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月光露針路日本 風雲児たち

月光露針路日本 風雲児たち』(つきあかりめざすふるさと ふううんじたち)は、みなもと太郎漫画風雲児たち』を三谷幸喜による演出脚本歌舞伎化した作品。

月光露針路日本 風雲児たち
脚本 みなもと太郎(原作)
三谷幸喜(作・演出)
登場人物 大黒屋光太夫
初演日 2019年6月1日 (2019-06-01)
初演場所 歌舞伎座
オリジナル言語 日本語
ジャンル 新作歌舞伎
時代劇
舞台設定 江戸時代後期の日本
ロシア帝国

概要編集

2018年12月に三谷幸喜演出・松本幸四郎・市川猿之助・片岡愛之助・松本白鸚らの出演で「風雲児たち」の歌舞伎化作品が上演されることがアナウンスされた[1]。三谷にとっては2006年の「決闘!_高田馬場」以来13年ぶり2作品目の歌舞伎演出作品であり、初の歌舞伎座上演作品である。幸四郎と猿之助はそれぞれ前名の染五郎亀治郎時代に同作品に出演しており、愛之助は2018年NHK総合正月時代劇『風雲児たち〜蘭学革命(れぼりゅうし)篇〜』に前野良沢役で主演を務めている。また白鸚は前名の幸四郎時代に三谷脚本のテレビドラマ『王様のレストラン』(1995年)で主演を務めたほか、自身の演劇集団「シアター・ナインス」を立ち上げた際は『バイ・マイセルフ』(1997年)『マトリョーシカ』(1999年)を三谷が書き下ろすなど関わりが深い。

『風雲児たち』はみなもと太郎1979年に開始して2019年現在も連載が続く長編歴史ギャグ漫画であり、徳川幕府の成立から明治維新までを描く構想の長大な作品であることから、当初はどの部分を脚本化するのかが話題となったが[1]、その後大黒屋光太夫の漂流から帰国までの旅の物語(ワイド版)を題材とすることが明らかとなった[2]。同作品の長年のファンであることを公言している三谷はコミック版で初めて光太夫の場面を読んだ際に「これは歌舞伎で見たい」と思ったと明かしており[3]、自ら念願をかなえた。

公開後の評価は非常に高く、6月4日の公演ではトリプルアンコールが起きた[4]

作品内容編集

幕府によって大型船建造が厳しく制限されていた江戸時代後期、伊勢廻船問屋の娘婿となった大黒屋光太夫天明2年(1783年)、商船神昌丸の船頭として故郷・伊勢国白子の浦を出帆、江戸へ向かう。しかし駿河湾沖で大嵐に逢い、沖に出ていた船24隻が沈没する。辛うじて助かった神昌丸も帆と帆柱を失い、漂流状態に陥る。当初17人いた乗組員たちを一人残らず故郷の伊勢に連れ帰ると決心した光太夫であったが、ひたすら流され続ける船は岸辺を見ることがない。漂流をはじめて8か月、やっとたどり着いた陸地は、異国の先住民の暮らす寂しい島(アリューシャン列島アムチトカ島)であった。光太夫一行は強い帰国の意志を持って長い長い旅を続ける。

配役編集

役名 演者 役どころ
大黒屋光太夫 十代目松本幸四郎 本作の主人公、神昌丸の船頭(ふながしら)
庄蔵 四代目市川猿之助
(一人二役)
神昌丸の水主(かこ)、減らず口で不平不満が多い。
エカテリーナ2世 ロシア帝国女帝
新蔵 六代目片岡愛之助 神昌丸の水主、個人主義的で単独行動を好む。
三五郎 二代目松本白鷗
(一人二役)
神昌丸の船親司(ふなおやじ)[注 1]
ポチョムキン エカテリーナに仕える公爵
小市 六代目市川男女蔵 神昌丸の水主、難破しかけた船の帆柱を切り落とした際に頭を打ち、言動が正常でない。
九右衛門 坂東彌十郎 神昌丸の水主、長身で、船の最長老
磯吉 八代目市川染五郎 神昌丸の見習い水主、三五郎の一人息子
キリル・ラックスマン 八嶋智人
(一人二役)
フィンランド出身の博物学者。光太夫の帰国実現のため奔走した。
アダム・ラックスマン キリルの息子。光太夫一行の帰国の途に際し随行して来日する。
マリアンナ 坂東新悟 イルクーツク滞在中に新蔵と恋仲になる現地の娘
清七 三代目澤村宗之助
(一人二役)
神昌丸の水主、船の者たちの健康管理を任される
ヴィクトーリャ ピリュチュコフの娘でアグリッピーナの妹
藤蔵 二代目中村鶴松 神昌丸の見習い水主、磯吉と同じ年の頃だがしっかり者
藤助 三代目大谷廣太郎 神昌丸の水主、船の構造に詳しい
与惣松 初代中村種之助 神昌丸の水主、船の炊事役
幾八 四代目片岡松之助 神昌丸の水主、酷い船酔いで瀕死
勘太郎 市川弘太郎 神昌丸の水主、食いしん坊
長次郎 二代目松本幸蔵 神昌丸の水主、博識で頼られている
安五郎 二代目片岡千次郎
(一人二役)
神昌丸の水主、陽気でみんなの盛り上げ役
ピリュチュコフ ヤクーツクで光太夫一行に随行しロシア語を教える。
作次郎 初代片岡松十郎 神昌丸に乗り込む上乗り(紀州藩回米管理)
次郎兵衛 三代目松本錦吾 船表賄方(船のまとめ役)
アレクサンドル・ベズボロドコ 二代目市川寿猿 エカテリーナの秘書官
ソフィア・イワーノヴナ 五代目坂東竹三郎 宮中に仕える高齢の女官
アグリッピーナ 十一代目市川高麗蔵 ピリュチュコフの娘。ヤクーツクで磯吉と惹かれ合う。
教授風の男 二代目尾上松也 物語の語り手を務める

スタッフ編集

公演編集

「三谷かぶき 月光露針路日本 風雲児たち」令和元年6月1日(土)~25日(火) 
三幕構成

脚注編集

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注釈編集

  1. ^ 操舵を担う航海長に当たる

出典編集

関連項目編集

外部リンク編集