島本町
島本町(しまもとちょう)は、大阪府三島郡に属する町。大阪市北部の北摂三島地域に含まれ、京都府乙訓郡大山崎町との府境に位置する。桂川・宇治川・木津川が山崎地峡で合流して淀川となる場所で、京都盆地から大阪平野へ抜ける交通の要衝として古くから栄えた。大阪市や京都市のベッドタウンとして住宅地開発も進んでいる。
しまもとちょう 島本町 | |
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| |
国 |
![]() |
地方 | 近畿地方 |
都道府県 | 大阪府 |
郡 | 三島郡 |
市町村コード | 27301-5 |
法人番号 |
8000020273015 ![]() |
面積 |
16.81km2 |
総人口 |
30,881人 [編集] (推計人口、2019年11月1日) |
人口密度 | 1,837人/km2 |
隣接自治体 |
高槻市、枚方市 京都府:京都市、長岡京市、八幡市、乙訓郡大山崎町 |
町の木 | くすのき |
町の花 | やまぶき |
その他のシンボル | 町章:歴史の項を参照 |
島本町役場 | |
町長 | 山田紘平 |
所在地 |
〒618-8570 大阪府三島郡島本町桜井二丁目1番1号 北緯34度53分1.8秒東経135度39分46.7秒座標: 北緯34度53分1.8秒 東経135度39分46.7秒 ![]() |
外部リンク | 公式ウェブサイト |
ウィキプロジェクト |
地理編集
淀川の支流、水無瀬川の流域の大部分を占めている。町域は北西から南東方向に長く、北西に行くほど標高を増す。町全体の7割近くが山岳・丘陵地である。南東の淀川沿いに小さく開けた低地に市街地が拓けているが、この付近には第一国土軸を結ぶ主たる交通である東海道新幹線・東海道本線および名神高速道路のほか、阪急京都本線および国道171号線といった主要交通が通り抜けている。桂川、宇治川、木津川の3河川が合流する地点があり、それぞれの河川の水温が違うため冬には霧が多く発生する。
海抜は釈迦岳が最高であり631.4m、最低は高浜の8.5mである。
隣接している自治体(行政区)編集
府境を挟んで隣り合う京都府大山崎町との関係が深く、市外局番や集配郵便局も同じである。一時は越境合併も検討されたが、合併特例法期限内の合併は見送られた。
歴史編集
島本町は天王山と男山に挟まれており、摂津国と山城国を結ぶ道の中で唯一山越えをしなくてすむ交通の要所である。古くから朝廷と大宰府を結ぶ山陽道が通っており、その環境下で繁栄してきた。
水無瀬川と淀川が合流する付近(現在の広瀬地区、東大寺地区)は水無瀬とよばれ、古くは東大寺の荘園であった。景色の美しさとたなびく霞で知られ、「万葉集」の時代から歌枕とされた。後鳥羽上皇はこの地をことのほか愛し、水無瀬離宮を造営した。上皇が亡くなった後、離宮跡は水無瀬神宮となった。その他、小倉百人一首のうち50句を合わせ言葉の順番に並べると、水無瀬の絵図が完成する。これは藤原定家が絵図に一致する歌を集めたためといわれている。また、新古今和歌集巻一春上の「見渡せば山もとかすむ水無瀬川 夕べは秋となに思ひけむ」は後鳥羽上皇がこの地を詠んだものである。
また、桜井地区は湊川の戦いに出陣する楠木正成が嫡子楠木正行と別れた「桜井の別れ」の地として太平記に登場する。現在の島本町章は、「嶋本」の文字を楠木氏の家紋である菊水に似るよう変形させたものである。
行政編集
町議会編集
定数は14人。2018年8月12日時点での会派構成は以下の通り。
会派名 | 議席数 | 所属党派 |
---|---|---|
公明党 | 2 | 公明党 |
自由民主クラブ | 5 | 自由民主党 |
コミュニティネット | 2 | 立憲民主党 |
人びとの新しい歩み | 2 | |
大阪維新の会 | 2 | 大阪維新の会 |
無所属 | 1 |
経済編集
姉妹都市編集
地域編集
人口編集
平成22年国勢調査より前回調査からの人口増減をみると、0.40%減の28,935人であり、増減率は府下43市町村中22位、72行政区域中41位。
島本町と全国の年齢別人口分布(2005年) | 島本町の年齢・男女別人口分布(2005年) |
