日本知的財産仲裁センター

日本知的財産仲裁センター(にほんちてきざいさんちゅうさいセンター 、Japan Intellectual Property Arbitration CenterJIPAC)は、知的財産権に関する紛争につき、相談、調停仲裁、判定、ドメイン名紛争裁定などを行う、日本ADR機関である[1][2]

沿革編集

  • 2001年4月、「日本知的財産仲裁センター」に名称に変更する[2]とともに、工業所有権に限定していた紛争解決の対象を知的財産権に拡大した[1][3]
  • 2004年3月に「センター判定」、2006年4月に「センター必須判定」、2011年4月に「事業適合性判定」を開始した[3]
  • 2012年11月に民間紛争解決手続業務について法務大臣の認定を受けた(認定番号119号)[1][3]

業務編集

知的財産紛争に関する調停あっせんおよび仲裁を取り扱っている。更に、事業適合性判定、事業に対する特許の貢献度評価も行っている。

名称は「仲裁センター」であるが、業務開始以来、一貫して調停手続の利用が多い。ただし利用件数の絶対数は少なく、2014年度以降は新受件数年5件未満の状況が続いている[6]

事業適合性判定編集

事業者が事業に使用する技術について、担当の弁護士と弁理士とが、事業者との面談を通じて、先行技術調査結果に基づいて、特許紛争リスクを未然に回避できるか否かについて、第三者的立場から専門的見解を示すものである。開発から事業化までの各ステージに対応した見解を示すことができるように、複数種類の判定がある。

事業に対する特許の貢献度評価編集

事業に関係する複数の特許のそれぞれの事業に対する貢献度を、実施技術特許だけでなく、等価的技術特許、補完的技術特許、バックグラウンド特許、攻めの特許、未登録特許及び対応外国特許をも考慮しつつ、担当の弁護士と弁理士とが事業者及び外部調査機関との面談を通じて、算定する。

共同研究開発成果を用いて事業化する際、産学連携事業における不実施補償額を算出する際、職務発明の対価額を算出する際などに利用することができる。

代理人編集

弁理士は、知的財産に関する裁判外紛争解決手続について代理する権限があるので(弁理士法4条2項2号)、日本知的財産仲裁センターの手続を代理することができる。

組織編集

脚注編集

[脚注の使い方]
  1. ^ a b c d e (PDF) 弁理士白書. 日本弁理士会. (2015). pp. 73-74. https://www.jpaa.or.jp/cms/wp-content/uploads/2017/05/benrishihakusyo_04.pdf 
  2. ^ a b c 日本知的財産仲裁センター(JIPAC)”. イミダス. 集英社. 2020年4月8日閲覧。
  3. ^ a b c d 沿革”. 日本知的財産仲裁センター. 2020年3月8日閲覧。
  4. ^ “工業所有権仲裁センターが第1号の認定紛争処理機関に” (プレスリリース), 社団法人 日本ネットワークインフォメーションセンター, (2000年8月21日), https://www.nic.ad.jp/ja/topics/2000/20000821-01.html 
  5. ^ 小川和茂「知的財産紛争仲裁の利用における課題とその克服 (PDF) 」 『知財研紀要』第20巻、知的財産研究所、2011年、 13-1 - 13-7頁。
  6. ^ 吉田元子 2020, p. 160
  7. ^ 東京”. 日本知的財産仲裁センター. 2020年3月8日閲覧。
  8. ^ 組織”. 日本知的財産仲裁センター. 2020年3月8日閲覧。

参考文献編集

  • 吉田元子「知財調停とその活用可能性」 (pdf) 『法と政治』第71巻第1号、2020年、 149-181頁、 NAID 120006863860
  • 廣田尚久、紛争解決の最先端、信山社、1999年

関連項目編集

外部リンク編集