愛野 美奈子(あいの みなこ)は、武内直子作の漫画作品『美少女戦士セーラームーン』、『コードネームはセーラーV』に登場する架空の人物。

愛野 美奈子
あいの みなこ
コードネームはセーラーV
美少女戦士セーラームーンのキャラクター
作者 武内直子
声優 深見梨加(テレビアニメ)
住友七絵(テレビアニメ第163話)
伊藤静(Crystal)
俳優 #キャスト 節を参照
プロフィール
愛称 Vちゃん
美奈、美奈P(原作・Crystal)
美奈子ちゃん(テレビアニメ)
別名 セーラーヴィーナス
セーラーV
性別
種類 地球人
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DICエンターテイメントによる北米版の名前は、Mina Aino(ミーナ・アイノ)。

人物編集

セーラーヴィーナスに変身する、アイドルを目指す自由奔放で活発な少女。金色(設定上は黄色)[注 1]ロングヘアの両サイドを後ろでまとめ、大きな赤いリボン[注 2]を飾っている。瞳の色は主に紫みの青[注 3]

仮面のセーラー戦士・セーラーVの正体でもある。セーラーヴィーナスとしての登場は内部太陽系戦士で最後だが、第1話からセーラーVとして存在が明かされており、活躍の噂が流れている。すなわち、実質的には最初に覚醒したセーラー戦士である。原作では基本的に東京で活躍していたが、テレビアニメ版では一時期イギリスロンドンでも活躍し、インターポール捜査官のカタリナが仲間だった。アルテミスには「美奈」と呼ばれ、兄妹のように強い絆で結ばれている。

原作では『コードネームはセーラーV』第1話から登場しているが、テレビアニメ版は第33話「最後のセーラー戦士、ヴィーナス登場」、『Crystal』では第7話(Act.7)、実写版では第11話より登場する[注 4]。なお、ミュージカル版ではセーラーVがアニメ化されていないことに不満を抱いているシーンもある[注 5]

港区芝公園(麻布十番に近い実在の地名)の近辺に住む。当初は港区立芝公園中学校に通っており、後にうさぎたちと同じ都立十番高校に進学した。家族構成は両親との3人暮らし(『コードネームはセーラーV』より)。テレビアニメ版では『S』以降、夏場はノースリーブに似た白いTシャツの上に青いオーバーオール、夏以外は少女趣味の服を着用することが多くなっている。

うさぎと容姿や性格も似ており、おバカコンビとしての演出例も多い。原作・テレビアニメ共通でうさぎに負けず劣らずのドジな性格だが、時にはうさぎすらツッコミに回るほど暴走する。登場初期は唯一前世の記憶を知っていたことや戦闘歴の長さなどから、頼れるリーダー的な側面もそれなりに描かれていたが、徐々にうさぎ同様の「明るいおバカ」キャラに戻っていった(一応原作はおおざっぱめ、テレビアニメはおしとやかめに分けられる)。原作と実写版では、火野レイと親友のような関係になっている。『劇場版R』ではうさぎたちの仲間になるまで友達がいなかったとされるが[注 6]、なかよしのフィルムコミックスでは友達に自分以外にも仲がいい子がいたと知って疎外感を感じたことになっている。

成績はうさぎ並みに悪く、高校ではうさぎとは赤点仲間だが、運動神経は抜群で体育だけは好成績。中学1年の頃からバレーボール部に所属している。体力が他人の何倍もあり、『セーラーV』では献血200mlの後に変身して戦った末に足を蚊に何度も刺され、テレビアニメ『S』では献血をはしごした後にピュアな心を抱えて猛ダッシュした末に変身して戦っている。原作では英語が苦手だが、テレビアニメ版では一時期イギリスに住んでいたため英語が得意らしく、プリンセス修行をすると言い出したうさぎに英語を教えてほしいと頼まれたことがある。テレビアニメでは帰国子女を強調するためか、間違ったことわざを言っては仲間に訂正されている。お巡りさんにイタズラして怒られたことがあり、お巡りさんが苦手。

原作・アニメともに惚れっぽくもあり、原作では敵と知らずに恋に落ち、倒した後に別の男性に熱を上げることが多かったが、覚醒後はプリンセスであるうさぎに純潔を誓っている。テレビアニメ版ではタイガーズ・アイとホークス・アイが変装した男性に二股をかけたことがあり、美奈子の夢の鏡を覗いた二人にドン引かれている。しかし原作と『セーラーV』やテレビアニメ版では何度も悲恋を経験していたりと、大人な恋愛をしている人物とも言える。

うさぎとキャラクターが被り、一人だけお付きの猫がいたのは、元々『セーラームーン』の原案となった作品『コードネームはセーラーV』の主人公だからである。作品世界統合により、アルテミスによってセーラーVとして目覚め、単独で行動していた経歴が第1話から伏線として張られている。また、類似を逆手に取って原作・実写・『Crystal』ではプリンセスの「影武者」設定があった。うさぎとの顕著な差異は、「異様に前向きな姿勢」と「変身前から常人離れした身体能力」である。テレビアニメ版でも、キャラクターデザイナーの只野和子が「どちらが月のプリンセスなのか」と気を持たせる演出に備え、美奈子の瞳をうさぎと同じ指定にしたが、テレビアニメ版ではヴィーナス=美奈子が初登場した次の回で本物のプリンセスが登場したため、この工夫は生かされなかった。しかし、第102話では、変身ブローチを奪われて敵に正体を知られそうになったうさぎを助けるため、ルナから借りた変装ペンでセーラームーンに変身してうさぎの窮地を救うという活躍が描かれた[注 7](ネルケミュージカル第三作ではウィッチーズ5の前でセーラームーンに変装、その時はちびムーンがヴィーナス役だった)。

なお、他のセーラー戦士たちと違って唯一苗字に自身の守護星の名前が入っていないが、名前を音読みすると「びなす」になり、ビーナス、ヴィーナスに近くなる。

愛称は「Vちゃん」、原作と『Crystal』の自称・他称は「美奈P」「美奈」で、テレビアニメではアルテミス以外の仲間に「美奈子ちゃん」[注 8]と呼ばれる。

うさぎのことは原作・『Crystal』では始めは「うさぎちゃん」、途中から「うさぎ」と呼んでいる。実写では始めから「うさぎ」、テレビアニメでは「うさぎちゃん」と呼んでいる。原作では「Vちゃん」(第二期まで)、「美奈」、「美奈P」(うさぎから)などと呼ばれている。また、テレビアニメと実写では後半まで他の戦士を戦士名で呼び、うさぎからは初めはフルネーム、後に「美奈子ちゃん」と呼ばれている(他の戦士からは基本的に「ヴィーナス」と呼ばれる)。

