昭和37年台風第9号
昭和37年台風第9号(しょうわ37ねんたいふうだい9ごう、国際名:Nora / ノラ)は、1962年8月に北海道に上陸した台風である。
台風第9号 Nora・ノラ | |
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カテゴリー1の タイフーン (SSHS) | |
発生期間 | 1962年7月29日6時 - 8月3日18時(UTC) |
寿命 | 5日12時間 |
最低気圧 | 968 hPa |
最大風速 (気象庁解析) |
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最大風速 (米海軍解析) |
75 knot(1分間平均) |
被害総額 | 758億8313万円(一部台風10号による被害含む) |
死傷者数 | 死者・行方不明者35人・負傷者39人 |
被害地域 | ![]() |
概要編集
1962年7月29日に沖ノ鳥島の南西で発生した台風9号は、発達しながら北上して、8月1日早朝に中心気圧968hPa・最大風速35m/sの最盛期勢力で沖縄を通過[1]。東シナ海を北上し、2日夜から3日朝にかけて朝鮮半島を横断した[2]。その後前線を伴いながら日本海を北東に進み、衰弱しながら4日未明に北海道寿都町に上陸。渡島半島を通過し日高沖に抜けて温帯低気圧に変わった[2][1]。
影響・被害編集
北海道では、台風の影響で道央・道南を中心に大雨となった。渡島半島南部に停滞していた梅雨前線の活動が活発化し[3]、 2日夜から4日朝にかけての北海道での雨量は200mmを超え、石狩川や千歳川、十勝川などが氾濫[1]。根室本線の狩勝、新内駅間で10万㎥の土砂が流されて線路が約80mにわたって宙づりになった[1]。2日から3日にかけての降水量は、倶知安で276.6mm(3日は180.9mmで8月史上1位)、小樽で234.6mm(3日は161.0mmで8月史上1位)、岩見沢で211.2mmであった。3日の降水量は札幌で155.9mm(8月史上3位)、浦河で145.6mm、帯広で117mmなどとなった[2]。後志や空知、上川や十勝、胆振や日高管内などで大きな被害となった[2]。またそれ以前に、九州の宮崎県や鹿児島県などにも被害がもたらされた。
この台風により、死者・行方不明者35人、負傷者39人、全壊家屋163棟、流失375棟、半壊1,358棟、床上浸水16,373棟、床下浸水32,372棟の被害となった[2]。また、田畑被害240,909haのほか、河川2,712ヶ所、道路1,072ヶ所、橋564カ所がそれぞれ欠壊、漁船40隻が被害を受け、漁港施設も104件が被災した[2]。
脚注編集
- ^ a b c d e http://www.nichigai.co.jp/sales/pdf/2126-1C.pdf
- ^ a b c d e f “昭和37年台風第9号による大雨 | ほっかいどうの防災教育”. kyouiku.bousai-hokkaido.jp. 2020年7月13日閲覧。
- ^ http://www.bosaijoho.jp/reading/item_6309.html