本の雑誌社, 1999.9
  • 岸和田少年愚連隊 完結篇 本の雑誌社, 2002.4
  • 純情ぴかれすく その後の岸和田少年愚連隊 本の雑誌社, 2005.3
  • 岸和田少年愚連隊 不死鳥篇 カオルちゃーん!! 光文社 2016

 「岸和田少年愚連隊」と題されていないが登場人物が共通する作品  編集

  • 愚連 : 岸和田のカオルちゃん 講談社 1999
  • リョーコ 角川書店 2003
  • 岸和田の血 本の雑誌社 2009

主な共通する登場人物 編集

作者中場利一の少年期が題材となっており、彼の家族や悪友などが登場する。

チュンバ(リイチ)
主人公。作者の氏名を麻雀読みしたあだ名になっている。勉強が嫌いで、毎日喧嘩に明け暮れる日々で顔は傷だらけである。女の子にもてるわけではないが、もてないわけでもない。を右手で持つのは、左手でリョウコと手を繋ぐためである。
小鉄
チュンバの親友で、常に一緒に行動している。チュンバと同じく勉強が嫌いで、喧嘩ばかりしている。小学生ですでに喫煙していたりする。調達屋として有能で、ありとあらゆるものを即座に調達してくる。「あのマフラーかっこええわー」と言って白バイのマフラーを指させば、その五分後には白バイからマフラーを外して高値で売りさばく特殊技能の持ち主。
おとん
チュンバの父親。息子と同じく喧嘩っ早い。職業は的屋。麻雀をしている時に息子が生まれたため「立直 → リーチ → 利一」と名づける。竹中直人が演じたことがある。
おかん
チュンバの母親。夫と息子には呆れている。
サダ
チュンバのライバル。小、中学と常に覇権を争い、顔を見れば喧嘩になる。
カオルちゃん
岸和田界隈をうろつく、ヤクザも恐れる人物。己の信念に従って行動し、邪魔するものは電車でも止めてしまう。岸和田商店街を歩くカップルの写真を勝手に撮り、高値で売りつけている。その一方、人情にもろく、「チャッピー」という野良犬を可愛がっている。サッカーが苦手。4月15日生まれ。
おじい
チュンバの祖父。近所の少年を集めて野球団をつくるが、裏で賭けの対象にしていたりする。
リョーコ
チュンバの彼女。中学の時に関東の方から転校してきた。

映画・オリジナルビデオ 編集

通算 カオルちゃん 劇場公開日
OV発売日
タイトル 監督 主演
1 1996年3月16日公開 岸和田少年愚連隊 井筒和幸 ナインティナイン
2 1997年6月21日公開 岸和田少年愚連隊 血煙り純情篇 三池崇史 千原兄弟
3 1998年9月26日公開 岸和田少年愚連隊 望郷篇 竹中直人
4 2000年7月7日公開 岸和田少年愚連隊 野球団 <岸和田少年野球団> 渡辺武 ココリコ
5 2000年9月20日発売 岸和田少年愚連隊 超特別篇 I had a dream 望月六郎
6 1 2001年3月30日公開 岸和田少年愚連隊 カオルちゃん最強伝説 宮坂武志 竹内力
7 2 2002年1月21日発売 岸和田少年愚連隊 カオルちゃん最強伝説 EPISODE-2 ロシアより愛をこめて
8 3 2002年発売 岸和田少年愚連隊 カオルちゃん最強伝説 EPISODE-FINAL スタンド・バイ・ミー
9 4 2003年8月発売 岸和田少年愚連隊 カオルちゃん最強伝説 番長足球
10 2004年発売 岸和田少年愚連隊 ゴーイングマイウェイ 渡辺武 哀川翔
11 5 2004年発売 岸和田少年愚連隊 カオルちゃん最強伝説 妖怪地獄 宮坂武志 竹内力
12 6 2005年発売 岸和田少年愚連隊 カオルちゃん最強伝説 マレーの虎
13 7 2007年発売 岸和田少年愚連隊 カオルちゃん最強伝説 女番哀歌 スケバンエレジィ
14 8 2007年発売 岸和田少年愚連隊 カオルちゃん最強伝説 中華街のロミオとジュリエット