原作漫画編集

『コードネームはセーラーV』では、アイドルの追っかけが趣味と公言してアイドルを夢見ており、ゲーム好きで少しガサツでおおざっぱな少女として描かれる。惚れっぽい性格で、失恋と一目惚れを繰り返しては「美奈の初恋」を上書きしていた。空野ひかるという親友がおり、父親は商社マン、母親は専業主婦。厳格な教育ママの母親には塾に通わせられており、母親を嫌っているらしい。

『セーラーV』序盤では初恋の相手・東センパイの好みのタイプが大きな赤いリボンの女性と知り、頭にリボンをつけるのだが、彼の正体がダーク・キングダム直属のダンブライト率いるダーク・エージェンシーのナルキッソスだったため、セーラーVに覚醒して消滅させる。それからも頭のリボンはトレードマークとしてつけ続けている。

クンツァイトそっくりの斉藤センパイに「だれかとにている」と一目惚れし、斉藤が想いを寄せていた「おかっぴー」こと岡本先生に変身した姿で、彼にファーストキスをされる。

『コードネームはセーラーV』終盤で、謎の味方・怪盗エースに扮した俳優の最上エースとキスをしたが、エースの正体はダーク・エージェンシーのダンブライトだった。「運命が一つ違えば美奈子と結ばれていた」という彼は美奈子にヴィーナスへの覚醒を促し、『最後の恋占い』として「君の恋は永遠に叶うことはない。恋か使命か、この究極の選択にもう頭を悩ます必要はない。戦い続ける運命が待っている」と予言して消滅してしまう。前世の記憶を取り戻した美奈子は自らの宿命を受け入れ、セーラーヴィーナスに覚醒する。この時、警視庁の若木トシオ刑事と警視総監の桜田夏菜が協力者になっている。

『セーラームーン』の第一期では、セーラーVとしてダーク・キングダムの情報を集めていたが、プリンセス・セレニティの名前を騙る影武者としてセーラームーンたちの前に現れた後、セーラームーンがプリンセスに覚醒してからはセーラーヴィーナスとして内部戦士のリーダーとなる。他の戦士とともに前世の恋人だったクンツァイトを倒し、「伝説の聖剣」でクイン・ベリルを倒す。第一期終盤では仲間とともに変身ペンを投げ出して命を失う代わりに[注 9]うさぎを助け出した後、セーラームーンの銀水晶によって蘇生する。

第四期では金星の王女のプリンセス・ヴィーナスとしての姿が登場し、金星に自らの城「マゼラン・キャッスル」を持つことが判明する。

番外編『レイと美奈子の女子校バトル』では、普段はうさぎとかなり趣味が合う友達らしく、仲間の中で謎が多いレイの学園生活に興味を持ち、T.A女学園に潜入するがお嬢様学園で浮いてしまい、レイに劣等感をぶつけている。幽霊に取り憑かれたレイを救出してからは、レイに文句を言われながら仲良くなる。

第五期では、レイに「自分たちは仲間を助けて悪を倒す正義の味方で、彼氏(キープくん)も欲しい」と言って青筋を立てさせるが、スリーライツの夜天光に嘘と見抜かれ「もうとっくにあたしには 命を捧げたたったひとりの人(月野うさぎ)がいるわ」と告げ、レイとともに「だからわたしたち オトコなんてお呼びじゃないの」と言い放った。セーラーマーズとともにギャラクシアによってスターシードを抜かれて消滅してしまい、後に仲間たちともどもギャラクシアの傀儡として復活しセーラームーンを苦しめた末に倒された後、ギャラクシー・コルドロンの中にセーラークリスタルを投げ込まれてしまうが、コルドロンの中でセーラームーンに再会する。戦いが終わった後にラムダ・パワーの力で再生し、数年後のうさぎと衛の結婚式に出席する。

テレビアニメ版編集

『無印』では真面目で知的な先輩戦士として登場し、セーラーVとしての活躍をアニメ化した映画も作られていた。セーラームーンのピンチにセーラーヴィーナスとして登場したが、月のプリンセスかと聞かれて否定したため、テレビアニメでは「プリンセスの影武者」という設定はないらしく、いつセーラーヴィーナスに覚醒したのかは不明。クンツァイト戦で多次元混乱世界に飛ばされるまで前世の記憶がなく、うさぎがプリンセス・セレニティの生まれ変わりだとも知らなかった(アルテミスとルナも記憶を封じられて分からなかった)。

『無印』第42話では、ロンドン滞在時に経験した悲恋を語り、想いを寄せていたアランと姉のように慕っていたカタリナが恋仲だと知って、カタリナの幸せのために、自分は死んだことにして身を引くという大人な一面をもっている(美奈子はうさぎにだけこのことを話し、うさぎは「自分達よりずっと大人だ」と言った)。『無印』第45話では、セーラームーンに銀水晶を渡さないように言い、クレッセント・ビームでDDガールズの一人を道連れに死亡したが、うさぎの銀水晶への願いにより、戦士の記憶をなくして転生する。

第二期『R』の幼稚園の事件とナース騒動以降は原作以上に「明るいおバカ」キャラな面が強調されていき、うさぎと双子のようにシンクロしたり、ギャグダジャレ[注 10] を言ったり、各言葉やことわざ(下記の表を参照)を間違えるのがお約束である。

言い間違えたことわざ 正しいことわざ
杏より梅が安い 案ずるより産むが易し
二兎を追う者一都六県 二兎を追う者は一兎をも得ず
河童の腹くだし 河童の川流れ
人の振りして我が振り回される 人の振り見て我が振り直せ
持つべきものは有名人 持つべきものは友
後悔さっきのタラコ 後悔先に立たず
命短し鯉の滝登り 命短し恋せよ乙女
明日は明日の風邪をひく 明日は明日の風が吹く
ふくすけがお盆に帰ってくる 覆水盆に返らず
猫も歩けば悪党に当たる 犬も歩けば棒に当たる
孫の手も借りたい 猫の手も借りたい
待てばカイロも温まる 待てば海路の日和あり
先にほればヒットセーフ 先んずれば人を制す
急がば戻れ 急がば回れ
春眠あかつちを耕す 春眠暁を覚えず
猫に今晩お邪魔します 猫に小判