■紫色 ― 島本町
■緑色 ― 日本全国 |
■青色 ― 男性
■赤色 ― 女性 |
► 島本町(に相当する地域)の人口の推移 | |
総務省統計局 国勢調査より |
地区編集
- 青葉 - 青葉一 - 三丁目
- 江川 - 江川一丁目、二丁目
- 大沢 - 大字大沢
- 桜井 - 大字桜井、一 - 五丁目
- 尺代 - 大字尺代
- 高浜 - 大字高浜、一 - 三丁目
- 東大寺 - 大字東大寺、一 - 四丁目
- 百山 - 百山
- 広瀬 - 大字広瀬、一 - 五丁目
- 水無瀬 - 水無瀬一丁目、二丁目
- 山崎 - 大字山崎、一丁目 - 五丁目
- 若山台 - 若山台一丁目、二丁目
教育・福祉・文化編集
教育施設編集
幼稚園
- 島本町立第一幼稚園
- 山崎幼稚園
保育所
- 島本町立第二保育所
- 島本町立第四保育所
- 山崎保育園
- 高浜学園
乳児院
- 大阪水上隣保館乳児院
小学校
中学校
高等学校
専修学校
その他町内施設編集
文化施設編集
- 島本町立歴史文化資料館
- ふれあいセンター
- 島本町立図書館(ふれあいセンター4階)
- 島本町立体育館
- ケリアホール(ふれあいセンター1階)
福祉施設編集
- 町立やまぶき園
その他の施設編集
- 町立人権文化センター
- 島本町教育センター
- 町立キャンプ場
- 島本町第二コミュニティセンター
交通編集
観光・旧跡名所・文化財編集
産業編集
- サントリー山崎蒸溜所 - 日本で初めて国産モルトウイスキーを製造した。
名所旧跡編集
- 桜井駅跡 - 古代律令制度下の宿駅の跡であり、国の史跡に指定。
- 水無瀬神宮 - 客殿と茶室が国の重要文化財に指定。
- 待宵小侍従碑 - 永井直清によって1650年(慶安3年)に建てられた待宵小侍従の顕彰碑。
- 関大明神社
- 若山神社
文化財編集
- 国宝
- 重要文化財(国指定)
- 後村上天皇宸翰御願文(水無瀬神宮)
- 後鳥羽院御置文案文(水無瀬神宮)
- 後鳥羽院宸翰御消息(水無瀬神宮)
- 水無瀬神宮客殿
- 水無瀬神宮茶室
- 大阪府指定有形文化財
- 関大明神社本殿(附:棟札)
- 大阪府指定有形民俗文化財
- 東大寺村おかげ踊り図絵馬(若山神社)
- 大阪府指定天然記念物
- 若山神社のツブラジイ林
- 尺代のヤマモモ
- 大沢のスギ
祭り編集
- 島本夏まつり(8月上旬)
- 島本町文化祭(11月3.4.5日)
島本町出身の有名人編集
- 伊丹英子 - ミュージシャン。メスカリン・ドライヴ、ソウル・フラワー・ユニオン
- 滝野莉子 - フィギュアスケート選手
その他編集
町歌編集
大阪府内の市町村では、島本町1町のみ町歌を制定していない。町に関連する楽曲としては、島本町商工会青年部が作成した「島本音頭」が存在する。
電話編集
市外局番は075、市内局番は961 - 963で、京都MAに属する。他の大阪府内に通話するときは県外通話となる。
平成以前は管轄の山崎電報電話局が準市外局扱いで、長岡京市、向日市、大山崎町(市内局番分割後)の全域及び京都市、久御山町、大津市(いずれも市外局番075の地区に限る)への通話の際には市外局番が必要であったが、現在は前述の区域へは市外局番なしで通話可能で市内料金が適用され、他の京都府内(奈良MA(市外局番が0743)の地域(笠置町と南山城村)を除く)の通話は県内市外料金が適用される。
郵便編集
郵便番号は618-00xx(隣の京都府乙訓郡大山崎町と同じ)で、集配業務は山崎郵便局(大山崎町円明寺)が行っている。
上水道編集
以前は100%自己水だったが、上水道の安定供給のため1998年10月以降は大阪府営水道(高度浄水処理水)を導入し、現在は自己水90%と府営水10%の配合となっている。
保健行政編集
管轄する保健所は茨木市にある大阪府茨木保健所である。以前は隣の高槻市に所在する大阪府高槻保健所管轄であったが、高槻市の中核市(保健所政令市)移行に伴い、保健所管轄区域が再編された。
脚注編集
外部リンク編集
- 島本町ホームページ
- 環境省 名水百選 離宮の水
- 島本町に関連する地理データ - オープンストリートマップ