巷説百物語シリーズ

巷説百物語シリーズ』(こうせつひゃくものがたりシリーズ)は、京極夏彦による時代小説のシリーズ。第1作『巷説百物語(こうせつひゃくものがたり)』が1997年より季刊妖怪マガジン『』(角川書店)に掲載され、1999年から『続巷説百物語(ぞくこうせつひゃくものがたり)』、2001年から『後巷説百物語(のちのこうせつひゃくものがたり)』、2004年から『前巷説百物語(さきのこうせつひゃくものがたり)』、2007年から『西巷説百物語(にしのこうせつひゃくものがたり)』が同誌にて連載された。2001年に漫画化、2003年にアニメ化、2000年2005年2006年にはテレビドラマ化されている。『後巷説百物語』は2004年第130回直木賞を、『西巷説百物語』は2011年第24回柴田錬三郎賞を受賞した。

巷説百物語シリーズ
ジャンル 時代小説
テレビドラマ:京極夏彦「怪」
監督 酒井信行
制作 C.A.L
放送局 WOWOW
放送期間 2000年1月3日 - 9月15日
話数 全4話
その他 「七人みさき」「隠神だぬき」
「赤面ゑびす」「福神ながし」
漫画:漫画・巷説百物語
原作・原案など 京極夏彦
作画 森野達弥
出版社 角川書店
発売日 2001年3月
話数 全2話
その他 「小豆洗い」「白蔵主」
アニメ:京極夏彦 巷説百物語
原作 京極夏彦
監督 殿勝秀樹
シリーズ構成 藤岡美暢
脚本 高橋洋/村井さだゆき/神原裕
キャラクターデザイン 宮繁之
アニメーション制作 トムス・エンタテインメント
製作 トムス・エンタテインメント、東宝
中部日本放送RKB毎日放送中国放送
放送局 中部日本放送他
放送期間 2003年10月 - 12月
話数 全13話
テレビドラマ:巷説百物語〜狐者異〜
巷説百物語〜飛縁魔〜
監督 堤幸彦
制作 スプラッシュ/松竹京都映画株式会社
放送局 WOWOW
放送期間 狐者異:2005年3月27日 - (特番)
飛縁魔:2006年4月 - (特番)
話数 狐者異:全1話 / 飛縁魔:全1話
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目次

概要編集

舞台は江戸時代末期の天保年間。晴らせぬ恨み、あちら立てればこちらの立たぬ困難な問題を金で請け負い、妖怪になぞらえて解決する小悪党たちの活躍を描く。同じ作者の百鬼夜行シリーズが、妖怪の仕業に見える不思議な事件を科学的・論理的に解明して解決するのに対し、本シリーズは逆に人の心の綾を妖怪の仕業に仕立てることで解決するところに特徴があるといえる。

巷説百物語』『続巷説百物語』は、御行の又市らの暗躍を、偶然彼らの仕掛に巻き込まれた後、彼らに深く関わってゆく戯作者志望の若者・山岡百介を中心にして描く。続く『後巷説百物語』では、維新を経て明治に時代が変わり、巷で騒がれる奇妙な事件を解決しようとする4人の男たちと、彼らに知恵を貸す「一白翁」こと山岡百介の昔語りで物語は進む。そして『前巷説百物語』は、山岡百介と出会う前の又市たちの話である。さらに、又一の悪友である靄船の林蔵の上方での仕掛を描く『西巷説百物語』の連載が終了後、シリーズとしての『』においての連載は、休止されている。なお、年代設定は『後巷説』から逆算されたものであり、本来の舞台は漠然とした「江戸時代」として時期を特定せずに描かれている。