家事に至ってはうさぎ以下の壊滅的レベルで、『R』第78話では、風邪を引いた仲間たちを介抱しようとするが、お粥に塩を入れすぎた上にレイにぶちまけたり、台所を壊滅的に汚したり、オーディオをいじっては爆発させたりしている。特にレイには「これで悪気があったらエスメロードより極悪人よ!」と評され、最終的には追い出される。幼稚園児や小学生の少年にからかわれ、本気で激怒したことがある(テレビアニメ第52話、第103話、第154話)。

時にはアルテミスも絶句するほどの非常識な能力を発揮し、『S』第78話では月野家の塀の上から二階ベランダにジャンプしている。『S』第100話ではバレー部時代の友人・浅井努に恋をするが、彼には既に恋人がいたことを知ってショックを受ける。しかし彼がダイモーン・ハイキューンにピュアな心の結晶を奪われた際、ハイキューンが投げた心の結晶を得意の回転レシーブで受け止めたことで正体に気付かれる。『S』第106話では仲間たちと白樺高校の見学に行った時に出会ったエルザ・グレイから、木野まことと「二人とも陸上向き」と評される。『S』第109話では仲間たちの中で自分だけがピュアな心を狙われず、ユージアルに「自分もピュアな心の持ち主」とアピールしようと献血をしまくった上に、ユージアルに背後からの不意討ちでピュアな心の結晶を抜き取られた時にも気絶せず、奇声を発しながら結晶を抱きかかえて公園からビル内部の駐車場まで全力疾走してみせた上に、すぐに復活してセーラーヴィーナスに変身するという、人間離れした荒業を披露する。また、第141話ではホークス・アイとタイガーズ・アイに夢の鏡を覗かれながら意識を保ち、二人がかりで施された拘束(封印)を自力で壊して[注 11]セーラーヴィーナスに変身。戦士としての経験やいざというときのパワーは、他の戦士の追随を許さないほど高いようである。

『スターズ』第178話では、スリーライツの夜天光との入浴を想像して鼻血を出しながら「あたしもネコになりた〜い」と発言するなど、エッチなところもある。第184話でも、月野家で星野光のバスタオル一枚の姿を目撃して「ラッキーしちゃったね」と発言していることからも、同様にそれが窺える。

『スターズ』第192話では、アイドルオーディションの一次審査に合格し、ギャラクシアとの戦いが控えていると夜天に非難されるが、夜天が審査に参加した最終審査に合格する。しかし、念願のアイドルデビューは仲間との時間を優先して辞退する。

『スターズ』終盤では、他の太陽系セーラー戦士ともどもスターシードを抜かれて消滅し、希望の光を取り戻したギャラクシアによって復活した。原作・テレビアニメ版いずれも『無印』と『スターズ』で2回死亡していることになる。

実写版編集

原作やアニメ版とは人物像が大幅に異なり、ティーンエイジャーに大人気の歌手兼スーパーアイドルという設定になっており、うさぎ、まことも大ファンである。しかし、病気で余命いくばくもないこともあって、愚直なほどに前世からの使命に忠実になるあまり、意地っ張りで頑固な性格になっている。外見は黒髪のロングヘアで、帽子を被ることが多かった。原作・アニメの特徴だった赤いリボンはつけていないが、セーラーヴィーナスに変身後は原作・アニメとほぼ同様の姿になる。

プリンセスの影武者の使命を果たすため、他のセーラー戦士たちから距離を置いて敵の目を引くようにセーラームーンを守っており、自分をプリンセスと名乗ってからも仲間として合流するのは遅かった(自身の寿命が残りわずかな為、みんなを悲しませたくないこともある様子)。また、前世の悲劇を繰り返さないようにうさぎと衛を引き離す目的で一時的にクンツァイトやゾイサイトと結託したり、亜美がダークマーキュリーとなった際はうさぎ達に亜美を倒せと指示するなど、非情に徹する部分もあり、かなり複雑なキャラクターとなっている。

残された時間を前世の使命に使うために大好きな歌をやめようとしたが、レイのアイドルデビュー(実際は事務所の斉藤社長との狂言)に反応し、セーラーチーム同士のゲーム対決番組に参加する。仲間たちとはしゃぎ合ってセーラー戦士の繋がりが前世だけではないと気付き、歌い続けることにする。

うさぎたちの輪に交ざり始めた矢先に体調が急変し、レイを次のリーダーに指名して最終決戦前に病死してしまうが、最終話で幻の銀水晶の力で復活する。スペシャル版「Special Act」によると、その後もトップアイドルとして活躍している。

なお、OPやキャラクターソングのジャケットなどでは制服姿が見られるが、作中で学校に通っている描写は無い。

ミュージカル版編集

唯一主役級として登場した初演の『ダーク・キングダム復活編』では、クンツァイトが化けた斉藤訓先輩と恋に落ちる。その際に歌われた「並木道の恋」は、その後『コードネームはセーラーV』における斉藤センパイとの恋を描いた話の着想元となり、同話のタイトルに「並木道の恋」が使用された。

性格設定は「ミイラ取りがミイラになる」ということわざを間違えるなどアニメ版に近く、「決戦/トランシルバニアの森」では、レイからセーラーVの時以来彼氏(アラン)が居ないと言われており、アニメ版の設定を残している。

『Crystal』版編集

設定・行動は原作とほぼ同様だが、第3期までは明るくミーハーな面はあまり見られない。太陽系内部戦士のリーダーとしての印象が強く、ダーク・キングダム四天王のクンツァイトとの因縁がより強調されており、自分自身で決着を付ける為に単独でクンツァイトと戦おうとするといった行動に出たこともある。

四天王と自分たち四守護神の戦士が恋愛関係にあったことを唯一覚えており、四天王と交戦した際にそのことを打ち明け、彼らを倒すことを躊躇している。

プロフィール編集

プロフィールはほとんど原作のもの

セーラーヴィーナス(セーラーV)編集

かつてはセーラーVとして活躍した、金星守護星に持つ愛と美貌の戦士。月のプリンセスのガーディアンにして、内部太陽系セーラー戦士のリーダー。原作のアルテミス曰く愛と美の女神アフロディーテの化身。原作・実写・『Crystal』ではプリンセスの影武者(ダミー)でもある。イメージカラーは原作では黄色、テレビアニメではオレンジ色。

