新仁義なき戦い 組長の首

新仁義なき戦い 組長の首』(しんじんぎなきたたかい くみちょうのくび)は、1975年日本映画主演菅原文太監督深作欣二製作東映。『新仁義なき戦いシリーズ』の第二弾。

新仁義なき戦い 組長の首
監督 深作欣二
脚本 佐治乾田中陽造高田宏治
製作 日下部五朗橋本慶一奈村協
出演者 菅原文太
山崎努
梶芽衣子
渡瀬恒彦
音楽 津島利章
撮影 吉田貞次
編集 堀池幸三
配給 東映
公開 日本の旗 1975年11月1日
上映時間 98分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
前作 新仁義なき戦い
次作 新仁義なき戦い 組長最後の日
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目次

解説編集

北九州市でのヤクザ抗争が描かれ、門司港駅前や近所の東本町商店街などでロケーション撮影を敢行。ヤクザ映画に初出演した山崎努の演技を深作欣二は「あの山崎君は好きだったな」と語っている。小林稔侍はもともと大阪のナイトクラブバーテンダー役だったが[1]、空き時間に撮影見学していた千葉真一を深作は急遽カメオ出演させ、そのバーテンダーにした[注釈 1]。小林は役がなくなったと落胆していたが、深作は主人公の弟分・志村勝男に小林を抜擢した[1]

岡田茂東映社長(当時)が、本作のカーアクションが面白いので、この頃日本で大ヒットしていたアメリカ映画『バニシングin60″』とミックスして映画を作れと号令して、1976年に同じ深作監督で『暴走パニック 大激突』という映画が製作されている[3]

ストーリー編集

 昭和43年。覚醒剤を主とする密輸品は、古くから関門海峡の周辺を密輸基地に陸揚げされ、日本全国の暴力組織に捌かれていた。その莫大な利権をめぐって対立する大和田組と共栄会の二大組織があった。大和田組幹部・楠鉄弥(演:山崎努)は、親分・大和田徳次(演:西村晃)の命で、流れ者・黒田修次(演:菅原文太)、組員・須川(演:渡瀬恒彦)とともに、共栄会々長・正木を襲撃、黒田は自から単独殺人を認め殺人罪で刑務所へ収監、10年の刑を受けた。共栄会は組長の死以後、崩壊し、大和田組は勢力を拡大した。
 大和田の娘・美沙子(演:梶芽衣子)を妻にした楠の面会がとだえてから七年、黒田は仮出獄した。黒田はその足で楠を訪ねたが、楠はヒロポン中毒になっていた。一方、大組織化した大和田組にも派閥ができた。相原重彦(演:成田三樹夫)、赤松猛夫(演:室田日出男)、井関政治(演:織本順吉)、高山音松(演:睦五郎)、郷田猪之吉(演:汐路章)の各幹部である。久しぶりに大和田と対面した楠は黒田の懲役慰労金として五百万円要求するが、その気のない大和田は逆に楠を破門した。そこで楠は黒田とともに大和田の妾宅を襲い、大和田と品子(演:中原早苗)を脅迫、五百万円出すことを約束させた。  数日後、相原は黒田にヒロポンを渡し、赤松組の縄張り内で売るように依頼した。赤松組の了解を得ているということで、黒田は舎弟分の志村(演:小林稔侍)と笹木(演:三上寛)に商売をさせたのだが、赤松組組員と乱闘事件を起こした。そして、この報復として笹木が赤松を刺殺、自分も殺されてしまった。これは、相原が大和田組から独立を企でていた赤松を抹殺するためにしくんだものだった。
 その相原は、秘かに、大阪の野崎組の後押しで、大和田組の二代目を狙っている。数日後、大和田組の幹部会が開かれ、大和田は二代目として井関を推した。そしてその場で、黒田との親子の盃、井関・黒田の兄弟分の盃もかわされた。怒った相原は、楠に、大和田が楠を狙っており、美沙子を黒田の妻にするらしい、とそそのかした。相原の言葉を信用した楠は、大和田を射殺した後、精神異常者として病院に運ばれた。大和田の通夜の日、井関らの前で、野崎は二代目として相原を推した。強力な組織を持つ野崎に、井関は従がわなければならなかった。相原は、井関に黒田殺しを要求した。兄弟分を殺すことはできぬ、と井関は所払いを願いでた。全てを知った黒田は、組のバッヂを投げ捨て、相原の首を殺ることを決意。二代目襲名の挨拶廻りのために、相原、井関たちは、大阪へと向かった。その後を、黒田、志村、須川が追った。“組長の首”を殺りに……。

備考編集

  • 武論尊平松伸二著『ドーベルマン刑事』第2巻「非情のワナ!!の巻」の挿話で菅原文太に憧れて田舎から上京してきた極道志願の少年・一瀬千吉新宿駅出口にある『新仁義なき戦い 組長の首』の看板を見て「ぶ…文太アニイ!!」と感激し、サングラスをしながら「おれも文太アニイに負けねぇような男の中の男になるぜ!」と答える場面がある。
    その後、盃をもらった水津組の組長から恩義のある加納(本作の主人公)を殺すように命じられて先の看板を見ながら「文太アニイ…」と千吉が思い悩む様子が描かれている。

キャスト編集

大和田組

赤松組

野崎組

刑務所

  • 根本 - 岩尾正隆:志村勝男を集団で強姦しようとする。

その他

脚注編集

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注釈
  1. ^ 千葉は深作に「ちょっと出ようか?」と言われ、バーテンダーの衣装を着せられたという[1][2]
出典
  1. ^ a b c 千葉真一(JJサニー千葉名義) 『千葉流 サムライへの道』 ぶんか社2010年、142頁。ISBN 4821142694
  2. ^ a b 千葉真一、深作欣二の初時代劇の教えに感謝」、『アサ芸+』、徳間書店2012年11月28日2012年11月29日閲覧。
  3. ^ 『Hotwax 日本の映画とロックと歌謡曲 vol.3』 シンコーミュージック・エンタテイメント2005年、70頁。ISBN 978-4-401-75102-0

外部リンク編集