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概要編集

離島架橋によって、特別な振興策を進め離島地域の悩みである後進性と隔絶性を解消することができ、他の陸地を架橋して互いに24時間移動できる陸上交通を確保し、生活圏を一体化することで医療教育産業福祉の向上などを図ることができるとされている。各地域の離島架橋については、離島振興法の離島振興計画によって行われている。

淡路島の連続架橋の完成後には徳島~関西方面への高速バスが増えた。現在もいくつかの離島において架橋工事が行われていたり若しくは架橋が計画されており、今後も上記の離島振興法指定地域の数は徐々に減少していく見込みである。

しかしながら、離島架橋の弊害として、架橋と並行して航路を有していたフェリー会社(日本のフェリー会社一覧#かつて存在した会社)は、航路の減便・廃止によって経営難に陥ったり、フェリー発着所の地域の拠点としての価値が薄れ恩恵を受けていた地域の衰退が見られることがある。隔離されていた時代には島ごとに公立学校が必要ではあるが、架橋され交通手段ができると、公立学校の統廃合が進むこともありうる。これに対して雇用対策にバス会社を設立したり(本四海峡バス)、フェリー発着所をバスターミナルにしている地域(平戸港フェリーターミナル)もある。自治体の中には港湾利用料を大幅に割り引くことで、フェリー会社を支援する動きもある。

天草五橋のように予想を超える需要を得て建設費の早期償還を実現した有料路線もあれば、未だに高い建設費の償還で経営が難しい有料の離島架橋もあるので、離島架橋がどれだけの効果を生むのかは一概に言えず、地域によって異なる。

北海道・東北・関東・中部地方編集

宮城県編集

本土と気仙沼市に属する気仙沼大島を結ぶ気仙沼大島大橋震災後に計画され、2018年に完成した。

女川町に属する出島は本土と結ぶ架橋計画を陳情している。[1]

神奈川県編集

藤沢市には、本土と江の島を結ぶ江の島大橋(神奈川県道305号江の島線)がある。

横須賀市には、本土と天神島を結ぶ天神橋がある。

三浦市には、本土と城ヶ島を結ぶ城ヶ島大橋がある。

石川県編集

石川県七尾湾に浮かぶ能登島七尾市)には、和倉温泉地区から能登島大橋石川県道47号七尾能登島公園線)、中島地区から中能登農道橋が架橋されている。

三重県編集

志摩市に属する英虞湾内の島・賢島と本土は賢島橋国道167号近鉄志摩線)と賢島大橋三重県道17号浜島阿児線)で結ばれている。

鳥羽市に属する答志島と本土を結ぶ答志島架橋構想がある。[2]

近畿・中国・四国地方編集

和歌山県編集

本土と紀伊大島との間にくしもと大橋和歌山県道40号樫野串本線)が架橋されており、バス路線が開通している。くしもと大橋は本土と苗我島を結ぶ苗我島ループ橋と、苗我島と大島を結ぶくしもと大橋(アーチ橋)の2つの橋で構成されている。

淡路島(兵庫)編集

 
明石海峡大橋

淡路島播磨灘大阪湾紀伊水道等に挟まれた離島であるが、北側の明石市と隔てる明石海峡明石海峡大橋が、南西の徳島県鳴門市と隔てる鳴門海峡にある鳴門市大毛島を挟んで大鳴門橋(淡路島~大毛島)と撫養橋(大毛島~鳴門市)が架橋されている。これらは本州四国連絡道路本州四国連絡橋)の1つで、兵庫県神戸市山陽自動車道神戸西ICを起点とし、徳島県鳴門市高松自動車道鳴門ICに至る高規格道路を神戸淡路鳴門自動車道という。