他のセーラー戦士より1年も前から目覚めており、セーラーVとして活躍していたため、戦闘経験も豊富であり、普段は他の戦士にとって頼もしい存在に描かれている[1]。光と愛の力を操り、チェーン状のムチが武器とされる(原作では腰に装備したチェーンベルト、テレビアニメは光のチェーン)。情報を集めたり、戦士で一番スピードが早い攻撃で敵の攻撃を止める、戦闘時には指示を出す、などセーラー戦士としての力も一流[2]。ただしアニメでは必殺技の成功率が低い、先陣を切って攻撃しても返り討ちにされてしまい他の戦士に助けられるなど、戦闘能力としてはやや頼りない。DDガールズ戦でもマーズ、ジュピターが2人ずつを道連れにしたのに対し、ヴィーナスは1人を倒すのがやっとであった。バンダイ版ミュージカルでは敵勢力に「スピードはヴィーナス」と分析されており、牽制能力に優れた性能を持つセーラー戦士となっている[3]

実写版でも抜群のリーダーシップを持ち、戦闘時は途中参戦が多いにもかかわらずセーラー戦士のリーダーとして戦う。セーラー戦士としての能力を最も成熟した状態で使いこなすことが可能で、他の追随を許さない。格闘技、特殊技共に優れ、総合力では最強のセーラー戦士と言ってもよく、四天王も一目置くほどであるが、実戦では美奈子自身の病弱から力が衰えており、実力を存分に発揮できず活躍した場面は少ない。そのため不覚を取って敗れることも多く、Act.17、18では妖魔に技が通じず反撃されピンチになったところをマーズに助けられた。Act.25では妖魔の冷凍ビームに為す術がなく、足元を凍らされて身動きがとれなくなったところを止めの冷凍ビームで凍らされて何もできずに戦闘不能となってしまった[注 12]。亜美が覚醒したダークマーキュリーと戦った際も敗れている。Act.46ではセーラー戦士の中で最も遅く戦士の力が目覚める。

テレビアニメ、『Crystal』、ミュージカルの決めゼリフは「愛の天罰、落とさせて頂きます!」。テレビアニメでは「金星に代わって、愛の奇跡を見せてあげる!」もあるが、ジュピターの決めゼリフほどではないものの使用頻度は少なかった。テレビアニメ『R』第56話の歌舞伎調名乗りは「仮面の伝説過去のもの、その素顔も美しい!最後に登場、美少女戦士はセーラーヴィーナス!」。原作第三期の登場セリフは「美の星!金星を守護にもつ愛の戦士!セーラーヴィーナス参上!」。原作のセーラーVの決めゼリフは「コードネームはセーラーV!正義の使者!セーラー服美人戦士!!セーラーヴィーナス参上!!」。実写版では「愛と美の戦士、セーラーヴィーナス!金星にかわっておしおきよ!」『Crystal』での名乗りシーンの背景は金星とピンク色のカーネーションの花。

セーラースーツはオレンジメインで、胸元のリボンは藍色、後ろ腰のリボンは黄色(実写版のみオレンジ)。セーラーカラーの白いラインは全シリーズ共通で1本という設定。ピアスは丸い宝玉型(原作・『Crystal』では赤色、テレビアニメ・実写版では金色)。ブロックヒールのストラップパンプスを履いており、くるぶしにリング状のリボンを結んでいるのが特徴。実写版では後頭部のリボンの中央にハート型の赤いクリスタルの飾りが追加されている。

セーラーV
美奈子が当初覚醒した姿。まだティアラはなく、額に金色の三日月マークが浮かび、赤色のマスクを装着している。セーラースーツは濃い青色メインで、レオタードベースではなく唯一上下が分かれたコスチュームになっている。
スーパーセーラーヴィーナス(原作第四期、『SuperS』)
原作第四期ではセーラークリスタルの力によってパワーアップした形態、テレビアニメではペガサスのパワーを受けてパワーアップした姿。他のセーラー戦士と同じハート型のブローチ、リボンや肩のプロテクターなどが変わった。最強武器「愛のムチ」を獲得した。以前の必殺技や戦闘力なども大幅強化されている。テレビアニメではこの姿からピアスが原作と同じ赤い宝玉に変わる。
エターナルセーラーヴィーナス(原作第五期)
原作のみ登場する形態。エターナル化の際に、ブローチが星型へ変化した。セーラースーツは球体のプロテクターに二重スカート、白いロングブーツなど、エターナルセーラームーンに類似したものになっている。
プリンセス・ヴィーナス(原作第四期)
原作第四期終盤で新しい聖杯が誕生した時に変化したプリンセスとしての姿。金星のセーラープリンセスの城として「マゼラン・キャッスル」という城を持っている。
赤いバラが乗った黄色いリボンの髪飾り、同色のリボンチョーカーとペンダントをつけている。背中が開いた黄色いマーメイドドレスの胸下には切り替えがあり、胸下に巻かれた黄色い帯から淡黄色のひだが垂れ下がっている。両肩のストラップ部分には黄色いリボンがついている。靴はヒールの高いストラップパンプス。
実写版では、月のプリンセスとして目覚める前のセーラームーンを守るために、月のプリンセス「プリンセス・ヴィーナス」[4]と名乗り、敵の目を引きつける影武者としての姿。額に月のプリンセスを象徴する金色の三日月マークがあり、偽物の『幻の銀水晶』がはめこまれたティアラを装着する。髪の赤いリボンが宝珠に結びついたチェーンのような髪飾りも追加された。『Act.ZERO』では青いヒールを履いているはずがリハーサル中に履いていたものなのか、ワンカットだけ白いスニーカーのような靴を履いている。
備考
金星はローマ神話のウェヌス(英語読みでヴィーナス)、ギリシャ神話のアフロディーテ(ウェヌスと同一視される)、メソポタミア神話イシュタル[注 13]などの「愛と美の女神」が司る星とされ、さらには美奈子の姓が「金野」ではなく「愛野」であること、技「ラブ・ミー・チェーン」「ラブ・アンド・ビューティ・ショック」がまずここから取材されている。
「クレッセント」は本来三日月を意味するが、金星にもと同じように「クレッセント」が存在するという天文現象を発見したガリレオ・ガリレイが、天動説を支持する当時の教会の弾圧を警戒し、研究仲間への手紙の追伸に「愛の母がダイアナの真似をしている(=金星が月と同様満ち欠けの挙動をするという地動説の新たな証拠を発見した、の意)」と書き送ったという故事が、「クレッセント・ビーム」と「セーラーヴィーナスは月のプリンセスの影武者」という設定の元になっている。また、金星の紋章(惑星記号)は女神ヴィーナス手鏡で自分を映す姿が図案化されたもので、原作のセーラーVは手鏡(コンパクト)を使ってクレッセント・ビーム&ブーメランや愛のクレッセント・シャワーを放っていた。
美奈子の星座である天秤座は金星の支配星である。美奈子の性格は占星術上の天秤座B型の特徴に一致する点が多く、バランス感覚に優れて朗らかで自由奔放などの性格が共通する。

