早指しチェス
概要編集
早指しチェスは「Fast chess」や「Speed chess」と呼ばれ、制限時間により細かく分類されており、早指しに特化した競技会も開催されている。早指しチェスの代表的なものとして「5分チェス」や「ブリッツ」がある。
通常チェスは対局者が棋譜を自ら記録するが、早指しの場合は記録しないことが多い。競技中の映像はYouTubeなどの動画共有サイトで見ることができる。
5分チェス編集
5分チェス(ごふんチェス)とは白・黒双方5分の持ち時間によって指すチェスのことである。
日本以外の国では大変盛んで[1]、国際大会が催されると、大会終了後に大抵5分チェス大会が行われる[1]。旧ソビエト連邦時代のモスクワでは、毎年夏になるとグランドマスターたちが集まって「5分チェス・トーナメント」を行っていた[1]。
1970年代前半、第14代世界チャンピオンのボビー・フィッシャーが5分チェスの第1人者で[1]、次いで第12代チャンピオンのチグラン・ペトロシアンと第10代チャンピオンのミハイル・タリが5分チェスの強豪として知られていた[1]。1970年の春にベオグラードで開催された「ソ連チーム対世界チーム戦[2]」終了後にフィッシャー、ペトロシアン、タリの3人の他サミュエル・ハーマン・レシェフスキー、ヴィクトール・コルチノイ、ワシリー・スミスロフ等が加わり、5分チェスの世界選手権戦が行われた[1]。この時も、フィッシャーが圧倒的な差で優勝した[1]。
ブリッツ編集
ブリッツ (Blitz) とはブザーの合図で指すチェスのことである。電撃戦(でんげきせん)とも呼ばれる[1]。
対局時計(チェス・クロック)にはブザーが鳴る装置が付いているものもある[1]。このブザー付き対局時計を5秒毎とか10秒おきに鳴るようにセットし、ブザーが鳴ると同時に指さなければならない、というのがブリッツのルールである[1]。