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日本証券クリアリング機構

日本の金融商品取引清算機関

株式会社日本証券クリアリング機構(にほんしょうけんクリアリングきこう、Japan Securities Clearing Corporation、略称:JSCC[7])は、日本会社金融商品取引清算機関 の一つ[10][11]。2019年現在、日本取引所グループの子会社[12]

株式会社日本証券クリアリング機構
Japan Securities Clearing Corporation
Tokyo Stock Exchange Main Building (1988) 2.jpg
本店が所在している東京証券取引所ビル
種類 株式会社
略称 JSCC
本社所在地 日本の旗 日本
103-0026
東京都中央区日本橋兜町2-1[1][2]
設立 2002年7月1日[1]
業種 その他金融業
法人番号 5010001079219
金融機関コード 0909
SWIFTコード JSCCJPJ1[3], JGBCJPJ1[4]
事業内容 金融商品債務引受業(有価証券の売買その他取引に係る清算業務(売買取引の債務引受、計算事務及び決済保証等))及びその付帯又は関連業務
代表者 代表取締役社長 深山浩永[1]
資本金 89億5000万円
発行済株式総数 6万1,341株
(2018年11月20日現在)[1]
売上高 253億6600万円(2019年03月31日時点)[5]
営業利益 78億9300万円(2019年03月31日時点)[5]
経常利益 79億1400万円(2019年03月31日時点)[5]
純利益 54億9900万円(2019年03月31日時点)[5]
純資産 629億1000万円(2019年03月31日時点)[5]
総資産 3兆7703億9200万円(2019年03月31日時点)[5]
決算期 3月
主要株主 株式会社日本取引所グループ(※全種類株式における筆頭かつ過半数保有株主) (2019年6月17日現在)[6]
関係する人物 大橋和彦(2019年6月17日現在の取締役)[6]
外部リンク https://www.jpx.co.jp/jscc/
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設立背景は日本の証券取引所での上場株式等の現物取引の清算(クリアリング)業務を担うということにあったが、その後取り扱い清算業務の範囲は広がっていき、取引所で取引される現物ならびに上場デリバティブ[7]のほか、取引所を介さないクレジット・デフォルト・スワップ[7]金利スワップ[7]日本国債[14]の各取引についての清算業務も行っている。

さらに2020年7月を目処に、日本商品清算機構の持つ清算機能(※東京商品取引所大阪堂島商品取引所での商品(コモディティ)関連取引の清算機能)がJSCCへと統合される見込みである[16]

概要編集

沿革編集

 : 各証券取引所・市場がいわば自らの清算機能を切り出し、それらを集約する、という意味を持っていた[18]
 : 店頭デリバティブの清算集中の流れに対応したもの。
 : CDSと同じく、店頭デリバティブの清算集中の流れに対応したもの。
  • 2013年7月 - 大阪証券取引所上場デリバティブに係る清算業務が大阪証券取引所からJSCCへと移管。
  • 2013年10月 - 店頭国債取引の清算業務を行っていた(株)日本国債清算機関を吸収合併[20][21]

経営理念編集

証券取引における効率性、利便性及び安全性の向上を追求し、我が国証券市場の国際競争力の強化に資する。

経営方針編集

  1. 「信頼ある業務遂行力の向上」
    1. 危機管理体制の強化
    2. リスク管理体制の充実
    3. 財務基盤の強化
    4. 海外等に向けてのプレゼンス向上
    5. 内部管理体制の更なる強化
  2. 「サービスの拡大に向けた対応」

ほふりクリアリングとの違い編集

特に株式等の決済にかかる清算(債務引受)を行う部分については、ほふりクリアリングと類似していると言える。主な違いは以下のとおり[22]

  • 対象取引…JSCC: 証券取引所における売買、ほふりクリアリング: 証券取引所における売買以外
  • 債務引受けタイミング…JSCC: 約定日、ほふりクリアリング: 決済日