アイテム編集

変身アイテム編集

V用変身ペン(原作第一期・二期、番外編ちびうさ絵日記、『コードネームはセーラーV』、『Crystal』)
『コードネームはセーラーV』でアルテミスからもらった変身ペン。真実を記すペンで、時々宿題に利用している。後に「セーラームーン」本編で登場する他のセーラー戦士の変身ペンとは形状が違い、透明のキャップの先端に、五光星に2つのリングが交差した小さな飾りが付いている。また、セーラーVゲームと繋がっていて、ゲームのクリアー状況がわかるようになっている。
変身ペン(テレビアニメ)
原作で使用していたものとは違い、他のセーラー戦士の変身ペンと同じ形になっている。配色は本体が黄色でキャップ部分が金色で、キャップの先端にある右斜めの楕円状のリング中央に円盤がはまり、テレビアニメでは円盤に金星の紋章が刻まれている。
スター・パワー・スティック(原作第二期、テレビアニメ『R』中期 - 『S』-『Crystal』)
ルナに渡された二番目の変身アイテム。先端についた星型の飾りの中央に金星の紋章が浮かぶ黄色の石がついている。原作ではこのアイテムから他の戦士と同じ形の変身ペンになっている。玩具では星の飾り部分に黄色いマニキュアが入ったネイルスティックとして販売された。
ヴィーナス・クリスタル(原作)
原作第四期でアルテミスから授かったハート型の守護石で、ヴィーナスのセーラークリスタル。スーパーセーラーヴィーナスへ変身する際のアイテムである。このアイテムを得て以降美奈子はスーパーセーラーヴィーナスに変身する。エターナル化の際に、形が星型へ変化した。
クリスタル・チェンジ・ロッド(テレビアニメ『SuperS』中期以降)
ペガサスの力を受けてパワーアップした時に、スター・パワー・スティックから変化した三番目の変身アイテム。先端にはヴィーナスの紋章と薔薇の花の鎖が刻まれた黄金色のクリスタル球のクリスタルパワーオーブが付いている。原作でのヴィーナス・クリスタルにあたる。
銀のブレスレット(実写)
ジュエリー・スター・ブレスレット(実写)
実写版での変身アイテム。羽の生えたハートを象った銀のブレスレットは変身と同時にジュエリー・スター・ブレスレットになる。中央の宝石の色は黄色。マーキュリー・マーズ・ジュピターの持つブレスレットとは異なり、中央の宝石のみ金の飾りが取り囲んでいる。
変身携帯テレティアS(実写)
アルテミスに授かった携帯電話型の変身アイテム。セーラーVのコスチュームを登録していることが明らかになっている。

装備品編集

ゴーグル
セーラーV時代につけていた赤い仮面で、セーラーVのトレードマーク。
オレンジ色のマニキュア
セーラーヴィーナスの爪に塗られているオレンジ色のマニキュア(通常は手袋に隠れて見えない)。
ラブのチェーンベルト(原作、実写)
セーラーヴィーナスが腰に巻いた専用武器のチェーンベルト。ヴィーナス・ラブ・ミー・チェーンなどの技に使用し、攻撃するだけでなく敵の武器を奪うなど用途は多い。
原作第一期と実写版は金色の金具に取り囲まれた真っ赤な宝珠が連なるチェーンで、普段は腰に装備している。テレビアニメは光のエネルギーで形成されたハート型のリングが連なるチェーンで、使用時の度に作り出している。『Crystal』では金具に囲まれていない宝珠が連なったチェーン。原作第二期と第三期では宝珠を囲むチェーンがハート型に変更された(新装版第二期では第一期と同じデザインに修正されている)。
愛のムチ(原作第四期、実写)
ラブのチェーンベルトがパワーアップした、スーパーセーラーヴィーナスの専用武器。バラの花型の宝珠が連なった鎖だが、原作第四期Act41や第13巻カバーイラストなどではハート型になっている。「ヴィーナス・ラブ・アンド・ビューティ・ショック」発動の際に使用する。
実写版では戦士の力が目覚めた後の武器で、ムチ型のチェーンベルトが変形したものとなっている。
対戦格闘ゲームでは愛のムチを用いて、相手を鞭打つ攻撃の場面がある。基本的にはラブ・ミー・チェーンと同一視することができる。
クリスタル・ティアラ(実写)
実写版で月のプリンセスと称して現れたヴィーナスが装着していたティアラ。偽物の『幻の銀水晶』がはめ込まれており、ネフライトに奪われた際に爆発・消滅した。
腕時計型通信機(第二期以降)
セーラームーンのクリスタル・スターを象ったデザインの通信機で、カラーはオレンジ。