大鳴門橋は鉄道道路併用橋として建設されたが鉄道は設置されておらず、明石海峡大橋は高騰する工費を抑えるために道路専用橋になったため、淡路島内には島外に通じる鉄道が建設されていない(島内ではかつては淡路鉄道が存在したが1966年廃止)。明石海峡大橋の開通に伴って経営が厳しくなったフェリー会社の離職者対策会社として本四海峡バス等が設立されている。しかしながら、架橋を通して近畿地方や四国地方各地へのアクセスバスが開通したため、淡路島だけなく四国地方側においても高速バスで島外に出る人が増えた。

さらに南東側の和歌山県和歌山市田倉崎兵庫県洲本市生石鼻の間の紀淡海峡に架橋をしようという紀淡連絡道路構想があるが、海峡プロジェクトに対する批判があり進捗していないだけでなく、海峡を渡航するフェリーが元々無く、その北側の大阪湾を航行していた南海淡路ラインも休航されている。区間に道路が建設されれば、関西国際空港と四国間の移動の時間短縮・走行距離短縮が可能となる。

徳島県編集

鳴門市の大毛島は前述の大鳴門橋と撫養橋以外にも、四国本土との間の小鳴門海峡小鳴門橋小鳴門大橋(ともに徳島県道11号鳴門公園線)が架橋されている。また、大毛島と西隣の島田島との間に堀越橋、島田島と四国本土との間に小鳴門新橋(ともに徳島県道183号亀浦港櫛木線)がある。

阿南市橘湾に浮かぶ小勝島には橘湾火力発電所があり、橘マリンブリッジ徳島県道288号小勝島公園線)によって四国本土と結ばれている。

海部郡海陽町竹ヶ島竹ヶ島橋により四国本土と結ばれている。

高知県編集

宿毛湾奥部に位置する宿毛市大島は大島橋により四国本土と結ばれている。

幡多郡大月町柏島と宿毛湾の南に突き出た大月半島の間には柏島橋新柏島大橋高知県道43号柏島二ツ石線)が架橋されている。

小豆島編集

土庄町内の小豆島前島の間にはギネスブックに認定された世界で最も狭い海峡である土渕海峡があり、オリーブ大橋国道436号)・永代橋(香川県道26号土庄福田線)・ふれとぴあ橋など数本の橋が架かっている。一方で本州や四国本土との架橋はない。

塩飽諸島(香川)編集

香川県坂出市の属する塩飽諸島(しわくしょとう)のいくつかの島には本四連絡橋の1つである瀬戸中央自動車道瀬戸大橋)が建設されている。順に、岡山県倉敷市の本土側から1.下津井瀬戸大橋櫃石島(ひついしじま)~2.櫃石島橋岩黒島~3.岩黒島橋羽佐島(わさじま)~4.与島橋与島~5.北備讃瀬戸大橋三つ子島~6.南備讃瀬戸大橋~香川県坂出市の四国側と連続架橋されており、このうち与島には与島パーキングエリアが建設され雇用を創出している。なお、瀬戸大橋線が通過している架橋離島には駅はない。

日生諸島(岡山)編集

日生諸島(ひなせしょとう)は、2004年11月に備前市に属する鹿久居島頭島を結ぶ頭島大橋が開通し、さらに2015年4月に本土と鹿久居島を結ぶ備前♡日生大橋が開通した。また、瀬戸内市に属する長島と本土を結ぶ邑久長島大橋が1988年に完成しており、長島の真ん中にも運河に架かる船越橋がある。

芸予諸島(愛媛・広島)編集

 
供用中(赤・青)