岸和田少年愚連隊(1996年) 編集

出演
  • チュンバと小鉄の仲間
    • ガイラ - 辰巳浩三
    • サンダ - 辰巳裕二
    • サイ - 宮迫博之(当時・雨上がり決死隊)
    • アキラ - 宮川大輔
スタッフ
  • 監督 - 井筒和幸
  • 製作 - 中川滋弘、木村政雄
  • プロデューサー - 中沢敏明、榎望、米山紳
  • 原作 - 中場利一
  • 脚本 - 鄭義信、我妻正義
  • 撮影台本 - 井筒和幸
  • 撮影 - 浜田毅
  • 照明 - 渡邊孝一
  • 美術 - 細石照美
  • 編集 - 冨田功
  • 録音 - 鈴木肇
  • 助監督- 小笠原直樹
  • 音楽 - 藤野浩一
  • プロデューサー補 - 水ノ江知丈
  • 音楽プロデューサー - 佐々木麻美子
  • 歌 - T. Rex「Get It On」
  • 製作 - 松竹吉本興業
関連書籍

岸和田少年愚連隊 血煙り純情篇(1997年) 編集

  • 岸和田少年愚連隊シリーズ第2作目。1997年6月21日劇場公開。
  • 監督 三池崇史、主演 千原兄弟
出演
スタッフ
  • 監督 - 三池崇史
  • 製作 - 木村政雄
  • 企画 - 中沢敏明
  • プロデューサー - 西村大志南雅史
  • 原作 - 中場利一「岸和田少年愚連隊 血煙り純情篇」本の雑誌社刊
  • 脚本構成 - NAKA雅MURA
  • 脚本 - 信本敬子、NAKA雅MURA
  • 撮影 - 山本英夫
  • 照明 - 高屋齋
  • 美術 - 石毛朗
  • 録音 - 川嶋一議
  • 音楽 - 寺田十三夫
  • 記録 - 奥井富美子
  • 編集 - 島村泰司
  • 整音 - 清家利文
  • 音響効果 - 柴崎憲治
  • 助監督 - 加藤文明
  • 製作担当 - 山邊博文
  • 監督助手 - 木村ひさし、本多繁勝、加藤政浩
  • 衣裳 - 磯井篤郎
  • スタイリスト - 繁田美千穂
  • ヘアー・メイク - 清水美穂、岩井マミ
  • ネガ編集 - 辻井好子、久保田玲子、管野洋子、岡部紀子、伏見礼乃
  • タイミング - 大見正晴
  • オプチカル - 関口正晴
  • 方言指導 - 松島チカ
  • フラメンコ指導 - 柳光みゆき
  • スタントコーディネーター - 辻井啓伺、福田亘
  • スチール - 石川登栂子
  • 製作主任 - 板井茂樹
  • 製作進行 - 村井一隆、ヤッホ寺田、松本心平
  • 楽曲コーディネート - 十川夏樹
  • 主題歌「Let It C」歌・作詞・作曲:井上慎二郎 編曲・プロデュース:笹路正徳(バンダイ・ミュージックエンタテインメント)
  • 撮影協力 - HEISEIプロダクション
  • 製作協力 - タイムズイン
  • 製作 - 吉本興業
関連書籍
  • 千原兄弟in岸和田少年愚連隊 血煙り純情篇 撮影日記(1997年4月、愛育社)ISBN 978-4750000060

岸和田少年愚連隊 望郷(1998年) 編集

  • 岸和田少年愚連隊シリーズ第3作目。1998年9月26日劇場公開。
  • 1969年、岸和田市。主人公チュンバの誕生から小学校卒業までを描く。喧嘩のシーンが多い。
  • 監督 三池崇史、主演 竹中直人
出演
スタッフ
  • 監督 - 三池崇史
  • 製作 - 木村政雄、古里靖彦、中川滋弘
  • 企画 - 中沢敏明
  • 企画協力 - 平田道弘、清水敬之
  • プロデューサー - 室岡信明
  • 原作 - 中場利一(本の雑誌社刊)
  • 脚本 - NAKA雅MURA
  • 撮影 - 山本英夫(J.S.C)
  • 照明 - 豊見山明長
  • 美術 - 石毛朗
  • 音楽 - 遠藤浩二
  • 録音 - 小原善哉
  • 編集 - 島村泰司
  • 音響効果 - 柴崎憲治
  • 助監督 - 加藤文明
  • 制作担当 - 向井達矢
  • 音楽プロデューサー - 十川夏樹
  • ラインプロデューサー - 杉浦敬、南雅史
  • 監督助手 - 木村尚、佐藤宏之、須田忠輔
  • 衣裳 - 磯井篤朗
  • ヘアメイク - 清水美穂
  • スチール - 田部井満
  • ネガ編集 - 辻井好子、久保田玲子、佐藤洋子、岡部由紀子、小池礼乃
  • タイミング - 大見正晴
  • オプチカル - 金子鉄男
  • スタントコーディネーター - 辻井啓伺
  • 方言指導 - 水嶋栄一
  • 題字 - 岡本美香
  • 制作主任 - 板井茂樹、山邊博文
  • 制作進行 - 古庄敏彦
  • 製作デスク - 永里宏子
  • 撮影協力 - 天六ナニワミュージック
  • 挿入歌
  • 製作協力 - セディックインターナショナル、M.M.I.
  • 製作 - 吉本興業、丸紅、松竹