武器編集

クレッセント・コンパクト(原作第一期・第三期、番外編ちびうさ絵日記、番外編受験戦争編、『コードネームはセーラーV』)
三日月形のコンパクト。開くと両面鏡張りになっており、この鏡には真実の姿を映す力がある。月光によるエネルギー充電が必要で、エネルギーが切れてしまうと鏡面が黒くなって何も映さなくなり、クレッセント・ビームを撃つこともできなくなってしまう。ブーメランのように投げ、対象を切り裂いたりダメージを与えることもできる。テレビアニメでは登場しなかったが、当時の玩具の『幻の銀水晶』のケースとして販売された。
ヴィーナス・マイク(セーラーV)
新アイテムであるにもかかわらず、一度しか使用されなかった。「ヴィーナス・百億ボルト・ロックンルージュ」を放つためのアイテム。
伝説の聖剣(原作第一期、『Crystal』、実写Act Special、ネルケミュージカル)
プリンセスを守る聖剣。四守護戦士全員の物とされているが、実際に使用しているのはリーダーであるヴィーナスのみである。『幻の銀水晶』から作られた剣[注 14]で、月のシルバーミレニアムの廃墟に安置されていたが、セーラー戦士達が月へやってきた際に彼女達の手で引き抜かれた。シルバー・ミレニアムを廃墟と化したメタリアの力により、剣の表面は毒性のある石のような物質で覆われていたが、クイン・ベリルとの戦いの最中にそれが剥がれて真の姿を現し、クイン・メタリアの封印方法を示す。ヴィーナスはこの剣を使って過去、現在ともクイン・ベリルを倒したり、クイン・メタリアに取り込まれたセーラームーンを目覚めさせるきっかけをつくった。また、元に戻らない衛を嘆いてセーラームーンが心中に使ったり、過去においてはプリンセスの自害に使われたりもした。壊れたわけではないが、第二期以降まったく出てこない。
実写版では変身能力を失ったセーラー戦士がクイン・ミオと戦うために、クイーン・セレニティが月の王宮から地球に転送してくれた伝説の聖剣。「戦士の魂」とも呼ばれており、強い力を秘めている。美奈子、亜美とまことの手で引き抜かれた聖剣は金色の光の粒と化し、セーラー戦士たちの変身アイテムと武器を1日だけ再現した。
『Crystal』では月に行った際に他のセーラー戦士と共に抜き、クイン・メタリアに取り込まれたセーラームーンを目覚めさせる為に使用された。第三期では、「ヴィーナス・ウインク・チェーン・ソード」発動の際にヴィーナスが使用している。原作カラーイラストと実写版の金色とは違い、『Crystal』は銀色のデザインになった。
みかづきカッター(実写)
実写版で登場するセーラーVの専用武器。手裏剣のように使う小型の金色の三日月状のブーメランで、敵を切り裂くことができる。Act.17では弾き飛ばされたことがある。
『コードネームはセーラーV』で登場したクレッセント・コンパクトと同じデザイン。
セーラー・スター・タンバリン(実写)
先端の宝石は金色。固有技はないが、五光星のようなエネルギーを複数放つ攻撃ができる。最終決戦の時にセーラーマーズが使用。
ヴィーナス・デッガーズ(実写)
セーラー・スター・タンバリンが変化した二本で一対の両刃の短剣。本編で使用することはなかった[注 15]が、Special Actで初めて使用する。戦うことが出来ないレイの力と自分の力をあわせて召喚した。

変身呪文編集

三日月・パワー!トランスフォーム!(セーラーV)
セーラーV時代に使っていたクレッセント・コンパクトで、様々な変装をする呪文。原作第3期では変身呪文は無いが、無限学園生徒への変装で久々に使用。
ムーン・パワー!トランスフォーム!(セーラーV)
セーラーVへの変身呪文。
ヴィーナス・パワー!メイクアップ!(第一期)
テレビアニメでは変身ペンの金星のマークが回転し、ペンから出現した五光星を付けた眩しい金色のリボンを新体操のように回し、それが地面に落ちると同時に金色の五光星の帯が噴き上がって美奈子の身体を包み、セーラーヴィーナスへ変身する。ポーズを決めると、背景に愛と美の女神の誕生を表す海の泡沫が現れる[注 16]
『Crystal』では他の4人と異なり変身時の動作は前半が大きく異なっている。変身開始時は変身ペンに集まった光がマニキュアとなったあと変身ペンを手に取るという、演出が追加されている。ペンを手に取る際の動作は全員異なり、美奈子の場合は一度ペンを手で振り払うように弾き飛ばして回転させたあと掴む。その後、変身ペンから出た金色のリボンを全身に纏ったあと、それを振り払う動作と同時にテレビアニメ版と同じく金色に輝く五光星が噴き上がる。また、変身完了時には金色に光る金星の紋章が額に浮かんだあとティアラが装着される。ポーズを決めると、背景に金星が現れる。
実写では他の四戦士より変身が長めで、宙返りをした後モデル歩きをしながら戦士服に着替え、髪をなびかせて金色の光で黒髪を金髪に変える。
ヴィーナス・スターパワー!メイクアップ!(第二期)
テレビアニメでは手の甲を向けて掲げた手の爪に集まった金色の光が金色のマニキュアとなったあと、スター・パワー・スティックを手に取り、スティックの金星のマークが回転する。基本動作は初期のヴィーナス・パワーと同じ。ポーズを決めると、背景に金色に光る金星のマークが浮き上がる。
『Crystal』では、変身時の演出はヴィーナス・パワーから引き継がれている。
ヴィーナス・プラネットパワー!メイクアップ!(原作第三期、『Crystal』)
『Crystal』では、スター・パワー・スティックの現れ方など変身開始時の演出がテレビアニメのスターパワーと同じものに変更されている。また、前半の動作も再び変更されており、金色のリボンを纏うのではなく金色に輝く五光星の帯を引き連れながら舞うという流れになっている。
ヴィーナス・クリスタルパワー!メイクアップ!(第四期)
基本動作はスターパワーから引き継がれているが、耳にかかる髪をかきあげる動作が追加されている。ポーズを決めると、背景に金色に光るハート型に連なった薔薇の紋章が浮き上がる。