安芸群島
呉市本土と倉橋島との間を隔てる音戸の瀬戸音戸大橋国道487号)がかかり、倉橋島と江田島市に属し海上自衛隊の基地が多い江田島との間に早瀬大橋(国道487号)が架橋されている。倉橋島は鹿島と鹿島大橋で架橋されている。音戸大橋の渋滞緩和のために、更に本土と倉橋島を結ぶ新たな4車線の第二音戸大橋(国道487号警固屋音戸バイパス)が架橋されている。音戸瀬戸には架橋後も音戸渡船という渡り船が運行されている。
厳島神社のある厳島(宮島)は本土とは近接しているが、架橋する構想もなく、旺盛な観光需要に応えてJR西日本宮島フェリーなどのフェリー会社が頻発して運行している。
なお広島湾内の元宇品(旧宇品島)と広島市本土との間には暁橋がかかっている。地図上では海で隔てられているが、元々陸続きであった。
安芸灘諸島
安芸灘諸島連絡架橋(安芸灘とびしま海道)は、広島県呉市川尻町の本土と安芸灘諸島を8つの橋で結ぶ連続架橋構想で、既に7つの橋が供用されている。西側から順に、本土~1.安芸灘大橋広島県道74号下蒲刈川尻線)~下蒲刈島~2.蒲刈大橋上蒲刈島~3.豊島大橋広島県道356号豊浜蒲刈線)~豊島~4.豊浜大橋大崎下島~5.平羅橋平羅島~6.中の瀬戸大橋中ノ島 ~7.岡村大橋~愛媛県岡村島~8.未定~広島県大崎上島である。詳しくは安芸灘諸島連絡架橋を参考にされたい。なお、安芸灘大橋は広島県道路公社が管理する安芸灘大橋有料道路に含まれる。大崎上島は大崎発電所がある長島との間に長島大橋が架かっているが、大崎上島町以外の自治体とは架橋されていない。日本の鉛の大部分を製造する東邦亜鉛が全島所有する契島や生口島とも架橋されていない。また、広島県東広島市安芸津から大芝島に大芝大橋が架橋されている。
関前諸島
岡村島は現在は今治市に属しているが、元々は大下島小大下島とともに関前村という自治体を構成していた。しかし、それらの島々を結ぶ村営フェリーの赤字が財政を圧迫していた。大合併後に、引き継いだ今治市営フェリーも運営が厳しいものとなっている。[3]
上島諸島
愛媛県上島町上島諸島[4] のうち、弓削島佐島を間に弓削大橋(1996年)、2011年2月7日には佐島と生名島の間に生名橋(ともに愛媛県道338号岩城弓削線)が開通している。岩城島生名島を結ぶ岩城橋架橋は未定。(詳しくは上島架橋を参考にされたい)なお、生名橋の開通により瀬戸内クルージングの尾道~弓削航路が立石港までとなった。その4ヵ月後には弓削港までに戻ったものの、さらにその8ヵ月後には全区間が廃止となった。上島町以外の陸地と接続するわけではないので、上島架橋が完成したとしても上島町が海上交通に依存する環境は変わらない(但し、瀬戸内しまなみ海道が架橋されている広島県尾道市因島と上島町生名間で生名公営渡船は頻繁に出ている[5])。
魚島群島
同じ上島町の有人島が2つある魚島群島[6] も海上交通に依存している。
備後群島
福山市に属する備後群島田島内海大橋により本土の沼隈半島と結ばれている。田島とその南西に位置する横島とは睦橋が架橋されている。(ともに広島県道53号沼隈横田港線
西瀬戸自動車道しまなみ海道)周辺
 
来島海峡大橋
広島県尾道市尾道福山自動車道国道2号松永道路西瀬戸尾道ICを起点とし、本土~1.新尾道大橋向島~2.因島大橋因島~3.生口橋生口島~4.多々羅大橋大三島~5.大三島橋伯方島~6.伯方橋見近島~7.大島大橋大島~8.来島海峡第一大橋武志島~9.来島海峡第二大橋馬島~10.来島海峡第三大橋~四国本土を経て愛媛県今治市今治ICに至る(すべて西瀬戸自動車道)。また、本州と向島の間に尾道大橋国道317号)が架橋されている。さらに、生口島と高根島とは高根大橋岩子島と向島間の御幸瀬戸を向島大橋で架橋している。