岸和田少年愚連隊 野球団 <岸和田少年野球団>(2000年) 編集

  • 岸和田少年愚連隊シリーズ第4作目。2000年7月7日劇場公開。
  • 1970年、岸和田。前作『岸和田少年愚連隊 望郷』とリンクした作品。
  • チュンバ小学校時代の番外編。祖父の勧めで不良のチュンバ達が真面目に野球に取り組むが、裏では悪い大人が賭博野球をしていたという話。辻本賢人(元阪神タイガース)が心臓病をかかえた少年投手として出演。
  • 監督 渡辺武、主演 ココリコ
出演
スタッフ
  • 監督 - 渡辺武
  • 製作 - 木村政雄、小林一公
  • 企画 - 中沢敏明
  • 原作 - 中場利一『岸和田少年愚連隊』『岸和田少年愚連隊 血煙り純情篇』『岸和田少年愚連隊 望郷篇』本の雑誌社刊
  • プロデューサー - 西村大志、木村俊樹、前田茂司、南雅史
  • 脚本 - NAKA雅MURA
  • 撮影 - 浜田毅(J.S.C)
  • 照明 - 松岡泰彦
  • 美術 - 萩原勲
  • 音楽 - TORSTEN RASCH
  • 録音 - 深田晃
  • 編集 - 宮嶋竜治
  • 音響効果 - 福島行朗
  • 助監督 - 山村淳史
  • 製作担当 - 向井達矢
  • 監督助手 - 佃謙介、水内宏征、平田幸仁
  • 衣裳 - 宮田弘子
  • ヘアメイク - 松木麻紀子
  • スチール - 石川登栂子
  • ネガ編集 - 三陽編集室
  • タイミング - 小椋俊一
  • オプチカル - 金子鉄男
  • 殺陣 - 清家三彦、諸鍛冶裕太
  • 制作主任 - 古野忠司
  • 制作進行 - 森本聖
  • 製作デスク - 大野貴裕
  • 撮影協力 - ZETT
  • 制作協力 - エクセレントフィルム、楽映舎
  • 製作 - 吉本興業、ネオ・クラフト、セディックインターナショナル

岸和田少年愚連隊 超特別篇 I had a dream(2000年) 編集

  • 岸和田少年愚連隊シリーズ第5作目。オリジナルビデオ作品。2000年9月20日発売。
  • 岸和田の悪ガキたちの夢物語を望月六郎監督がシュールに映像化。お笑いコンビ・ココリコの遠藤章造と田中直樹主演で贈る青春コメディ。ユウジは敵対する定軍団と殴り合いをし、気絶してしまう。夢心地のユウジが見たものはおかしな世界だった。そんなユウジの馬鹿な夢の話を聞いたガス、小鉄たちは夢自慢を始める。
  • 監督 - 望月六郎、主演 ココリコ
出演
スタッフ
  • 監督 - 望月六郎
  • 製作 - 木村政雄、小林一公
  • 企画 - 中沢敏明
  • 原作 - 中場利一『岸和田少年愚連隊』『岸和田少年愚連隊 血煙り純情篇』『岸和田少年愚連隊 望郷篇』
  • プロデューサー - 西村大志、木村俊樹、前田茂司、南雅史
  • 脚本 - NAKA雅MURA
  • 撮影監督 - 下元哲
  • 美術 - 萩原勲
  • 録音 - 武市英生
  • 整音 - 中山隆匡
  • 編集 - 田中博和、平田幸仁
  • 視覚効果 - 熊田正道
  • 音楽 - 遠藤浩二
  • 助監督 - 多胡由章
  • 制作担当 - 向井達矢
  • 演技事務 - 山村淳史
  • 監督助手 - 佃謙介、平田幸仁
  • 衣裳 - 宮田弘子
  • ヘアメイク - 松木麻紀子
  • スタントコーディネーター - 辻井啓伺
  • スチール - 石川登栂子
  • 制作主任 - 坂井正徳
  • 制作進行 - 善田真也、森本聖
  • 挿入歌 - 「祭花」歌・IKECHAN
  • 制作協力 - エクセレントフィルム、楽映舎
  • 製作 - 吉本興業、ネオ・クラフト、セディックインターナショナル