セーラーヴィーナスの必殺技編集

ヴィーナス・ラブ・ミー・チェーン(原作、アニメ、実写全てに登場。テレビアニメでは『R』以降)
原作では腰に付けたラブのチェーンベルトにエネルギーを纏わせて攻撃する。登場当初は自分が月のプリンセスだと名乗っており「ヴィーナス」の名前が使えないという事情のため、「ラブ・ミー・ムーン・チェーン」と言っていた。原作第三期では攻撃だけでなく、洗脳された人々を元に戻すことも出来る。
テレビアニメではクレッセント・ビームのエネルギー波動を金色に光るハート型のリングを連ねたようなチェーンに変換して自由自在に操る。どんな角度からでも敵を攻撃できるだけでなく、重い物を動かしたり相手を牽制や拘束などしたりもできる便利な技となっている。チェーンを螺旋状にして全身を包まれた後に敵を直撃することが多い。なお、テレビアニメ第三期102話でセーラームーンに変装して現れた際にも「ラブ・ミー・ムーン・チェーン」と言っていた。
実写では腰に付けている赤い宝玉の飾りを連ねたようなチェーンを鎖の形の長いムチに変換して、敵に襲い掛かる[5]。技の成功率が高いものが多い、35話ではクンツァイトの攻撃を跳ね返すほどの防御力を示した。
『Crystal』ではラブのチェーンベルトを振って敵にぶつける、敵を拘束しつつ金色のエネルギーを放出して撃ち倒す、物を奪うなど素早さと応用性が高い技を使う。seasonⅢではラブのチェーンベルトを使っているが動作はテレビアニメ版をリメイクしたものとなっている。
クレッセント・ブーメラン(原作、実写、『コードネームはセーラーV』第1巻Vol.3、『Crystal』。実写ではクレッセント・カッター)
幻の戦士セーラーV時代から愛用する真実を映し出すコンパクトをブーメランのように投げ、相手を切り裂く。
原作第一期では技名こそ出ないが、ゾイサイトを倒す際に使用されており、第二期と第四期の番外編も登場した。
実写でも技名は明かされないが、三日月カッターでブーメランのように投げる。敵の行動や攻撃を阻害し、敵の道具を破壊することもある。
3DO対戦格闘ゲームではV字型の光のブーメランを回転させ相手に投げる攻撃。
『Crystal』ではセーラーヴィーナスの初期技で、オレンジ色に光る三日月形のブーメランを投げ飛ばす攻撃になっている。複数回発動も可能。
ローリング・ハート・バイブレーション(原作、実写、『Crystal』)
原作では両腕からハート型のエネルギー光弾を発生し、渦と震動で回転させ放つ攻撃。原作初登場時の掛け声は「わが愛の星・金星よ!愛の力を!」。
アーケードゲームではテレビアニメ版オリジナルの新規アニメーション[注 17]であり、自身を抱くように両腕を大きく交差させて集中した後、エナジーを込めて向かい合わせた両手の間にピンク色のハート型のリングを作り出して両腕から回転させ放つ攻撃。3DO対戦格闘ゲームでは両腕から複数放つ金色のハート型のエネルギー体を身体の周囲に回転させて、相手の近距離攻撃を防いだ。スーパーファミコン版では両腕から放つ複数のハート型のエネルギー弾を敵に弾き飛ばす。
実写では第46話に一度だけ使用。戦士の力が覚醒した際の技で、ヴィーナスが胸の前で両手をハート型にして姿勢を回転させ、両腕の間に展開したハート型の光の輪を複数放出して攻撃する。最強の妖魔に振動を与えて吹き飛ばし、その勢いでクイン・メタリアを分離させるほど高い威力を持っていた。
『Crystal』では第二期から初登場。金色に光るハート型のリングを両手から回転させて放ち、敵にぶつける。
クレッセント・ビーム(テレビアニメ、『コードネームはセーラーV』第1巻Vol.1)
原作では『コードネームはセーラーV』のみ登場する必殺技。予め月光を浴びて充電されたコンパクトを相手にかざし、強力なビームを放つ攻撃。充電されていないとコンパクトの鏡面が黒くなり使用することが出来ない。
テレビアニメではセーラーヴィーナスの初期技で、三日月の形をした金色のエナジーを2つ作り出して頭上で合わせ、光の泡を吹き出しながら輝くそのエナジーの塊を人差し指で触れて指先に取り込む。そして敵に向けた指先から、エナジーを凝縮した一筋の金色のビームを発射して貫いたり、焼き切ったりする。初登場時ではクンツァイトを負傷させたが、その後は妖魔の攻撃で無効化されることがほとんどであり、セーラー戦士の技の中でも特に成功率が低い。マーズやジュピターの必殺技を助力したことが多い。
劇場版『R』では発射前のエナジーを集中する部分は省略され、白いエナジーの光球に包まれながら金色のビームを放つ指先のアップから始まり、そのまま指先から放ち続けながら周囲をビームで薙ぎ払って敵を一掃した。
クレッセント・ビーム・シャワー(テレビアニメ『R』前半)
全身の光のエネルギーを指先に集中させ、上空にビームを発射する。ビームは上空で弾けて拡散して降り注ぎ広範囲を攻撃する。クレッセントビームと違い、相手の動きを封じつつダメージを与える技になっている。ガーディアン、ギガロスにクレッセントビームを破られた際、園児たちを守りたいと思う強い気持ちにより生み出された。
ヴィーナス・ウインク・チェーン・ソード(原作第三期、テレビアニメ『S』OP、『Crystal』)
プラネット・パワーで強化された技。光のラブ・ミー・チェーンを剣化させて相手目掛けて投げつける。
テレビアニメでは『S』のOPにのみ登場し、本編未使用。ラブ・ミー・チェーンにつけた光の剣をチェーンが旋回する勢いで投げ飛ばす技。
対戦格闘ゲームではラブ・ミー・チェーンを振って、光の剣のようなエネルギーを向上に飛ばして攻撃する。
『Crystal』ではウィンクから出した金色のハート型のエネルギーを聖剣に変化し、それから両腕に聖剣を持って数回転する後に投げ飛ばす。聖剣を大量の金色のハート型のエネルギー体に変化し、4本のラブ・ミー・チェーンに増幅して敵を貫く。
ミュージカル『美少女戦士セーラームーン -Amour Eternal-』では四方八方からラブ・ミー・チェーンを敵に直撃するエフェクトが見られる。
ヴィーナス・ラブ・アンド・ビューティ・ショック(原作第四期、テレビアニメ『SuperS』)
原作では「無敵の金星の女神の愛のムチ!!うけてみよ!!」という詠唱がつき、バラ形の鎖にして愛のムチで攻撃する。
テレビアニメでは手のひらから光のエネルギーを口元に集めてウィンクした後、投げキッスのポーズでハート型の衝撃光弾を生成し、自身の周りで増幅して発射する。技のスピードが強化されるほか、多数の敵に短時間で命中させる描写がある。セーラーティンにゃんこにはあっさり避けられてしまった。
ヴィーナス・ラブ・アンド・ギャラクティカ・ショック(原作第五期のみ)
原作第五期後半にて、セーラーギャラクシアの部下として生まれ変わった際の技で、「ヴィーナス・ラブ・アンド・ビューティ・ショック」と同様の技。
怒りのクレッセント・ビーム乱れ撃ち(テレビアニメ『SuperS』141話にのみ登場)
大きく手を振り上げて掲げた指先へエナジーを集中し続け、周囲が光で染まる程の大きなエナジーの光球を指先に灯した後、正面に向けて一瞬で大量の激しいビームを発射する。
ヴィーナス・ビーム[6](実写)
実写では技名は作中では唱えられず、唇に指をあてるポーズをとりながらエナジーを指先に集中した後、敵に向けた指先から金色のビームを発射する。普段は指先から光を放出し続けて浴びせるようなビームを発射するが、棒状に凝縮した短めのビームを2連射する事もあった。ポーズをとりながら準備をする際、発射前に指先が一瞬光り輝く事もあった。初登場時はゾイサイトを撃退することに成功し、以後は弾かれることが多い。
本編のOPでも登場した。胸の前で両手をハート型に合わせた後、ポーズをとりながら右手のひらから一閃して金色のビームを撃ち出す。
空中地獄車(メガドライブ版ゲームのみ)
掴んだ相手と共に地面を転がった後に空高く蹴り飛ばす。
ヴィーナス・キック(アーケードゲームのみ)
テレビアニメ版オリジナルの新規アニメーションであり、ジャンプしながら蹴りを繰り出す技。
チェーン・エクスプロシブ(対戦格闘ゲームのみ)
相手に大ダメージを与える超必殺技。ラブ・ミー・チェーンで地面を叩き、強烈な光の波動を起こす。