作品中に登場する妖怪たちの出典は、竹原春泉による日本画集の『絵本百物語』である。

主な登場人物編集

又市(小股潜りの又市・御行の又市・双六売りの又市)
つるりとした白面の男で、舌先三寸で人を誑かすことを得意とする小悪党。江戸っ子口調で一人称が「奴(やつがれ)」。白装束を纏い、魔よけの札を売り歩く願人坊主のなりをしているが、実際は神も仏も信じてはいない無信心者。
脅す賺す丸めこむの手練手管で八方塞の困難やお上では裁けない悪党への復讐などを金で請負い解決する。その際に起こる人から見れば不可解な出来事を妖怪の仕業に仕立て上げ、丸く治める。その仕上げとして必ず鈴を鳴らし「御行奉為(おんぎょうしたてまつる)」と唱え締めくくる。以上の過程を「仕掛け」という。故に妖の存在が巷にのぼることから、「化け物遣い」などと称される。人心掌握の術に長け、その腕前は一藩を誑かすほどである。ちなみに腕っ節はからきしらしい。
性格はいたって飄々としており、口が悪く気安い仲間には必ずと言っていいほど悪態をつく。情で動くようなことはあまりないが、治平の敵討ちを手助けしたり、危ない橋を渡ろうとするおぎんを諌めたりと仲間思いの面もある。語り手役である百介に対しては常に謙虚で一線を引いているが、これは堅気である百介に累を及ぼすまいとする彼なりの配慮である。女の屍骸を嫌い、人死にを好まないこともあって、実際仕掛けの中でも直接手を下すことはあまりない。
武州の水飲み百姓の子で、すでに肉親はない。上方に流れ着き一文字狸の仁蔵に拾われたが、下手を打って上方に居られなくなった林蔵とともに江戸に行き、損料商い・ゑんま屋の裏の仕事を手伝っていたという過去を持つ。その時に後手に回り仲間を失ったため、常に先手を取るようにしている。
「小豆洗い」の仕掛けで百介と出会い、以後度々彼を仕掛けに巻き込むようになった。表と裏の境にいる百介に対しては自分達との境界を越えさせないように心を砕いたり、距離を置いているものの、「船幽霊」でのおぎんの発言や最後にとった行動などから察するに百介の立場や身分を利用していただけでなく彼なりに情が移っていたようである。トレードマークの白装束については、当初、「行き倒れの御行から、剥ぎ取った物」と吹聴していたが、過去に関わった事件で、自ら犠牲となったある人物の形見であると同時に、又市が裏の世界と深く関わっていく契機となった特別な品である。
山岡 百介(考物の百介)
三度の飯より怪談・奇談が好きという変わり者の戯作者志望。普段は子供のナゾナゾ遊びの「考物」を糧としているが不思議話や怖い話を蒐集しながら諸国を漫遊し、いずれそれらを百物語にしたて開版したいという夢を持つ。元は武士の出であったが貧乏ゆえ大店である京橋の蝋燭問屋・「生駒屋」に養子にだされ跡継ぎとして育てられた。が、自分の商才のなさを知っていた為養父亡き後身代を全て番頭に譲り若隠居となった。後に、「菅丘李山」の変名で開版する。
性格はいたって穏やかで丁寧、色事には疎く江戸で五本の指に入る野暮天。人を見る目には自信があり、一人旅をしている中で危険に晒されることがないのはこのおかげであると思われる。その反面謙虚すぎるところがあり、隠居後も店の者の態度は好意的であるのに世話になり続けている事に負い目を感じ自らを穀潰しと評している。またこの時代には珍しい近代的な考えの持ち主であり不思議話は好きだが血や残酷もの、人を不幸にするような類の迷妄や職業差別を嫌う。
旅の途中雨宿りした先で仕掛けに巻き込まれ彼らと深く関わっていく事になり、その後仕掛けを故意的にも無意識にも手助けすることになる。又市一味をどこか超然的と見ており、小悪党と称しているものの非道は行わない人柄に惹かれいつしか「あちら」の世界へ行きたいと強く望むようになる。いつ又市の口先に転がされるかと警戒しているものの夢に聞こえた鈴の音に安心感を覚えたりと信用はしていないが信頼はしているらしい。堅気である事をわきまえて彼らに口出ししたりしないものの、又市の生首(勿論偽者だが)を見せられた時は気を失いかけたり、虚無感を抱いたりと百介にとって彼らは重要な位置を占めていたようだ。
