戦略大作戦

1970年クリント・イーストウッド出演のアメリカの映画

戦略大作戦』(せんりゃくだいさくせん、原題:Kelly's Heroes)は、1970年6月23日に劇場公開されたアメリカ戦争映画第二次世界大戦中のヨーロッパ戦線を舞台に、連合軍のならず者たちが繰り広げるアクション・コメディである。

戦略大作戦
Kelly's Heroes
監督 ブライアン・G・ハットン
脚本 トロイ・ケネディ・マーティン
出演者 クリント・イーストウッド
音楽 ラロ・シフリン
撮影 ガブリエル・フィガロア
編集 ジョン・ジンプソン
配給 MGM
公開 アメリカ合衆国の旗 1970年6月23日
日本の旗 1970年12月26日
上映時間 144分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
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撮影に使用されたヴィジナダの教会前広場。

日本では1970年12月26日に劇場公開された。

ストーリー編集

第二次世界大戦も末期に差し掛かった1944年9月フランス、ノルマンディー上陸作戦以来前線で戦い続けているアメリカ陸軍第35歩兵師団英語版のビッグジョー曹長率いる小隊は、いつも肝心なところで後退を命じられ、未だに手柄を立てられず苛立ちがつのる毎日。

そんな中、ビッグジョーと元中尉のケリー二等兵はドイツ国防軍の情報将校ダンコーフ大佐の身柄拘束に成功する。ビッグジョーもケリーも大した情報は期待していなかったが、ダンコーフの手荷物を調べると金の延べ棒が隠されていたのである。ケリーはダンコーフに酒を振る舞い、泥酔したダンコーフから前線の向こうにある小さな街クレアモントの銀行に大量の金塊が保管されている旨を尋問で聞きだした。そしてケリーからこの話を聞いた小隊の兵士たちはクレアモントの金塊をくすねるべく、服務を放棄して中隊長メイトランド大尉の休暇中に前線越えを試みる。

損耗と被害を出しながらも目的地に到着した一行は3兩のティーガー戦車の内2兩を撃破するも虎の子のシャーマン戦車は故障で稼働できず金塊を目の前に手詰まりとなった末に相手ティーガー戦車車長と直接交渉に持ち込み、現状と状況を明かして取引は成立した。

88mm砲で銀行の扉を吹っ飛ばし、その場に居た面々は各々の車両に金塊を積んで去っていった。

登場人物編集

小隊編集

ケリー二等兵
演:クリント・イーストウッド、吹替:山田康雄
主人公。かつては中尉だったが、部隊が誤った命令で友軍陣地を攻撃した折、責任のしわ寄せを受けて降格された。現在はビッグジョーの小隊に所属する二等兵に過ぎないが、他の小隊員からは一目置かれている。捕虜としたドイツ軍情報将校ダンコーフから、最前線にある小さな街クレアモントの銀行に大量の金塊が眠っていることを聞き出し、強奪を目論む。
ビッグジョー曹長
演:テリー・サバラス、吹替:大平透
ケリーらを率いる巨漢の小隊長。友軍の誤爆や敵ドイツ軍の砲撃に晒されながらも後続部隊に手柄を横取りされる日々に不満を抱いている。当初はケリーの強奪計画に反対していたものの、小隊員達の説得もあり強奪に参加することとなる。
クラップゲーム・ハスラー(サイコロ[1]軍曹
演:ドン・リックルズ、吹替:永井一郎
師団の資材部に勤務する主計軍曹。ケリーから装備の調達を頼まれるが、金塊の話を聞くとパリ相場を元に相当する金額をはじき出し、自らも強奪に参加する。戦闘経験は少なく、ブローニングM1919機関銃の重量に愚痴をこぼす。
ジョブ伍長
演:トム・トゥループ
ビッグジョーの親友。クレアモント付近の地雷原にて戦死する。
ガトゥコウスキー二等兵
演:リチャード・ダヴァロス
小隊の狙撃手。モシン・ナガン狙撃銃を愛用している。
“バーバラ”バブラ二等兵
演:ジーン・コリンズ、吹替:矢田耕司
本名はバブラだが、ビッグジョーにはバーバラと呼ばれている。
リトルジョー二等兵
演:スチュアート・マーゴリン、吹替:大塚周夫
カウボーイ二等兵
演:ジェフ・モリス、吹替:大宮悌二
フィッシャー二等兵
演:ディック・バルドゥッツィ、吹替:若本紀昭
ペトゥコ[2]二等兵
演:ペリー・ロペス、吹替:田中康郎
ウィラード二等兵
演:ハリー・ディーン・スタントン、吹替:納谷六朗
ジョンジー二等兵
演:ディー・ポロック、吹替:野島昭生
ペン二等兵
演:ジョージ・ファーゴ
グレイス二等兵
演:マイケル・クラーク
クレアモント付近の地雷原にて戦死する。
ミッチェル二等兵
演:フレッド・パールマン、吹替:清川元夢
クレアモント付近の地雷原にて戦死する。