利用する決済機関編集

日本証券クリアリング機構は、債務引受けを行った取引に関する現金ならびに証券の最終決済を、以下の機関または方法を用いて行っている[23]。各清算業務において、用いられる決済機関の種類は異なる。

現金 日本銀行日本円のみ)、商業銀行のうち日本証券クリアリング機構が定めるもの(日本円外貨
証券 証券保管振替機構(取り扱う証券のうち、日本国債・「日本銀行出資証券」を除くもの。一般株式など)、日本銀行(日本国債のみ)、日本証券クリアリング機構での現物受け渡し(日本銀行出資証券のみ)

なお、上場デリバティブ清算業務において担保として清算参加者が差し入れることが可能である有価証券のうち、米国債、英国債、独国債及び仏国債についてはユーロクリア社(Euroclear Bank SA / NV)等の機関の日本証券クリアリング機構の口座に差し入れを行うことになる[25]

清算参加者編集

下記種類の清算参加者が存在。上場現物や金利スワップなどの清算業務ごとに清算参加者制度が異なり、構成や参加者数も異なる。

各精算業務編集

現物取引清算編集

債務負担対象取引

下記種類を例とする金融商品で、かつ指定金融商品市場(JSCC指定の金融商品取引所市場またはPTS)で取引がなされるもの[26][28]

債務負担の契機

対象取引が市場で成立したときに債務負担が行われ、明示的な債務負担申請は要しない[29]

クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)取引清算編集

債務負担対象取引
  • インデックスCDS取引: iTraxx Japan Series[30]
  • シングルネームCDS取引: 53社(2019年11月現在。少なくともほぼすべて日本企業)[30]
債務負担の契機

TIW(第三者の金融関連サービスの名称)に記録させることで、JSCCに対する債務負担の申込みとなる。その後、JSCCによる確認を経て債務負担が成立する[33]

システム編集

清算業務に用いる清算システムの開発・運用はグループ会社・兄弟会社である株式会社東京証券取引所が行っている[34][35]

  • 市場デリバティブ取引に関する清算業務ならびにCCP全体のリスクモニタリングのシステムについてはCinnober Financial Technology社のソフトウェアをベースとしている[36]
  • クレジット・デフォルト・スワップ取引ならびに金利スワップ取引に関する清算業務、ならびにCCPとしての統合担保管理のシステムはCalypso Technology英語: Calypso Technology社のソフトウェアをベースとしている[37][38]
  • 清算参加者向けフロントシステム(レポーティングシステム)として、テックファームグループが開発・運用のサポートを担うシステムを利用している[35]