明治時代初期まで存命し、薬研堀の「九十九庵」でおぎんの孫の小夜とともに暮らしていた。なじみの人物からは「一白翁」と呼ばれ親しまれていた。
おぎん(山猫廻しのおぎん)
又市一味の紅一点。派手な江戸紫の着物に草色の半纏をまとい義太夫節を語る女傀儡師で腕は一流。色白で鈴のような声の別嬪だがそんじょそこらの男なら手玉に取ってしまうほど大層肝が据わっている。見かけからは年齢を判断するのが難しく、見様によっては17、18の小娘にも27、28のの年増にも見えるという。十人並みには鍛えられているらしい。
元は一流料亭の娘であったが陰謀で両親を殺され天涯孤独の身の上となった。その後、江戸の大物悪党である「御燈の小右衛門」に拾われ仇討ちの為に裏の世界に入る。小右衛門は江戸を離れる時、又市に彼女が「悪党の道」を外さないよう約束させた。仕掛けの中では色仕掛けや幽霊の役割をこなす。
旧小松城藩主の妻だった千代姫とその娘の楓姫に生き写しであるという。
治平(事触れの治平)
元盗賊・蝙蝠一味の「名人」とうたわれた引き込み役であり巧みな変装で仕掛けを助ける。また、動物操りの術も得意とするほか、刺青や野鍛冶、毒物の調合等の手作業にも長じている。盗賊から足を洗い百姓の真似事をしていたが、又市には瞬時に見破られ、その後仕掛けに加わるようになる。妻子を人質に取られ殺されたという壮絶な過去からか、又市を「臆病者」と評し、百介には度々己の立場をわきまえさせるような発言をするなど達観している所がある。老けて見えるが、実際は50歳代(『野鉄砲』時点)。
徳次郎(算盤/四玉の徳次郎)
放下師であり幻戯(めくらまし)を得意とする一座の座長。算盤を鳴らすことで相手を惑わし、その腕前は大棚の金蔵まで鍵を開くほどであるという。得意の幻術で一味の仕掛けを助ける。女色に目がないらしく、遊女の足抜けを助けたりと女が嬲られるのを見過ごすのは性にあわないらしい。東国・男鹿半島沖のとある島出身。
小右衛門(御燈の小右衛門)
裏世界の元締め。表向きは坂町に住む腕の良い人形師。本名・川久保小右衛門。「飛火槍」(ひかそう)と呼ばれる小山ひとつを瞬時に吹っ飛ばす程の威力を誇る火薬技を扱うほか、様々な火薬技の名人。その強力すぎる火薬技ゆえに、誰も手出しできない。元武士とも元木地師とも元火薬師とも噂される。主に切り札としての火薬技で仕掛けを助けるほか、制作した人形を役立てることもある。
四国の山中に住まう「川久保党」の出身で、ある条件で小松城藩に仕えているときに自分の許嫁が藩主に見初められたため、その時の家老を斬って出奔し江戸に流れ着く。天涯孤独になったおぎんを育てていたが、過去にまつわる遺恨から江戸から離れ地方に潜む(表向きは自分が作った人形で風紀が乱れ、手鎖になったためとされる)。
又市は小右衛門と手を組むことで裏の世界へと身を投じた。
林蔵(靄船の林蔵・帳屋の林蔵・削掛の林蔵・御託の林蔵)
上方では帳屋(書き物道具を扱う文房具屋のような商い)の看板を掲げつつ、裏では一文字屋仁蔵のもとで仕掛の仕事を請け負っている。彼の手にかかると、真か嘘か分からないまま靄の中を歩むかのように騙されて玩ばれることから「靄船」の二つ名がついた。又市の手法とは異なり、人の心を束縛する闇を妖怪に変えて解き放つという手法をとる。
公家の出だという噂がある。江戸を出た又市と大津で出会う。又市とは腐れ縁の悪友。上方での仕掛のしくじりから江戸に出て、又市の仕事を手伝っていたこともあった(『前巷説百物語』)。以後も又市の仕掛に力を貸したり、逆に手伝わせたりしている。仕掛の過程で、上方と江戸で1人ずつ惚れた女を失ったことがあり、以来、自身がもてる割に女っ気を厭う傾向がみえる。
主役を務める『西巷説百物語』での〆のセリフは「これで終いの金比羅さんや」。

