弘前駅
弘前駅(ひろさきえき)は、青森県弘前市大字表町にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)・日本貨物鉄道(JR貨物)・弘南鉄道の駅である。
弘前駅 | |
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![]() 駅周辺風景(2011年8月) | |
ひろさき Hirosaki | |
![]() | |
所在地 | 青森県弘前市大字表町 |
所属事業者 |
東日本旅客鉄道(JR東日本・駅詳細) 日本貨物鉄道(JR貨物) 弘南鉄道(駅詳細) |
乗り入れ路線編集
JR東日本・JR貨物の奥羽本線(JR東日本が第一種鉄道事業者、JR貨物が第二種鉄道事業者)と、弘南鉄道の弘南線が乗り入れる。弘南線は当駅が起点である。JR東日本については、奥羽本線川部駅を起点とする五能線の[注 1]全列車が当駅発着で運行されており、事実上2路線3方向の列車が利用できる。
歴史編集
- 1894年(明治27年)
- 1909年(明治42年)10月12日:線路名称制定、奥羽本線所属駅となる。
- 1927年(昭和2年)9月7日:弘南鉄道の弘南弘前駅開業。
- 1929年(昭和4年)12月:2代目駅舎供用開始。
- 1949年(昭和24年)4月1日:鉄道公安室設置。
- 1971年(昭和46年)12月20日:弘前駅旅行センター開業。
- 1973年(昭和48年)6月13日:弘南弘前駅に自動券売機を2台設置。
- 1980年(昭和55年)11月1日:弘南弘前駅の出改札業務を委託化。
- 1981年(昭和56年)4月24日:3代目駅舎供用開始。
- 1982年(昭和57年)4月23日:駅ビル「アプリーズ」開業[1]。
- 1986年(昭和61年)
- 4月1日:弘南弘前駅が弘前駅に改称。
- 11月1日:国鉄駅での荷物の取扱を廃止。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化により、国鉄の駅は東日本旅客鉄道・日本貨物鉄道の駅となる。
- 1993年(平成5年)4月1日:「びゅうプラザ弘前」開業。
- 2002年(平成14年):東北の駅百選に選定される。
- 2004年(平成16年)12月12日:4代目駅舎供用開始、東西自由通路開通。発車メロディーに「津軽じょんがら節」を採用[2]。
- 2006年(平成18年):JR弘前駅2番線・3番線の大鰐寄りホーム上にエアコン付待合室設置。
- 2008年(平成20年)3月22日:JR弘前駅に自動改札機と指定席券売機設置。
- 2010年(平成22年)4月1日:大釈迦駅 - 津軽新城駅間各駅の管理が浪岡駅から当駅に変更となる。
- 2017年(平成29年)4月1日:浪岡駅の業務委託化に伴い同駅が管理下になる。
- 2020年(令和2年)
駅構造編集
JR東日本編集
JR 弘前駅 | |
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中央口 | |
ひろさき Hirosaki | |
◄石川 (6.4 km) (2.7 km) 撫牛子► | |
所在地 | 青森県弘前市大字表町1-1 |
所属事業者 |
東日本旅客鉄道(JR東日本) 日本貨物鉄道(JR貨物)* |
所属路線 |
■奥羽本線 (■五能線直通含む) |
キロ程 | 447.1 km(福島起点) |
電報略号 | ヒロ |
駅構造 | 地上駅(橋上駅) |
ホーム | 2面3線 |
乗車人員 -統計年度- |
4,503人/日(降車客含まず) -2019年- |
開業年月日 | 1894年(明治27年)12月1日 |
備考 |
直営駅(管理駅) みどりの窓口 有 |
* 貨物列車の発着なし。新営業所を併設。 |
単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線、合計2面3線のホームを有する地上駅。構内西側にある単式ホームが1番線、構内東側にある島式ホームの内側が2番線、島式ホーム外側が3番線である。1番線と2番線の間にホームのない線路(下り本線)がある。上り本線は3番線で、1番線は下り1番線、2番線は中線となっている。また、多数の側線がある。1番線には、弘前市のスポットである、弘前城天守、旧弘前市立図書館、藤田記念庭園大正浪漫喫茶室などの模型が展示されている[5]。
橋上駅舎を有する。改札口は2階にあり、駅の東西を結ぶ自由通路「あずましろ〜ど」に面している。駅舎内には駅事務室、みどりの窓口(営業時間:6時00分-20時00分)、びゅうプラザ(営業時間:平日10時30分-18時00分、土休日10時30分-17時00分)、タッチパネル式自動券売機3台、指定席券売機2台[注 2]、待合所、売店(キヨスク)[注 3]自動改札機がある。コンコースには、ねぶたが描かれた絵が展示されている[5]。
直営駅である。管理駅として、奥羽本線の津軽湯の沢駅 - 津軽新城駅間の各駅を管理している。津軽地方の中心駅であり、青森県内の秋田支社管内駅を統括している。
中央口側1階には弘前市観光案内所・そば屋(キヨスク)がある。2代目駅舎時代までは1番線ホーム上にそば屋(キヨスク)・売店(キヨスク)が、3代目駅舎時代までは2・3番線ホーム上にそば屋(伯養軒)・売店(伯養軒・旧キヨスク)があったが、現在はいずれのホームにも無い。また、3代目駅舎時代の待合室内では伯養軒が軽食コーナーや和食処を営業していた。