宇和海諸島(愛媛)編集

宇和海に浮かぶ宇和海諸島[7] のうち、八幡浜市に属する大島、宇和島市に属する九島嘉島戸島日振島竹ヶ島の6つの有人島がある。九島以外はいずれも本土に架橋された離島ではない。

宇和島市に属する九島は、最も近い本土の坂下津との距離が約400メートルで、また九島フェリーの老朽化が市の財政に影響することから、以前から九島架橋構想があった。2010年度政府予算の社会資本整備総合交付金として調査費1000万円の配分が決まり、国費が初めて投入された。2016年4月3日、全長468メートルの九島大橋愛媛県道313号九島循環線)が開通した。

山口県編集

 
角島大橋

下関市角島と本土を結ぶ角島大橋山口県道276号角島神田線)が架橋されている。下関市彦島関彦橋山口県道250号南風泊港線)、下関漁港閘門、彦島大橋山口県道252号福浦港金比羅線)により本土と結ばれている。また、彦島の北西に位置する竹ノ子島は竹ノ子島橋(山口県道250号南風泊港線)で彦島と結ばれている。

長門市青海島青海大橋山口県道283号青海島線)により本土と結ばれている。防府市向島は錦橋(山口県道185号防府停車場向島線)で本土と結ばれている。

防予諸島
防予諸島においては、山口県室津半島にある上関町に属する長島と本土が上関大橋山口県道23号光上関線)で結ばれている。また、柳井市本土と屋代島(周防大島)を隔てる大畠瀬戸大島大橋国道437号)が架かる。架橋前は国鉄の大島連絡船が結んでいたが廃止された。周防大島から沖家室島まで沖家室大橋山口県道362号白木漁港佐連線)が結んでる。
周南諸島
周南諸島[8] では本土と笠戸島を結ぶ笠戸大橋山口県道174号笠戸島公園線)が架橋されており、この橋は下松市のシンボルにもなり、笠戸島の観光産業を活性化するきっかけとなった。鉄道車両の製造で有名な日立製作所笠戸事業所は、笠戸島ではなく対岸の本土にある。粭島も本土間に小瀬戸橋山口県道170号粭島櫛ヶ浜停車場線)がある。

九州・沖縄地方編集

佐賀県編集

佐賀県北部の唐津市周辺(玄界灘)にある玄海諸島について記す。[9]

唐津市呼子町加部島弁天島を経て呼子大橋が架橋されており、唐津大手口バスセンター唐津駅から昭和自動車(昭和バス)のバス路線が開設されて通勤通学に使われている。唐津市のその他の有人離島である宝当神社で有名な高島神集島、「呼子のイカ」の好漁場がある小川島加唐島松島馬渡島向島は架橋されていない。もともとは、小川島は東松浦郡呼子町、加唐島と松島と馬渡島は鎮西町、向島は肥前町に属していたが、2005年1月1日に唐津市と合併している。

唐津市の唐津港からは、長崎県壱岐へのフェリーが運航されている。

長崎県編集

壱岐・対馬編集

壱岐対馬は、玄界灘に浮かぶ長崎県に属する離島であるが、九州本土とは架橋されていないためフェリーや航空機が交通手段となっている。

壱岐本島の周囲には、属島である原島長島大島、自衛隊のある若宮島の4つの有人島があるが、壱岐本島とは架橋されていない。しかし長島と大島の間に1999年に珊瑚大橋が完成しており、また壱岐本島と新壱岐発電所がある青島に青島大橋が架橋されている。

対馬は元々1つの島であったが、人工運河である万関瀬戸によって隔てられ、これより北を上島、南を下島と呼び、この運河に万関橋国道382号)が架橋されている。また同じように人工運河である大船越瀬戸に大船越橋が架橋されている。対馬の属島である赤島との間に1979年に赤島大橋が完成している。