小説編集

四六判(カバーの裏に細工あり)・文庫判(カバーは荒井良による造形製作)は角川書店刊、新書判は中央公論新社刊。

関連作品

巷説百物語シリーズ 年表編集

巷説百物語シリーズの人物が登場する京極夏彦「江戸怪談シリーズ」の作品を含む。

182x年
  • 「寝太」 10月 (前巷説百物語)
1年後
  • 「周防大蟆」 1月 (前巷説百物語)
  • 「二口女」 2月 (前巷説百物語)
  • 「かみなり」 6月 (前巷説百物語)
2年後
  • 「山地乳」 4月 (前巷説百物語)
  • 「旧鼠」 11月 (前巷説百物語)
4年後
7年後
  • 覘き小平次」 (江戸怪談シリーズ。治平と徳次郎が登場)
x年後
12年後
  • 「小豆洗い」 春 (巷説百物語)
  • 「野鉄砲」 8月 (続巷説百物語)
  • 「白蔵主」 秋 (巷説百物語)
  • 「狐者異」 11月 (続巷説百物語)
13年後
  • 「舞首」 冬 (巷説百物語)
  • 「飛縁魔」 5月 (続巷説百物語)
  • 「芝右衛門狸」 晩夏 (巷説百物語)
  • 「船幽霊」 冬 (続巷説百物語)
14年後
  • 「塩の長司」 5月 (巷説百物語)
  • 「死神」 6月 (続巷説百物語)
  • 「柳女」 夏 (巷説百物語)
  • 「桂男」 夏 (西巷説百物語)
  • 「赤えいの魚」 秋 (後巷説百物語)
15年後
  • 「遺言幽霊 水乞幽霊」 2月 (西巷説百物語)
  • 「鍛冶が嬶」 春 (西巷説百物語)
  • 「夜楽屋」 春 (西巷説百物語)
  • 「溝出」 夏 (西巷説百物語)
  • 「帷子辻」 夏 (巷説百物語)
  • 「豆狸」 秋 (西巷説百物語)
  • 「天火」 秋 (後巷説百物語)
  • 「野狐」 秋 (西巷説百物語)
  • 「山男」 秋 (後巷説百物語)
16年後
  • 「手負蛇」 (後巷説百物語)
18年後
  • 「五位の光」 (後巷説百物語)
20年後
  • 「老人火」 夏 (続巷説百物語)
1877年
  • 「風の神」 初夏 (後巷説百物語)

漫画編集

漫画・巷説百物語 角川書店 2001年3月27日発売 ISBN 4-04-853306-1
水木しげるのアシスタントである森野達弥による漫画化。「小豆洗い」、「白蔵主」を収録。
漫画・巷説百物語 リイド社
日高建男作画。リイド社発行の時代劇漫画雑誌「コミック乱」連載。小説の「巷説」、「続巷説」を時系列順に完全漫画化。
漫画・後巷説百物語 リイド社

テレビアニメ編集

京極夏彦 巷説百物語』(きょうごくなつひこ こうせつひゃくものがたり)のタイトルで中部日本放送(CBC)・RKB毎日放送中国放送(RCC)他で2003年10月より放送開始。全13話。

スタッフ編集

  • 原作 - 京極夏彦
  • 監督 - 殿勝秀樹
  • シリーズ構成 - 藤岡美暢
  • キャラクターデザイン - 宮繁之
  • 美術監督 - 宮野隆
  • 色彩設計 - 西香代子
  • CGディレクター/タイトルデザイン/OP&ED絵コンテ - 下山真吾
  • 撮影監督 - 大坪聡
  • 編集 - 佐野由里子
  • 音楽 - 蓜島邦明
  • 音響監督 - なかのとおる
  • プロデューサー - 大石祐道、村田祐一、岡崎剛之
  • アニメーション制作 - トムス・エンタテインメント
  • 制作・著作 - トムス・エンタテインメント、東宝、中部日本放送、RKB毎日放送、中国放送

キャスト編集

主題歌編集

オープニングテーマ「The Flame」
エンディングテーマ「ザ・モーメンツ・オブ・ラヴ」
作詞 - ダニー・シュエッケンディック / 作曲・編曲・歌 - ケイコ・リー

各話リスト編集

話数 サブタイトル 脚本 絵コンテ 演出 作画監督 放送日
1 小豆洗いあずきあらい 藤岡美暢 殿勝秀樹 宮繁之 2003年
10月3日
2 柳女やなぎおんな 宮繁之 のがみかずお 小山知洋 10月10日
3 白蔵主はくぞうす 大庭秀昭 渡辺裕子 10月17日
4 舞首まいくび 工藤紘軌 菅井嘉浩 徳倉栄一 10月24日
5 塩の長司しおのちょうじ 細田雅弘 山崎健志 10月31日
6 芝右衛門狸しばえもんだぬき 神原裕 奥脇雅晴 上野史博 石本英治 11月7日
7 帷子辻かたびらつじ 村井さだゆき 工藤紘軌 のがみかずお 小山知洋 11月14日
8 野鉄砲のでっぽう 藤岡美暢 殿勝秀樹 宮田亮 荒尾英幸 11月21日
9 狐者異こわい 村井さだゆき 大庭秀昭 谷口守泰 11月28日
10 飛縁魔ひのえんま 神原裕 奥脇雅晴 上野史博 小林利充 12月5日
11 船幽霊ふなゆうれい 藤岡美暢 細田雅弘 山崎健志 12月12日
12 死神或いは七人みさきしにがみあるいはしちにんみさき 前編 高橋洋 殿勝秀樹
名村英敏
のがみかずお 石本英治 12月19日
13 死神或いは七人みさきしにがみあるいはしちにんみさき 後編 殿勝秀樹 小山知洋 12月26日