発車メロディは2004年12月12日より『津軽じょんがら節』になった。
のりば編集
番線 | 路線 | 方向 | 行先 |
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1・2・3 | ■奥羽本線 | 下り | 青森方面[6] |
上り | 東能代・秋田方面[6] | ||
■五能線 | - | 五所川原・鰺ケ沢方面[6] |
1番線は奥羽本線下り列車、2番線は折り返し列車と五能線、3番線は奥羽本線上り列車が主に発着する。特急列車は青森方面行が1番線、秋田方面行が3番線となっている。
弘南鉄道編集
弘南鉄道 弘前駅* | |
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城東口と弘南鉄道駅 | |
ひろさき Hirosaki | |
(0.9km) 弘前東高前► | |
所在地 | 青森県弘前市大字表町2-68 |
所属事業者 | 弘南鉄道 |
所属路線 | 弘南線 |
キロ程 | 0.0 km(弘前起点) |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 1面2線 |
乗降人員 -統計年度- |
2,784人/日 -2017年- |
開業年月日 | 1927年(昭和2年)9月7日 |
備考 | * 1986年に弘南弘前駅から改称 |
頭端式ホーム1面2線を有する地上駅。ホームは1番線と2番線があるが、列車は主に1番線から発車する。また、1番線には奥羽線からの非電化の渡り線があるため、購入した車両を搬入する際に使用される。
城東口側1階に自動券売機2台、出札窓口、改札口(有人)、事務室がある。窓口では定期券・回数券・往復乗車券・硬券入場券を発売している。改札は上り電車の到着後、乗客の降車が終了次第開始する。
3代目駅舎時代までは改札口は独立していたが跨線橋はJRと共用で、ホームの名称も4・5番線とJRからの続き番号だった。なお、以前は常時改札を行っており、ホーム上には待合室と売店・立ち食いそばおよび汲み取り式のトイレがあった。
のりば編集
番線 | 路線 | 行先 |
---|---|---|
1・2 | ■弘南線 | 黒石方面[7] |
同じ弘南鉄道の路線である大鰐線中央弘前駅とは1km強離れており、バスや徒歩などでの連絡[8]が必要となる。
貨物駅編集
JR貨物の駅は、旅客駅中央口北側にある。1面2線のコンテナホーム(ヤード)が設置されているほか、数本の留置線が敷設されている。荷役線は、駅の着発線からいったん青森駅方面の西側へ伸びる引上げ線に入り、駅方向へ戻るように分岐している。
貨物列車が発着していた頃は、営業窓口のJR貨物弘前営業所が置かれていた。なお駅業務・構内入換作業は八戸臨海鉄道に委託されている。
貨物列車は2020年のダイヤ改正まで、1日1往復の高速貨物列車が青森信号場方面との間で運行されていた。大館駅方面へ向かう列車や、専用貨物列車の発着はなかった。
2020年3月のダイヤ改正で貨物列車の発着が無くなり、弘前新営業所が開設され、東青森駅との間でトラック便が運行されている。
取扱う貨物の種類編集
貨物列車の発着が行われた2020年3月以前のもの。
駅弁編集
主な駅弁は下記の通り[9]。
- ばっちゃ御膳
利用状況編集
旅客編集
JR東日本編集
2019年度(令和元年度)の1日平均乗車人員は4,503人である[JR 1]。これは、青森県内の駅では青森駅に次いで第2位である。
近年の推移は以下のとおりである。
乗車人員推移 | ||
---|---|---|
年度 | 1日平均 乗車人員 |
出典 |
1935年(昭和10年) | 3,189[注 4] | [JR 2] |
2000年(平成12年) | 4,578 | [JR 3] |
2001年(平成13年) | 4,446 | [JR 4] |
2002年(平成14年) | 4,433 | [JR 5] |
2003年(平成15年) | 4,483 | [JR 6] |
2004年(平成16年) | 4,398 | [JR 7] |
2005年(平成17年) | 4,424 | [JR 8] |
2006年(平成18年) | 4,426 | [JR 9] |
2007年(平成19年) | 4,425 | [JR 10] |
2008年(平成20年) | 4,333 | [JR 11] |
2009年(平成21年) | 4,231 | [JR 12] |
2010年(平成22年) | 4,348 | [JR 13] |
2011年(平成23年) | 4,442 | [JR 14] |
2012年(平成24年) | 4,489 | [JR 15] |
2013年(平成25年) | 4,641 | [JR 16] |
2014年(平成26年) | 4,578 | [JR 17] |
2015年(平成27年) | 4,625 | [JR 18] |
2016年(平成28年) | 4,575 | [JR 19] |
2017年(平成29年) | 4,550 | [JR 20] |