岸和田少年愚連隊 カオルちゃん最強伝説 シリーズ 編集

  • 岸和田少年愚連隊 カオルちゃん最強伝説』を参照。2001年から2007年まで全8作。
  • 岸和田少年愚連隊 番外編のシリーズ。岸和田最強の男・村山カオルの高校生時代の物語(ほとんど高校には通っていない)。人情にもろいカオル(竹内力)のドタバタを軸に、宮坂監督ならではの名作映画パロディが織り込まれている。『EPISODE-FINAL スタンド・バイ・ミー』にのみ、本編のリイチ(千原浩史)、小鉄(やべきょうすけ)、定が登場する。カオル(竹内力)は本編には出演していない。
当初は3部作として企画され、2001年に『EPISODE-1』『EPISODE-2 ロシアより愛をこめて』『EPISODE-FINAL』が制作されたが予想を上回る好評で、2005年までに『番長足球(サッカー)』『妖怪地獄』『マレーの虎』の3本が続編として制作された。
さらに2007年にも続編2本(『女番哀歌(スケバン・エレジィ)』、『中華街のロミオとジュリエット』)が制作され、2008年1月現在、全8作となっている。監督はシリーズ全作品を通して宮坂武志。現在ではCS放送をはじめとして一番再放送の機会が多い人気シリーズである。
  1. 岸和田少年愚連隊 カオルちゃん最強伝説 EPISODE-1 THE BATTLE OF KAORU(2001年3月30日公開)
  2. 岸和田少年愚連隊 カオルちゃん最強伝説 EPISODE-2 ロシアより愛をこめて(2002年1月21日発売)
  3. 岸和田少年愚連隊 カオルちゃん最強伝説 EPISODE-FINAL スタンド・バイ・ミー(2002年発売)
  4. 岸和田少年愚連隊 カオルちゃん最強伝説 番長足球(2003年8月発売)
  5. 岸和田少年愚連隊 カオルちゃん最強伝説 妖怪地獄(2004年発売)
  6. 岸和田少年愚連隊 カオルちゃん最強伝説 マレーの虎(2005年発売)
  7. 岸和田少年愚連隊 カオルちゃん最強伝説 女番哀歌(スケバンエレジィ)(2007年発売)
  8. 岸和田少年愚連隊 カオルちゃん最強伝説 中華街のロミオとジュリエット(2007年発売)
出演

岸和田少年愚連隊 ゴーイングマイウェイ(2004年) 編集

  • シリーズ第10作。オリジナルビデオ作品。2004年発売。
  • 1985年大阪・岸和田。
  • 監督 渡辺武、主演 哀川翔
出演
スタッフ
  • 監督:渡辺武
  • 製作:中沢敏明、松下順一
  • 企画:伊藤秀裕
  • 原作:中場利一(本の雑誌社刊)
  • プロデューサー:山本英之
  • 脚本:江良至、大平由美
  • 音楽 - 野島健太郎
  • 撮影 - 小松原茂
  • 照明 - 大坂章夫
  • 美術 - 尾関龍生
  • 録音 - 武市英夫
  • 効果 - 柴崎憲治
  • 整音 - 吉田憲義
  • 編集 - 穂垣順之助
  • 助監督 - 仰木豊
  • 制作担当 - 平田幸仁
  • 監督助手 - 佐々木竜彦、西村信次郎、小林大介
  • 装飾 - 篠田公史
  • 小道具 - 矢元亮子
  • メイク - 杵渕陽子
  • 衣裳 - 越智雅之、丸岡由美
  • 殺陣 - 辻井啓司、田渕景也
  • スチール - 池田岳史
  • 劇用車 - 中川義博
  • 製作進行 - 中島正志、矢部真弓
  • 企画協力 - 松島富士雄
  • 美術協力 - Fender www.fender.jp
  • 制作協力 - エクセレントフィルム
  • 製作 - セディックインターナショナル、アートポート

舞台 編集

  • 劇団TEAM-ODAC「岸和田少年愚連隊〜あの頃のハートは今もある〜」(2017年[2]、2020年[3]

脚注 編集

注釈 編集

出典 編集

  1. ^ 柳楽優弥、三浦春馬と14年ぶり共演に「感動」”. SANSPO.COM (2018年12月19日). 2020年11月18日閲覧。
  2. ^ 公演情報 Stage - 劇団TEAM-ODAC”. 劇団TEAM-ODAC (2017年). 2023年1月28日閲覧。
  3. ^ TEAM-ODAC「岸和田少年愚連隊」主演は松本幸大、共演に高田翔ら│ステージナタリー”. ナターシャ (2020年10月15日). 2023年1月28日閲覧。

外部リンク 編集