放送局編集

放送地域 放送局 放送期間 放送日時 備考
中京広域圏 中部日本放送 2003年10月3日 - 12月26日 金曜 25:35 - 26:05 製作委員会参加[1]
福岡県 RKB毎日放送 金曜 26:15 - 26:45
広島県 中国放送 2003年10月19日 - 2004年1月11日 日曜 26:20 - 26:50
近畿広域圏 毎日放送 2003年10月25日 - 2004年2月7日 土曜 26:25 - 26:55 アニメシャワー枠第2部
日本全域 KIDS STATION 2003年12月2日 - 2004年2月24日 火曜 24:30 - 25:00 スカイパーフェクTV!
スカイパーフェクTV!2
ケーブルテレビ
神奈川県 TVK 2004年1月3日 - 3月27日 土曜 24:45 - 25:15 独立UHF局
日本全域 ANIMAX     スカイパーフェクTV!
e2 by スカパー!
ケーブルテレビ等

テレビドラマ編集

京極夏彦「怪」編集

2000年1月3日から9月15日にかけて、WOWOWで放送された初の実写版。また、同年8月12日に第一話『七人みさき』が放送時にカットされたシーンを加えて劇場公開された[2]。『必殺シリーズ』等、時代劇や殺陣で実績のある松竹京都映画が担当。巷説百物語に必殺シリーズの『殺し』の要素を含ませた作品(『福神ながし』に田中熊五郎らしき同心が登場、中村主水の事にも言及がある)。作中に登場する妖怪たちは『さくや妖怪伝』から流用。また『七人みさき』『福神ながし』において、京極は自ら「京極亭」を演じている。

タイトル編集

放送日 話数 サブタイトル 脚本
1月3日 第一話 七人みさき 京極夏彦
3月18日 第二話 隠神だぬき 山田誠二
7月20日 第三話 赤面ゑびす 京極夏彦
山田誠二
9月15日 第四話 福神ながし

スタッフ編集

  • 監督 - 酒井信行
  • 脚本 - 山田誠二、京極夏彦
  • 音楽 - 栗山和樹
  • 制作 - C.A.L
  • 制作協力 - 松竹京都映画株式会社
  • 配給 - 松竹株式会社 映倫115721
  • 放送局 - WOWOW

キャスト編集

ゲスト編集

参照宇宙船YB 2001, p. 97

  • 東雲右近 - 小木茂光(1、4)
  • 京極亭 - 京極夏彦(1、4)
  • 寅之屋山田堂誠八 - 山田誠二(1、4)
  • 算盤の徳次郎 - 火野正平(3、4)
第1話
第2話


第3話
第4話


映像ソフト編集

ドラマW 巷説百物語編集

巷説百物語 狐者異』(- こわい)が2005年3月27日に、第2弾として『巷説百物語 飛縁魔』(- ひのえんま)が2006年4月に、いずれもWOWOWドラマWとして放送された。堤幸彦監督初の時代劇作品である。時代劇ではあるが堤らしいコメディの要素もあり斬新な作品となっている。『巷説百物語 狐者異』においては、京極はみずから八卦見を演じている。

スタッフ編集

キャスト編集


<巷説百物語 狐者異>

特別出演


<巷説百物語 飛縁魔>


関連作品編集

このシリーズは、京極による他の作品と下記のように関連している。

  • 江戸怪談シリーズ このシリーズは時系列的にほぼ同時代であるため、一部の登場人物はこちらにも登場する。
    • 嗤う伊右衛門 (『前巷説百物語』と『巷説百物語』の間の又市が登場)
    • 覘き小平次 (『巷説百物語』以前の治平と徳次郎が登場、又市は名前のみで登場)
    • 数えずの井戸 (『巷説百物語』以前の又市と徳次郎が登場)
  • 百鬼夜行シリーズ
  • 書楼弔堂シリーズ
    • 破曉(『後巷説百物語』所収「風の神」から10年後の矢作剣之進が登場)

脚注編集

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  1. ^ スタッフ・キャスト”. CBC. 2010年9月30日閲覧。
  2. ^ a b 宇宙船YB 2001, p. 97

参考文献編集

外部リンク編集