2018年(平成30年) | 4,497 | [JR 21] |
2019年(令和元年) | 4,503 | [JR 1] |
弘南鉄道編集
2017年度(平成27年度)の1日平均乗降人員は2,784人である。
近年の推移は以下のとおりである。
乗車人員推移 | ||
---|---|---|
年度 | 1日平均 乗車人員[弘南 1] |
1日平均 乗降人員[10] [11] |
2004年(平成16年) | 3,071 | |
2005年(平成17年) | 3,151 | |
2006年(平成18年) | 1,532 | 3,066 |
2007年(平成19年) | 1,460 | 2,910 |
2008年(平成20年) | 1,407 | 2,797 |
2009年(平成21年) | 1,362 | 2,710 |
2010年(平成22年) | 1,367 | 2,729 |
2011年(平成23年) | 2,840 | |
2012年(平成24年) | 2,864 | |
2013年(平成25年) | 2,937 | |
2014年(平成26年) | 2,825 | |
2015年(平成27年) | 2,803 | |
2016年(平成28年) | 2,744 | |
2017年(平成29年) | 2,784 |
貨物編集
弘前市発行の「市勢ハンドブック」によると、貨物輸送状況の推移は以下のとおりである。
貨物輸送推移 | |||
---|---|---|---|
年度 | 発送 | 到着 | 出典 |
2006年(平成18年) | 78,683 | 81,743 | [弘南 1] |
2007年(平成19年) | 63,692 | 77,282 | |
2008年(平成20年) | 65,090 | 76,718 | |
2009年(平成21年) | 60,679 | 69,391 |
駅周辺編集
中央口編集
|
※ 弘前市役所へは弘南バスに乗りかえ
城東口編集
バス路線編集
※社名表記のないものは弘南バスによる運行。
中央口編集
廃止された路線がありましたら、削除または記載変更を行ってください。 |
城東口編集
|
|
その他編集
隣の駅編集
- 東日本旅客鉄道(JR東日本)
- ■奥羽本線
- ■五能線(川部駅 - 当駅間奥羽本線)
- 臨時快速「リゾートしらかみ」停車(一部発着)駅
- □快速(上りのみ)・■普通
- 撫牛子駅 - 弘前駅
- 弘南鉄道
- ■弘南線
- 弘前駅 - 弘前東高前駅
脚注編集
記事本文編集
注釈編集
- ^ 2014年3月14日までは青森駅を発着する快速「深浦」を除く。
- ^ 自動券売機の支払方法は現金とオレンジカードのみ使用可能で、イオカード、Suica等の電子マネー、クレジットカードは使用できない。なお、指定席券売機ではビューカード等のクレジットカードが使用できる。
- ^ 改札に隣接する待合室内に売店はあるが、改札内からの利用は不可。またこの売店はSuica電子マネーが利用可能。
- ^ 当時は青森駅、秋田駅、盛岡駅をしのいでいた。
- ^ WILLER EXPRESSが運行していた2013年7月30日までは中央口前「ベストウエスタンホテル ニューシティ弘前(現:ホテルナクアシティ弘前)」が発着点だった。
出典編集
- ^ “弘前駅ビル あす新装オープン 市制100周年機に活性化”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 1. (1989年3月17日)
- ^ 「弘前駅自由通路が完成 橋上駅に」『鉄道ジャーナル』第461号、2005年5月、 91頁。
- ^ 鉄道貨物協会『貨物時刻表』において、2020年度版より新営業所として記載されている。
- ^ “駅の情報(弘前駅):JR東日本”. 東日本旅客鉄道. 2020年2月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年2月27日閲覧。
- ^ a b 『鉄道ジャーナル』通巻653号 p.45
- ^ a b c “時刻表 弘前駅”. 東日本旅客鉄道. 2019年8月18日閲覧。
- ^ “弘前駅”. 弘南鉄道. 2019年8月18日閲覧。
- ^ ただし、2016年8月29日から2017年3月31日までの期間、「弘南バスの土手町循環100円バス運行時間外」(中央弘前駅での終電から始発の時間を除く)に限り、中央弘前駅方面へ乗合タクシーによる実証運行が行われる。☆お出かけに便利な公共交通ができました☆ - 弘前市都市政策課交通政策推進室・2016年8月29日リリース
- ^ 『JR時刻表』2017年3月号、交通新聞社、2017年、 667頁。
- ^ 国土数値情報(駅別乗降客数データ) - 統計情報リサーチ 、2020年8月28日閲覧
- ^ 弘前市の公共交通の現状 、2018年4月7日閲覧
利用状況編集
- JR東日本
- ^ a b “各駅の乗車人員(2019年度)”. 東日本旅客鉄道. 2020年7月18日閲覧。
- ^ 鉄道省・編『改版日本案内記・東北篇』(博文館、1937年)358頁。青森駅は1,766人(同書208頁)、秋田駅は2,677人(同書336頁)、盛岡駅は1,853人(同書167頁)。東北最多の仙台駅が4,538人であった(同書98頁)。
- ^ “各駅の乗車人員(2000年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月20日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2001年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月20日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2002年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月20日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2003年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月20日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2004年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月20日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2005年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月20日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2006年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月20日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2007年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月20日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2008年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月20日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2009年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月20日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2010年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月20日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2011年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月20日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2012年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月20日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2013年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月20日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2014年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月20日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2015年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月20日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2016年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月20日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2017年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年7月8日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2018年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年7月8日閲覧。
- 弘南鉄道
- ^ a b “市勢ハンドブック 2010 (PDF)”. 弘前市. p. 45・46 (2011年11月). 2020年8月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年8月11日閲覧。