メインメニューを開く

日本航空006便エンジン火災事故

日本航空006便エンジン火災[要検証]事故は、2017年9月5日に、東京からニューヨークに向かう日本航空の旅客機において、離陸直後にエンジン破損した重大インシデントである[1]。死傷者が出るまでには至らなかったものの[3]、「重大インシデント」として認められた事故となった[2][4]

日本航空 006便
JA743J Boeing 773 JAL Japan Airlines (13891506675).jpg
2014年に撮影された事故機
出来事の概要
日付 2017年9月5日
概要 エンジンの破損[1]
乗客数 233人
乗員数 15人(パイロット3人・客室乗務員12人)[2]
負傷者数
(死者除く)
0人
死者数 0人
生存者数 251人(全員)
機種 ボーイング777-300ER
運用者 日本の旗 日本航空
機体記号 JA743J
出発地 日本の旗 東京東京国際空港
目的地 アメリカ合衆国の旗 ニューヨーク
ジョン・F・ケネディ国際空港
テンプレートを表示

概要

事故の発生

2017年9月5日、東京国際空港(以下羽田空港)からニューヨークのジョン・F・ケネディ空港へ向かう日本航空006便(ボーイング777-300ER・JA743J)は、乗員乗客251人を乗せ、定刻の午前10時40分を1分遅れて、10時41分に羽田空港の112番ゲートを出発[2][5]。同空港のC滑走路(ランウェイ34R)から離陸した[2]

しかし離陸直後、006便の左主翼に取り付けられているジェットエンジン(左エンジン・第一エンジンとも)が不具合を起こした[5][2]。006便の機長はトラブルが起きた左エンジンを停止させ、羽田空港の管制塔に緊急事態が起きたことを報告することで、航空管制における優先権を要請[5][6][3][7]。この時、C滑走路付近の芝生からは煙が上がり、状況を確認するために滑走路全体が11時から13時までの約2時間に渡り閉鎖となった[5][6]。後に、C滑走路の点検を行なった、国土交通省東京国際空港事務所の職員が、006便の機体の金属部品を発見したとのこと[5][8]

緊急着陸

006便は、羽田空港に引き返して緊急着陸することになったが、まだ離陸したばかりだったために大量の燃料が残されており、着陸の衝撃に耐えられる重量ではなかった[6]。そのため、すぐに着陸するわけにはいかず、千葉県房総半島付近の太平洋上空を1時間ほど飛行することで、その間に上空で燃料を放出した[6][9][10][7]

燃料が十分に投棄されて機体が軽くなると、12時9分、006便は羽田空港のA滑走路(ランウェイ34L)に緊急着陸し[8]、12時13分に908番ゲートに到着した[11]。251人の乗客は全員無事で、死傷者が出ることはなかった。

再出発

006便はその日、機体をJA741J(777-300ER)に変え、17時15分に、定刻を6時間35分遅れでニューヨークへと再出発[12]。242人(乗員15人・乗客227人)を乗せ、現地時刻の5日17時24分に、ジョン・F・ケネディ空港に到着した[12]

事故原因

バードストライクではなかった

事故発生当初、006便の左エンジンが不具合を起こしたのは、がエンジンに吸い込まれて衝突することでエンジンが不具合を起こす、いわゆる「バードストライク」が原因ではないかとみられたが[5][6][13]、機体をくまなく確認しても、鳥の血液や羽根などは付着していなかったことなどから、バードストライクとは無関係であることが明らかとなった[13][14][12]。国土交通省の運輸安全委員会は、現地に3人の調査官を派遣[2]。777-300ERにおいては、航空機のエンジンとしては最も大きいGE製のエンジン「GE90-115B」を左右に1発ずつ搭載しているが、日本航空によれば、6段構成となっている左エンジンの低圧タービンのうち、5段目を構成しているタービンブレードが112枚、6段目の110枚、合計222枚を内視鏡でチェックしたという[2]。すると、ほとんどのタービンブレードは、曲がる、折れるといった損傷を受けており、タービンギアフレームの下部にも縦4 cm・横0.5 cmほどの穴があった[2][15]

