平嶋彰英

日本の自治官僚

平嶋 彰英(ひらしま あきひで、1958年 - )は、日本自治官僚行政学者地方財政地方税制)。の「嶋」は「島」の異体字であるため、正字体平島 彰英(ひらしま あきひで)と表記される場合もある。

ひらしま あきひで
平嶋 彰英
生誕 1958年
日本の旗 福岡県福岡市
国籍 日本の旗 日本
出身校 東京大学法学部第1類[1]
職業 自治官僚
行政学者地方財政地方税制

総務省大臣官房審議官(財制制度・財務担当、税務担当)、総務省自治税務局長自治大学校長公益財団法人日本サッカー協会財務委員、地方職員共済組合理事長立教大学経済学部特任教授株式会社ヴァンフォーレ山梨スポーツクラブ取締役などを歴任した。

概要編集

福岡県出身。

東京大学法学部第1類(私法コース[1])卒業後[2]自治省に入省(財政局公営企業第一課兼大臣官房総務課[3][2]地方財政地方税制畑を歩む。

山梨県庁に出向中[4]ヴァンフォーレ甲府での経営危機に対して[4]政界財界にはたらきかけ[5]、クラブ存続への道を開いた[5]

中央省庁再編後は総務省に勤務、大臣官房にて審議官(財制制度・財務担当、税務担当)を務めたのち[2]自治税務局局長に就任[2]

局長としてふるさと納税の問題点を指摘する[6]

来歴編集

生い立ち編集

1958年昭和33年)、福岡県福岡市にて生まれた[2]福岡県立修猷館高等学校に進学[7]、同校ではサッカー部に在籍し[7]同級生伊藤養世がいる[7][註釈 1]東京大学に進学[2]法学部第1類(私法コース)にて学ぶ[2]1981年(昭和56年)卒業(法学士[2][註釈 2]

官界にて編集

大学在学中に国家公務員上級試験に合格、1981年(昭和56年)、自治省に入省(財政局公営企業第一課兼大臣官房総務課[3][2][註釈 3]。同年7月、北海道庁の地方課へ出向し、翌1982年(昭和57年)4月には同庁財政課に配属する。その後、本省に復職してからは地方財政地方税制に携わる。

途中、総務部部長として[4]山梨県庁に出向。在任中、山梨県甲府市をホームとするヴァンフォーレ甲府経営危機問題が持ち上がる[4]。県はクラブに税金を投入していたことから[5]2000年平成12年)12月19日よりクラブ存続に動き出す[5]山梨県知事天野建山梨日日新聞社社長野口英一らに存続を働きかけた[5]

2001年中央省庁再編後は、総務省に勤務。本省に復帰して以降、大臣官房では審議官(財制制度・財務担当、税務担当)に就任[2]。さらに、2014年(平成26年)7月自治税務局局長に就任した[2]。局長在任中、ふるさと納税制度拡充を目指す内閣官房長官菅義偉に抵抗する[6]

2015年(平成27年)7月、総務省の施設等機関である自治大学校校長に就任した[2]。自治税務局の局長が自治大学校の校長に就任するのは異例の左遷人事とされ[8]、旧自治官僚、総務官僚の間では驚きをもって受け止められた[9]。自治大学校の校長を2016年(平成28年)7月まで務め、退官した。

退官後編集

総務省を退官後は、2016年(平成28年)7月から2017年(平成29年)9月まで総務省の参与非常勤で務めた。また、2016年(平成28年)7月より、自治大学校にて客員教授も兼任した。2016年(平成28年)12月地方職員共済組合理事長に就任し、2018年(平成30年)11月まで務めた。そのほか、2016年(平成28年)8月より日本サッカー協会の財務委員を兼任した。また、2017年(平成29年)4月より、立教大学経済学部にて特任教授を兼任した。2018年(平成30年)3月ヴァンフォーレ山梨スポーツクラブ取締役に就任した。

政策・主張編集

政策立案
 当時総務大臣だった高市早苗か政策立案能力を評価される。「あんたからもらった資料をお守り代わりに持っている」[9]と言われた。
ふるさと納税
ふるさと納税の問題点を危惧しており、総務省の自治税務局にて局長に就任すると[6]、総務大臣の高市早苗に事前に諒承を取ったうえで[9]、内閣官房長官の菅義偉に対し「高額所得者による返礼品目当てのふるさと納税は問題です。法令上の規制を導入すべきです」[9]と再三進言した[9]。しかし、菅は進言を受け入れず[9]、ふるさと納税の寄附控除の上限倍増とワンストップ特例の導入を指示した[9]。その後、自治大学校の校長に移動したため[8]、「ふるさと納税に異議を唱えてきた役人に対する意趣返し」[8]と報じられた。

略歴編集

著作編集

共著編集

  • 平嶋彰英・植田浩著『地方債』ぎょうせい2001年ISBN 4324056544

編纂編集

脚注編集

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註釈編集

  1. ^ 伊藤養世は、のちに母方の山崎家を継承し山崎養世となった。
  2. ^ 当時、法学士称号であった。のちの学士(法学)学位に相当する。
  3. ^ 自治省は、のちに総務省の源流の一つとなった。

出典編集

  1. ^ a b 『東大人名録,第1部』1992年発行、202ページ
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q 冨岡久美子「元高級官僚が語る、ふるさと納税『暴走』への悔み」『【告白】元高級官僚が語る、ふるさと納税「暴走」への悔みニューズピックス2019年4月9日
  3. ^ a b c d e f g h i 『総務省名鑑 2010年版』時評社、2009年10月7日発行、65頁
  4. ^ a b c d 吉田誠一「クラブの存続を左右した激動の1年――奇跡の甲府再建・海野一幸会長」『クラブの存続を左右した激動の1年=奇跡の甲府再建・海野一幸会長 第2回 - スポーツナビスポーツナビ2013年7月31日
  5. ^ a b c d e 吉田誠一「クラブの存続を左右した激動の1年――奇跡の甲府再建・海野一幸会長」『クラブの存続を左右した激動の1年=奇跡の甲府再建・海野一幸会長 第2回 - スポーツナビスポーツナビ2013年7月31日
  6. ^ a b c 森功「総務省元局長が実名告発――菅長官、ふるさと納税はやっぱり間違いです」『週刊文春』62巻1号、文藝春秋2020年1月9日、46頁。
  7. ^ a b c 二木会案内・報告「第562回二木会講演会記録」『福岡県立修猷館高等学校同窓会 東京修猷会』東京修猷会、2010年7月2日
  8. ^ a b c 森功「総務省元局長が実名告発――菅長官、ふるさと納税はやっぱり間違いです」『週刊文春』62巻1号、文藝春秋2020年1月9日、47頁。
  9. ^ a b c d e f g 森功「総務省元局長が実名告発――菅長官、ふるさと納税はやっぱり間違いです」『週刊文春』62巻1号、文藝春秋2020年1月9日、49頁。

関連人物編集

関連項目編集

外部リンク編集