暴力教室 (1955年の映画)
『暴力教室』(ぼうりょくきょうしつ、Blackboard Jungle)は、1955年公開のアメリカ映画。
暴力教室 | |
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Blackboard Jungle | |
![]() ポスター | |
監督 | リチャード・ブルックス |
脚本 | パンドロ・S・バーマン |
原作 | エヴァン・ハンター |
製作 | パンドロ・S・バーマン |
出演者 | グレン・フォード |
音楽 | チャールズ・ウォルコット |
撮影 | ラッセル・ハーラン |
編集 | フェリス・ウェブスター |
配給 | メトロ・ゴールドウィン・メイヤー |
公開 |
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上映時間 | 101分 |
製作国 |
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言語 | 英語 |
配給収入 |
1億3647万円[1] ![]() |
原作はエヴァン・ハンター(映画『鳥』の脚本や、エド・マクベイン名義での執筆でも有名)の小説。
暴力的な描写が多いため、アメリカでも日本でも大人には反感を買うが、若者の間で大評判となる。1955年のアカデミー賞4部門にノミネートされた。
あらすじ編集
ニューヨークの高校に赴任した国語教師リチャード・ダディエは、不良行為少年が集まった、暴力が支配するクラスの担任となる。
ダディエは、生徒たちのリーダー格の一人で街のギャングでもあるウエストの反抗に一歩も引かず、もう一人のリーダー格であるミラーを立てることでクラスを統制しようとする。
しかし、新任の女性教師ハモンドをレイプしようとした生徒を取り押さえ、怪我を負わせたことから全員の反感を買ってしまう。同僚のエドワーズと共に夜道でリンチを受けて怪我を負ったダディエはもっとマシな学校への転校を考えるが、教育を通して若者の人格形成に寄与したいという初心に立ち返り、再び教壇に戻ることにする。
ダディエはテープレコーダーやカートゥーン映画を使った授業で自発的に考えることの楽しさを生徒たちに伝えるべく試行錯誤しつつ、ミラーとの信頼関係から自身の未熟さと生徒への敬意をも学んで行く。
その矢先、身重の妻アンが早産のために搬送され、産まれた男児が死に瀕していることを告げられる。更に自身の浮気を告発する中傷の手紙がアンの負担になっていたことを知り、ダディエは教師としての無力を嘆き、憎しみと共に学校を辞めようとする。
しかし、学校ではシニカルで知られた年配教師がダディエに感化され教育への希望を取り戻し、またアンは生徒の中傷を信じた自分の弱さを省みて夫の挑戦を励まし、そして男児が命の危機を脱したことに力を得て、三度ダディエは教壇へと戻る。
頑なに反抗的な生徒ウエストは、ついに教室でナイフを取り出しダディエに切りつける。しかし生徒の大半にダディエへの信頼が生まれており、ウエストの仲間ベラシもまた生徒たちに取り押さえられ、二人は放校処分となる。
キャスト編集
役名 | 俳優 | 日本語吹替 | |
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東京12ch版 | テレビ版2 | ||
リチャード・ダディエ | グレン・フォード | 保科三良 | 仁内達之 |
アン・ダディエ | アン・フランシス | 五月女道子 | 芝田清子 |
ジム・マードック | ルイス・カルハーン | ||
アーティー・ウェスト | ヴィック・モロー | 田中信夫 | |
グレゴリー・ミラー | シドニー・ポワチエ | 木村幌 | |
ヨシュア・エドワーズ | リチャード・カイリー | ||
サンティニ | ジェイミー・ファー | ||
ドクター・ブラッドリー | ワーナー・アンダーソン |
※ヴィック・モローは本作で映画デビュー。
ロック・アラウンド・ザ・クロック編集
この映画は、ビル・ヘイリーと彼のコメッツによる主題歌「ロック・アラウンド・ザ・クロック」と共に語り継がれている。この曲は1954年に発表された当時は、それほど注目を集めなかったが、本作で起用されると、全米チャートで8週連続1位の大ヒット。ロックンロール時代の幕開けを象徴する作品となった。
グレン・フォードの息子が、この曲のレコードを持っていて、それがきっかけで起用された。
パロディ/オマージュ編集
脚注編集
- ^ 『キネマ旬報ベスト・テン85回全史 1924-2011』(キネマ旬報社、2012年)121頁
外部リンク編集
- 暴力教室 - allcinema
- 暴力教室 - KINENOTE
- Blackboard Jungle - オールムービー(英語)
- Blackboard Jungle - IMDb(英語)