捜索救難を行うカナダ空軍CH-149

捜索救難(そうさくきゅうなん、Search and Rescue:SAR)とは、危機的状況にある人物を捜索して救い出すことである[1]

歴史編集

世界初の捜索救難は1656年にオランダの商船 Vergulde Draeckオーストラリアで座礁したのに端を発する[2]

捜索救難の種類編集

山岳救助編集

 
救助ロープ訓練

山岳救助は山岳地帯や砂漠や森林に特化した捜索救難運用が行われる。

日本においては、主に消防山岳救助隊警察山岳警備隊、地元山岳会や民間の救助隊が山岳救助の任務を行う。また、これらの救助隊では救出が困難な場合や二重遭難などで、航空機による救助が必要な場合は、航空自衛隊救難隊航空救難団)が災害派遣要請などにより出動する。

都市における捜索救難編集

災害などが発生した場合、都市部においても捜索救難が行われる。一般的な事態に対しては警察消防組織(日本においては、主に消防特別救助隊特別高度救助隊、いわゆるレスキュー隊)が対処するが、大規模災害が発生した場合は軍隊が投入されることもある(日本の場合、自衛隊災害派遣がこれに相当する)。

戦闘における捜索救難編集

戦闘捜索救難(Combat Search and Rescue:CSAR)は戦時下において、前線もしくは敵の勢力圏内に不時着した航空機の乗員を捜索し救出することである。例えば米空軍の場合はこの任務には通常、医療資格と空挺資格を持ち、更に選抜され特殊部隊隊員と同等の訓練を経て資格を得た専門の戦闘救難員(パラジャンパー、Para Jumper PJ)が充てられる。これは救助に当たっては天候地形昼夜を問わず一刻を争う状況に対応する為である。また状況に応じて特殊部隊員がこの任に充てられたりサポートする場合も少なくない。不時着した乗員に対する敵方の捜索以前に救出することが求められ、作戦には救出を阻止する敵と交戦する状況も有る。但し殆どの場合は交戦規定により極力戦闘は避け、武力の行使は自衛と救出活動の遂行にやむを得ない場合のみとされる。

戦闘捜索救難任務を行う航空機にはヘリコプターが主に用いられるが、各種固定翼機の支援を受ける事が普通である。救難ヘリコプターは全天候かつ昼夜地形を問わず任務を遂行する事が要求される為、夜間暗視装置や赤外線探知装置、地形追従レーダー等が装備されるなど夜間や低空における飛行能力を強化しているほか、空中給油能力を備えるものもある。

日本では航空自衛隊航空救難団救難隊がその役割を担っている。航空自衛隊の航空救難員は相応の訓練を受けているものの米空軍のPJレベルではない点は注意が必要である。

2019年10月より海上自衛隊でも航空救難隊から選抜で戦闘救難員相当の育成が始まっており近い将来、救難隊の組織改編が行われる予定である。

戦闘捜索救難に使われている、又は使われていた西側の主な航空機は以下のとおりである:

水難救助編集

 
夕暮れのSAR艦艇

水難救助、または空海救助(ASR)とは海難事故等に遭遇した水上の人物を救助することである。

日本においては、民間機の航空機救難は、国土交通省東京空港事務所長の要請により主に航空自衛隊航空救難団救難隊が出動している。また、海上部においては海上保安庁、平野部・山岳部・河川部は警察と消防の水難救助隊、沿岸部・港湾部は海上保安庁、警察、消防が担う。これらの機関が対処困難であったり、要請された場合には、災害派遣要請を受けた航空自衛隊や海上自衛隊の捜索救難部隊なども救助活動に加わる。また、緊急を要する場合や都道府県知事の要請があれば、同様に自衛隊の部隊が投入される。

脚注編集

  1. ^ Canadian Forces (1998年5月). “[https://web.archive.org/web/20080803015913/http://www.casaraontario.ca/~webmaster1/Manuals/NationalSARmanual_full_english.pdf B--GA--209--001/FP--001 DFO 5449 NATIONAL SAR MANUAL]”. 2008年8月3日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2008年7月12日閲覧。
  2. ^ Major, R. H. (editor) (1859) Early Voyages to Terra Australis, Now Called Australia, The Hakluyt Society, London (2001 facimile edition on Google Books)

関連項目編集

外部リンク編集