有名税(ゆうめいぜい)とは、有名であるが故に、知名度と引き換えに生じる問題や代償を税金に例えた単語[1]。主に、有名になることでマスコミや大衆の注目が集まり、プライバシーが阻害されること。

概説編集

芸能人の場合編集

芸能活動アスリートなどの著名活動をしていると、作品や成績以外にも、恋愛関係や不祥事などでメディアから取材や報道されることで、異性関係や犯罪が社会的に知られ、結果として肖像権パブリシティ権の行使が制限される。

身内の死亡葬儀にも注目が集まり、結果として「芸能人の親」というだけで、一般人の葬儀にマスメディアが殺到したりするメディアスクラムが発生することもある(たとえば安室奈美恵後藤真希酒井法子の親が急死した際)。

また、マスコミや不特定多数の大衆に注目されるため、それらのマスコミや大衆の心無い一部の人間から言われなき誹謗中傷や過剰なバッシングを受けたり、場合によってはストーカー行為などの嫌がらせ[2]、果ては公開の場で暴行を受け負傷する事例も見受けられる。例として、AKB48握手会傷害事件、また西村知美1989年に、山口県の実家に押し掛けて来た、熱心なファンに実姉を拉致されたことがある[3]新田恵利はおニャン子時代、自宅の表札を何度も盗まれ、自転車のサドルまで持ち去られた[4]

インターネット上のウェブサイトの中には、掲示板サイトSNSといった個人が容易に著名人やタレントの誹謗中傷を行いやすい環境のものもあるため、インターネットが大衆に普及してからの現代では、これらのインターネット上での著名人やタレントへの誹謗中傷やバッシングも見過ごせない状況になっている。

自身が有名人というだけで、あるいは家族や身近な身内や関係者に有名人がいるというだけで、周りから疎外されたり、いじめを受けたりすることも有名税の一環である。

一般人の場合編集

一般人が事件に巻き込まれたのを機に有名となって、プライバシーが侵害されることがある。例としては三億円別件逮捕事件誤認逮捕された運転手、よど号ハイジャック事件の機長、ロス疑惑で日本のマスコミ・世論から疑惑の目を向けられた三浦和義[5]松本サリン事件で犯人扱いをされた男性がある。

また、テレビ局正社員に過ぎないアナウンサーが、芸能人並みにプライバシーを侵害される例も多い。なお、プライバシーが侵害される有名人でも、政治家など、公人とされる有名人については、この表現が用いられることはない。

脚注編集

  1. ^ 『広辞苑 第六版』、編者:新村出、発行:岩波書店、2008、p2862
  2. ^ 岡田有希子はデビューが決まった直後、愛知県の実家に何者かから繰り返し無言電話を受けたという。「瞳はヒミツ色」pp147、第11章「お姉ちゃん」より
  3. ^ 西村知美、ファンによる姉の拉致事件語る「ドッキリだと思った」 サンケイスポーツ2017年8月11日
  4. ^ 新田恵利 疲労と人間不信…父の死も重なりハワイの病院で迎えた元日 1/4 ソロデビュー…愛川欣也さんからの花束に感情の糸が切れた 3/4 4/4日刊ゲンダイ「夢と残酷の1980年代芸能史」
  5. ^ ただし、叔母で映画プロデューサーの水の江瀧子がプロデュースする映画で石原裕次郎の少年時代を演じる子役として出演する等の芸能活動がある。

関連項目編集