松浦市周辺編集

伊万里湾に浮かぶ松浦市に属する福島は、1967年に佐賀県伊万里市波多津町との間に福島大橋(全長225m)が架橋され(長崎県道・佐賀県道103号喜内瀬鍋串辻線)、西肥自動車(西肥バス)が伊万里駅前から福島港まで運行している。 同じく松浦市に属する鷹島は2009年に鷹島肥前大橋が建設されて佐賀県唐津市肥前町と結ばれ(長崎県道・佐賀県道109号鷹島肥前線)、同区間を結ぶフェリーは廃止され、同年4月20日からは昭和自動車(昭和バス)により肥前町と鷹島を結ぶ路線バスが運行開始されている。ただし鷹島と松浦市本土を結ぶフェリー航路は、陸路ではかなり遠回りになるため現在も存続している。

このようにこの2島は長崎県でありながら距離的に近い佐賀県との間に架橋されたが、2004年、離島自治体だった福島町(福島)と鷹島町(鷹島)は、もともと同じ旧北松浦郡だった松浦市と合併した。伊万里湾に浮かぶ他の有人島の青島黒島飛島は架橋されていない。

平戸市周辺編集

 
平戸大橋(平戸大橋公園より)

平戸市に属する平戸島と本土を隔てる平戸瀬戸には1977年に平戸大橋国道383号)が架橋され、さらに平戸島と生月島を隔てる辰ノ瀬戸に1991年に生月大橋長崎県道42号平戸生月線)が架けられている。もともと長崎県道路公社が運営する平戸大橋有料道路生月大橋有料道路という有料道路であったが、2010年4月1日に無料開放された。これらの架橋によりフェリー航路が減少した平戸港フェリーターミナルは、西肥自動車の「平戸桟橋」バスターミナルとして活用されており、佐世保市の佐世保バスセンター佐世保駅前)や松浦市とのバス路線の基点となっている。また平戸桟橋からは平戸島内各地や生月島(生月自動車)へのバス路線も運行されている。

平戸島の北にある度島的山大島は架橋されておらず、平戸港からフェリーが運航されている。また平戸島の南西にある高島も架橋されておらず、平戸島の宮の浦漁港から連絡船が出ている。

2005年10月1日に平戸市と北松浦郡田平町生月町大島村が合併して、これらの島々は全て平戸市に属している。

佐世保市周辺編集

佐世保市南部にある針尾島は、早岐瀬戸を挟んで佐世保市本土側と接しているため、観潮橋国道202号)や瀬戸中央橋長崎県道222号平瀬佐世保線)、早岐瀬戸大橋新早岐瀬戸大橋(ともに国道205号針尾バイパス)等の架橋がされている。さらに針尾島から大村湾側にある江上大島江上大橋で接続している。また、針尾島は針尾瀬戸を挟んで西彼杵半島西海市)と接しており、1955年に西海橋(国道202号)が、2006年には新西海橋西海パールライン有料道路の一部として建設され、長崎~佐世保間の動脈の経由地となった。

佐世保市の西部にある高島黒島は架橋されておらず、佐世保市の相浦港からフェリーが運航されている。

西海市・長崎市周辺編集

西海市に属する寺島と西彼杵半島大島大橋長崎県道52号大島太田和線)で結ばれている。さらに寺島と大島寺島橋長崎県道243号寺島馬込港線)で結び、大島と蛎浦島を中戸大橋、蛎浦島と崎戸島を本郷橋で結ばれている(ともに長崎県道15号崎戸大島線)。なお、大島には大島造船所が所在する。大島大橋は長崎県道路公社が運営する大島大橋有料道路であったが、2011年4月1日に無料開放された。

西彼杵郡野母崎町長崎市脇岬町と樺島が樺島大橋(長崎県道251号樺島港脇岬線)で結ばれている。また、長崎市香焼町と大中瀬戸で隔てられた伊王島を結ぶ伊王島大橋長崎県道250号伊王島香焼線)が2011年3月27日に開通した。