重大インシデント

このような調査結果を受けて、運輸安全委員会は「発動機の破損に準じる事態」だと発表し[16][15][2]、この事故を「重大インシデント」に認定[17][2][2][4]。日本航空においてこの認定を受けたのは、2015年に鹿児島空港で発生した、新中央航空の旅客機とのニアミス事故以来であった[2]

脚注

  1. ^ a b 調査報告書 - 運輸安全委員会 2019年10月31日
  2. ^ a b c d e f g h i j k l 国交省、JL006便トラブルを重大インシデント認定 タービンブレード損傷” (日本語). Aviation Wire (2017年9月7日). 2019年10月2日閲覧。
  3. ^ a b 調査中の案件 概要” (日本語). 運輸安全委員会. 2019年10月2日閲覧。
  4. ^ a b (日本語) JAL機緊急着陸 国交省「重大インシデント」に認定(17/09/07), (2017-09-07), https://www.youtube.com/watch?v=9_ULnCa5ppI 2019年10月2日閲覧。 by ANNニュース
  5. ^ a b c d e f 日航機エンジン発火、羽田に緊急着陸 滑走路に部品” (日本語). 日本経済新聞 電子版 (2019年9月5日). 2019年10月2日閲覧。
  6. ^ a b c d e 日航機、羽田に緊急着陸 バードストライクか:朝日新聞デジタル” (日本語). 朝日新聞デジタル (2017年9月5日). 2019年10月2日閲覧。
  7. ^ a b 日航機:エンジンから火、緊急着陸 バードストライクか” (日本語). 毎日新聞 (2017年9月5日). 2019年10月2日閲覧。
  8. ^ a b 航空トラブル:日航機エンジン故障か 飛行中出火 滑走路に金属片 羽田” (日本語). 毎日新聞 (2017年9月6日). 2019年10月2日閲覧。
  9. ^ (日本語) JAL機でエンジンから炎 羽田に緊急着陸, (2017-09-05), https://www.youtube.com/watch?v=fCW8rPid9v4 2019年10月2日閲覧。 by 産経ニュース
  10. ^ 「燃料を海に捨てろ!」9・5JAL機炎上 緊迫現場の「実況中継」(週刊現代) @gendai_biz”. 現代ビジネス (2017年9月26日). 2019年10月2日閲覧。
  11. ^ 国交省、JL006便トラブルを重大インシデント認定 タービンブレード損傷” (日本語). Aviation Wire (2017年9月7日). 2019年10月2日閲覧。
  12. ^ a b c 国交省「バードストライクではない」NY行きJL006便エンジントラブル” (日本語). Aviation Wire (2017年9月6日). 2019年10月2日閲覧。
  13. ^ a b 日本テレビ (2017年9月5日). “緊急着陸の原因、鳥ではない JALが断定|日テレNEWS24” (日本語). 日テレNEWS24. 2019年10月2日閲覧。
  14. ^ JAL機が緊急着陸、原因は「バードストライク」ではなかった(UPDATE)” (日本語). ハフポスト (2017年9月5日). 2019年10月2日閲覧。
  15. ^ a b 【日航機出火トラブル】国交省、重大インシデントに認定 「発動機の破損」に準じる事態” (日本語). 産経ニュース (2017年9月7日). 2019年10月2日閲覧。
  16. ^ 羽田空港及び周辺での事故・重大インシデントについて 大田区”. www.city.ota.tokyo.jp. 2019年10月2日閲覧。
  17. ^ JAL、羽田=ニューヨーク線でのエンジン不具合で重大インシデント認定” (日本語). マイナビニュース (2017年9月8日). 2019年10月2日閲覧。

外部リンク