延髄外側症候群
延髄外側症候群(えんずいがいそくしょうこうぐん、英:Lateral medullar)は、脳幹障害のうちの一つで、延髄外側の梗塞によって生じる症候群。通称ワレンベルク症候群(独:Wallenberg-Syndrome)。
病態
編集延髄外側が障害されることによって下記の一連の症状を表す。
症状
編集病変の広がりによって様々な症状を来す。ここでは代表的な症状について述べる。
障害側と同側に
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- これらは前庭神経核(聴神経(Ⅷ)感覚核)の障害による。
- これらは疑核(舌咽神経(Ⅸ)・迷走神経(Ⅹ)運動核)の障害による。
- 味覚障害
- 孤束核(舌咽神経(Ⅸ)・迷走神経(Ⅹ)感覚核)の障害による。
- 上下肢の小脳症状
- 下小脳脚の障害による。
- 交感神経下行路の障害による。
- 顔面の温痛覚障害
障害側と対側に
- 頸部以下、体幹・上下肢の温痛覚障害
- 外側脊髄視床路の障害による。
- -頸部以下の温痛覚ニューロンは脊髄に入るとそのレベルで対側へ交叉し上行する。そのため対側の温痛覚障害が生じる。
延髄外側の障害であるため、内側を通る錐体路(運動系の経路)や内側毛帯(深部覚の経路)は通常は障害されないことが特徴である。
しかし、まれに病変と同側の錐体路症状を伴うことがあり、オパルスキー症候群(英:Opalski syndrome)と呼ばれる。