脚注編集

  1. ^ a b c d 会社概要”. 株式会社日本証券クリアリング機構. 2018年11月20日閲覧。
  2. ^ 本店所在地は「東京証券取引所ビル」であり、株式会社東京証券取引所・株式会社日本取引所グループ等と同じ。
  3. ^ SWIFT Code (BIC), JSCCJPJ1”. 2019年7月11日閲覧。
  4. ^ SWIFT Code (BIC), JGBCJPJ1”. 2019年7月11日閲覧。
  5. ^ a b c d e f 株式会社日本証券クリアリング機構 第17期決算公告
  6. ^ a b 会社概要 株式会社日本証券クリアリング機構”. 株式会社日本証券クリアリング機構. 2019年9月29日閲覧。
  7. ^ a b c d 店頭デリバティブの清算機関・取引情報蓄積機関・電子取引基盤”. 公益財団法人日本証券経済研究所. 2017年8月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年9月28日閲覧。
  8. ^ 免許・許可・登録等を受けている業者一覧”. 金融庁(日本). 2019年8月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年9月28日閲覧。
  9. ^ 金融商品取引清算機関 (PDF)”. 金融庁(日本). 2018年11月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年9月28日閲覧。
  10. ^ ページ[8] からリンクされるページ[9]
  11. ^ 第189回国会(常会)質問第一七三号 株式会社日本証券クリアリング機構の情報システム等に関する質問主意書”. 2019年7月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年9月28日閲覧。(注:参議院議員 藤末健三による質問主意書
  12. ^ 四半期報告書”. 株式会社日本取引所グループ. 2019年9月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年9月28日閲覧。(注:2019年第1四半期にかかる報告書)
  13. ^ 債務管理リポート2017 -国の債務管理と公的債務の現状-”. 財務省理財局)(注:日本の財務省). 2019年9月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年9月28日閲覧。
  14. ^ 資料 [13] の 第二編第1章 2.国債流通市場
  15. ^ 株式会社日本商品清算機構との清算機能の統合に伴う商品市場の清算業務に関する制度要綱”. 株式会社日本証券クリアリング機構. 2019年9月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年9月28日閲覧。
  16. ^ 出典資料[15]。なお、同資料では、JSCCへの清算機能統合は株式会社日本取引所グループ及び株式会社東京商品取引所の経営統合が前提条件とされている
  17. ^ 日本証券クリアリング機構”. カブドットコム証券株式会社. 2019年9月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年9月28日閲覧。
  18. ^ JSCCとは”. 日本証券クリアリング機構. 2019年7月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年7月17日閲覧。
  19. ^ PTSにおける有価証券の売買の債務引受け開始日の決定について”. 日本証券クリアリング機構. 2019年7月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年7月11日閲覧。
  20. ^ a b 株式会社日本証券クリアリング機構と株式会社日本国債清算機関の株式交換契約及び合併契約の締結について”. 日本証券クリアリング機構. 2019年7月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年7月11日閲覧。
  21. ^ 厳密には、(株)日本国債清算機関を株式交換により子会社化した後、同社を吸収合併した[20]
  22. ^ 一般振替のDVP決済と取引所取引のDVP決済との相違点”. 証券保管振替機構. 2017年4月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年7月11日閲覧。
  23. ^ 決済”. 日本証券クリアリング機構. 2019年8月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年8月18日閲覧。
  24. ^ FMI原則に基づく情報開示(2019年3月31日版)”. 日本証券クリアリング機構. 2017年11月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年7月17日閲覧。
  25. ^ 右記注釈PDFにおけるページ64 [24]
  26. ^ https://www.jpx.co.jp/jscc/seisan/genbutsu/product.html
  27. ^ a b 業務方法書(証券取引等精算業務): https://www.jpx.co.jp/jscc/kisoku/cimhll00000001nb-att/cimhll000000116x.pdf
  28. ^ [27]の第3条第1項、第2項
  29. ^ [27]の第46条、第3条第2項
  30. ^ a b https://www.jpx.co.jp/jscc/seisan/cds/product.html
  31. ^ 業務方法書(CDS精算業務): https://www.jpx.co.jp/jscc/kisoku/cimhll00000001qy-att/01cdsgyoumuhouhousho20180406.pdf
  32. ^ https://www.jpx.co.jp/jscc/kisoku/cimhll00000001qy-att/02cdsgyoumuhouhoushotoriatukai20190527.pdf
  33. ^ [31]の第48条1項、第49条1項、[32]の第35条1項、第5条1項2号
  34. ^ 東京証券取引所は、デジタルトランスフォーメーション(DX)にどう対応しているか?:DX時代、従来型企業の情シスが担うべき役割、持つべきスキルとは?”. アイティメディア株式会社. 2019年7月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年7月20日閲覧。
  35. ^ a b 【お客さまインタビュー】株式会社東京証券取引所 様”. テックファーム株式会社 または テックファームホールディングス株式会社のいずれか. 2019年7月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年7月20日閲覧。
  36. ^ http://web.archive.org/web/20190714062004/https://group.cinnober.com/press/japan-exchange-group-live-with-cinnobers-clearing-and-risk-solutions
  37. ^ http://web.archive.org/web/20161025142745/https://www.businesswire.com/news/home/20121030006602/ja/
  38. ^ http://web.archive.org/web/20190714063721/http://fis.nri.co.jp/ja-JP/publication/kinyu_itf/backnumber/2017/04/201704_6.html

関連項目編集

外部リンク編集