セーラーVの必殺技編集

全て『コードネームはセーラーV』のみ登場。

セーラーV・キック(第1巻Vol.2)
ただのキック。話によってはキックキックと連発される。
ヴィーナス・パワー! 愛のクレッセント・シャワー 降らせていただきます!(第1巻Vol.4)
複数の人間を浄化するために使用。コンパクトを用い、三日月形の光を無数に降らせる。
セーラーV・チョップ(第1巻Vol.6)
左チョップ。
ローリング・スクリュー・セーラーV・パンチ(第2巻Vol.7)
ハワイに行き損ねた恨みを込めたアッパー。
クレッセント・スーパービーム(第2巻Vol.8)
クレッセント・ビームのバリエーションの一つ。コンパクトを開いての必殺ビーム強力版。スーパーが付くのは、憧れの斉藤センパイにキスされて舞い上がり、本人によると「ターボ全開バリバリ」とのこと。
Vちゃん式・もみだし・セーラーV・チョップ(第2巻Vol.9)
ダイエット話に登場したチョップ技。
クレッセント・スレンダービーム(第2巻Vol.9)
コンパクトを開いての必殺ビームのダイエット話版。技名はただのノリである。
ヴィーナス・サルファ・スモーク(第3巻Vol.11)
強烈な匂いを発する技。Vによると「神聖な金星の大気の匂い」らしいが、あまりいい匂いではない様子。
ヴィーナス・アイアン・マッスル・パンチ(第3巻Vol.11)
左ストレート。
「Vちゃん・打ち刀」で切腹の刑(第3巻Vol.12)
切腹と言いつつ、両手に握っていた打刀で敵を両断している。
ヴィーナス印蚊取り線香台風(タイフーン)(第3巻Vol.13)
どこからともなく蚊取り線香(かゆみに効く必殺ジフェンヒドラミン配合)を召喚し、そのにおいをパワーに乗せて放つ。
ヴィーナス・百億ボルト・ロックン・ルージュ(第3巻Vol.14)
一回限りの新しいアイテムのヴィーナス・マイクを用い、新曲を歌うアイドルのつもりでウェーブを放つ。
ヴィーナス・愛のメガトン・シャワー(第3巻Vol.15)
愛のクレッセント・シャワーより強力な浄化技と思われる。

キャスト編集

声優
女優

脚注編集

[脚注の使い方]

注釈編集

  1. ^ 原作・『Crystal』では月野うさぎよりも濃い金髪で、テレビアニメ・ミュージカル・実写版(変身後)では逆にうさぎよりも明るい金髪。実写(変身後)とミュージカルでは髪にウェーブがかかっている。実写版(変身前)は黒髪のストレートロングで、変身するまでリボンをつけない。
  2. ^ 『セーラーV』第1話では後ろでシニヨンに結んでいたが、「初恋の相手」の東先輩(正体はダーク・エージェンシー構成員「ナルキッソス」)に薦められ、リボンで髪を整えるようになった。
  3. ^ 制服に合わせた配色にされているらしく、原作イラストやテレビアニメの場面で配色が違うことがある。原作ではうさぎよりも色が濃く、テレビアニメではうさぎよりも色が薄い。
  4. ^ ただし『Crystal』、実写版では原作同様、第1話冒頭からセーラーVの存在が明かされている。
  5. ^ 現実にセーラーVのアニメ化も企画されていたのだが、結局頓挫してしまった
  6. ^ 同級生には付き合いが悪いと言われ、なぜかセーラーVだとバレてしまっている。
  7. ^ 仲間のフォローによって何とかごまかし通せたものの、視聴者には明らかにニセモノとわかる外見で、カオリナイトは「何か違うような…」と怪しみ、うさぎ本人も絶句したあまり、「その変装、やめて…?」と泣いて懇願した。
  8. ^ フィルムコミックスでは「美奈ちゃん」。
  9. ^ 戦士の姿で変身ペンを投げ出すのは命を投げ出すのを意味するらしい。
  10. ^ テレビアニメ第107話で、ギャグのレベルが下がっているとまことから指摘されている。
  11. ^ この封印は普通は自力で破ることは不可能らしい。
  12. ^ ジュピターも凍らされて戦闘不能、マーズは炎系の技で抵抗するも押し返され、凍らされて戦闘不能。
  13. ^ SFCゲーム『ANOTHER STORY』に登場する反セーラーチーム「オポシティオ戦士」に、美奈子に似た容姿・性格と属性を持つオポシティオ・イシュタルが存在する。
  14. ^ ただし、新装版以降は材質が『幻の銀水晶』であることを明言するモノローグが削除されており、洗脳されたタキシード仮面の「このちっぽけなカケラや剣の他に『幻の銀水晶』があるのか」というセリフから推測できるのみとなっている。
  15. ^ 本編では美奈子が急死したため、最終決戦で美奈子の力を借りたレイがマーズ・デッガーズとして召喚している。
  16. ^ 演出は幾原邦彦
  17. ^ 只野和子描き下ろし。
  18. ^ テレビアニメ版では西村レイカも演じている。
  19. ^ エンディングでは、深見梨加と住友七絵の名前が同時にクレジットされている。
  20. ^ キャスティングされていた山下栄が事故で降板したため、急遽アンサンブルだった征矢千鶴が演じた。
  21. ^ 後に「かぐや島伝説」のビルハ・エメラルド、「トランシルバニアの森」のエリザベート・バートリー、「スターライツ・流星伝説」の二代目クイン・ベリルを演じている。

出典編集

  1. ^ 「美少女戦士セーラームーン 取扱い説明書」第18頁より。
  2. ^ 『テレビマガジンデラックス46 決定版 美少女戦士セーラームーンR 2 - 対決!ブラック・ムーン』第23頁より。
  3. ^ 『決戦 / トランシルバニアの森 〜新登場! ちびムーンを護る戦士達〜』。
  4. ^ 『美少女戦士セーラームーン ひみつじてん』第28頁より「プリンセス・ヴィーナス」と名付けられた。」
  5. ^ 『UCHUSEN YEAR BOOK 2004』第147頁より。
  6. ^ 『美少女戦士セーラームーン ひみつじてん』第26頁より。