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市磯長尾市(いちしのながおち[1]生没年不詳)は、『日本書紀』に伝わる古代日本人物

倭直(倭氏)の遠祖である。倭大国魂神奈良県天理市大和神社祭神)の起源譚で知られる。『古事記』に記載はない。

記録編集

日本書紀崇神天皇7年8月7日条によると、倭迹速神浅茅原目妙姫(倭迹迹日百襲姫命)・大水口宿禰穂積臣遠祖)・伊勢麻績君ら3人は同じ夢を見て、大物主神(のちの大神神社祭神)と倭大国魂神(のちの大和神社祭神)の祭主をそれぞれ大田田根子命と市磯長尾市にすると必ず天下太平になると夢告があったと天皇に奏上した。そこで崇神天皇7年11月8日、夢告の通りに大田田根子と長尾市とに祀らせると、疫病は収まって国内は鎮まったという[1](垂仁天皇25年3月条の「一云」でも同様)。

また同書垂仁天皇3年3月条では、「一云」として、三輪君祖の大友主とともに新羅から渡来した新羅皇子の天日槍を尋問するため、播磨に行くよう天皇から命じられたとある[1]

さらに同書垂仁天皇7年7月7日条によると、当麻蹶速の相撲相手として出雲野見宿禰を連れてくるよう命じられている[1]

考証編集

名称の「市磯」は、大和国十市郡の地名(奈良県桜井市池之内付近)とされる[2][1]

系譜編集

海神豊玉毘古命の3世孫椎根津彦大倭国造の祖)の5世孫御物宿禰の子で、子に五十野宿禰倭氏等の祖)と矢代宿禰明石国造等の祖)がいる。

脚注編集

参考文献編集

  • 上田正昭「市磯長尾市」『国史大辞典吉川弘文館
  • 「市磯長尾市」『日本古代氏族人名辞典 普及版』吉川弘文館、2010年。ISBN 9784642014588

関連項目編集