戦車隊編集

オッドボール軍曹
演:ドナルド・サザーランド、吹替:宍戸錠
壊滅した戦車隊隊員で無所属。シャーマン戦車3両を率いている。資材部にてケリーとクラップゲームの会話を聞き、分け前にあずかれるなら出動できると持ちかける。何事にも楽観的、服務態度は自堕落で怠慢な奇人。シャーマン戦車車長としてケリー一行と共闘、根っからの軍人のビッグジョーとは馬が合わない。
モリアーティ一等兵
演:ギャビン・マクロード、吹替:村越伊知郎
オッドボールの機銃手兼メカニック。オッドボールとは対照的に極めて悲観的な性格。
ターク

その他編集

ダンコーフ大佐
演:デヴィッド・ハースト
ドイツ国防軍の情報将校。ケリーによって捕えられ、酔った勢いでクレアモントに眠る金塊の情報を漏らしてしまう。その後、乱戦の中でドイツ軍戦車から誤射され死亡する。
マリガン先任曹長
演:ジョージ・サバラス
迫撃砲部隊の指揮官。たびたび友軍陣地を誤射するため、ビッグジョーやケリーからはあまり信用されていない。
メイトランド大尉
演:ハル・バックリー、吹替:徳丸完
ケリーやビッグジョーの上官。叔父であるコルトのコネで現在の地位にある。戦利品のヨットを運び出し、パリで買い物を済ませる為に前線を離れ、部隊に3日間の休暇を設ける。
ベラミー曹長[3]
演:レン・レッサー、吹替:緑川稔
第42工兵連隊[4]の隊員。オッドボールの友人。
ローマー伍長
演:ドナルド・ワウ、吹替:加藤正之
ベラミーの部下。
タイガー戦車第115号車の戦車長
演:カール=オットー・アルベルティ、吹替:仲木隆司
武装SS曹長。クレアモントを守備するドイツ軍の一員。他のタイガー戦車2台をケリーらに破壊された後も銀行を頑なに守り、最後はケリー、ビッグジョー、オッドボールの説得によって金塊の強奪に部下と共に荷担する。
コルト少将
演:キャロル・オコナー、吹替:富田耕生
第35歩兵師団長。戦線の停滞に苛立っており、たびたび司令部幕僚を罵倒して回っている。ケリーらがドイツ軍の前線を突破してクレアモントを目指しているのを無線傍受で知って感激し(金塊強奪の件まで知らない)、自身も大いに奮発して出撃した。なお、史実における1944年9月時点の第35歩兵師団長はポール・W・バーデ英語版少将である。
ブッカー少佐
演:ロス・エリオット
第35歩兵師団司令部の通信参謀。コルト少将の理不尽な罵倒に辟易している。

日本語吹替編集

※日本語吹き替えは、2016年9月7日発売の「吹替の力」シリーズ『戦略大作戦 日本語吹替音声追加収録版ブルーレイ』に収録(約103分)。

スタッフ編集

  • 製作:シドニー・ベッカーマン、ガブリエル・カッツァ、ハロルド・ローブ
  • 製作総指揮:アービング・L・レナード
  • 監督:ブライアン・G・ハットン
  • 脚本:トロイ・ケネディ・マーティン
  • 撮影:ガブリエル・フィガロア
  • 編集:ジョン・ジンプソン
  • 音楽:ラロ・シフリン

脚注編集

  1. ^ 日本語吹替版で呼ばれている。また、日本語字幕では「クラップ」と表記。
  2. ^ 日本語パンフレットでは「ロペス」と表記。
  3. ^ 日本語吹替版ではローマーに「軍曹」と呼ばれている。
  4. ^ 原語表記では42nd Engineers Bridging Unit(第42工兵架橋部隊)。

外部リンク編集