五島列島編集

五島列島[10] は、佐世保市宇久島など)、北松浦郡小値賀町小値賀島など)、南松浦郡新上五島町中通島若松島など)、および五島市奈留島久賀島福江島など)の4つの自治体に属する27程度の有人島があるが、いずれも九州本土とは距離があるため架橋されておらず、また島相互の架橋も部分的で、船舶が重要な交通手段となっている。今後の課題として、福江島から久賀島、奈留島、若松島までを結ぶ五島列島縦断架橋の構想も検討されている。

小値賀町では、小値賀島黒島が金比羅大橋で、小値賀島と斑島が斑大橋(長崎県道225号斑浜津線)で結ばれている。

上五島地域(新上五島町)では、休止中の上五島空港がある頭ヶ島と中通島が1981年に頭ヶ島大橋長崎県道62号上五島空港線)で結ばれて、中通島と南西の若松島が1991年に若松大橋(長崎県道46号若松白魚線)で結ばれている。また若松島と漁生浦島の間には漁生浦橋(長崎県道169号日ノ島猿浦線)があり、さらに漁生浦島から有福島、およびその先の日島まで防波堤でつながっていて陸路で通行できる[11]

下五島地域(五島市)では、福江島の南西部の玉之浦地区島山島玉之浦大橋で結ばれている。

大分県編集

大分県には、姫島地無垢島保戸島大入島大島屋形島深島の7つの有人離島があるが、いずれも本土との間に架橋はなく、本土との交通は定期航路に頼っている。このうち保戸島及び大入島については、架橋構想があるものの、建設の目途は立っていない。

津久見市保戸島は、本土の四浦半島との距離が約100mであり、2010年9月に策定された『津久見市都市計画マスタープラン』では、四浦日代線と保戸島とを結ぶ架橋構想について、基盤整備推進のために関係機関に働きかけることが挙げられている[12]

佐伯市大入島は、佐伯湾の湾奥に位置しており、佐伯市中心部の市街地との距離が約700mであることから、大入島と本土とを結ぶ架橋構想(大入島連絡道路、大入島架橋)がある。1981年(昭和56年)に大入島架橋建設促進期成会が発足。1994年度(平成6年度)から1996年度(平成8年度)にかけては、大分県と佐伯市が「大入島連絡道路基本計画検討調査」を実施し、建設手法、架橋位置、費用などの検討が行われたが、具体化の目途は立っていない[13]

熊本県編集

天草諸島編集

熊本県天草諸島は、九州有明海八代海(不知火海)と天草灘によって囲まれた諸島で、天草上島天草下島を主島とし、さらにいくつもの有人離島がある。そのため海上交通が盛んであり、多数のフェリー会社が存在する。しかし戦後から架橋が進み、熊本県の宇土半島先端の三角から天草上島を経て天草下島に至る国道266号国道324号で結ばれて一体化している。また、並行して熊本県本土から天草市にかけて熊本天草幹線道路という地域高規格道路が構想されており、一部区間が松島有料道路(有料)と松島有明道路(無料)として供用され、熊本市から天草への所要時間と走行距離の短縮に貢献している。

本土から天草上島にかけて、真珠養殖が盛んなところから「天草パールライン」と呼ばれる天草五橋という連続架橋があり、本土(三角)~1.天門橋大矢野島~2.大矢野橋~永浦島~3.中の橋~大池島池島~4.前島橋~前島~5.松島橋~天草上島と結ばれている。元々は償還期間39年を見込んだ有料道路であったが、開通により天草への観光客が急増し、モータリゼーションの進展なども含めた交通量の増大により、わずか9年で償還を完了して無料化されたという逸話も残っている。

天草上島と天草下島の間には本渡瀬戸が隔てられており、天草瀬戸大橋国道266号)と本渡瀬戸歩道橋が架かっている。これらの架橋により、熊本市から天草市への陸上交通が活性化され、あまくさ号という特急バスが走っている。

