東宮
皇太子の居所、転じて皇太子そのもの
(春宮から転送)
東宮(とうぐう・みこのみや)、あるいは春宮 (しゅんぐう・はるのみや)とは、皇太子の居所、つまり住居する場所を意味し、転じて、皇太子そのものを意味する言葉にもなった。
概要編集
唐の太宗李世民が皇太子時代に尚書令として、皇帝の居住する太極宮の東で執務したことに由来する。東も春にも五行思想での「若い」という意味があり、春は万物の生長する季節で、また易で東を「震」といい、「震」は長男とされていた。職司として、皇太子の輔導を管掌とする東宮傅および東宮学士があり、東宮職に屬していた。また皇太子の宮の内政を取り扱う役所を春宮坊といい、その付属機関として、三監(さんげん)・六省を配下に置いていた。
古代日本の史料における東宮・春宮の初見は、『日本書紀』巻第二十一の
であり、さらに『日本書紀』巻第三十には