戦争と青春』(せんそうとせいしゅん)は、1991年制作の日本映画

戦争と青春
監督 今井正
脚本 早乙女勝元
原作 早乙女勝元
製作 大澤豊
岡村光雄
出演者 工藤夕貴
音楽 佐藤勝
撮影 岡崎宏三
編集 沼崎梅子
製作会社 こぶしプロダクション
「戦争と青春」製作委員会
配給 松竹
公開 日本の旗 1991年9月14日
上映時間 112分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
配給収入 4.5億円[1]
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太平洋戦争に翻弄される若者たちの運命を描いた作品で、早乙女勝元原作の同名小説を彼自身が脚本を執筆し、工藤夕貴主演、今井正監督で映画化。今井正の遺作となった。モントリオール世界映画祭エキュメニカル賞受賞[2]

現在と過去をシンクロさせながらストーリーが展開し、現在をカラーで、過去をモノクロで撮影している。ただし、東京大空襲のさなか、主人公たちが逃げる場面はカラーになっている。

工藤夕貴が1人2役を演じ、イメージソング「昭和」も歌っている。

あらすじ 編集

東京下町に住む女子高生・ゆかりは、学校の授業で親から戦争体験を聞きレポートにまとめるという宿題を出される。早速、父・勇太に話を聞こうとするが、何故か父の口は重たかった。

そんなある日、勇太の姉(ゆかりから見れば伯母)・咲子が飛び出した子供をかばって交通事故に遭う。咲子には戦争で生き別れた娘がおり、町の焼け焦げた電柱のところで離れ離れになっていたため、毎日そこに立って娘を待っていたのだ。事故はそこで起きたものであり、咲子はその際に娘の名前を叫んでいた。

これをきっかけに勇太は重い口を開き、ゆかりは父と伯母の壮絶な戦争体験を知る。

キャスト 編集

その他、三遊亭圓歌沙人古田将士

逸話 編集

  • 東京大空襲のシーンは、御殿場市富士山の麓にオープンセットを建てて撮影された。この大規模な爆発炎上シーンにおける多額の費用の調達のため、「市民プロデューサー」のクレジットで一般市民からのカンパを募った。
  • そのシーンの撮影中、炎上中の撮影セットの火の粉が、演じている工藤の防空頭巾に引火し、気づいた相手役の俳優が慌てて揉み消すというハプニングがあったが、その場面は本編中でそのまま使われている。

脚注 編集

  1. ^ 「1991年度日本映画・外国映画業界総決算 日本映画」『キネマ旬報1992年平成4年)2月下旬号、キネマ旬報社、1992年、143頁。 
  2. ^ Awards of the Montreal World Film Festival - 1991
  3. ^ これがデビュー作品。

外部リンク 編集