上記以外にも離島架橋がある。(熊本本土側から記載)宇土半島の南側に戸馳島と本土の間を隔てるモタレノ瀬戸に戸馳大橋が架橋されている。大矢野島には、西側にある野釜島野釜大橋、東側にある野牛島と更に東にある維和島との間に、それぞれ西大維橋東大維橋が架橋されている。永浦島には、樋合島との間に樋合永浦橋が架橋されている。天草上島には、南側の上天草市龍ヶ岳町高戸から椚島坊主島樋島を結ぶ椚島橋樋島大橋が架橋されている。天草上島の南側にある御所浦島牧島には、中瀬戸橋が架橋されているが、それ以外の陸地とは接続していないため、海上交通に依存している。本島を通過する熊本県道333号龍ヶ岳御所浦線は、上天草市龍ヶ岳町を起点とし御所浦島に至るが、横浦島前島を経由する 御所浦架橋計画 がある。御所浦島と牧島、横浦島の3有人島は御所浦町という自治体であったが、2004年に他の9市町と合併して天草市になった。天草下島には、北部の通詞島とを結ぶ通詞大橋が、南部の下須島との間に通天橋牛深ハイヤ大橋の分岐橋が架橋されている。

島原天草長島連絡道路編集

島原天草長島連絡道路は、長崎県島原半島から熊本県天草を経由して鹿児島県長島阿久根に至る地域高規格道路計画である。島原と天草を隔てる早崎瀬戸と、天草と鹿児島県長島を隔てる長島海峡を2つの長大橋で架橋して、九州西岸地域を一体化する構想とされる。近年は、海峡横断プロジェクト(六大架橋)に対する批判があり進捗していない。

鹿児島県編集

長島町周辺編集

鹿児島県の北西部、天草諸島の近くに位置する長島町は、長島(長島本島)の全域と諸浦島伊唐島獅子島などの島からなる。本土の阿久根市と隔てる黒之瀬戸には黒之瀬戸大橋(元は有料橋)が、長島と諸浦島の間に乳ノ瀬橋が、長島と竹島の間に竹島大橋が、長島と伊唐島との間に伊唐大橋が架かっている。長島町では、諸浦島と獅子島を結ぶ獅子島架橋が望まれている。

甑島列島編集

甑島列島は、鹿児島県薩摩川内市に属する列島で、上甑島中甑島下甑島の主な3島と、付属するいくつかの島から構成される。

上甑島と中甑島は、鹿児島県道351号上甑鹿島線として中島という小島を挟んで上甑島側の甑大明神橋と中甑島側の鹿の子大橋によって連結されたが、薩摩川内市が中心となった「藺牟田瀬戸架橋建設促進期成会」が活動をし、中甑島と下甑島の間に藺牟田瀬戸を橋を架ける構想が平成18年度に新規事業として採択され[14]、平成20年度から工事が着手されている。

奄美群島編集

海峡で分断されている瀬戸内町奄美大島南部と加計呂麻島を結ぶ架橋構想はあるが、諸事情により進んでいない。

 
フェリーかけろま


沖縄県編集

沖縄諸島編集

 
路線から眺む古宇利大橋

沖縄諸島の離島架橋について記す。(新沖縄県離島振興計画

沖縄本島の北西部と本部町に属する瀬底島瀬底大橋沖縄県道172号瀬底健堅線)で結ばれている。同じ北西部にある名護市に属する屋我地島東部と奥武島屋我地大橋沖縄県道110号線)で結ばれており、奥武島と名護市真喜屋の沖縄本島が羽地奥武橋沖縄県道110号線)で結ばれている。また、2010年12月に屋我地島西部と今帰仁村運天側との間はワルミ大橋沖縄県道248号屋我地仲宗根線)で結ばれている。さらに屋我地島北部にある今帰仁村に属する古宇利島古宇利大橋沖縄県道247号古宇利屋我地線)で結ばれている。古宇利島の今帰仁村民は、村内を移動するために名護市を経由しなければならないため不便があった。伊江村に属する伊江島と本島を架橋する構想があるが着工は未定である。そのほかにも北部地区には宮城島と沖縄島を結ぶ宮城橋塩屋大橋(ともに国道58号)がある。

