能登金剛(のとこんごう)は、石川県能登地方羽咋郡志賀町)に位置する景勝地である。

能登金剛巌門(志賀町)
能登金剛の位置
能登金剛の位置
能登金剛
能登金剛の位置

概要 編集

約30kmにわたって奇岩・奇勝・断崖が連続する海岸であり、能登半島国定公園の代表的な景観の一つ。松本清張小説ゼロの焦点』(1959年刊行)の舞台となったことで、全国にその名を知られることになった。能登金剛遊覧船により「能登」「金剛」の2隻の遊覧船が運航されている。

2007年能登半島地震では一部が被害を受けた。

見所 編集

 
巌門
 
能登金剛遊覧船「能登」
 
六十余州名所図会 『能登 瀧之浦』

一帯の海岸は日本海荒波によって浸食されたもので、名称は対岸に位置する朝鮮半島有数の景勝地、金剛山(現北朝鮮、朝鮮民主主義人民共和国江原道に所在)に由来し、それに匹敵する景観という意味合いを持つ。見所としては巌門、関野鼻、機具岩、ヤセの断崖、碁盤島、吹上滝、増穂浦、玄徳岬などがある。歌川広重六十余州名所図会の『能登 瀧之浦』に巌門、不動の滝、鷹の巣岩を描いている。

  • 巌門

波食によって形成された天然の洞門。幅6m、高さ15m、奥行き60mにも及ぶ大規模なもの。映画「ゼロの焦点」のロケ地として記念碑が立つ。

  • 機具岩(はたごいわ)

能登二見とも呼ばれる夫婦岩。夕陽が美しい。

  • 関野鼻

日本海沿岸では珍しいカルスト地形で、非常に変化に富んだ奇岩風景が見られる。かぶと岩、義経一太刀岩、弁慶二太刀岩などの奇岩がある。2007年10月現在、志賀町によって周辺の海岸付近への立ち入りが禁止されている。

  • 増穂浦

貝類が豊富に採れる遠浅の砂浜海岸。突堤には世界一長い、全長460.9mのベンチが設けられており、新たな観光名所となっている。

標高35mもの垂直状の断崖絶壁。映画『ゼロの焦点』(1961年2009年映画化)の舞台として知られる。2008年3月末まで立ち入りが禁止されていた。

アクセス 編集

巌門
のと里山海道西山IC下車、富来門前方面へ。石川県道116号末吉七尾線国道249号を経て、「松の木交差点」から石川県道301号若葉台松木線。道なりに石川県道36号志賀富来線へ続き、福浦港のある福浦地区を過ぎて旧道入ってすぐ。
能登有料道路(能越自動車道徳田大津IC下車、羽咋方面へ。石川県道3号田鶴浜堀松線石川県道236号松木代田線、石川県道301号若葉台松木線を経て、道なりに石川県道36号志賀富来線と続き、福浦地区を過ぎて旧道入ってすぐ。
  • 公共交通
金沢駅から北鉄能登バス高浜急行線、またはJR七尾線羽咋駅、もしくは七尾線七尾駅和倉温泉駅からも可)から北鉄能登バス「高浜」行き又は「富来」行き乗車。「高浜」下車後、タクシーで約15分。なお、「富来」バス停からもコミュニティバス(福浦線)を乗り継いで向かうこともできるが、本数が非常に少ない。この場合は「巌門」下車すぐ。
機具岩
国道249号で、羽咋方面からは生神(うるかみ)トンネル手前の交差点で、もしくは門前方面からは機具トンネル手前からそれぞれ旧道(生神集落内)へ入ってすぐ。
  • 公共交通
JR七尾線羽咋駅から北鉄能登バス「富来」行き乗車。「生神」下車後、徒歩。
関野鼻、ヤセの断崖
国道249号で、志賀町と輪島市の市町境手前の三叉路で石川県道49号深谷中浜線を関野鼻方面へ。
  • 公共交通
JR七尾線羽咋駅から北鉄能登バス「富来」行き乗車。「富来」下車後、タクシーで約20分。
増穂浦
国道249号の「増穂」交差点で石川県道49号深谷中浜線を増穂浦方面へ向かってすぐ。
  • 公共交通
JR七尾線羽咋駅から北鉄能登バス「富来」行き乗車。「富来」下車後、タクシーで約5分。なお「富来」バス停近くの「富来病院」バス停からコミュニティバスで向かうこともできるが、本数が少ない。この場合は「増穂浦リゾート」バス停下車すぐ。

関連項目 編集

外部リンク 編集