忌み数(いみかず)とは、不吉であるとして忌避されるである。単なる迷信とされる場合もあるが、社会的に定着すると心理面、文化面で少なくない影響を及ぼす。同じ数でも、文化や考え方などによって忌み数とされる場合もあれば吉数とされる場合もある。

上海のあるビルのエレベーターパネル。13のほか、4を嫌って4と14が除かれている。

忌み数編集

1編集

英語では、11111のピンゾロがsnake eyes (蛇の目)と見なされ、忌み数とされ、獣の数字666よりも11や111が嫌われるようになった。また、1階では、110号室の隣を112号室とすることがある。それに対し、ヨーロッパの建物は、地上階(G階、もしくは0階)の上が2階になり、1階を作らないこともある。

3編集

ベトナムでは3が「惨」に通じ、忌み数とされ、死に通じる4よりもこちらが嫌われてきた。稀に欠番される事があり、2階の上を5階にする事がある。

なお、3が「惨」に通じると見なされることは他国でも例があるが、3が忌み数なのはベトナムのみである。「四の字#ベトナム」も参照。

4編集

漢字文化圏において、漢字(し)はと同音あるいは類似音であるため、忌み数とされる。一方、「死」に通じることから、葬儀業者では自社の下4桁の電話番号をわざと「4444」としている場合もある。また、競技場空港のゲートなどでは無い(あったとしても使用していない、もしくは点検用通路である)ことがしばしばある。住所の枝番、マンションやアパート、ホテル病院の病室などでも、一の位が4となる号室(104号室、204号室、304号室、404号室、414号室等)を設置しない場合がしばしばある。

5編集

中国では、 () が () に通じるため、忌み数とされることがある。なお、54 は二つ忌み数が重なっているが、無死と読めるため、縁起が良いともされる。

9編集

日本では、の音読みの一つ「ク」が(く)に通ずるため忌み数とされ、病院などでは忌避される。住所の枝番で4と共に飛び番になることもしばしばある。

日本以外の漢字文化圏では、九と苦の発音が異なり忌み数ではないが、広東語台湾語などでは「」(広東語:gau2、台湾語白読:káu)と同音であるため、不用意に話すと侮辱と見なされる場合もある[1]。逆に北京語では同音の (jiū) に通ずるため、吉数とされる。韓国語でも九(、gu)と苦(、go)は発音が異なるが、固有語の「(아홉수、a hop su)」(9つの数)は「災厄」に通じると見なされるため、9のつく年齢での結婚引越しなどを忌避する傾向がある[2]

13編集

西洋では13を忌み数とすることが非常に多い。理由としては宗教的要因など様々な説がある。西洋では建造物に13階が無いことがしばしばある(機械室など利用客が立ち入ることができない場所になっている場合もある)。

14編集

中国語では十四 (shísì) が十死 (shísī) や実死 (shísī) に通じ、また么四 (yāosìは 1 の意) が要死 (yàosī, 死を望む) や夭死 (yāosǐ, 若くして死ぬ) に通じるため、忌み数とされる。

17編集

イタリアでは 17 が忌み数とされる。17 をローマ数字で書くと XVII となり、これを並べ替えると VIXI となる。ラテン語で vīxī は、vīvō 「私は生きている」の直説法完了にあたり、「私は生きることを終えた(私は死んでいる)」という意味になるからである。

13 と同様に、建物の階や部屋番号などにおいて飛ばされることがある。その他、イタリアの航空会社アリタリア航空の航空機には客席に 17 列が存在しない。フランスの自動車会社ルノーは、R17 という車種を、イタリア向けには R177 として販売している。

42編集

日本では、42(四十二)の「し・に」の読みが「死に」に聞こえるとして、忌み数とされ、下二桁が 42 となる自動車用ナンバープレートは、希望があった場合と在日米軍向けを除き、交付されない。また、日本プロ野球背番号としても同様の理由で敬遠されているが、逆にMLBにおいてはジャッキー・ロビンソンの功績に基づき全球団で永久欠番となっている特別な番号であり、米球界でのプレー経験を持つ選手、中でも特に黒人・ラテン系の選手がNPB移籍に伴ってこの番号を選ぶことが多い[3][4]

日本の超高層ビルの大阪府咲洲庁舎は55階まであるが、42階が存在しない。

49編集

日本では、4 と 9 が忌み数である為、また日本語で始終苦(しじゅうく)や死苦(しく)に通ずる為、忌み数とされる。さらに、日本語の方言によっては、四九(しく)が轢く(ひく)と同じ発音となる為、下二桁が 49 となる自動車用ナンバープレートは、希望があった場合と在日米軍向けを除き、交付されない。また、日本プロ野球の背番号も同様の理由で、日本人選手から敬遠されている[5]

250編集

中国では、250を表す「二百五」(èrbāiwū)が阿呆、うすのろ、間抜けを意味する隠語であり[6]、人を罵る表現と見なされる。銀500両を1封としたことに由来し、250両を表す「半封」が「半疯」(bànfēng、「頭がおかしい」「頭が狂っている」の意)に通じるためとされている。そのため、買い物関係では250元を避ける傾向がある。

420編集

海外では、420(フォー・トゥエンティー)マリファナを意味する隠語であり、ホテルの420号室を、マリファナの取引会場にされたり、マリファナ愛好家に屯されるなどの被害があった。そのため、アメリカを中心にホテルなどでは420号室を欠番とすることが多い[7]

666編集

新約聖書ヨハネの黙示録』において、「ここに知恵が必要である。思慮のある者は、獣の数字を解くがよい。その数字とは、人間をさすものである。そして、その数字は 666 である。」と記されている(13章18節)。これにより、忌み数とされる。

9413編集

広東語では、九四一三 (gau2sei3yat1saam1) は九死一生 (gau2sei2yat1saang1) に通じ、忌み数とされる。なお、北京語では、これほど発音は似ていない。九死一生は「すんでのところで死を免れる」「危機一髪」の意味で使われる事もあるが、この場合は文字通り10回中9回死ぬという意味である。

法律編集

  • カナダバンクーバーでは、2015年7月の新築物件から、正しい階数を表示することを義務づけた。理由は、忌み数による階数表示の除外が、消防活動や救助活動に支障を来す為である[8]

脚注編集

関連項目編集