沖縄本島勝連半島沖に、うるま市に属する平安座島宮城島伊計島があるが、順に海中道路平安座海中大橋世開橋)、桃原橋伊計大橋が建設され結ばれている(沖縄県道10号伊計平良川線)。さらに平安座島の南にある浜比嘉島との間に浜比嘉大橋沖縄県道238号浜比嘉平安座線)があり、4島は沖縄本島と一体化している。これとは別に藪地島にも1985年に藪地大橋が建設され沖縄本島と結ばれている。但し、同じうるま市の津堅島は架橋されていないため、有人離島となっている。南城市に属する久高島も架橋計画はない。

その他、沖縄本島とは架橋されていない離島においても離島架橋がある。伊平屋村に属する伊平屋島野甫島の間に野甫大橋沖縄県道179号田名野甫線)が架橋されており、久米島町に属する久米島奥武島新奥武橋(海中道路)で結ばれている。伊平屋村の野甫島と伊是名島を結ぶ架橋構想があるが、全く未定である。

慶良間諸島
慶良間諸島では、座間味村に属する阿嘉島慶留間島外地島の3島が、それぞれ阿嘉大橋と慶留間橋で結ばれている。

宮古列島編集

 
伊良部大橋

宮古列島では、宮古島市内の宮古島と、同島の北西にある池間島との間に1992年に池間大橋が、同島の南西にある来間島との間に1995年に来間大橋が、それぞれ架けられている。

宮古島の西側約5kmには伊良部島下地島があり、両島は狭い水路で隔てられているのみで、6本の橋によって連絡している。2015年に宮古島と伊良部島との間に伊良部大橋が開通し、2005年に完成した古宇利大橋を抜き、通行料金を徴収しない橋としては日本最長となった[15]。伊良部大橋が完成し、下地島に所在する下地島空港や観光資源等の有効利用が期待されている。

宮古島とその北側約4kmにある大神島との間は架橋されておらず、将来的な計画もない。大神島は宮古島市内では唯一架橋されていない有人離島である。

なお、本列島のうち多良間村に属する多良間島水納島は、架橋が現実的な距離ではない。

八重山列島編集

八重山列島では、主島である石垣島から最も近い有人島の竹富島まででも約6kmと伊良部大橋の倍近い距離があるなど、各島間の距離が離れている。本土復帰前の1978年(昭和43年)に元石垣市長の石垣喜興が琉球新報新年号で、石垣島から竹富島、嘉弥真島小浜島を経て西表島に至る「夢の懸け橋」構想を提唱したことがあり、また、1989年(平成元年)に竹富町役場の西表島移転に向けて小浜島 - 西表島間の架橋構想が議論されたことがあるが、いずれも構想にとどまっており[16][17]、架橋計画は具体化していない。

代わりに、石垣島と竹富町に属する各島との間には、安栄観光石垣島ドリーム観光八重山観光フェリーなどによる高速船による定期航路が、観光航路を兼ねて充実しており、竹富町役場は起点となる石垣島に所在する形になっている。本列島の最西端に位置し、海峡を隔てて台湾に隣り合う与那国島も、架橋が現実的な距離ではない。

なお、西表島は島内の道路が整備されていないため、同じ島にあるにもかかわらず海上交通でのみ移動可能な集落があり、船浮海運が定期航路を運航している。西表島と由布島の間はわずか400mであるが、水牛車で移動することが観光上の名物となっており、干潮時には徒歩や車でも移動できるため、両島間に橋はない。

本列島には含まれないが、その北に位置する尖閣諸島は無人島であり、その距離からも架橋は現実的ではない。

海上空港編集

海を埋立て建設された人工島である空港島にも架橋されている。

脚注編集

関連項目編集

外部リンク編集