平成16年台風第22号(へいせい16ねんたいふうだい22ごう、アジア名:マーゴン〔Ma-on、命名国:中国香港、意味:山の名前〕)は、2004年(平成16年)10月に発生し、日本に大きな被害をもたらし、東日本に戦後最大級の勢力で上陸した台風である。

台風第22号(Ma-on、マーゴン)
カテゴリー5の スーパー・タイフーンSSHWS
衛星画像 (10月8日)
衛星画像 (10月8日)
発生期間 2004年10月4日 15:00 - 10月10日 6:00
寿命 5日15時間
最低気圧 920 hPa
最大風速
(日気象庁解析)
50 m/s (100 knot)
最大風速
米海軍解析)
140 knot
被害総額 58億円
死傷者数 死者7人・行方不明者2人・負傷者170人
被害地域 日本の旗 日本 (東北近畿島根県鹿児島県沖縄県
プロジェクト : 気象と気候災害
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概要 編集

 
進路図

2004年10月4日15時にフィリピンの東で発生した台風第22号は、最盛期に920hPa、50m/s(100ノット)まで急速に発達した。そして、その最盛期に南大東島の南東を通過。さらにスピードを上げて北上を続ける。そして、強い勢力のまま10月9日16時頃、静岡県伊豆半島付近に上陸した。17時過ぎ、神奈川県三浦半島を通過した。18時過ぎ、千葉県千葉市付近に上陸した。その後も45km/h以上のスピードで関東地方を縦断。岩手県宮古市の東で温帯低気圧に変わった。

被害 編集

台風第22号は、最盛期に920hPaと、2004年の台風の中ではトップクラスの台風である。衰弱前に直撃を受けた伊豆半島では石廊崎で最大瞬間風速67.6m/sを観測するなど、大きな爪あとを残した。関東縦断時には、小型だったために勢力をうまく維持できず、急速に衰弱した。そのために、静岡県では大災害となったが、関東地方では大きな被害にならずに済んだ。死者は6名、行方不明者は2名、負傷者は167名と、人的にも大規模な被害を受けた。前線と複合して大雨となったため、静岡県と関東南部では、がけ崩れや浸水被害も少なくはなかった。横浜市では、駐車中のトラックが次々に強風によって横転し、積み重なるという被害も発生した。土砂災害発生は、9日・10日の2日間で196件が記録されている[1]。住家全壊167戸、半壊244戸、一部損壊4495戸、床上浸水1247戸、床下浸水3592戸、非住家被害1207件[1]

主な被災地 編集

その他の影響 編集

三重県鈴鹿サーキット10月9日(土曜日)に開催予定だった自動車のF1日本グランプリの予選が、台風の接近による荒天を警戒して翌10日午前に延期されることになり、予選・決勝とも日曜日に開催されるというF1史上初の事態となった(実際に、9日には大雨により会場の一部が浸水するなどの影響が出た)。

2004年10月9日放送の「めちゃ×2イケてるッ!SP」では、関東地方に台風が直撃し在宅率が高かったことも相まって、関東地区では本番組の過去最高視聴率(33.2%)を叩き出した。

脚注 編集

関連項目 編集

外部リンク 編集